「(仮称)美しい宮崎づくり推進条例」の骨子(案)に対する意見募集

「(仮称)美しい宮崎づくり推進条例」の骨子(案)に対する意見募集の結果
1 募集期間 平成28年11月4日(金)から平成28年12月5日(月)まで
2 件数
54件(26名)
3 御意見の内容及び県の考え方
お寄せいただいた御意見の内容とそれに対する県の考え方は、次のとおりです。
番号 該当箇所等
御意見の内容
県の考え方
これまでも、県では景観に関する取組を積極的にされてこられたと思います 本県では、本格的な少子高齢化や人口減少の時代を迎え、例えば、集落
が、このタイミングで条例を作られることになった背景があれば教えてくださ の共助で行われていた草刈りができなくなるなど、これまで地域の人々によっ
い。
て守られてきた景観が維持できなくなりつつあります。
一方で、物質的な豊かさだけでなく、潤いや安らぎのある心豊かな暮らしへ
の関心が高まり、環境意識も向上するなど、人々の生き方や暮らし方に対す
る価値観が変化してきています。
さらに、東九州自動車道の整備が進展し、大型クルーズ船の寄港が増加す
1
るとともに、東京オリンピック・パラリンピックや宮崎国体・全国障害者スポー
P.1
ツ大会の開催も控えるなど、今後、本県を訪れる人の増加が期待されるとこ
(基本的考え
ろです。
方)
このような状況を踏まえ、県民の皆様の心豊かな暮らしの実現や、本県を
訪れる方へのおもてなしの観点から、条例を制定し、美しい宮崎づくりを推進
してまいりたいと考えております。
2
9~10行目(本格的な少子高齢化を迎え、地域の担い手不足から人々に
よって守られてきた景観が損なわれようとしています。)は、前後の構成と違
和感があります。必要でしょうか?
地域の担い手不足が課題ですか?
1 ページ
該当の部分は、本格的な少子高齢化や人口減少の時代を迎え、例えば、
集落の共助で行われていた草刈りができなくなるなど、これまで地域の人々
によって守られてきた景観が維持できなくなりつつあることを指摘しているも
のです。
番号 該当箇所等
御意見の内容
県の考え方
<基本的な考え方>は、景観戦略の基盤となることから、宮崎らしさ、よそ
がまねのできない宮崎だけの内容が必要ではないかと思います。
これまで宮崎観光は、「神話」と「景観」の独自性をもとに他県に先駆けて魅
力を発信してきました。今後、他県よりも深刻な人口流出や、交通網から取り
残された産業の衰退が懸念されるにあたって、この2つの独自性は、他県よ
りも重点項目として発信しなければなりません。
その危機感や重点施策への熱意がこの「基本的な考え方」からは乏しく感じ
ます。一般的な景観論はここにある通りですが、宮崎の生き残り戦略も踏ま
えて、景観戦略は述べられるべきかと思います。
P.1
また、宮崎独自の景観価値を、県民に共感してもらうため、宮崎独自の言
3 (基本的考え
葉で景観の基本的な考え方を発信してほしいと思います。
方)
例えば、「宮崎は太古の時代、日本のふるさととして、太陽の恵みの中で、
豊かな自然に恵まれ、自然の恩恵に感謝しつつ日本国の基礎をつくり、日向
人は大きなみどりという自然に抱かれ、自然の中で生かされているという、自
然への畏敬の念を大事にして、やさしくおおらかな県民性を培い、一貫して自
然の保護と創出によって県土の発展を図ってきた。美しい宮崎づくりを推進す
るにあたり、全国に誇れる郷土のこのみどりを美しい宮崎づくりの基調として
とらえこの条例を施行するものである。」というように、宮崎人が独自に景観を
育む根拠とともに歩む姿勢を取り入れてほしいと思います。
4
P.2
(基本理念)
基本理念において、少なくとも最初は、良好な景観の意味を提示し、取り組
む意味を伝えることが必要であると思いますので、3「基本理念」に 下記内
容を最初に追加してもらいたい。
(1) 美しい宮崎づくりは、 県民を取り巻く多種多様な景観の中で、良好な景
観を活かす取り組みです。良好な景観は、安心感や感動、心地良さや安らぎ
や季節感などを提供し、良好でない景観は、心地わるさや不快感、不安や単
調さなどを提供します。
2 ページ
基本的考え方は、条例に基づく各種施策を推進する上で、基本となる考え
方を示すもので、たいへん重要な部分であります。
御指摘のとおり、骨子(案)では、「神話」に関する記述が不十分でしたの
で、本県が日本発祥にまつわる日向神話の舞台であり、各地に多くの伝説や
