性感染症(相談・教育)

ケース
性感染症(相談・教育)
ハスカップ高校の養護教諭が来所し,
「性感染症の相談に来る生徒が増えているが,
どう取り組んだらよいか」
世界遺産 決定!
クリオネ保健所
第1班
ポイント
• 養護教諭と面談
生徒の状況
生徒からの具体的な相談内容
→ 相談に来た生徒への個別対応の方法
→ 学校全体での予防の啓発方法
• 次回来所日の確認
という相談があった。
※質問: 保健所の医師として
あなたはどうしますか?
経過
• 養護教諭が1週間後に再来所することに
なった
※質問
→ 再来所日までの間に,保健所の医師と
して,どのようなことを実施(準備)します
か?
対応
経過
• STD定点からの報告状況の確認
• 定点以外の医療機関からの情報も含める
と,クラミジア感染症が増加していた
• 定点以外の医療機関等にも照会
対応と結果
• 高校での調査を企画・実施
学校長・学校医との調整
調査内容の調整
→ 調査の結果,予想以上に生徒の性行動
が活発で,性感染症の知識不足が明確に
なった。
• 耳鼻咽喉科の医療機関からは,クラミジア
や淋菌による咽頭炎と判明した高校生も
いるという情報もあった。
対応
• ハスカップ高校の全校生徒を対象にした
健康教育を企画 (内容や方法の調整)
• 健康教育の実施 (研修医が講師)
・個別対応用のパンフレットの作成
• 健康教育を受講した生徒が,保健所の性感染
症・エイズ相談に,交際相手とともに来所した。
グループ名:クリオネ(流氷の天使)保健所
チェックリスト(Check List)
指導者(保健所長)
事前
はい
いいえ
事後
はい
いいえ
オリエンテーションが十分か
研修医の意欲を高めるような配慮をしているか
研修医の受け入れに関する関係機関との調整
指導者として的確な情報の提供と助言ができるか
地域の課題として捉える視点で指導しているか
報告・相談しやすい環境を整えているか
研修医
基本的な態度(挨拶,服装,言葉遣いなど)
職員との協調性
関連知識の修得意欲
上司への連絡等(ほうれんそう)が適切にできるか
わかりやすい言葉で説明できるか
主体的に課題解決に取り組もうとする姿勢
責任感
はい
事前
いいえ
はい
事後
いいえ
グループ名
第1班(クリオネ保健所)
テーマ
達成される到達目標
性感染症対策
一般目標:GIO→
行動目標:SBOs→
LS
研修医が、性感染症の実態を理解し、その蔓延を防止するための知識と技術を修得すると
ともに,性感染症(エイズ等)の患者の置かれた立場を理解し,患者や家族に対して適切な
療養支援を行うための能力を修得する。
1)性感染症の統計情報を収集・分析することができる
2)管内の性感染症の状況を説明できる
3)性感染症の感染経路を説明できる
4)プライバシーや人権に配慮できる
5)性感染症の相談ができる
6)性感染症の予防教育の講師ができる
7)感染症法に基づく届出ができる
8)HIVの療養支援制度について説明できる
9)専門医療機関や患者支援団体等を説明できる
方法
講義,ビデオ放映
オリエンテーション
エイズ相談技法
①電話相談
②検査前後の相談
③陽性告知
④採血
⑤針刺し事故対応
見学
ロールプレイ
(カウセリング,電話)
行動目標
SBOs
1)
3)
3) 4) 5)
6) 8) 9)
実地相談
(カウンセリング,電話)
(迅速検査)
時間
2
2
2
2
4
4
届出票の作成
7)
1
県・圏域の情報収集分析
性感染症
10代妊娠中絶
薬事関係統計
サーベイランス入力実習
1) 2)
3
まとめ
医師,保健師
エイズ担当職員
NPO (PWAなど)
模擬相談者
医師,エイズ担当職員
臨床検査技師
学習方法(方略)
場所
保健所
保健所
保健所
学習媒体
ビデオ,パンフ
資料(年報等)
シナリオ
パンフ
エイズ拠点病院等資料
予算
備考
いつ
終了後
評価方法
どのように評価するか
観察記録
ロールプレイ実施後
観察記録,口頭試験
シミュレーションテスト
実地後
観察記録,レポート
保健所
採血・検査機器一式
シミュレーション訓練
届出演習
健康教育
①中・高校生
②一般住民(職域も)
指導者、補助者
医師
派遣先との事前調整
(学校or地域)
資料収集
教育媒体作成・改訂
予行演習
実習(講師を務める)
4
3) 6)
カンファレンス,意見交換
