1 / 67 売れる広告にするための 19項目のチェックリスト 【完全版】 (解説) Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 2 / 67 序章 .................................................................................................................................................. 4 4つの大前提 .................................................................................................................................. 11 1. 【3つのM】 ................................................................................................................. 11 2. 広告の目的を明確にする ............................................................................................... 15 3. 必ず効果測定する .......................................................................................................... 17 4. お客さんの立場でチェックする ..................................................................................... 21 3つの原則...................................................................................................................................... 24 1. 原則1【3 つの壁】 .................................................................................................... 24 2. 原則2【3つの理由】................................................................................................ 30 3. 原則3【ラポール】 ................................................................................................... 35 売れる広告のための15のチェック項目..................................................................................... 39 1. ヘッドラインはあるか?(パッと目立つところはあるか?) ...................................... 39 4. ヘッドラインは「注意を引く」目的を果たせているか? ............................................ 40 5. 本文に引き込むサブヘッド(小見出し)はあるか? ................................................... 41 6. サブヘッドだけでも成立するか?............................................................................... 42 7. ターゲットは明確に絞られているか? ........................................................................ 43 8. ゴールは具体的で明確で、1つに絞られているか ....................................................... 45 9. 商品説明はきちんとできているか............................................................................... 46 10. ベネフィットをきちんと伝えられているか .............................................................. 47 11. 具体的で明確な、買わずにはいられないオファーがあるか ...................................... 49 12. 資格・証拠はあるか(売り手の信頼度) ................................................................. 50 13. 証明・お客様の声はあるか(商品の信頼度) .......................................................... 51 14. 共感・人間味・想いはあるか .................................................................................. 52 15. 行動喚起は明示できているか .................................................................................. 54 16. 限定性はあるか....................................................................................................... 56 17. レスポンスデバイスは探す必要なく見つかるか ....................................................... 57 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 3 / 67 広告を見直す4つのポイント ......................................................................................................... 59 16.反論処理をする ................................................................................................................ 59 17.音読をして話し言葉に近づけよう .................................................................................... 61 18.3つの理由は伝えているか............................................................................................... 62 19.レクチャーになっていないか?........................................................................................ 63 終章 ................................................................................................................................................ 64 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 4 / 67 序章 こんにちは。ダイレクトレスポンス型コピーライターの親泊です。 今回は、このプログラムをご購入いただいて、誠にありがとうございます。 このプログラムでは、「反応の出せる広告物には、どういった要素が盛り込ま れているのか」を紹介していきます。つまり、これらの要素が入っているのか、 いないのかを見ていけば、反応の出せる広告の条件を押さえているかどうかが 分かると言う訳です。 ここで挙げる項目を押さえられていない広告は、反応を出せる確率が減り、集 客につなげることが非常に難しくなると言えます。このプログラムで挙げられ ているいくつかの広告の要素が、そのまま「売れる広告にするためのチェック リスト」になるということです。 使い方は様々です。広告を作る時、設計図としてこの内容に従って広告を作る。 広告を作った後にチェックリストとして利用する。などなど。業者が作ってき た広告に対しても、的確にその品質の良し悪しを判断することができます。今 回紹介する基準を持つことはとても強力な指針となります。 これがあるかないかで、広告の成果は大きく変わってきます。そして重要なの が、こういった広告の指針となるようなものを持っている会社はほとんどない、 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 5 / 67 と言うことです。