史跡、伝統文化を有することなどを明記したいと考えております。
この条例では、「定義」において、「美しい宮崎づくり」を、「本県において、現
にある良好な景観を保全すること、新たに良好な景観を創出すること、又はこ
れらの景観を活用することにより魅力ある地域をつくること」と定義することと
しています。
また、御意見のとおり、良好な景観は安心感や感動、心地良さや安らぎ、季
節感を提供するものであり、良好でない景観は心地悪さや不快感などをもた
らすものです。
こうしたことは、地域への愛着や誇りの醸成や、もてなしの心にも通じるもの
と考え、骨子(案)の「基本理念」を作成いたしました。
いただいた御意見については、今後、推進計画の策定や、施策を推進する
際に参考にさせていただきたいと考えております。
番号 該当箇所等
御意見の内容
県の考え方
「市町村との適切な役割分担」という表現は不要ではないでしょうか。(具体 県と市町村の役割は、「県の責務」と「市町村の役割」に記載している内容
的な役割が読み取れなく、分かり難いと思います。)
のことです。
P.3
美しい宮崎づくりに関する施策を推進するに当たっては、「広域行政を担う
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(県の責務)
者」である県と、「景観行政を主体的に担う者」である市町村が、それぞれの
立場を踏まえた役割分担のもと、緊密に連携を取っていかなければならない
「県との適切な役割分担」という表現は不要ではないでしょうか。(具体的な と考えております。
このため、条例にも「市町村(県)との適切な役割分担」について、明記した
役割が読み取れなく、分かり難いと思います。)
いと考えております。
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P.3
(市町村の役
割)
市町村の役割に、「県の施策への協力」を位置付けなくても良いのでしょう 景観行政の主体的な役割を担う市町村の立場を尊重し、「市町村の役割」
か。
において、県の施策への協力を定めることは考えておりません。
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推進計画に関する具体的な内容は、市町村ごとに定めるのですか。
推進計画については、県全体を対象とした内容にしたいと考えております。
なお、市町村ごとの景観については、各市町村が景観法に基づいて定める
景観計画により、規定されるべきと考えております。
推進計画は、いつぐらいに公表されるのでしょうか。
平成29年度に策定し、公表したいと考えております。
8
9
P.4
推進計画を策定する際に、市町村の意見を反映させる必要はないのでしょ 御意見を踏まえ、推進計画の策定等に当たっては、市町村の意見を反映さ
(推進計画の うか。
せるための措置を講ずることについて明記したいと考えております。
10 策定等)
11
すばらしい条例だと思いますが、推進計画が内容を決めるものだと思いま 推進計画につきましては、県民、事業者、市町村、景観に関する有識者等
すので、十分吟味の上決定して欲しいと思いますし、利害団体が発生しない から御意見を伺った上で、庁内の各部局が連携して策定したいと考えており
ものにして欲しいと思います。
ます。
また、美しい宮崎づくりに関する事業の実施に当たりましては、特定の者の
利益ではなく、真に県民の心豊かな暮らしや活力ある地域社会の実現に寄
与するよう配慮してまいりたいと考えております。
3 ページ
番号 該当箇所等
御意見の内容
県の考え方
骨子(案)については素晴らしい内容であり、意見はありません。ただし、「美
しい宮崎づくり推進条例」を生かすも殺すも「推進計画」及び「公共事業景観
P.4
(推進計画の 形成指針」の内容によると思いますので、「美しい宮崎づくり推進条例」だけで
なく、「推進計画」と「公共事業景観形成指針」の3つを検討・公示して策定す
策定等)
る必要があると思います。
12 P.8
(公共事業に
係る良好な
景観の形成)
条例の考えを実効性あるものにするため、「推進計画」と「公共事業景観形
成指針」は重要であると考えております。
「推進計画」につきましては、今後、有識者や県民の皆様の御意見を伺いな
がら検討を重ね、策定した折には広く公表したいと考えております。
また、「公共事業景観形成指針」につきましては、平成22年に策定してお
