第1章 松山市の下水道の歩み

第 4 次松山市下水道整備基本構想
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第1章
松山市の下水道のあゆみ
松山市の下水道の歩み
1
第1章 松山市の下水道の歩み
下水道事業の沿革
1.
本市の下水道事業は、大正初期に事業着手し、昭和 33 年には、松山城を中心とする
旧市街地(中央処理区の一部)を対象に処理場を有する公共下水道事業としての事業認
可※を受け、昭和 37 年には、四国で初めて処理場の運転を開始しました。
当初の下水排除方式は、当時、全国的にも多くの都市が採用していた合流式下水道※
でしたが、昭和 47 年からは、排除方式を分流式下水道※に変更するとともに、市街地全
体を地形や水系などから、中央、西部、北部の 3 処理区に分割した基本計画を策定し、
計画的に下水道整備を進めることにしました。
その後、昭和 59 年度に西部処理区、平成 7 年度に北部処理区に事業着手し、さらに、
平成 17 年 1 月には、市町村合併による北条処理区の追加もあり、現在では、中央、西部、
北部、北条の 4 処理区で事業を展開しています。
2.
下水道整備の状況
本市では、市街地及びその周辺地区を中心に整備を進めてきた結果、平成 27 年度末で、
整備面積 4,947. 5ha、管渠延長約 1,502㎞、浄化センター(処理場)4箇所、ポンプ
場 27 箇所(汚水中継ポンプ場 9 箇所、合流ポンプ場1箇所、雨水排水ポンプ場 17 箇所)
を整備し、現在では1日平均約 12 万m 3 の下水を処理しています。
しかしながら、下水道処理人口普及率※は 61.3%となっており、全国平均の 77.8%と
比べ 16.5 ポイント低い状況で、より一層の整備が求められています。
松山市の下水道整備状況
処 理 区
西 部
北 部
北 条
全 体 計 画 面 積( h a )
4,102.7
2,398.3
1,196.8
1,026.0
8,723.8
事 業 計 画 面 積( h a )
3,112.6
1,908.2
398.1
733.9
6,152.8
処 理 面 積( h a )
2,730.8
1,375.6
283.2
557.9
4,947.5
処 理 人 口( 人 )
200,056
86,886
10,002
19,382
316,326
平成
中 央
年度末
27
2
下水道処理人口普及率(%)
管 渠 施 工 延 長( m )
316,326÷516,076(行政人口)
計
61.3
813,920
459,918
86,921
141,084
1,501,843
処
理
水
量
95,904
21,571
2,118
5,260
124,853
(晴天日日最大㎥/日)
処
理
水
量
121,136
26,267
3,022
6,824
157,249
処 理 能 力( ㎥ / 日 )
168,160
43,250
8,000
13,000
232,410
(晴天日日平均㎥/日)
用語:事業認可,合流式下水道,分流式下水道,下水道処理人口普及率
松山市下水道計画概略図
線
JR
予讃
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凡 例
中央処理区
西部処理区
北部処理区
北条処理区
北条港
浄化センター
伊予北条駅
汚水中継ポンプ場
立岩川
雨水排水ポンプ場
合流ポンプ場
JR
河野川
私鉄
粟井川
堀江駅
大川
伊予鉄
高浜線
久万川
松山市の下水道の歩み
松山観光港
石手川ダム
三津浜港
三津駅
松山港
石手川
宮前川
JR 松山駅
松山城
松山市駅
松
山
空
いよ立花駅
線
港
久米駅
郡
鉄
予
伊
洗地川
中
堂之元川
余戸駅
小野川
R11
伊予
鉄横
内川
R56
重信川
線
JR
予讃
松山自
河原
線
動車道
R33
注 : ポンプ場は整備済及び建設中のものを記載しています。
3
第1章 松山市の下水道の歩み
コラム
1
知ってビックリ!?
松山市の下水道
●使った水はどうやって流れていくの?
台所で、お風呂で、トイレで、私たちは毎日何らかの形で水を使用しています。家庭や工場で
使用した汚れた水(汚水)は、下水道管の勾配(傾き)を利用して処理場まで運ばれています。
基本的に電気や熱といったエネルギーを必要とせず、 水が自然に流れて処理場にいくため、
省エネで CO2 などを排出しない環境に優しいシステムと言われています。
家庭から出た汚水は下水道管
へ流れ込みます。
処理場に送られた汚水は、さま
ざまな施設や設備できれいに
されます。
処理場
雨水
汚水
中継ポンプ場
下水道管は、汚水が自然に流れていくように
勾配をつけて埋設されていて、だんだん太く、
深くなります。
下水道管(汚水)
下水道管が深くなると、ポンプ
で 汲 み 上 げ 、また高 いところ
から流し込みます。
●これまでにどのくらいの長さの管渠が整備されたの?
昭和 33 年から事業を行っている本市の下水道管の総延長
(汚水管、雨水管、合流管)は約 1,500㎞(平成 27 年度末)
となっています。
これは、直線距離にすると松山市から北海道や台湾に届く
長さとなっています。
半径 1,500km
松山市を中心とした半径
1,500km の円
●1 日にどれだけの汚水が処理されるの?
中央浄化センター 北部浄化センター
1 日あたり約 125,000 m 3
本 市 に あ る 4 箇 所 の 処 理 場 で は、1 日 に
約 125,000m3( 平 成 27 年 度 末 ) の 汚 水 を
処理しています。
これは、
「坊っちゃんスタジアム」の約 2 杯
西部浄化センター 北条浄化センター
分に相当します。
「坊っちゃんスタジアム」
約 2 杯 分 に 相 当 4