ほとんどの競合は何の指針もなしに広告を作って、毎回の広 告をギャンブルのように出しているだけです。もしくは、デザインが上手な、 そして集客の具体的な指針を持って いない広告製作会社に依頼をして、出 来上がった広告の「雰囲気が良いかど うか」だけを評価して、最終的に広告 を出しているところがかなり多いで す。 このプログラムを、情報として、知識として得るだけで終わらせないで、是非、 実際の広告展開に使ってみてください。正しく使えば、今まで出していた広告 との違いが、明らかに出てきます。そして、その効果を実感してほしいのです。 なお、このチェックリストは、チラシ、タウン誌の広告、ホームページでの広 告など、様々な媒体で使うことができます。しかも、考え方としては、営業や セールストークなどにも応用できます。電話営業のトークスクリプトにも生か すことができるでしょう。 もし、このプログラムの内容と、自分のビジネスとの間に距離感を感じる場合 は、 「うちには使えない」ではなく、 「どうにか生かす方法はないか」という視 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 6 / 67 点で受け止めていただきたいと思います。 実際、様々な業界で成果を出している事例はたくさんあります。一見、遠く感 じる業界であればあるほど、逆に、流用できたときのインパクトは大きなもの となります。なぜかというと、おそらく競合がなかなか思いつかない方法にな るからです。競合が動いていない中で、一歩先に進むことのインパクトの大き さは想像しやすいと思います。 ダイレクトレスポンス型広告について このプログラムは、ダイレクトレスポンス型のコピーライティングの視点から お話ししています。「ダイレクトレスポンス型のコピーライティング」という のは耳慣れない言葉だと思いますので、少しそのお話をします。 まず、今回は世の中にある広告を2種類に分けて考えています。一つは「イメ ージ広告」もう一つは、 「ダイレクトレスポンス型広告」です。一般的には「イ メージ広告」を良く見かけますが、私がお勧めしているのは、ダイレクトレス ポンス型の広告です。 ここでいう「イメージ広告」とは何のことかをお伝えします。これは直接反応 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 7 / 67 を引き出すものではなく、商品のイメージを高めたり、ブランドイメージを高 めたりするもののことです。TV で流れる、企業イメージを上げる CM だった り、洋服などのブランドイメージを作るような CM の事です。 一方「ダイレクトレスポンス型広告」とは、主に通信販売の業界で用いられて いる方法です。直訳すると「直接反応型広告」ということです。商品説明をし て、「こちらまでお電話下さい」と具体的な反応を促すようなものです。イメ ージ広告の目的はイメージを植え付ける、認知度を上げる、ダイレクトレスポ ンス広告の目的は直接的な行動を促す、ということになります。 例えば、大画面 TV の広告があったとします。ダイレクトレスポンス型の場合 は、「こんなに大きくて画質の良い TV があります。こんな機能もついて、こ ういった理由で画質が良いです。値段はいくらなので、この電話番号に連絡し て注文して下さい」といった流れです。電話注文してもらうことが目的です。 イメージ広告の場合は、「時代の最先端を行くハイクォリティビジョン。時代 を先取りせよ」とか言う感じです。直接買ってもらうことを促すのではなく、 カッコよさやセンスの良さ、というようなブランドイメージを持ってもらうの が目的です。かなり雑な例で話をしていますが、雰囲気は分かりましたでしょ うか。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 8 / 67 今回、お話しするのは、前者のダイ レクトレスポンス型の広告文につい てです。 基本的には広告は文章で伝えていく ことが多いので、 「広告の文章」を念 頭に置いてお話します。写真やイラストばかりの広告もありますが、その場合 でも、写真やイラストは何か伝えたいことを、言葉ではなく視覚的に伝えてい るだけです。 このプログラムでは、文章の書き方というよりも、何を伝えるべきかと言うこ とを主に話していきますので、それが文章であるか、写真であるかは単なる手 段の差と考えてください。自分の作る広告に当てはめて考えていただければい いと思います。なお「コピー」とは「広告文」のことです。 もし、あなたが出そうとしている広告が、直接的に反応や売上を求めるような 広告ではなく、イメージアップを目的とした広告であれば、今回のプログラム はお役にたてません。あくまでも、広告を使って「反応を得ること」が目的の ものになりますので、ご注意ください。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 9 / 67 本編の構成 このプログラムの構成をお話しします。 まずは売れる広告にするための要素についてお話しする前に、前提の話、原則 の話をします。広告で反応を出すために、前提・姿勢の話をします。また、押 さえておいてほしい原則が3つあります。それをお伝えします。次に売れる広 告にするための要素を、1 つずつお話ししていきます。要素は15個あります (完全版のみ)。これがそのままチェックリストになります。そして、最後に、 あなたが広告を作って、全体的に見直す時の注目すべき点を4つお話しします。 これもチェックリストの項目になっていきます(完全版のみ)。プログラムの 構成をまとめると・・・ ① まずは前提の話です。 ここでは、そもそも広告を出す前の前提として知っておいてほしいことをお伝 えします。広告の中身というより、『広告の出し方』の話です。 ② 次に原則の話。 チェックリストの目的は、基本的にはこの原則を押さえるために存在します。 それほど、この原則は広告で反応を出すために重要なポイントです。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 10 / 67 ③ 次に各要素の話(【完全版】のみ収録) ここでやっとチェックリストの各項目について解説します。 ④ そして最後に、広告を見直す時のポイント( 【完全版】のみ収録) 広告を全体的に見直すためのチェック項目について解説します。 以上が長くなりましたが、これがプログラムの概要です。それでは、本編に入 っていきましょう。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 11 / 67 4つの大前提 1. 【3つのM】 ここでは「3Mの法則」についてお伝えしたいと思います。広告やコピーを作 る「前提」の話です。 「広告を出したけれど反応がない」この場合、問題はどこにあるのでしょう? 多くの場合、広告の内容自体に問題があると考えて、写真を変えてみたり、見 出しを変えてみたり、広告に対して試行錯誤して改善しようとします。 しかし実は、広告の内容自体を考える前に、一度、見直すべきことがあります。 それが「3Mの法則」です。 僕にコピー(広告文)を依頼してくれるクライアントは、自分で作ったコピー の内容に問題があると思っています。しかし、半分以上は、コピー自体よりも 「前提」が間違っています。「前提」をきちんと考えていないことが、広告に 反応を出せていない原因になっています。 つまり、この法則を、理解して生かすだけでも、あなたが出す広告は、他の多 くの広告に大きく差をつけることができます。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 12 / 67 ものを売るには「3つのM」をマッチさせる必要があります。 3つの M とは 1.マーケット(市場) 2.メディア(媒体) 3.メッセージ(広告コピー) です。分かりやすく言うと、 1.誰に 2.どうやって 3.何を 伝えるか、ということです。 この3つがマッチしていないと、それぞれの項目がどんなに優れていても、も のは売れません。 例えば、 赤ちゃんが絶対に泣きやむオルゴールがあったとします。これをとても上手く きちんと表現した広告があったとしても、1 人暮らしの男性にセールスをして Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 13 / 67 は、あまり売れません。 →メッセージ(何を)とマーケット(誰に)が合っていない 八百屋さんの新聞折り込み広告を、全く関係ない地区の新聞に織り込んでも、 当然反応はありません。 →マーケット(誰に)とメディア(どうやって)が合っていない ラジオ CM で長い URL を伝えても、なかなかホームページを見てはくれない でしょう。 →メディア(どうやって)とメッセージ(何を)が合っていない 分かりやすく極端なたとえ話をしましたが、これに近いことは、現実にたくさ ん起こっています。 正しい人に、正しい手段で、正しい情報を伝えることが重要と言うことです。 逆に言えば、これがマッチしていれば、ものを売ることは、とても楽になりま す。 当たり前のシンプルな法則ですが、意外ときちんと考え抜かれていないことが Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 14 / 67 多くて驚かされます。つまり、これを知っているだけで差別化になります。 経営の不振だった魚の卸売の話で、こんな例があります。 魚の市場でセリをしている時に、駐車場に停まっている車のワイパーに、チラ シ広告を挟んだところ、2割の方が購入に至ったそうです。チラシの反応で2 割は驚異的だと思いませんか。100 枚配って 20 件の反応があるということで す。 