(仮称)かまいし桜プロジェクトマスタープラン(案) 概要

(仮称)かまいし桜プロジェクトマスタープラン(案) 概要
背
景
当市では、東日本大震災からの復興を図るため、住民が安全かつ安心して暮らせる生活基盤の整備
桜プロジェクトマスタープランの位置づけ
釜石市復興まちづくり基本計画
を最重点としつつ、防災意識や未来に誇れるまちを次世代に継承できるよう、復興まちづくりを進め
ている。
その基本計画である「釜石市復興まちづくり基本計画」及び「釜石市都市計画マスタープラン」に
釜石市都市計画マスタープラン
おいては、ハード面において、防災、減災のまちづくりとして安全な高台への宅地整備や防潮堤の整
備や、震災で犠牲となられた方々の鎮魂と災害の教訓などを後世に伝えるための震災メモリアルパー
釜石市景観計画
ク等の整備とともに、海と山に囲まれた環境と景観を活用したまちづくりを行うこととしている。
このような復興まちづくりが進められている釜石へ、東日本大震災により犠牲となられた方々の鎮
魂とまちの復興を祈念する目的で、約 4,200 本の桜を含む樹木が全国から寄贈されている。
理
念
約 4,200 本の桜を含む樹木が、東日本大震災により犠牲となられた方々の鎮魂とまちの
復興を祈念する目的で全国から寄贈されている。その樹木を各地区の公共・公益施設をは
じめ、適切な箇所に植樹し、環境的および景観的な質を高めると共に、市の復興シンボル
として後世に伝え、安心安全で美しいまちづくりとしていくことを理念とする。
位置づけ
寄贈された樹木を配置するだけではなく、植樹した場所をどのように利用していくのか
をふまえ、植栽した場所の維持管理までを考えた、持続的な植栽環境を維持していくこと
ができる植栽計画を、実施するためのガイドラインとしての位置づけ
目標
寄贈樹木の植栽マスタープラン案の策定
①寄贈樹木の適正な配置(ゾーニング)と植栽時期の整理
②ゾーニングエリアの利用と植栽効果の整理
③持続的な維持管理のあり方の方針づけ(経費面を含む)
④寄贈された方々への配慮事項のとりまとめ
(仮称)かまいし桜プロジェクトマスタープラン
寄贈樹木の植栽基本方針
震災で学んだ教訓を、長く後世に伝える植栽
鎮魂の念を風化させず、震災から学んだ教訓を後世に伝える。
寄贈樹の植栽により、真の復興が感じられる象徴的な取組みを情報発信する。
釜石の将来活性化に結びつく植栽
豊かな自然、歴史や文化を背景に、市全体のイメージ向上を図ると共に、魅力的な個性を発揮する
植樹により、釜石市の活性化と観光振興を図る。
日常生活の質の向上に資する植栽
生活に潤いと安らぎを与え、生活文化の豊かさと夢を子供たちに与える植樹をすることにより、明
るく生き生きとした生活環境をつくる。
復興を祈念して被災地域に復興の寄贈樹を植栽することで、
桜が咲きほこるまちとなる
1
植栽の優先順位設定
植栽場所の位置づけ
観光拠点
グリーンツーリズム
トライアスロン会場
根浜海岸を中心にツー
リストが集まるまち。
漁業の集落。
緑と産業のまち。
自然を楽しむ公園。
片岸~箱崎
をつなぐみち
北部の生活拠点。
交通の要所、
にぎわいのあるまち。
津波防災教育拠点 ラ
グビーワールドカップ
【タイプA】植栽の必要性が高い施設であり、優先的に植栽した方がよい場所
復興事業の中で、まちづくりの要素として重要度が高く、必須的に植栽する必要があると捕
らえる場所。
リーディングプロジェクトとして植栽の理想形を示す。
植栽案に対して、植栽管理者側の意向を踏まえつつ、案を検討する。
《該当場所》
鵜住居エリア:片岸地区、鵜住居地区、根浜地区
東部エリア:グリーンベルト、甲子川沿い、薬師公園、旧呑兵衛横丁沿い、嬉石松原地区
唐丹エリア:本郷地区、小白浜地区、唐丹片岸地区
漁業のまち。
漁業を中心に住民が安
心安全に生活できるま
ち。
漁業の集落。
高い盛土の風景を活か
した景観づくり。
漁業の集落。
外海に通ずる景勝地。
中心市街地。
釜石の顔としての魅力
と活力
人々でにぎわう
経済効果の発揮
箱崎半島の基幹地区。
漁業と祭りを中心に箱
崎のふもとの集落とし
て活気のある集落。
中心市街地に近接した
まち。住民がくつろげる
安心安全な避難路。
かつてあった桜並木の
再現。
《維持管理レベル》
まちづくりにおける環境および景観のあり方、且つ、観光の観点からのあり方、両者を重要な要素と
捉え、理想的な姿を「市による管理」において保全する。
【タイプB】公共用地として植栽した方が良い場所
公共施設・用地の範囲(道路、公園、緑地及び河川等)