り、今回、これを条例に位置付けることにより、さらに公共事業における良好
な景観の形成を推進してまいりたいと考えております。
「総合的かつ計画的に推進するための体制」については、観光戦略や農山
村漁港振興などとも密接に連携してもらいたい。少なくとも観光戦略施策や農
山村漁港振興施策の立案時には、景観担当者もプロジェクトメンバーには
P.4
(推進体制の いってもらう等して実用的な意味でも総合的に推進してもらいたい。
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整備)
御指摘のとおり、美しい宮崎づくりには観光や農林水産業など幅広い分野
との連携が必要です。
このようなことから、骨子(案)の策定に当たっても、環境森林部や商工観光
労働部、農政水産部等の関係各課の委員からなる検討会議を設置して検討
を進めてまいりました。
今後も引き続き関係各課と連携し、施策の推進に努めてまいりたいと考えて
おります。
宮崎県においては、その独自性から「歴史的景観及び文化的景観の保全
及び創出」の項目がもっとも重要であると考えるが、なぜか概要版には項目
P.5
(歴史的景観 が外れていた。
及び文化的 本文には記載されているものの、概要版を編集した人が、地域特性におい
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景観の保全 て、神話の景観などの価値を意識しているのかが不安である。概要版でも
及び創出) しっかり神話景観をはじめとした歴史景観の重要性をしっかり発信してほし
い。
御指摘の件に関しましては、地域の特性を生かした景観の保全及び創出に
関し、自然景観、農山漁村景観、まちなみ景観の3つを例示しただけであり、
「歴史的景観及び文化的景観の保全及び創出」を軽視しているものではあり
ません。
今後、条例の趣旨を多くの県民の皆様や事業者の方々に理解していただく
ための啓発資料等を作成する際には、「歴史的景観及び文化的景観の保全
及び創出」に関しても明示したいと考えております。
4 ページ
番号 該当箇所等
御意見の内容
県の考え方
「歴史的建造物の保存又は修復」が掲げられていますが、建造物だけでな
く、その周辺環境を含めた空間、例えば鎮守の森などの自然環境や山道、街
道、小路、水路、境内、店舗等も含めて捉えるべきです。
特に歴史的景観とは、対象物だけにとどまらず雰囲気を演出するすべての
景観要素が組み合わさって、その一体的な空間が唯一無二の景観価値を高
めることを念頭においてほしいと思います。
御指摘のとおり、歴史的景観の保全には、歴史的建造物のみならず、これ
と一体となって良好な景観を形成している土地、その他の物件の保存や修復
等も重要と認識しております。
本条例は、美しい宮崎づくりを推進するための理念を定めるものであり、具
体的な施策の実施に当たっては、景観法に基づく制度も活用していくこととし
ています。
景観法では、歴史的建造物などをはじめとする、景観上重要な建造物を景
観重要建造物として指定する制度があります。
景観法では、景観重要建造物を「景観計画区域内の良好な景観の形成に
重要な建造物(これと一体となって良好な景観を形成している土地その他の
物件を含む。)」と定義しており、歴史的建造物のみならず、庭園をはじめ、建
造物と一体となって良好な景観を形成している土地等も含めて指定可能と
なっています。
今後、具体的な施策の推進に当たっては、こうした制度も活用しながら歴史
的景観の保存及び創出に取り組んでまいりたいと考えております。
歴史的景観というのは、保全ばかりではなく、創出も可能です。もう失われ
ましたが、かつて神宮駅の赤鳥居などは、この地域の特性を示すとてもよい
シンボルでした。地域特性を示す<良質な>景観要素やシンボルを創出・保
全することも必要です。
御指摘のとおり、歴史的景観には保全のみならず、創出するという視点も重
要と考えています。
このため、骨子(案)の策定に当たっては、歴史的景観及び文化的景観に
関する施策に関しても、保全だけではなく、「創出」に取り組んでいくことを明
示したところです。
今後、具体的な施策を推進するに当たっては、歴史的景観の保全のみなら
ず、創出という視点も踏まえながら必要な施策を推進してまいりたいと考えて
おります。
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P.5