問題のある人に、解決方法を提示すれば、売り込まなくても、売れるというこ とです。 効果の出るコピー(広告文)はもちろん重要です。ダメなコピー(広告文)で は成果は低くなります。 しかし前提として、この3つのMがマッチしていること。このことは更に重要 と言えます。 広告が上手くいかない時、どうしても広告自体の内容修正に目が行きがちです が、この3つのMをまずは見直してみることを、おすすめします。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 15 / 67 2. 広告の目的を明確にする 広告を作る前に、その広告を、どういう目的で作るのかを明確にする必要があ ります。 「あなたの商売のビジネスモデルの中の、どの部分で使う広告なのか」という ことを明確にしておきましょう。なぜなら、これによって、広告で伝えるべき メッセージが変わってくるからです。 例えば、全くの新規客を集めるための広告と、過去に利用履歴のあるお客さん に出す広告では、押さえるべきポイントが変わってきます。 新規客は、あなたの会社のことを知らないところからスタートします。なので、 その会社の信頼性を訴える必要があるかもしれません。また、入口として入り やすい商品や価格帯を提案することが効果的かもしれません。 一方、既存客は、既にあなたの会社の商品価値を知っており、ファンになって いる場合。この場合は、会社の情報を伝えるよりも、「新しい」商品というこ とを前面に出した方が、訴求するかもしれません。 お客さんを「数」集めるという目的であれば、なるべくハードルを低く、お客 さんが行動しやすい状態をつくるべきかもしれません。「優良」顧客を集める Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 16 / 67 広告であれば、逆にハードルを高く設定して、価格帯を上げて、ふるいにかけ た方が良いかもしれません。 全ては広告を出す背景情報に左右されます。業界や商品、客層によって、最適 な方法は変わってきます。どういった背景で、どういった目的で出す広告なの か、事前に明確にしておきましょう。 できれば、その目的を、きちんと「書き出す」という作業を入れると、いつの 間にか方針がブレてしまっているという失敗が減ります。 このポイントをきちんと押さえてこそ、今回のチェックリストもより効果を発 揮できます。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 17 / 67 3. 必ず効果測定する ここで一つ正直に告白します。 出す前から、100%必ずヒットすることが分かっている広告なんて存在しま せん。また、どんなに優秀なコピーライターでも、出す広告全てをヒットさせ られる人はいません。 がっかりさせてしまったかもしれませんが、これが真実です。 ですが、広告の費用対効果を着実に上げていく方法はあります。それは、「テ ストと改善を繰り返す」という方法です。「取組みを単発で終わらせない」と いう話です。 広告作りを代行したりすると、できあがった広告の成果で「うまくいった」 「失 敗した」と判断されてしまいます。 まあ、それはそうですよね。クライアントとしては、広告作成のサービスとし て利用しているわけですから。でも、経営全般で見た時、この考え方は間違っ ています。広告に限らず、集客の取組み全般に言えることですが、次のことを、 必ず実践してください。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 18 / 67 それは、①出た結果に対して、必ず検証すること。良い結果だったなら、何が 良かったのか。悪い結果だったなら、何が悪かったのか。 そして、②仮説を立てて、次に活かすこと。検証した結果に対して、おそらく、 こういったアピールをすると、よりお客さんに響くのではないか?などと仮説 を立てます。 そして、③次の取組みに活かすわけです。もう一度広告を出してみたり、お客 さんへの営業トークを変えてみたり。 事前にどんなに会議を重ねた広告でも、結局は“憶測”に過ぎません。本当の 答えは、「市場」しか出すことができません。これを単発で終わらせてしまっ ては、単に“憶測”が、当たった外れたで終わってしまいます。ギャンブルみ たいなものです。 そうではなく、一度、実践した取組みを、検証、仮説を経て、修正し、もう一 度取組んでみます。これを継続的に繰り返します。 市場の反応を見て、より良く最適化していくわけです。広告で集客を安定させ ようと思ったら、これしかありません。 ぜひ、取組みは単発で考えるのではなく、継続的に実践して、テストと改善を Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 19 / 67 繰り返すようにしてください。そして、その際に重要なのが、きちんと「数字」 で判断することです。感覚で判断しては、正確な分析ができず、間違った対応 をしてしまうからです。 そして、もう一つ、広告を出す前に、必ずチェックしてほしいことがあります。 これをチェックせずに広告を出してはいけません。 それは「基準とすべき数字(反応率) 」です。 業界や媒体によって広告の反応率は変わってきます。また、目指すべき戦略に よっても反応率は変わってきます。いずれにせよ、基準とすべき反応率を明確 にしておくべきです。 なぜでしょうか? 例えば、チラシの反応率の業界平均が 0.1%だったとします。その条件で、100 枚チラシを配って反応がなかったとします。さて、このチラシの出来は良かっ たのでしょうか?悪かったのでしょうか? 0.1%だと 1000 枚配って 1 件反応がでることになります。それを 100 枚配っ ただけでは、基準に達しているかどうかは判断できません。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 20 / 67 また同じ基準値で、1000 枚配って 1 件の反応だったとしたら、そのチラシは 基準を満たす出来だったといえるでしょうか? 1000 枚で 1 件の反応なら一見、基準を満たしているように思えます。 でも、ひょっとすると、そのまま 2000 枚まで配り続けても、それ以上反応が なく、合計 1 件の反応かもしれません。 この割合の正確さは、統計学の話になってきますが、感覚としては、0.1%の 反応率が基準ならば、3000 枚くらいは、配りたいところです。それくらいで 初めて、テスト結果としての信頼度が増してきます。 つまり、何が言いたいのかというと、広告の基準を明確にしないと、いくら広 告費をかけるべきかが分からないということです。反応率 0.1%が基準の状況 で、100 枚配っているだけでは、何の判断にもならず、意味がないということ です。 広告を出す前に、基準とすべき反応率を明確にしましょう。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 21 / 67 4. お客さんの立場でチェックする 商品やサービスが売れるのは、どういう 時に売れるのでしょうか? それは、お客さんが「欲しい」 「必要だ」 などと思った時、つまり、「欲求」がある時に、その「欲求」を満たす、商品 やサービスが売れるわけです。通常「欲求」のないところで、商品やサービス は売れません。 例えば、「虫歯を治したい」という欲求があるから、虫歯治療が売れるわけで す。全く虫歯のない人に、いくら虫歯治療をアピールしても売れませんよね。 つまり、広告やセールスというのは、欲求にふさわしいメッセージを投げかけ ないと、成功しないわけです。訴えかけるべき「欲求」が分かっているからこ そ、訴えるべき「メッセージ」が作れるわけです。 そして、この「欲求」は人によって違います。これを探るためにはターゲット を絞って、お客さんを理解する必要があります。 例えば、先ほどの歯医者の例で言えば、 「虫歯を治したい」という欲求。 「虫歯 を予防したい」という欲求。 「かみ合わせを良くしたい」という欲求。 「歯をキ Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 22 / 67 レイにして見た目を良くしたい」という欲求。と対応できる欲求がいろいろあ ります。 広告でどういったメッセージを伝えるかは、この対象とする「欲求」で変わっ てくるわけです。広告を作る前に、この訴えかけるべき「欲求」について考え るようにしましょう。 すると、ほとんど市場に存在しない「欲求」に向かって広告を作ってしまう という失敗も、少なくなっていきます。 この話を聞くと、何も考えず単に「30 代の女性の方へ」 「50 代の男性へ」など とターゲットを絞ることは、あまり意味がないということが、お分かりいただ けるのではないでしょうか。 「欲求」理解してこそ、商品やサービスが売れるわけです。 でも実は、商品やサービスが売れるために理解しなければいけないのは、これ だけではありません。「お客さん」のことを理解する必要があります。「欲求」 の理解はその一部に過ぎません。 例えば、商品が欲しいという欲求があったとしても、買うのをためらわせる気 持ちもあります。歯医者に行きたいけど「痛そう」「怖い」などです。どうし Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 23 / 67 て、その欲求が生まれたのか?他の何と比較しているのか?お財布事情はどう なのか?商品を買うことは、家族が反対してくるか?・・・などなど、様々な 状況を理解する必要があります。 そこで広告作りで絶対に外してはいけないのが「お客さんの立場で考える」と 言うことです。失敗している広告のほとんどが「売り手」の立場から考えられ たものになっています。 