こんな本知っていますか? 絵本「海べの町へ」 ときさき (射水市大島絵本館 発行) きよし著 まず、表紙にかわいい男の子がいて目 を引きます。物語の絵は、彼がいとこの 住む海辺の町へ行くために乗った電車か らの風景が次々つながっていきます。町を抜け、川を渡り、牧場を 眺め、田んぼを見渡し、さらに、小さなトンネルを抜ける、いつか 見たような風景が続きます。いとこに会えてから、一緒に岬の灯台 に登り、目の前に広がる海を眺め、男の子たちが楽しい夏休みが始 まる期待に胸を膨らませる場面で終わります。 この電車は、あのチンチン電車(日立電鉄線)がモデルです。読 み進むうちに薄れていた記憶が呼び起こされます。南部図書館はこ の日立電鉄線の駅舎の跡地に建てられたものでもあり、読後に、懐 かしさとやさしさが胸に残ります。 コラム「クジラのつぶやき」 新しい出会い スタートは県民大学の「本のコンシェルジユ」講座でした。そ こで本や図書館などについて学び、何か本に関する活動をしたい と考えるように。その後南部図書館のブックパーティーに参加し たことがきっかけで、『サポーターズくらぶ』に登録しました。 親子工作や図書館探検などの活動の中で新しい仲間や知らない 本と出会い、何気ない会話から貴重な情報も得られています。今 の楽しみは絵本の世界。例えば安野光雅の「旅の絵本」……字の ない絵本ですが、じっくり見ると赤ずきんちゃんとおおかみがい たり、ミレーの晩鐘や落ち穂拾いが描かれていたり、発見し想像 する楽しさがあります。図書館の仲間、本を開く時間、今の私の 生活の大切な一部です。 (オム) 本コラムはサポーターと図書館員が持ち回りで自由に執筆しています。
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