資料 雄花生産量の推定方法について 県内のスギ林で生産される花粉量は、花粉を飛ばすスギの雄花の量から予測します。 今回の調査では、 調査林の平均着花指数(注 1)が、 昨年の 2,389 に対して 2,085 に減少しました (図-2) 。 平均着花指数と雄花生産量の関係は、 図-3 に示すとおりで、 この関係を使って平均着花指数 (2,085) から雄花生産量を計算すると、平成 29 年の雄花生産量は 51g/㎡ (図-1)となります。この値は、 平成 28 年の推定値(65g/㎡)のおよそ 0.8 倍、平成 19~28 年の 10 年間の平均値 54g/㎡の 0.94 倍 に相当します。 4,000 140 着花 指数 3,000 2,100 1,795 2,000 2,520 2,243 2,246 2,346 2,171 1,874 1,626 1,000 1,1731,122 1,454 y = 0.00008074 x1.749 120 3,002 2,970 2,458 2,389 2,085 2,171 1,840 1,667 798 雄花生産量(g/㎡) 3,063 3,338 r2 = 0.9395 100 80 60 40 20 0 0 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 0 2,000 着花指数 調査年(平成) 図-3 木更津市の調査林における着花指数と 図-2 着花指数の平均値の変化 1,000 3,000 4,000 雄花生産量の関係(平成7~15年) (注 1)平均着花指数 45 箇所の調査林の着花指数の平均値。着花指数は、各調査林のスギ 40 本について、各々の雄花の量 を 6 段階に評価し、0~100 の点数をかけ、合計して算出。着花指数の最大値は、40×100=4,000。 (参考) 1 県の取組みについて (1) 県森林研究所は、全国に先駆けて、平成7年度に花粉の少ない19種のスギの品種を選抜し、 これらから花粉の少ないスギの苗木が供給されています。さらに、国が選抜したより花粉の少な い品種等の苗木も平成30年春から供給される見通しとなっており、花粉の少ないスギ林への転換 を進めています。 (2) 間伐を実施する場合は、花粉の多いスギを優先して伐採することとし、花粉の飛散を抑制す る間伐の促進を図っています。 (3) スギと並び花粉症の原因となるヒノキについても、花粉の少ないヒノキを植栽した採種園を 造成し、花粉の少ないヒノキ苗木の供給体制の整備を進めています。 2 今後の予定について 花粉飛散に関する予測は民間機関において広く行われるようになっていることから、これを踏まえ、 千葉県によるスギ花粉量の予測情報の提供は平成29年春をもって終了します。
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