(歴史的景観
及び文化的
景観の保全
及び創出)
16
この分野を含むと、空家、屋外広告物についても、触れる必要があるので
はないか?(農山漁村でも耕作放棄地を謳ってます。)
P.6
(潤いと安ら
ぎのあるまち
17
なみ景観の
保全及び創
出)
5 ページ
御指摘のとおり、空家や屋外広告物は、景観を阻害する要因となりうるもの
です。
これらの改善には、一定の強制力を持って対処していく必要があります。
(仮称)美しい宮崎づくり推進条例は、美しい宮崎づくりを推進するための理
念を定めるものであり、規制は考えておりません。空家や屋外広告物につい
ては、「空家等対策の推進に関する特別措置法」や「宮崎県屋外広告物条
例」の趣旨にのっとり、適切に対処してまいりたいと考えております。
番号 該当箇所等
P.5・6
(地域の特性
18 を生かした
景観の保全
及び創出)
御意見の内容
県の考え方
既に各地域で行われている活動について、条例をもとに手を入れることは
あるのですか。あくまでも推進?
御意見にありますように、既に県内各地において、地域住民の方などが、
良好な景観の保全や創出に取り組まれています。県といたしましては、このよ
うな取組に光を当て、より活動しやすい環境を整えることにより、県民総参加
による美しい宮崎づくりを進めてまいりたいと考えております。
視点場までの誘導プロセス(案内サイン等)も入れられると良いかと思いま いただいた御意見は、重要な視点であると考えます。
す。
条例では、「視点場の整備」だけでなく、「その他の必要な施策を推進する」
P.7
と規定いたしまして、今後、市町村と連携し、案内サインの充実など、視点場
19 (視点場の整
まで誘導するための施策等についても進めてまいりたいと考えております。
備等)
20
P.7
21 (沿道及び沿
線の整備等)
220号線の伊比井から富土トンネル間は、バイパス化により、海岸が見え 道路は、単に移動するための空間としてだけではなく、良好な景観を眺める
なくなった。旧道の景観の保全を忘れないようにして欲しい。
ことができる場所(視点場)としても重要であるとの考えのもと、条例に「沿道
の整備等」に関する規定を設けたいと考えております。いただいた御意見の
趣旨を踏まえ、旧道(市町村道)の管理者である市町村等とも連携して、取組
を進めてまいりたいと考えております。
地域に密着したボランティアをやっていますが、公共事業費の削減により、
沿道の草刈りがほとんどされなくなっています。沿道の駐車ゾーン等に草が
生い茂り、そこにゴミが捨てられていて、美化に関するモラルまで捨てられて
いると感じます。草刈りをしてきれいにすることで、美化やモラルの保全が確
保できるのではないでしょうか。
いただいた御意見の趣旨は、重要な視点であると考えます。
県では、これまで、全国に先駆けて制定した沿道修景美化条例に基づき、
花と緑にあふれた道路環境の創出と保全に取り組んでまいりましたが、人件
費や物価の上昇により、予算内で行える草刈り等の作業量に制限があるとい
うのが現状です。
このため、現在、ボランティア団体との一層の連携や、維持管理がしやすい
植栽への転換など、限られた予算で沿道を美しく保つための方策を検討して
いるところです。
また、モラルの向上を図るため、啓発活動等にも取り組みたいと考えており
ます。
「市町村及び県民等と~」の「等」を具体的に「鉄道事業者」と表現してもら
いたい。
「県民等」については、P.4「推進計画の策定等」において、「県民、事業者
及びこれらの者が組織する団体」と定義する予定です。
このため、P.7の「沿道及び沿線の整備等」においても、「県民等」には事業
者を含むこととなります。県といたしましては、関係事業者の皆様と連携して、
沿道及び沿線の整備等に努めてまいりたいと考えております。
22
6 ページ
番号 該当箇所等
御意見の内容
県の考え方
「沿道及び沿線並びにその周辺における花木類の植栽並びに樹木等の保
護又は伐採その他の必要な施策」について、「街路樹の機能を保つための適
切な管理・剪定」をぜひ追加してください。
全国各地の景観先進自治体では、景観保全のために、街路樹の適切な管
P.7
23 (沿道及び沿 理が重点施策となっており、剪定技術の向上や、管理の向上をガイドライン
線の整備等) 化して取り組んでいます。特に外国人の多い京都等では、美しい街路樹を保
