ミャンマー:国内決済におけるチャット使用

平成 29 年(2017 年)1 月 10 日
BTMU Global Business Insight 臨時増刊号
AREA Report 458
ミャンマー:国内決済におけるチャット使用
ミャンマー中央銀行は、2016 年 12 月 6 日付で、連邦政府省庁および地域政府に対して、国内決
済におけるミャンマーチャット(MMK、以下、チャット)使用に関するレターを出し、2017 年 1
月 3 日に内容を公表しました。
レターの内容は、連邦政府省庁および地域政府に、所管するプライベートセクターを含む組
織・団体に対して、国内の決済は現地通貨チャットを使用する(外貨は使用しない)ことを周知
するよう求めるものです。中央銀行から市中銀行に対する通達ではなく、これにより直ちに市中
銀行における外貨による決済が制限されるものではありません。
国内決済におけるチャット使用の周知を依頼するレターは、以前 2015 年 5 月 28 日に出されて
います。前回のレター出状後に、国内決済におけるチャット使用がほとんど進展していなかった
ため、今回のレターは本内容を再徹底するものです。
今回のレター出状により、国内決済におけるチャット使用がどの程度浸透するかは現時点では
不明ですが、アセアン諸国では、近年、インドネシアやマレーシアが同様に自国内での決済に現
地通貨の使用を義務付けており、今後のミャンマーにおける動きが注目されます。
※本件、状況が変わる可能性があり、最新情報のご確認、及び取引の準備の段階でのご確認は、
国際業務部及びヤンゴン支店にお問合せください。
以下、ご参考までに英文(仮訳、原文はミャンマー語)を掲載いたします。
To: All Union Minster Departments & Division and State Government
Subject: To use Myanmar Currency in Local Payment Settlement
Reference: Central Bank of Myanmar ( 28.5.2015) MBAHBA-1/11 (FEMD)(904/2015)
1
1. According to the above subject, we have already informed to Union Minister
Department, Division and State Government to use Myanmar Local Currency in
local settlement.
2. Due to buying/selling the goods and service in foreign currency cause the high
fluctuation of Exchange Rate and wide usage of Foreign Currency.
3. Currently, we have found out that there is less practice abides with the mentioned
procedure. Therefore, we would like to request Union Minister Department, Division
and State Government to instruct the related Private/Publics corporate and other
government department to avoid Foreign Currency and use Myanmar currency in
selling/buying and settlement for goods and services.
Behalf of Governor,
Set Aung, Deputy Governor
(ご参考)関連レポート
AREA Report 398「ミャンマー:米ドル引出し上限引下げ、国内決済のチャット使用」
2015 年 6 月 8 日 三菱東京 UFJ 銀行国際業務部
http://www.bk.mufg.jp/report/insasean/ARS20150605.pdf
レポート作成: 三菱東京UFJ銀行 国際業務部
北村 広明
[email protected]
・
・
・
・
・
情報室
本資料は情報提供を唯一の目的としたものであり、金融商品の売買や投資などの勧誘を目的としたものではありません。本資料
の中に銀行取引や同取引に関連する記載がある場合、弊行がそれらの取引を応諾したこと、またそれらの取引の実行を推奨する
ことを意味するものではなく、それらの取引の妥当性や、適法性等について保証するものでもありません。
本資料の記述は弊行内で作成したものを含め弊行の統一された考えを表明したものではありません。
本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されていますが、その正確性、信頼性、完全性を保証するものではありませ
ん。最終判断はご自身で行っていただきますようお願いいたします。本資料に基づく投資決定、経営上の判断、その他全ての行
為によって如何なる損害を受けた場合にも、弊行ならびに原資料提供者は一切の責任を負いません。実際の適用につきましては、
別途、公認会計士、税理士、弁護士にご確認いただきますようお願いいたします。
本資料の知的財産権は全て原資料提供者または株式会社三菱東京 UFJ 銀行に帰属します。本資料の本文の一部または全部につい
て、第三者への開示および、複製、販売、その他如何なる方法においても、第三者への提供を禁じます。
本資料の内容は予告なく変更される場合があります。
2