「平成 29 年が始まりました。あなたは何をしますか?」 播磨南中学校長 森 敏雄 昨年度は、PTA の方々に大変お世話になり、一緒に活動させていただくことができて 大変楽しかったです。ありがとうございました。今年もよろしくお願い申し上げます。 さて、昨年の 12 月 9 日に生徒会の選挙があり、新しい生徒会の中心となるメンバー が決まりました。次の日 10 日は、校内マラソン大会。子どもたちは、走り終わった後の 「うどん」に舌鼓をうちました。今年はうどんのつゆに一工夫がしてあり、とてもおい しかったです。PTA の役員さん他、お手伝いいただいた方に感謝申し上げます。 年が明けて、いよいよ「酉年」が始まりました。 3 年生は、この冬休み期間中も、机に向かって頑張っていたことと思います。受験生 を持つ親御さんは、気を遣われることも多いかと存じます。3 月の受験まで、どうか体 調を崩さないように、見守りをお願いいたします。 さてさて、 東井義男さんをご存じの方は多いと思うのですが、 「母のいのち 子のいのち」探求社 (H17.7.20 第3版)という著書に「心のスイッチ」という一文があります。 この内容について、いつか話をしようと思っていたのですが、このような一文です。 人間の目は ふしぎな目 見ようという心がないと 見ていても 見えない 人間の耳は ふしぎな耳 聞こうという心がないと 聞いていても 聞こえない 頭だってそうだ 心が眠っていると頭の働きをしてくれない まるで 電灯のスイッチみたいだ 仕組みはどんなに立派でも スイッチを入れなければ 光は放てない 播磨南中では、 「生徒のいるところに教師あり」を合い言葉に、昼休み、放課後など、 生徒の様子を見て、聴いて、声をかけています。ただ、その場にいるだけでは、生徒と の会話はできません。声かけもできません。 心のパイプをつなぐ・・という言い方をすることがありますが、生徒の何を見て、何 を聞いていれば、 心のパイプをつなぐことができるのか。 心のスイッチを入れたときに、 どのように行動できるのか。本校の先生方が、日々考えていることだと思います。 2 学期の終業式に、私は次のような内容の話をしました。 さて、南中のホームページに「校長室から」というお便りを載せているのですが、 知っていますか? ここ数ヶ月、廊下の「雑巾かけ」にかけてある「雑巾」をきれいにかけ直すことを しています。このごろ、どのクラスも雑巾をきれいに整えてかけるようになったなと 思います。中でも、一年生はどのクラスも、掃除に使った雑巾を洗って、広げて、整 えて干していますね。2年生、3年生は、どうでしょうか? 昔、ニューヨークの地下鉄は、落書きだらけ、ゴミは落ちている、窓は壊れている など、ひどい状態でした。治安も悪く、毎日のように犯罪が起きていました。 そこで、とられた対策は、何だったと思いますか? 三択で、どれか一つに手を上げてください。 1番 警察官をどの車両にも配置する。 2番 地下鉄に乗る人全員のボディーチェックをする。 3番 落書きを消し、ゴミをなくし、壊れた窓を全部きれいに直す。 さて、どれか一つを選んでください。 正解は3番です。 何年かはかかりましたが、やがてニューヨークの地下鉄は、きれいで安全な乗り物 になりました。 あなたたち、想像してください。 ゴミがそこら中に落ちている教室や廊下 窓や戸が壊れてすきま風が入り、がたがた音がする教室 冷水機も壊れている、トイレは汚れたまま、トイレットペーパーもない ロッカーに入りきれない荷物がロッカーの上や床に散乱している こうなってくると、昔のニューヨークの地下鉄と同じことが起きるようになります。 環境が人をつくる、その環境は人がつくる。この意味をしっかりと考えてください。 学校の学習、生活環境をつくるのは、あなたたちです。 3年生に少し話をします。1年生、2年生にも関係がある話です。 「サボるいいわけを見つけるな」 高校受験を控えて、勉強の苦労から解放されたいという思いを持っていると思いま す。人間の脳みそは、ずっと「サボるいいわけ」を探しています。 サボった一瞬は、気持ちがいいのだけれど、サボる選択がもたらすものを考えない とダメです。 「翌日から後悔」 「受験の結果が良くない」 「焦る。ストレスを感じる」 「学 習について行けない、何をすれば良いのかわからなくなる」 「あーあ、勉強してないな」と天井見ながら後悔する時間が10分あったら,その時 間に英単語の一つでも覚えた方が絶対にいい。こんな後悔は、何の成長もさせてくれ ません。 サボるいいわけをずーーと探してサボっていると、どんどん脳みそがサボる癖を付 けるようになります。サボり癖。 あなたたちは、サボるいいわけを探していませんか? さて、長い冬休みが始まります。体調を崩さないように気をつけて、三学期に、元 気な顔を見せてください。 挨拶一つとっても、同じこと。おはよう と、声をかけられても返事をサボる。 帰宅するときに、横断歩道を渡らずに町道を横切る。ルールを守ることをサボる。 町道を道いっぱいに広がって歩く。人の迷惑を考えて行動することをサボる。 どれも、良く生きる ことをサボっているのではないでしょうか。 私たち教師も「サボるいいわけ」を探すことをせずに、毎日を「良く生きる」ことを 目指して頑張りたいなと思っています。
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