つことは、観光客へのおもてなしの心として、位置づけています。観光宮崎で
は必須条件です。
景観+体験型の取り組みは良いと思うが、それと他の組み合わせ(観光
他)をどのようにマッチングしていくか。
リピーターを増やせるか?も一つの視点だと思う。また行ってみたいと思わ
せるようなものができるか。
P.7
(もてなしと
24
賑わいの空
間づくり等)
今回の条例では、沿道や沿線だけではなく、その周辺の整備についても、
市町村、県民、事業者の連携のもと取り組んでいくこととしています。
このため、骨子(案)の策定に当たっては、沿道、沿線だけではなく、その周
辺においても共通して取り組める施策を例示しています。
なお、街路樹をはじめとする公共施設の植栽に関しては、公共事業景観形
成指針に位置付け、適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。
景観は、観光その他の地域間交流に大きな役割を担いますので、美しい宮
崎づくりを推進するに当たっては、景観を観光等に生かしていくという視点が
重要であると考えております。
観光分野の動向を見ますと、近年は、街歩きやそこでしかできない体験が
求められるなど、より深く地域のことを理解したいというニーズが高まってきて
おります。
このため、県といたしましては、宮崎ならではの景観を活用した多様な体験
活動の機会等の提供を推進してまいりたいと考えているところです。
また、本県を訪れる多くの方々におもてなしの心を感じていただくため、市
町村や県民、事業者の皆様と連携して、心地よい空間づくりを推進し、「再び
宮崎を訪れてみたい。」と思っていただけるよう努めてまいりたいと考えており
ます。
新しい団地が次々とできていますが、塀は生垣とし、生垣の木の種類もいく 都市の緑化については、町並みの景観を考える上で、とても重要な視点で
P.8
つかに限定するように推し進めていくのはどうでしょうか?
あると考えております。施策を展開するに当たり、いただいた御意見の趣旨を
25 (景観阻害要
参考にしたいと考えております。
因の改善)
情報発信サイトの立ち上げが必要だと思います。
良好な景観を観光その他の地域間交流に活用するため、また、美しい宮崎
づくりの活動を持続的に展開していくためには、情報発信が重要であると考
えております。インターネットは、そのような情報発信の手段として有効である
と考えますので、施策を展開するに当たり、いただいた御意見の趣旨を参考
にしたいと考えております。
P.8
26 (積極的な情
報発信)
7 ページ
番号 該当箇所等
27
御意見の内容
県の考え方
県の取組が、これだけされていることを知りました。今まであまり深く考えて
いませんでしたが、私自身も外に出て初めて日南の良さを知った経験もあり、
日南や宮崎の良さがもっと日本や世界へ発信されることを期待しています。
住むには、最高の場所だと思います。
県としましては、単に景観を保全・創出するだけでなく、景観を観光その他
の地域間交流に活用し、活力ある地域社会の実現を目指したいと考えており
ます。
このため、この条例をもとに、本県の美しい景観や、その景観と共に営まれ
ている人々の暮らし等に関する情報を、国内外に対して積極的に発信してま
いりたいと考えております。
P.8
(積極的な情
宮崎は、滝、巨木が豊富な県です。滝めぐりツアーや巨木めぐりのツアーを
報発信)
組んでいくのはどうでしょうか。
同じ県内に住んでいても少し離れたところにいると何も分かってないことが
28
多いのです。各市町村ごとに良い景色、名物、名所旧跡などが載っている冊
子があればと思います。
公共事業だけでなく、民間事業に係る良好な景観の形成も大きな柱に取り
上げて欲しいと思います。県全体で景観に取り組んでいるという姿勢を、事業
者にも示していく必要があるのでは、と思います。
既に各市町村にも景観に関する条例はありますが、それが有効に働いてい
ないと思います。
P.8
良い条例だと思いますので、この条例が進められるように、細則が重要と思
(公共事業に います。
29
係る良好な
景観の形成)
8 ページ
御指摘のとおり、県内には、私たち県民の間でもあまり知られていない美し
い景観があります。それを県内だけでなく、国内外に情報発信していくこと
は、美しい景観を活用して地域の活性化につなげていく上で、欠かせないと
考えております。つきましては、施策を展開するに当たり、いただいた御意見