広告チェックをする時のみならず、作る時も、大前提として「お客さんの立場 で考える」を忘れないようにしましょう。逆に言えば、ここを外さずに押さえ られていれば、広告がヒットする確率はかなり上がります。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 24 / 67 3つの原則 1. 原則1【3 つの壁】 まずは広告で反応を出すための原則についてお話しします。ここで、お伝えし たい原則は3つあります。まずは 1 つ目の原則。 「3つの壁」です。 この話の対象は、広告、もしくは広告に限らず、 セールス全般と言っていいかもしれません。広告 を作って商品を販売するとき、乗り越えるべき3 つの壁があると言われています。それは、読まな い、信じない、行動しない、の 3 つの壁です。 「読 まない」というのは「見ない」と置き換えても良 いでしょう。商品を買ってもらうためには、この 3つの壁を乗り越えなければいけません。それぞれどういったものになるのか 見ていきましょう。 まず、 【読まない(見ない) 】の壁。 普段生活していると、あふれんばかりの広告を目にします。雑誌、テレビの CM、看板、インターネット。電車に乗れば、中吊り広告や、つり革にも広告。 電車を降りて街中にも広告。都市部では、どこか広告が目に入らない風景を探 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 25 / 67 すほうが難しいような気さえしてきます。 でも、あなたは、昨日、目にした全ての広告を思いだすことはできるでしょう か。目にしていても、覚えていなかったり、気にとめていなかったり。ほとん ど思いだせないのではないでしょうか。私はコピーライターと言う仕事をして いて、普段から広告が気になっています。でも、昨日見た広告を挙げろと言わ れたら、片手程度の数しか挙げられません。しかし目にしている広告の数は、 そんなものではないはずです。 つまり、私たちは多くの広告に「触れてはいるが、ちゃんと見てはいない」と いうことです。 家に届く新聞の折り込み広告や、タウン誌などがあります。私の妻は開きもせ ずに古紙の束にのせます。そして、そのまま資源ゴミに出されます。私は勉強 のために見たいので、いつも「捨てないで」と言っているのですが・・・でも 捨てられます。 一般的に、人は広告を見るために雑誌やテレビやインターネットを見ません。 街に出る時も広告を見に街へ出ている訳ではありません。つまり、広告は読み 飛ばしの対象なのです。ポストに届くものを仕分けする時、広告なのか、そう ではない郵便物なのかという基準で仕分けする人も多いのではないでしょう Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 26 / 67 か。何度も言いますが、私の妻は捨てるなと言っているのに捨てます。 広告を出したから見られている。1 万部チラシを発行したから 1 万人が見てく れている。そんなことはありません。広告は基本的に読まれていません。これ が第一の壁です。 2 つ目の壁は【信じない】です。 どんなに良い商品であっても、人は営業や広告の内容を簡単には信じてくれま せん。 「本当かな・・」 「そこまですごいわけないでしょ」 「そんなにおいしいわけないでしょ」 のように思います。広告だから一生懸命伝えているだけだと思う訳です。「売 りたいから、そりゃ良いように言うよね」と言う訳です。 営業マンが商品の良さを必死に伝えて、販売するのには、なかなかの労力が必 要です。ダイエット商品を「必ず痩せます」 「皆、痩せます」 「私を信じてくだ さい」と言ったところで、「本当に!じゃあ買います!」とはなりません。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 27 / 67 一方、親しい友人が、 「この前買ったこの商品。結構、良いから買ってみなよ」 と、すすめれば、すぐに買いに行きます。これは友人との信頼関係があり、発 言内容を信じているからではないでしょうか。友人の言うことなら、嘘ではな いなと思う訳です。実際、その友人は商品を既に体験した上ですすめてくれて いる訳だし、商品を進めることで友人に利益があるわけでもありません。そう いった事も証拠となり信じられる訳です。 広告の内容を「嘘だ」とまでは思われないかもしれませんが、「大げさだろう な」とは思われています。これが、2 つ目の壁【信じない】です。 そして最後の壁が【行動しない】です。 広告の内容を信じて、つまり 2 つの壁を乗り越えて、読んだ人に「良さそうな 商品だな」と、広告を見た人が、商品に魅力を感じてくれたとします。 「でも今お金ないから、また今度にしよう」とか 「今まで体験したことのないサービスだから不安だな」とか 「今、忙しいから、落ち着いてからにしよう」とか。 「ま、焦る必要もないか」とか。 購入を見送る理由は、無数にあります。その結果、時がたてば、その人は思い だして買ってくれるでしょうか。ひょっとしたら買ってくれるかもしれません。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 28 / 67 しかし、何割かの人は、結局、行動せずに終わります。 別のライバル会社の商品を買ってしまったり、別のことにお金を使ってしまっ たり、そのまま忘れてしまったり、魅力を感じなくなったりする訳です。 広告の内容を信じて「良さそうな商品だな」と、思ってくれることはとても貴 重です。お伝えした2つの壁「見ない」「信じない」の壁を乗り越えることは なかなか大変です。 そして、その壁を乗り越えた状態にいる人を、ここで、背中を押してあげない ことは、大きな機会損失となります。その壁を乗り越えた人は、そのまま何も せずに放っておけば、行動しないと考えるべきです。 人は最終的には感情で物事を判断します。2 つの壁を乗り越えた人は感情的に は、もう少しで買ってくれる状態にいます。しかし、2 つの壁を乗り越えたタ イミングだからこそ、感情的に「この商品良さそう」と思ってくれているだけ で、いつもそういった気持でいる訳ではありません。あとでまた、同じ広告を 目にした時、同じ気持ちになってくれる保証はありません。この機会を逃して はいけません。 これが 3 つ目の壁【行動しない】です。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 29 / 67 以上が3つの壁です。この3つの壁を乗り越えるために、様々な手段を広告展 開の時に盛り込んで行くわけです。その手段が入っているかどうかが、売れる 広告であるかどうかの指針となります。具体的な手段は、このプログラムでお 伝えしていきますが、まずは、何よりもこれらの壁があることを、強く認識す ることがとても重要です。 広告を出せば、みんな見ていると考えるのは大間違いです。 広告を読めば、みんな内容を信じると考えるのは大間違いです。 広告に納得すれば、みんな行動を起こすと考えるのは大間違いです。 本当に重要な認識すべきことがらです。うっかり忘れてしまいがちなので、常 に気をつけましょう。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 30 / 67 2. 原則2【3つの理由】 2つ目の原則です。広告には伝えるべき【3つの理由】があると言われていま す。言いかえると、「広告の中で【3つのなぜ】に答えるべきだ」と言えるか もしれません。実際の広告作りに、充分生かせますので、必ず押さえたいとこ ろです。 さて、広告で必ず伝えなければならない3つの理由とは何なのでしょうか。そ れは次の3つの「なぜ?」についての回答です。 1)なぜ、私なのか 2)なぜ、あなたから買わなければいけないのか 3)なぜ、今買わなければいけないのか これをまとめて 1)why me 2)why you 3)why now と言ったりします。この3つの「なぜ?」について理由を説明しなければいけ ない訳です。1つずつ説明します。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 31 / 67 1)なぜ、私なのか ここでいう「私」というのは、広告を見ているお客様の事です。お客様が広告 などで、商品を説明されるとき、または営業をされる時、多くが、「私には関 係ない」と思っています。 「ものすごく珍しい宝石がありますよ」とか、「こんなに便利な調理器具があ りますよ」とか、「こんなに効果の高い化粧水がありますよ」とか。そのよう なことを言われても、「いやいらない」「私には関係ない」となります。「別に 宝石持つ必要ないし」 「十分料理できているし」 「今使っている化粧水で満足し てるよ」となる訳です。 そこで、「どうして私は買うべきなのか?」に答えてあげる必要があります。 お客様にとって、この商品が必要だという理由を伝える訳です。 例えば、歯医者が「歯科検診が必要だ」ということを伝えたい場合、多くは「い や今、歯は痛くないし、虫歯もないから歯医者なんて行かないよ」となります。 そこで、「どうして私は買うべきなのか?」の理由を伝えます。 「今は虫歯もなく痛いこともないかもしれません。でも、いざ虫歯になってか ら歯医者に行くと、痛みもあるし、何回も通わなければならなくなるので治療 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 32 / 67 費も掛かります。日数も時間もかかります。お勧めは、定期的に歯科検診をす ることです。そうすることで、痛みを味わうこともないし、もし、虫歯が見つ かっても初期段階での治療だけで済むので、結局はお金や時間だって節約する ことができます。」といった具合です。 