どのような基準で達成とするか
2
6
2
4
2
行動目標
SBOs
保健師
エイズ担当職員
保健師
エイズ担当職員
保健師
エイズ担当職員
保健所
届出票様式
作成後
実地試験
保健所
パソコン
分析後
レポート
媒体作成後
レポート
予行演習後
観察記録
実習後
観察記録
最後
口頭試験
保健所
学校,or地域
保健所
パソコン
プロジェクター
指導医へのフィードバック
週間スケ
ジュール
○月○日
月
オリエンテーション
午 前
○月○日
火
○月○日
水
県・圏域情報収集分析
届出演習
○月○日
金
ロールプレイ
(カウンセリング・電話)
実地実習
(カウンセリング・電話)
実施実習
(結果告知,検査)
針刺し事故対応
(シミュレーション)
実地実習
(性感染症の健康教育)
健康教育
(派遣先との事前調整)
資料収集
教育媒体作成(その1)
教育媒体作成(その2)
健康教育(予行演習)
教育媒体の改訂
見学(エイズ相談)
午 後
○月○日
木
まとめ
表 地域保健・医療、予防医療(保健所)分野における臨床研修の到達目標「医師法第16条の2第1項に規定する臨床研修に関する省令の施行について」
到達目標
I 行動目標 (医療人として必要な基本姿勢・態度)
<患者−医師関係>
患者、家族のニーズを身体・心理・社会的側面から把握できる。
患者を全人的に理解し、患者・家族と良好な人間関係
を確立する。
<チーム医療>
指導医や専門医に適切なタイミングでコンサルテーションができる。
上級および同僚医師、他の医療従事者と適切なコミュニケーションがとれる。
医療チームの構成員としての役割を理解し、保健・医
療・福祉の幅広い職種からなる他のメンバーと協調す
関係機関や諸団体の担当者とコミュニケーションがとれる。
る
<安全管理>
医療を行う際の安全確認の考え方を理解し、実施できる。
患者及び医療従事者にとって安全な医療を遂行し、安
全管理の方策を身に付け、危機管理に参画する。
<症例呈示>
症例呈示と討論ができる。
チーム医療の実践と自己の臨床能力向上に不可欠
な、症例呈示と意見交換を行う。
<医療の社会性>
保健医療法規・制度を理解し、適切に行動できる。
医療の持つ社会的側面の重要性を理解し、社会に貢
医療保険、公費負担医療を理解し、適切に診療できる。
献する。
医薬品や医療用具による健康被害の発生防止について理解し、適切に行動できる。
II 経験目標(A 経験すべき診察法・検査・手技)
<医療記録>
チーム医療や法規との関連で重要な医療記録を適切
に作成し、管理する。
<診療計画>
保健・医療・福祉の各側面に配慮しつつ、診療計画を
作成し、評価する。
到達目標
診断書、死亡診断書(死体検案書を含む)、その他の証明書を作成し管理できる。
QOL(Quality of Life)を考慮にいれた総合的な管理計画(リハビリテーション、社会復帰、在宅医
療、介護を含む)へ参画する。
到達目標
食事・運動・禁煙指導とストレスマネージメントができる。
性感染症予防、家族計画指導に参画できる。
地域・職場・学校検診に参画できる。
予防接種に参画できる。
<地域保健・医療>
必修項目 へき地・離島診療所、中小病院・診療所、保健所、介護老人保健施設、社会福祉施設、赤十字社
血液センター、各種検診・健診の実施施設等の地域保健・医療の現場を経験すること
保健所の役割(地域保健・健康増進への理解を含む)について理解し、実践する。
地域保健・医療を必要とする患者とその家族に対して、
全人的に対応する。
診療所の役割(病診連携への理解を含む)について理解し、実践する。
C 特定の医療現場の経験
<予防医療>
予防医療の理念を理解し、地域や臨床の場での実践
に参画する。
<小児・成育医療>
周産・小児・成育医療を必要とする患者とその家族に
対して、全人的に対応する。
<精神保健・医療>
精神保健・医療を必要とする患者とその家族に対して、
全人的に対応する。
周産期や小児の各発達段階に応じて心理社会的側面への配慮ができる。
虐待について説明できる。
学校、家庭、職場環境に配慮し、地域との連携に参画できる。
母子健康手帳を理解し活用できる。
デイケアなどの社会復帰や地域支援体制を理解する。
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