の趣旨を参考にしてまいります。
いただいた御意見の趣旨は、重要な視点であると考えます。良好な景観を
形成するためには、行政が取り組むだけではなく、民間事業者の皆様にも協
力していただくことが不可欠です。
このため、P.4の「事業者の役割」において、「事業者は、(中略)その事業
活動が地域の景観の形成に深い関わりを持つことを認識し、事業活動を行う
に当たっては、周辺の景観に十分配慮するよう努める(後略)」ことを明記した
いと考えております。
多くの事業者の皆様に美しい宮崎づくりに御協力いだただけるよう、普及啓
発活動を行ってまいりたいと考えております。
また、上記を含め、この条例を実行性のあるものにするため、今後、美しい
宮崎づくりに関する推進計画を策定する予定です。県といたしましては、この
推進計画に基づき、着実に各種の施策を進めてまいりたいと考えておりま
す。
番号 該当箇所等
御意見の内容
県の考え方
景観重要公共施設との関係は?
県の公共施設については、市町村の景観計画に景観重要公共施設として
整備に関する事項が定められた場合は、当該景観計画に即して整備しなけ
ればなりませんが、景観計画に定めのないものについても、知事が定める公
共事業景観形成指針に基づいて景観の形成に取り組んでまいります。
30
P.8
(公共事業に
係る良好な
景観の形成) 建設コストに重点を置いた構造物構築(公共、民間ともに)を見直すのは賛
成である。
いかに住民を取り込んでいくかが問題である。市民が満足するレベルは?
31
目標と達成感を共有できる仕組みづくり・・・いろいろ考えられているとは思
う。
32
他県の例においても、この項目は必ず記載されており、今後の公共景観の
ガイドラインの策定には期待しています。
ただし、あまり色彩のレベルなど事細かに数値で規定しすぎると、柔軟な景
観保全や発信の足かせになる。
景観の効用と理念をしっかり共有でき、柔軟に対処できるような指針となる
ことを期待しています。
9 ページ
【景観重要公共施設】
景観重要公共施設とは、良好な景観の形成に重要な道路や河川等の公共
施設のことです。景観行政団体は、景観法に基づき、景観計画に、景観重要
公共施設の整備に関する事項を定めることができます。この場合、当該景観
重要公共施設の整備は、当該景観計画に即して行われなければなりませ
ん。
本県では、平成27年に全ての市町村が景観行政団体に移行したことに伴
い、県は景観行政団体ではなくなりました。
このため、本県において、景観重要公共施設の整備に関する事項を景観計
画に定められるのは、市町村になります。
いただいた御意見の趣旨は、重要な視点であると考えております。
公共施設の整備については、周辺の景観の状況や施設の規模等を踏まえ
つつ、必要に応じて構想・計画段階からの幅広い情報提供や、地域住民の皆
様の意見の聴取を行うなど、住民の皆様が愛着を持てるような施設整備に努
めてまいります。
本条例で規定する「公共事業景観形成指針」は、県が実施する公共事業に
おける景観形成の基本的な考え方や方向性を示すものとして策定するもの
で、公共施設に関する色彩基準等については、市町村が策定する景観計画
の規定に委ねることとしています。
番号 該当箇所等
御意見の内容
県の考え方
公共事業に関わる良好な景観の形成において、一括りの指針で規制する
だけでなく、地域や事業等の特性等を踏まえた事業ごとの景観整備の取り組
みも重要です。
そのため、景観整備に対する設計及び施工業者からの技術提案とそれに
対する正当な評価を行っていくことは、景観事業整備を確実に促進するため
P.8
に今後重要な取り組みであると考えます。
(公共事業に こうした技術提案において、良好な成果を得られた事業については、表彰
33
係る良好な 制度と導入技術の紹介を組み合わせて、業者間の良好な競争を促していくこ
景観の形成) とが重要と考えます。
表彰においては、名誉的なものだけでなく、受賞者に対し、県事業の総合評
価や企業の技術加点、入札資格での評価点等として企業努力のメリットとし
て示すことより、景観に対する企業の技術競争の質と意欲を高めることが可
能になると思います。(国の総合評価入札制度及び優良工事表彰を参考)
子どもたちに、美しい宮崎の景観が、自分たちにとっての財産であることを
もっと知って欲しい。(今ある風景、昔からある風景、ここにしかない風景)学
校授業の充実?