歯が痛くないので、 「歯医者は私には関係ない」と思っている人に、 「私は歯科 検診をすべき」と、歯医者が必要であることの理由を伝えています。 2)なぜ、あなたから買わなければいけないのか ここでいう「あなた」とは売り手の事です。つまり、他にもたくさん同じよう なサービスを提供している会社やお店はあるのに、なぜ、あなたから買わなけ ればいけないのか?ということに答えてあげる必要があります。 これは要するに競合他社と比較したときのウリの説明につながります。「他に も似たような商品があるにも関わらす、なぜあなたが扱っているその商品を買 うべきなのか」を伝える訳です。 例えば、ダイエットのサプリメントを売りたい場合を考えてみましょう。ダイ エット関連の商品やサービスはたくさんあります。その中から「なぜ、あなた から買わなければいけないのか」に答えて、選んでもらう必要があります。ジ Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 33 / 67 ムに通うのではなく、エステに通うのではなく、食事制限をするのではなく、 なぜダイエットサプリがいいのか?を説明します。もしくは、他のダイエット サプリではなく、このダイエットサプリを選ぶべきだという理由を説明します。 要するに、商品やサービスのアピールです。 3)なぜ、今買わなければいけないのか これは分かりやすいのではないでしょうか。お客様が、今、買うべきだと思う 理由を伝える訳です。【3つの壁】でも出てきた「行動しない」の壁に通じる ものです。 「給料が入ってから」「今忙しいから、関わっている仕事がひと段落したら」 など、後回しにする理由はいくらでもあります。後回しになった場合、そのま ま購入に至らない可能性もあります。少しでも、「この商品いいな」と思って もらったら、その時に購入してもらうべきです。後でお客様が同じ広告を見直 したとしても、同じモチベーションになるかどうかの保証はありません。 今、買うべき理由は必ず伝えましょう。例えば、 「数に限りがあるから」 「期間 限定だから」など、今買わないと手遅れになってしまうことを伝えるのも、1 つの方法です。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 34 / 67 ということで、この「3つの理由」はとても重要です。なぜなら、せっかく広 告を読んでくれたとしても、この 3 つの理由を伝えていなければ、お客様は商 品購入に至りません。「私は買う必要ない」「あなたから買う必要はない」「別 に今買う必要ない」となってしまいます。広告にも必ず盛り込むべき原則なの で、押さえておきましょう。 3 つの理由とは 1)なぜ、私なのか 2)なぜ、あなたから買わなければいけないのか 3)なぜ、今買わなければいけないのか に答えるということです。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 35 / 67 3. 原則3【ラポール】 それでは最後の原則です。それは【ラポール】です。【ラポール】とは何か? 「ラポールを築く」と言ったりします。簡単に言うと、共感に基づく信頼関係 の事です。このラポールを築くことで広告の内容の信頼度が増します。 例をあげましょう。 例えば、いじめの問題です。いじめにあっている子がいたとします。嫌がらせ を受けて悩んでいる訳です。そこで2人の同級生が助けてくれました。1人は 優等生です。クラスの人気者だったり、スポーツもできて、勉強もできたりす るわけです。そんな同級生が、いじめで悩んでいる子にアドバイスをしたとし ます。 「そんな嫌からせを受けた時はこうすると良いよ」 。 一方、もう1人、助けてくれたのは別のクラスの子でした。実はその子は去年 まで、いじめに悩まされていました。それが今では、いじめにあうこともなく なり、明るく元気に過ごしています。その同級生が、同じようにアドバイスを したとします。「そんな嫌からせを受けた時はこうすると良いよ」。 アドバイスの内容は同じだったとしても、どちらの方が、情報として信憑性が あるでしょうか。どちらも今の学校生活を楽しんでいる同級生からのアドバイ スです。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 36 / 67 おそらく、優等生よりも、過去にいじめを経験している同級生からの言葉の方 が、いじめで悩んでいる子には、話を受け入れやすく、アドバイスにも従う気 になるのではないでしょうか。ちょっと内容が適切かどうか分かりませんが、 理解しやすいと思い、例を挙げました。 これは広告に限った話ではありませんが、適切なコミュニケーションの方法と して、次の順序でコミュニケーションを取るべきだという考え方があります。 それは、共感、感情移入、論理的に説得という順序です。 まずは相手の立場を理解し共感を示してあげるということです。そして、更に 深く感情的にも理解を示し共感します。これが感情移入です。そのうえで、最 後に、言いたい事やアドバイスをしたり、意見を伝えるという順序です。 頭ごなしに、 「こうした方がいい」 「ああした方がいい」と言うのは、なかなか 相手に伝わりにくい場合が多くなります。ひょっとすると反発心を抱かれてし まうこともあります。きちんと伝えたいことを聞いてもらう前提として、共感 に基づく関係性を築く、つまり【ラポールを築く】ということです。 では、これを広告に持ち込む場合は、具体的にはどうすれば良いのでしょうか。 いくつか方法があります。1つは、お客様の悩み・希望・普段思っていること Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 37 / 67 を調査することが必要です。直接聞いてみたり、アンケートを取ってみたり、 手段は色々です。お客様が良く読む雑誌や TV 番組などに触れてみたり、よく 行くところに行ってみたり、よく買う商品を買ってみたりするのも有効でしょ う。 そして、調査できたら、広告の中で、お客様が普段使っている言葉を使ったり、 普段思っていることを言ってあげたりするという事です。そうすることで、 「そ うなんだよね。分かってるね」と思っていただき、話も聞いてくれる姿勢を作 りやすくなる訳です。 【ラポールを築く】ということに近道はないかもしれません。まずはお客様の ことを理解し、共感すること。これがとても重要な原則です。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 38 / 67 さて、3つの原則は以上です。 このチェックリストでは、具体的に、売れる広告にするために必要な要素を挙 げています。重要なのは、実はこれらの要素は、今、お伝えした原則を押さえ ることが目的になっているということです。つまり、今回お伝えしている内容 というのは、この原則をしっかり押さえましょうという話に集約されます。 それほど重要なものになりますので、最低限、これまでの原則をしっかり理解 して下さい。逆に言えば、この原則さえ理解できていれば、あとはテクニック の問題、やり方の問題に過ぎないと言えます。例え、これからお伝えする要素 が広告に含まれていなかったとしても、原則を押さえられていれば、その広告 は内容としては十分と言えるでしょう。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 39 / 67 売れる広告のための15のチェック項目 1. ヘッドラインはあるか?(パッと目立つところはあるか?) ヘッドラインとは、つまり大見出しの事です。これは「広告のための広告」と 言われます。広告を見た時に、ぱっと目に入る文章、もしくは写真やイラスト がこれに該当します。まずはそういった「ぱっと目に入るもの」があるかどう かを確認しましょう。 よく見かけるのが、ヘッドラインとしての文章が、画像に重なっていて目立た なかったり、文字は大きいがデザインの問題で、淡い色の文字で、目立たなか ったりするケースです。 他には、アピールしたいところ、目立たせたいところがたくさんあり過ぎて、 パッと目に入る一か所がないケースもあります。 まずは、パッと目に入れてもらうことが、非常に重要です。 <やってはいけないこと> 広告の中で一番にパッと目立つところがない Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 40 / 67 2. ヘッドラインは「注意を引く」目的を果たせているか? パッと目に入れてもらったら、次は、広告の中身に興味を持ってもらう「注意 を引く」という目的を果たさなければいけません。ヘッドラインの役割は、 「広 告のための広告」つまり、広告に注意を引くという事です。 ターゲットとなるお客様に、読み飛ばされずに広告を見てもらうことが目的で す。きちんと広告の内容に注意を引く目的を果たせているかどうかを確認しま しょう。つまり、ここで重要なのは、ターゲットとなるお客さんに対する理解 です。 イメージとしては、道端を歩いているターゲットに声をかけて振り向いてもら えるかどうか?ということです。 したがって、ヘッドラインで、商品を売ろうとする必要はありません。さらに、 気の利いたキャッチコピーを用意する必要はありません。 お客さんの欲求に合わせたものを用意するのがおすすめです。 <やってはいけないこと> お客さんと関係ない話をしてしまう。自分主体のヘッドライン。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 41 / 67 3. 本文に引き込むサブヘッド(小見出し)はあるか? これは、ヘッドラインを補足するものです。まずはヘッドラインで注意を引き ます。そして、さらに広告の内容に引きずり込むのがサブヘッドの役割です。 サブヘッドにも目がいくように、ヘッドラインの次くらいに目立つように配置 していきます。 