平成 28 年度 新潟県公立高校入試 解説 数学[6] ★ 家庭教師のホームティーチャーズ 目標 40 点 ★★ 目標 60 点 ★★★ 目標 80 点 [6]は、例年通り空間図形の問題です 空間図形の中の線分の長さ、角度、面積などを求める問題では、空間図形の見取り図のままではなく、 その線分や角が含まれる平面図形を抜き出して考えるのがポイントです。 平面図形がいくつか考えられる場合は、それぞれ試してみましょう。 (1)★ 線分 AH の長さを求めたいので、線分 AH を含む平面図形△ABC を抜き出す A △ABC は正三角形であり、点 H は辺 BC の中点だから BH : AB : AH = 1 : 2 : √3 4cm B BH : AH = 1 : √3 AH = 2√3 4cm 2cm 2cm H C 線分 FI の長さを求めたいので、線分 FI を含む平面図形△ABH を抜き出す A 点 F,点 I は、それぞれ辺 BA,辺 BH の中点に なっているので、中点連結定理より 2cm F 2√3 cm 2cm H B 1cm I 1cm 1 1 FI = 2 AH = 2 × 2√3 = √3 見取り図の状態では気づかないことも、平面図形を 抜き出してみると気づくことがあります。 無断転載禁止 家庭教師のホームティーチャーズ (2) ①★ 線分 FG の長さを求めたいので、線分 FG を含む平面図形△ABE を抜き出す A 点 F,点 G は、それぞれ辺 AB,辺 AE の中点に なっているので、中点連結定理より 2cm 2cm F G 1 2cm 2cm E 1 FG = 2 BE = 2 × 4 = 2 B 4cm ②★★ 四角形 FIJG の面積を求めたいので、四角形 FIJG を抜き出す F 2cm 1cm E G 4cm √3 cm √3 cm I J 4cm F 2cm 1cm K 2cm IJ = BE = 4 ←底面 EBCD を抜き出した 4cm B 1cm C I (1)より FI = √3 ①より FG = 2 G 同様に、GJ = √3 よって、四角形 FIJG は、等脚台形となる 点 F から、辺 IJ に垂線(台形の高さ)を引き、 辺 IJ との交点を K とすると、 √3 cm I D J 1cm J 左図より、IK = 1 cm であるから、 △FIK において、三平方の定理より 4cm FK = √𝐹𝐼 2 − 𝐼𝐾 2 = √(√3)2 − 12 = √2 1 1 したがって、四角形FIJG = 2 × (FG + IJ) × FK = 2 × (2 + 4) × √2 = 3√2 1 台形の面積= 2 × (上底 + 下底) × 高さ 無断転載禁止 家庭教師のホームティーチャーズ (3) ★★★ 立体 FBI-GEJ は、底面が△FBI(または△GEJ)の三角柱のようにも見えるが、 残念ながら△FBI と、辺 BE や辺 IJ や辺 FG は垂直でない (もし三角柱だったら簡単だったのに・・・) また、(2)②で台形 FIJG の面積を求めたので、それを底面とするのかと思いきや、 四角すいや四角柱でもない 同じように、四角形 BIJE や四角形 FBEG を底面としても面積は求められない このように、求める立体が何者でもない場合、体積を求める手段は 2 つ 1.分割して体積を求めて、加える 2.全体の体積から余分な体積を引く 新潟県の高校入試では、2 を使うことが非常に多いです この問題では、1 と 2 を同時に使って (立体 FBI-GEJ)=(四角すい A-BCDE) – (残りの立体) =(四角すい A-BCDE) – { (四角すい A-FIJG) + (四角すい A-ICDJ) } ① ② ③ というように求めていきます まずは、①と③の高さにあたる長さを先に求めておきます △ABD を抜き出して、BD の中点を L とすると、線分 AL は辺 BD と垂直になります (△ABL≡△ADL だから) A また、辺 BD は、正方形 BCDE の対角線だから、 BD = 4√2 4cm B 4cm よってBL = 2√2 AL = √𝐴𝐵 2 − 𝐵𝐿2 = √42 − (2√2)2 = 2√2 D L 1 1 ① (四角すい A-BCDE)= 3 × 底面 BCDE × 高さ AL = 3 × (4 × 4) × 2√2 = 32 3 √2 無断転載禁止 家庭教師のホームティーチャーズ 1 1 3 3 ③ (四角すい A-ICDJ) = × 底面 ICDJ × 高さ AL = × (3 × 4) × 2√2 = 8√2 1 1 ② (四角すい A-FIJG) = 3 × 底面 FIJG × 高さ = 3 × 3√2 × 1 = √2 ※高さは、FI//AH より IH=1 となる したがって、 (立体 FBI-GEJ) = (四角すい A-BCDE) – { (四角すい A-FIJG) + (四角すい A-ICDJ) } = 32 3 √2 − (√2 + 8√2) = 5 3 √2 新潟県発表の正答率 (1)62.4% (2)①69.3% ②12.9% (3)1.9% 無断転載禁止 家庭教師のホームティーチャーズ
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