P.9
34 (人材の育
成)
現在、ほとんど機能していませんが、せっかく制度ができている「景観アドバ
イザー」を条文内でも正しく活動する位置づけを規定してはいかがでしょう
か。
山口県の人材育成や普及啓発等では、景観アドバイザーが必須の人材と
P.9
35
(普及啓発) して運用されています。
(人材の育 外部の力と協力しあいながら、柔軟かつ継続的に景観施策を進めていくこ
とが、成功の鍵かと思います。
成)
36
景観アドバイザーも規定するか検討しては?
10 ページ
本県においても、業務や工事の特性を踏まえ、必要に応じて、入札参加者
に技術提案を求めるなど、多様な入札契約方式に取り組んでいるところで
す。
また、本県の優良工事表彰につきましては、環境対策等で行った工夫や努
力が顕著な効果を発揮し、地域住民等の喜びや感謝につながった工事等を
表彰の対象としており、景観整備に関する取組もこの対象となっております
が、表彰実績を総合評価落札方式で活用することに関しては、様々な御意見
もあることから、今後も幅広く関係者の皆様の御意見を伺いながら、検討して
まいりたいと考えております。
いただいた御意見の趣旨は、重要な視点であると考えております。美しい宮
崎づくりは、短期間で終わるようなものではなく、50年後、100年後も地道に
続けていくべきものだと考えております。
このためには、将来を担う子どもたちに、身近な風景がいかに貴重なもので
あるかを知ってもらい、さらにその次の世代にも県民共有の財産として引き継
ぐべきものだと理解してもらうことが必要だと考えております。
このため、県といたしましては、市町村と連携を図りながら学校教育等を通
じ、地域の景観を形作る自然、歴史、文化についての学習をより一層充実さ
せてまいりたいと考えております。
本県では、平成19年度に景観アドバイザー制度を創設し、沿道の景観形成
や公共施設の色彩検討、市町村やまちづくり団体等が主催する啓発活動等
に景観アドバイザーの派遣を実施しています。
条例の骨子(案)では、「人材の育成」において、「専門家による助言指導」を
明記しておりますが、これは景観アドバイザーのみならず、様々な分野の専
門家による助言指導の取組を想定したものです。
県といたしましては、今後も、専門家の助言等をいただきながら、美しい宮
崎づくりに取り組んでまいりたいと考えているところです。
番号 該当箇所等
御意見の内容
県の考え方
アドバイザーの先進となる人を迎えての講演等も計画して欲しいと思いま
す。
P.9
(普及啓発)
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(人材の育
成)
本県では、平成19年度に景観アドバイザー制度を創設し、県内各地で行わ
れる景観形成活動に関する助言に加え、市町村やまちづくり団体等が主催
する研修会の講師として景観アドバイザーの派遣を実施してきたところです。
美しい宮崎づくりを推進するためには、県民や事業者の皆様方に美しい宮
崎づくりに対する理解を深めていただくことが重要であると考えております。
つきましては、いただいた御意見の趣旨も踏まえまして、引続き講演会の開
催等を行ってまいりたいと考えております。
団体の登録等について、アダプトプログラムを導入してはどうか。協定を結 美しい宮崎づくりを県内全域で推進するためには、県民や事業者の皆様の
び、市民・行政が、協力して景観づくりに取り組むことができる。また、優秀な 御協力が欠かせません。御意見にありますアダプトプログラム(行政とボラン
団体の表彰(協定を含む。)が団体のPRにもつながる。
ティア団体・企業が協定を結び、特定の道路区間等の美化活動をその団体
等が担う制度)は、環境保全や愛護意識の向上、並びに公共施設の維持管
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理費の低減に有効な手法であると考えております。
(美しい宮崎
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県におきましても、県が管理する道路や河川、海岸において、同様の取組
づくり活動団
を推進してきたところです。
体の登録等)
県といたしましては、引続きこのような取組を進めるとともに、美しい宮崎づ
くり推進団体の登録制度や表彰等により、県民や事業者の皆様が活動しや
すい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
この強化月間中は、花苗植えとか、ごみ拾いとかがあると思いますが、ごみ