広告を見てもらえるかどうかの重要な要素の一つに、見やすさ、分かりやすさ ということがあります。 サブヘッドを使って、何が書かれているのかをまとめることは、見やすさや分 かりやすさにつながり、広告の内容を見てもらいやすくなります。 ざっと目を通したとしても、ところどころ目にとまり、広告本文への引き込み があるかどうか確認しましょう。 <やってはいけないこと> 小見出しがなく、ダラダラ続く。本文中に、ぱっと目に入るところがない。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 42 / 67 4. サブヘッドだけでも成立するか? 広告を集中して、「隅から隅まで熟読するぞ!」という人はいません。多くは 目にさえ留めてもらえません。留めてもらっても、何となく読んだり、ざっと 目を通したりするだけです。 そこで、ざっと目を通して、細かい本文を見なかったとしても、概要が理解で きるようにしておきます。 広告の内容に興味を持っているにも関わらず、文字を読むのが苦手、抵抗があ る、時間がない、読むのが面倒、という相反する気持ちを抱えている人はいま す。 概要だけ理解して、問合せをする人はいるので、そういった層を取りこぼさな いための工夫です。 <やってはいけないこと> それだけでは概要が理解できないような、 好奇心を刺激しようとするだけのサブヘッドの羅列 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 43 / 67 5. ターゲットは明確に絞られているか? 「誰に向けた広告なのか」を明確にしておくことは重要です。「○○でお悩み の方へ」とか、「○○したい方へ」などと直接呼びかける方法も有効です。で も、広告にそういった呼びかけを明記しなくても、広告を作る前提として、き ちんとターゲットを明確にできていれば問題ありません。 でも、なぜターゲットを絞るべきなのでしょうか?この認識を間違えてしまう と、ターゲットを絞ったとしても成果が出ません。「ターゲットを絞る理由」 それは、訴求すべき「欲求」を理解するためです。 商品やサービスが売れるのは「欲求」があるからですよね。例えば、「虫歯を 治したい」という欲求があるから、虫歯治療が売れるわけです。全く虫歯のな い人に、いくら虫歯治療をアピールしても売れませんよね。 つまり、広告やセールスというのは、欲求にふさわしいメッセージを投げかけ ないと、成功しないわけです。訴えかけるべき「欲求」が分かっているからこ そ、訴えるべき「メッセージ」が作れるわけです。そして、この「欲求」は人 によって違います。 つまり、「どんな欲求に対して訴えかければ良いのか?」これを探るためにタ Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 44 / 67 ーゲットを絞るわけです。ターゲットを絞るというのは、「欲求」見つけると 言うことです。 例えば、先ほどの歯医者の例で言えば、 「虫歯を治したい」という欲求。 「虫歯 を予防したい」という欲求。 「かみ合わせを良くしたい」という欲求。 「歯をキ レイにして見た目を良くしたい」という欲求。と対応できる欲求がいろいろあ ります。 広告でどういったメッセージを伝えるかは、この対象とする「欲求」で変わっ てくるわけです。広告を作る前に、この訴えかけるべき「欲求」について考え るようにしましょう。 すると、ほとんど市場に存在しない「欲求」に向かって広告を作ってしまう という失敗も、少なくなっていきます。 前提のところでもお伝えした内容ですが、本当に重要なので、もう一度触れま した。 <やってはいけないこと> 100人中100人がうなずくメッセージを投げかけている Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 45 / 67 6. ゴールは具体的で明確で、1つに絞られているか 広告を見た人に、どんな行動を取ってほしいのかを明確にします。そして、そ のゴールは、なるべく1つに絞ります。このたった 1 つのゴールに向けて、必 要なことだけを広告の中に盛り込んでいきます。 人はたくさんの選択肢を与えられると、結局、行動しないという傾向がありま す。 例えば、Web サイトで、資料請求、商品購入、問合せ、予約、来店、メルマガ 登録など、たくさんのゴールがあるサイトを良く見かけます。あなたも、ボタ ンがたくさんあり過ぎると、どうしてよいか分からず、細かく見る気にならず、 そのままページを閉じてしまったことはないでしょうか? 逆に、シンプルに一つのことだけを伝えられると、見ている人も、そのテーマ に集中することができます。もちろん、ターゲットの欲求に沿ったテーマであ れば、の話です。 余計な情報を入れると、ゴールへの到達率は下がります。 <やってはいけないこと> ゴールとは関係ない話をする Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 46 / 67 7. 商品説明はきちんとできているか 何の広告なのかをきちんと伝えましょう。 当たり前のことのようですが、何の広告なのか分からないものは意外と存在し ます。イメージアップのための広告に良く見られます。TV の CM でも、結局 何の CM だったんだろうというのがありませんでしょうか? 驚いたことにイメージアップのための広告でなくても、何の広告か分からない ものを見かけることがあります。 必要な商品情報はきちんと盛り込むことが重要です。商品名や価格、スペック、 商品の写真など、どんな商品なのかによって、伝えるべき情報は変わってきま すが、対象とするお客様がきちんと理解できる情報を伝えましょう。メリット ばかり伝えてしまって、うっかりどういう商品なのかが分からない広告になっ てしまった、なんてことにならないよう、きちんと最終確認しましょう。 ポイントはお客様が欲しい情報、必要な情報を、きちんと分かるように伝える ということです。 <やってはいけないこと> 売り手の思い込みばかりで、お客様が欲しい情報が分かりやすく入っていない Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 47 / 67 8. ベネフィットをきちんと伝えられているか ベネフィットとは、簡単にいうとメリットの事です。お客様が商品を買うと、 どんなメリットが得られるのかを伝えなければいけません。商品説明の一部と 考えても良いかもしれません。当たり前に伝えているように思えて、実はきち んと伝えられていないものが多いです。良くみかける失敗の例をお伝えします。 陥りがちな失敗の 1 つがメリットではなく、 特徴を伝えてしまっている例です。 例えば、「iPod」という商品がありました。私はあまり詳しくないですが、音 声データを記録して、ヘッドホンなどで聴くことができる商品です。現代版の 「ウォークマン」です。この商品の説明をする時、伝えなければいけないのは、 特徴ではなくメリットです。 特徴は○○ギガのデータが入ります。メリットは○曲分のデータが入ります。 ということです。そして更に、その商品を利用する場面を考えて伝えます。こ れがベネフィットです。 例えば、長時間ランニングしながらでも、たくさん音楽が聴けます。とか、通 勤中に英会話の教材が聴けます。という伝え方もできるわけです。 これを間違って、特徴をアピールしてしまっている広告が意外と多いです。ど れだけ特徴を伝えても、その商品がお客様にとって、どんなメリットがあるの Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 48 / 67 か、どんな未来を提供してくれるのかが伝わらなければ魅力はありません。売 り手側が、商品にほれ込み過ぎてしまうと、ここでつまずいてしまうことがあ ります。 家電製品の掃除機を買う人は、掃除機自体が欲しいわけではないでしょう。掃 除の行き届いたゴミの落ちていない部屋だったり、快適な生活環境がほしいわ けです。洋服を買う人は、洋服自体がほしいわけではなく、買って服を着てい る新しい自分、着たあとの感情などがほしいわけです。 更に言えば、お客様が利用する場面も踏まえて考えたベネフィットは、使う人 によって、得られるものが変わってきます。「iPod」の例で言えば、音楽が聴 けるのを喜ぶ場合もあれば、教材で勉強できるのを喜ぶ場合もあります。つま り、最終的に得られるベネフィットは、ターゲットによって変わってくるとい うことです。 きちんと強力な商品の魅力を伝えるためには、やはりターゲットを絞るべきで す。ベネフィットがきちんと伝わっているかを確認しましょう。伝えるのは特 徴ではありません。気をつけてください。 <やってはいけないこと> 商品の話をしている。するべきは商品を手に入れた「結果」の話。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 49 / 67 9. 具体的で明確な、買わずにはいられないオファーがあるか オファーというのは、お客様への取引条件の事です。 「この広告に反応してくれたら、こんなにステキなことがあなたに起こります」 ということを、具体的に伝えるということです。 例えば、この広告に反応してくれたら、「割引します」「返金保証を付けます」 「プレゼントがあります」などと言ったものです。 このオファーでどれだけ魅力的なものを用意できるかが、ほぼ勝負を決めます。 断りきれないオファー「買わずにはいられないオファー」を用意しましょう。 例えば、5,000 円相当の商品に、1 万円相当のプレゼントがついていたら「買 わなきゃ損!」と思ってもらえるかもしれません。でも、5000 円相当の商品 が、300 円割引と言われても、 「ふ~ん」で終わりです。 