植栽可能な範囲案を提示し、概ねの場所と本数を図示する。
本案を元に、関係各課が検討し、計画する。
植栽場所と樹木の本数は、面積(または長さ)に対する率で想定する範囲。
漁業の集落。
《該当場所》タイプA以外の公共用地
漁業の集落
漁業を中心にトレッキ
ングコースへと足がか
りになる集落。
南部の基幹居住エリア
として住民が安心安全
に暮らせるまち。
《維持管理レベル》
場所の用途(機能性)に応じて、維持管理する。
【タイプC】住民による自主的な植栽であり、希望のある場所に植える植栽
漁業の集落。
唐丹地区の基幹集落及
び交通結節点。
古祭さくら祭りのまち。
農業を中心としたのど
かな風景を維持したま
ち。
地域住民の自主的な動向に対応するものであり、個々の市民、あるいは組織や町内会におい
て、「植えたい意向」にそって進める範囲。
漁業の集落。
遺跡、埋蔵文化財が多数
発掘されたまち。
2
桜並木と漁業の集落。
昭和津波を契機とした
まちづくり(桜並木)が
行われたまち。
漁業と祭りの集落。
漁業を中心に、本郷、小
白浜とさくら祭りを楽
しめる。
《該当場所》地域住民による自主的な発案による
《維持管理レベル》
樹木は、地域コミュニティ醸成と地域活動の活性化のツールとして活用される要素となる。
植えられた桜を「守り、育てる」の主体は市民と捉え、維持管理を行う。
維持管理
(仮称)かまいし桜プロジェクトスケジュール
●維持管理の目的
寄贈の趣旨に沿った適切な維持管理を行うと共に、地域コミュニティの醸成と釜石市の魅力アップを図
5 月 19 日
プレワーキング
ることを目的とする。
進め方及び考え方などの全体的なフレームを検討し、整理
●場所に応じた維持管理
プロジェクトの立ち上げ
検討会立上げ準備
公園・広場
公園や広場の利用機能を損なうことの無い管理を行う。
公園・広場は、憩いや寛ぎ、スポーツや運動、祭りや催し等、様々な場面で利用され
ることから、利用者に対して悪影響を与えない程度の、最小限の手間を掛ける維持管
理とする。
庁内関係者に資料配布
7 月 20 日
担当者会議
寄贈樹木等の植栽に対する共通認識を得るための検討会立上げ
マスタープラン原案と進め方を提示、確認
各地区、関係所管への配分(数量)
配植の基本的な考え方
体制及び進め方の確認
緑地
周辺への影響が確認された時点で対処し、管理を行う。
緑地は、特定利用の空間ではなく、造成団地や道路と山間の自然環境とを不具合無く
繋ぐ緩衝帯の役割が大きいため、概ね自然に近似した、周囲に悪い影響が無い限り、
維持管理に手間を掛けないこととする。
8 月中旬
釜石に桜を植える会
事前協議
マスタープラン(案)及び計画案の提示
道路
構造及び機能に影響のないように管理する。
道路の樹木は、視距の確保、歩行者の見えやすさ、照明灯の照度、気持ちよい木陰等、
交通安全や快適性に影響する要因であることから、通常体制による維持管理とする。
8 月 29 日
先行事例として、GBの意見交換、PR及び維持管理方策の進め方
9 月 14 日
P
R
● PR の時期
・マスタープラン確定時
・優先順位Aの場所への植樹時
・その他施設への植栽時
・植栽後、イベント等開催時
・寄贈樹木の開花時期
● PR 方法
・「広報かまいし」への掲載
・新聞への掲載
・TVによる放映
・イベントチラシ
・釜石市ホームページへの掲載
桜プロジェクト検討会(仮称)及びワーキング
マスタープラン(案)の検討
桜プロジェクト検討会(仮称)及びワーキングを受けてマスタープラン(案)を修正
まちづくり事業としての計画を住民に周知するとともに、寄贈された樹木がどの様に植栽され、
活用されているかを寄贈された方々へ伝えるために、寄贈樹に関しての情報発信が求められる。
ワーキング
11 月上旬
議員及び庁内の合意形成
マスタープラン(案)及び計画案の提示
●「かまいし桜クラブ(仮称)」の開設案
第一段階:寄贈樹木台帳、寄贈樹木の植栽状況等を釜石市のホ
ームページに掲載。
⇒ 寄贈樹の存在を知るきっかけとなる。
第二段階:成長過程及び植栽場所でのイベント等活動状況等を
釜石市のホームページに掲載。
⇒ 寄贈樹木植栽場所でのイベント参加、寄贈樹木
の維持管理を絡めたイベント開催につなげる。
第三段階:寄贈樹木の維持管理状況を釜石市のホームページに
掲載し、その活動をクラブ活動として広めていく。
3
1月
~2 月
住民合意形成
マスタープラン(案)及び計画案について
A:パブリックコメント
B:意見交換会
3月
マスタープラン策定