オファーが買わずにはいられないものになっているかどうかを確認しましょ う。 <やってはいけないこと> お客様にとって、特に魅力を感じないオファーの提示 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 50 / 67 10. 資格・証拠はあるか(売り手の信頼度) 売り手である、あなたが信頼できるのか?ということです。あなたが信頼し得 る人物であることを、証明する必要があります。 広告の伝えているベネフィットやオファーを売る資格があなたにあるの?と 言うことです。 例えば、整体院で「万年肩こりが治ります」とうたっていても、それを治す先 生が、 「通販で方法を習いました」では、信頼できないわけです。 売り手に権威性があったり、資格があったりすれば、そういったところも、お 客様にとっては、きちんとベネフィットやオファーを手に入れられる安心感に つながります。何十年とお客様に喜ばれている実績なども有効です。アピール できる資格があれば、必ず盛り込みましょう。 <やってはいけないこと> 売り手のことを信頼できる証拠がない Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 51 / 67 11. 証明・お客様の声はあるか(商品の信頼度) 前述の項目が、「売り手」の信頼度の証明だったのに対し、これは「商品」や 「サービス」に対する信頼度の証明です。 どんなに医学の権威が薦めたとしても、「この薬を飲めば、どんな病気も 3 日 で治る」と言われて、すぐに信用できません。 商品やサービスを使ったことのあるお客様の声だったり、商品がベネフィット をもたらす論理だったり、きちんと裏付けを提示しましょう。 ちなみに、広告を見ている人は「広告に書かれていることは嘘だ」とは思いま せん。もし嘘が書かれていたら詐欺だからです。ただし、「誇張されている」 とは思っています。 これを、事実をきちんと伝えていると思ってもらうために、証拠が必要なわけ です。 <やってはいけないこと> 商品のことを信頼できる証拠がない Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 52 / 67 12. 共感・人間味・想いはあるか 商品のメリットや良さ、価値の高さ、そしてそれを証明する裏付け、これらは どちらかと言えば理性に論理的に訴える内容です。もちろん、とても重要です が、人が行動する要因となるのは結局、感情によるところが大きいです。論理 的に理由づけはしますが、決断自体は感情で動いています。 こういった感情に響きやすいのがこの共感や人間味や想いといったところに なります。 似たような商品が 2 つのお店で売っていた場合、お客様は、スタッフやオーナ ーの想いや人柄に共感できた方で購入するものことがよくあります。多少、値 段が高くても好きな人から買いたいものです。逆に、どんなに値段が安くても、 嫌いな人からは買いたくないものです。 余談ですが、私はどんなに商品が良かったとしても行きたくないレストランが あります。それはチェーン店なのですが、過去にその一店舗で店長を名乗る人 に、嫌な思いをしたので、他の地域であっても足が遠のきます。というか行き たくありません。これは論理的な判断ではありません。感情的な判断です。感 情は論理に勝ることが往々にしてあります。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 53 / 67 では、広告に生かすにはどうすれば良いでしょうか。具体的に入れるべき内容 は、商品開発への想いや、ビジネスに対する想い、お客様に対する想い、商品 開発の秘話などです。どういった気持ちでビジネスに取り組んでいるのかを伝 えてください。 そして、できれば顔写真をいれましょう。イラストではダメです。特に整体院 やエステなど人同士が触れ合うビジネスであれば必須です。「どんな人が対応 するんだろう」とお客様は思います。 人は見えない部分に不安を感じます。もし不安を感じてしまったら、その不安 は些細なことで膨らんでしまうことが多いです。見えない部分なので、勝手な 妄想でしかありませんが。だったら、どんな人が対応するのかを、なるべく開 示してあげることです。 スタッフの写真で内情を伝えておけば、余計な不安を取り除けます。店内の写 真や、どう言ったサービスの流れになるのか。そういった不安を感じないよう になるべくオープンに伝えると安心感が生まれます。包み隠さず、想いや人柄 を伝えているかを確認しましょう。写真は笑顔で感じ良く取りましょう。 <やってはいけないこと> 売り手の人柄や想いが見えず、自動販売機で買うような印象を与えている Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 54 / 67 13. 行動喚起は明示できているか その広告を見た人に、最終的に取ってほしい行動があるはずです。それをきち んと明確に言葉で伝えるようにしましょう。 電話予約を取ってほしいのか、来店してほしいのか、ホームページを見て欲し いのか、資料請求をしてほしいのか、メールアドレスを登録してほしいのか、 FAX を送ってほしいのか、商品を買ってほしいのか、きちんと伝えると言うこ とです。 「そんな文章をわざわざ入れることで、何か違いが生まれるのか」不思議に思 うかもしれません。しかし、明確に行動を促しているかいないかで反応率に影 響が出ることがあります。広告の内容にもよりますが、場合によっては、この 行動喚起がないことで、致命的な失敗につながっている広告も存在します。 以前、見た広告で商品の魅力を雑誌記事風に伝えているものがありました。そ の広告を読むと、確かに商品の魅力が伝わってきます。買いたくなります。で も、結局、どうしていいのか分からずに終わります。とても良い商品ですとい う内容の記事があるだけです。 確かに会社情報は載っていました。ただ、そこにお問い合わせくださいという Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 55 / 67 雰囲気ではありませんでした。この会社に対して、電話で問い合わせろと言う ことなんでしょうか?訪問しろと言うことなんでしょうか?ただのブランド アピールだったのでしょうか。分かりません。よほど、積極的に行動しようと しないと、その会社と接触をとるのには抵抗があります。 この広告で、もし目立つように「こちらにお電話でご予約ください」と電話番 号が載っていると大きく違いが生まれます。 違いがなんとなくイメージできましたか。 行動を示してあげると人は行動しやすくなります。きちんと明確に、行動喚起 を入れているかを確認しましょう。 <やってはいけないこと> 明確に目立つように行動喚起が入っていない Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 56 / 67 14. 限定性はあるか これは行動喚起を促すものです。具体的に取るべき行動が明記されていたとし ます。でも、「あとでいいや」と思われたら、「二度とお客様は戻って来ない」 と考えるべきです。行動すべき理由を入れてあげましょう。 広告をみて、商品のことが気になった「今」こそ、行動を取ってもらうのが、 一番、行動しやすいタイミングです。なので、限定性・希少性をつけて、すぐ 行動してもらうことを促すと言うことです。 具体的には、期間限定、数量限定、期間限定割引などの限定性を設けるという ことです。特典を付けて、それを期間限定とするのも良いでしょう。この限定 性があるかないかはかなり大きいです。限定性を設けることができるなら、是 非、作って、広告にも盛り込むようにしましょう。 <やってはいけないこと> 「今」行動すべき理由がない Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 57 / 67 15. レスポンスデバイスは探す必要なく見つかるか これは連絡を取る手段の事です。問合せ窓口です。電話番号やメールアドレス、 住所など、きちんと行動を取る先を明示しましょう。 うっかり忘れてしまっては元も子もありません。そして、この手段は多い方が 良いです。人によっては電話が苦手な人、メールが苦手な人がいます。苦手な 手段しか、連絡方法が無い時、それだけの理由で問い合わせをやめてしまうこ ともあります。 以前、私がダイレクトメールを出した時、このレスポンスデバイスとしては、 電話番号とメールアドレス、FAX 番号を用意しました。電話番号を大きく載せ ていたのですが、もっとも連絡が入ったのは FAX でした。 レスポンスデバイスをしっかり用意しましょう。そして窓口は広く設けるよう にしましょう。問合せ先が小さく掲載されていて、探さないと分からないよう なものはダメですよ。広告を見ている人が、行動したいと思ったらすぐに見つ けられて、連絡できるようにしておきましょう。 <やってはいけないこと> 問合せしたくなった時に、どうすれば良いかを探さなければいけない Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 58 / 67 さて、ここまでが、売れる広告にするための要素になります。チェックリスト では、これらの要素が正しくきちんと入っているかどうかを確認します。 広告の内容によっては全てを入れることはできないかもしれません。掲載の範 囲が小さければ入れられないものも出てくるでしょう。そんな時は原則に従っ て、取捨選択をしてください。 そして、これらの1つ1つの要素がきちんと正しく入っているかという確認・ チェックに加えて、全体的に確認してほしいものがあります。項目は4つあり ます。この4つの項目を全体的に見直すことをお勧めします。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 59 / 67 広告を見直す4つのポイント 16.反論処理をする 「リスクリバーサル」という考え方があります。これは、顧客のリスクを売り 手が請け負う、と言うことです。 お客様が商品を購入する時、何らかのリスクが伴います。例えば、「値段高い けど、本当においしいんだろうか?」「通うのに遠いけど、効果がなかったら どうしよう」など様々です。商品やサービスによって内容は違いますが、通常 はそういった購入のリスクをお客様が背負っています。 リスクリバーサルは、それをフェアな取引ではないとする考え方です。分かり やすい例は、返金保証です。「効果がなければ返金します」などです。 考え方としては、 お客様が商品を買うにあたって、リスクを感じ、不安に思って購入を迷ってい る、二の足を踏んでいる状態がある。しかし、商品を購入することによって、 お客様には、メリットがあり、求めているものが手に入る。逆に、購入しなけ れば、お客様の抱えている問題や悩みは解決しない。しかも、おそらくその苦 しみは今後ずっと続く。そういった時、購入を邪魔している要因を取り除き、 背中を押してあげる。そのためのリスクリバーサル。という考え方です。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 60 / 67 オファーの話で、買う理由を設計するということを伝えました。リスクリバー サルは、買わない理由をなくすということです。セールスでは買う理由を伝え ることが多いです。しかし、もっと重要なのはこの買わない理由をなくしてい くということです。 また、お客様が抱えているリスクは、何も金銭的なものだけではありません。 時間を無駄にしてしまう。健康を損ねてしまう。恥ずかしい思いをする。など 様々です。お客様が購入するにあたって抱えるリスクとはどんなものかを考え ましょう。そして、その抱えているリスクに応じて、リスクリバーサルの内容 も変わってきます。返金保証は、単なる一例に過ぎません。 リスクとまでは言わなくても、購入するにあたっての反論もあります。手続き が面倒、家族に相談したい、まだタイミングじゃない・・・など。そういった 反論もつぶしておく必要があります。 お客様が抱えているリスク・反論を洗い出し、それを全てつぶしていきましょ う。 <やってはいけないこと> お客様の「買わない理由」が残っている Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 61 / 67 17.音読をして話し言葉に近づけよう 最後に広告文を声に出して読んでみると良いです。声に出すことで気付くこと もあります。広告を見ている人は、サラサラと読めず、突っかかるような箇所 のあるものは、その時点で読むのをやめてしまいます。 また、口語体である方が頭に入ってきやすいです。書く文章と話す文章では違 ってきます。広告は書く文章ですが、話す文体で書いた方が、普段使っている 言葉に近く、読んでいる人に届きやすいので、声に出して、話す文体になって いるかを確認します。 社内文書のような文体は、なかなか頭に入りにくいと思ったことはありません でしょうか。重要なのは正しい文法ではありません。伝わる文体です。 <やってはいけないこと> 「お客様にとって」スムーズに頭に入って来ない表現、難しい専門用語 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 62 / 67 18.3つの理由は伝えているか これは、既にお話しした原則の1つ【3つの理由】のことです。この3つの理 由がきちんと盛り込まれているかを確認して下さい。広告で反応を出すために、 無ければならないものです。最後にもう一度見直すようにしましょう。 1)なぜ、私なのか 2)なぜ、あなたから買わなければいけないのか 3)なぜ、今買わなければいけないのか に答えてあげられているでしょうか。 <やってはいけないこと> 3つの理由について答えていない Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 63 / 67 19.レクチャーになっていないか? 広告を表現する時に、よくある失敗が「レクチャー」で表現してしまうことで す。そうではなく「ピクチャー」で表現しましょう。 理詰めで論理的な説明を、延々と積み上げるような内容は、読むのに疲れてし まい、目を通してくれません。教科書のような文章です。説教くさく、理屈っ ぽく、読みづらい広告です。これが「レクチャー」です。 一方「ピクチャー」は、状況を描きます。手に入る結果を中心に描いていく ことが多いです。感覚的に理解しやすく、直観的に頭に入ってくる広告です。 例えば、驚異的な「ふき取り力」の「ぞうきん」があったとします。これを「レ クチャー」「ピクチャー」で表現してみます。 レクチャー:○○加工がしてあるので、液体への吸着率が○%。特に油分は○% です。通常のぞうきんは○%なことと比較すると、・・・・ ピクチャー:テーブルにこぼれたフレンチドレッシングを、乾いたぞうきんで 軽く3往復ふいただけで、完全に拭きとれます。油分も残りません。 <やってはいけないこと> 理屈っぽい説明「レクチャー」になっている Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 64 / 67 終章 いかがでしたでしょうか。以上が、売れる広告にするための要素・項目です。 今後の役に立ちそうでしょうか。もちろんダイレクトレスポンス型コピーライ ティングのテクニックはこれだけではありません。他にも様々にあります。し かし、ここでお伝えした内容さえ押さえておけば、反応の出る広告は作ること ができます。 振り返ってみると、実は、初めにお伝えした原則を押さえるために、それぞれ の要素が存在していることが分かります。例えば、ヘッドラインは「見ない」 の壁を乗り越えるための要素です。 かなり色々なことを詰め込んだ難しい内容だったと思いますので、きちんと理 解が進むまで、何度もこのプログラムを振り返ること、解説を繰り返し見直す ことをお勧めします。 そして、これらがきちんと正しく押さえられた広告であれば、内容としてはま ず問題ないはずです。ご自身で作る時の参考にしても良いですし、業者が作っ てきた広告のチェックに利用しても良いでしょう。 いずれにせよ、この基準をもっているのといないのとでは、今後の集客に大き Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 65 / 67 な差が出ます。是非、知識として「知った」で終わらせるのではなく、実行し て「やっている」という状態にして下さい。そこではじめて成果を出せること になります。 「チェックリスト」ですので、目的は成果を出すことです。知識を増やすこと ではありません。出来上がった広告に、必ず差が出ます。 そして注意してほしいのは、1 回使って終わりではなく、使い続けることが重 要だと言う事です。この繰返し使うべき理由を 2 つお伝えして、このプログラ ムを終わりにしたいと思います。 1 つは、経験が重要と言うことです。センスの良い人であれば、チェックリス トを使って、1 回で大きな成果を上げることができます。そのような例も多い です。 しかし、広告文を作る技術は経験がとても重要になってきます。このリストに 従って何度も試行錯誤を繰り返すことによって、少しずつ、反応が上がってい くはずです。 もちろん波はあると思いますが、総じて見れば、積み重ねて成長できる技術で す。広告を出すことが、一か八かのギャンブルではなくなります。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 66 / 67 もう 1 つの理由は、1 つの広告に対して繰り返し使うことで、広告を成長させ ることができます。 1 回出した広告を、 このチェックリストの項目のうちの 1 つだけ変えてみます。 要するにテストをするわけです。1 か所だけを変えて、反応が変わるようであ れば、その変えた 1 か所が影響している可能性があります。 それを繰り返して、より反応率の高い広告へと成長させることができます。反 応の高い広告に成長すれば、それを別の媒体、インターネットやチラシやダイ レクトメールなどに流用することで集客の柱が増えることになります。集客の 柱が増えれば、経営は安定しますよね。是非、生かしてみてください。 この2つの理由から、このチェックリストを使い続けることをおすすめします。 「やり続ける」とても重要な事です。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved. 67 / 67 このチェックリストをうまく活用して、あなたのビジネスが成長することを、 心より祈っています。お役にたてれば、こんなに嬉しいことはありません。 また、広告のチェックと言いながら、ビジネス自体の見直しにもつながるもの だと気付いたかたもいらっしゃるかもしれません。とても有効なリストになっ ていますので、是非、活用していただければと思います。 このたびはこのプログラムをご利用いただき、誠にありがとうございました。 ダイレクトレスポンス型コピーライター マーケティングコンサルタント 親泊康行(おやどまりやすゆき) 〒311-1134 茨城県水戸市百合が丘町 1-67 電話/FAX 029-355-1418 [email protected] 複製・再販売・オークションなどへの出品を禁止します。 Copyright (C) Yasuyuki Oyadomari All Rights Reserved.
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