拾いに関しては、ごみをどこにでも捨てないことが大切であり、これは子ども
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より大人の方が始末が悪い。ごみを捨てなければ拾うこともないので、大人
(美しい宮崎 に対してごみを捨てのマナーの向上を啓発したいと思います。
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づくり推進強
化月間)
予算の確保が必要と考えます。
美しい宮崎づくり推進強化月間におきましては、毎年この時期に展開してお
ります「クリーンアップ宮崎」の活動と連携して、県民の皆様と一緒に美しい宮
崎づくりを推進してまいりたいと考えております。
このような活動を進める上で、御意見にありました「ごみを捨てない」というこ
とは、大事な視点であると考えております。いただいた御意見の趣旨を参考
に、普及啓発に取り組んでまいりたいと考えております。
この条例では、地域の特性を生かした景観の保全及び創出や、景観を資源
として活用するための環境づくりなどの幅広い施策を盛り込むこととしており、
その推進に当たっては、予算の確保を含め、全庁的な取組が必要であると認
識しております。
また、県民や事業者の皆様との連携も不可欠ですので、美しい宮崎づくりに
関し、多くの方の御理解と御協力をいただけるよう施策を推進してまいりたい
と考えております。
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40 (財政上の措
置)
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番号 該当箇所等
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41 (財政上の措
置)
御意見の内容
県の考え方
美しい宮崎づくりにつながるような取組に財政上の支援等のお考えはあり
ますか。
この条例は、県はもとより、市町村、県民、事業者の皆様も一緒になって美
しい宮崎づくりを推進していこうとするものです。
具体的な取組につきましては、条例に基づく推進計画を策定する中で検討
してまいりたいと考えております。
条例ができることで、これまでにない具体的な施策があれば教えてくださ
い。
県では、これまでも各分野において景観に関連する施策を実施してきまし
た。今回、新たに景観に関する条例を制定することにより、これらの取組を磨
き上げるとともに、庁内の連携を進め、より効率的で効果的な施策展開を
図ってまいりたいと考えております。
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未整備の民有地に対しての立入り措置等の規定は考えていないのでしょう この条例では、県民や事業者の皆様に広く「美しい宮崎づくり」へ参加して
か。
いただきたいとの考えから、権利を制限する規定は設けず、「美しい宮崎づく
り」に関し、基本理念や各主体の役割等を示すものにしたいと考えておりま
す。
このため、県が民有地に立ち入り、そこを整備するということは、想定してお
りません。
県といたしましては、景観に対する意識の醸成を図ることにより、民有地に
おいても、その所有者や管理者が個々に美しい宮崎づくりに努めていただけ
るようにしてまいりたいと考えております。
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その他
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骨子(案)に関する問題は特にありません。
すばらしいものなので迅速な対応をし、美しい宮崎をつくりたいですね。
県、市町村、県民及び事業者が連携できる体制づくりを進め、美しい宮崎づ
くりを迅速かつ着実に進めてまいります。
条例の全体的な主旨やイメージは分かりますが、より理解してもらうために 条例が目指すべきものを多くの方に理解していただくことは、美しい宮崎づ
は、具体的な取組の例や各主体の役割を示すとよいと思います。
くりの推進を図る上で、非常に重要なことと考えておりますので、推進計画の
策定や普及啓発活動を行うに当たり、いただいた御意見を参考にさせていた
だきます。
意見を言いたくても、骨子(案)そのものに目を通すまでの敷居が高いと思い 御意見の趣旨は、重要な視点であると考えております。
ます。もっと簡易版(小学生でも理解出来るレベル)を作って、意見を求めると 今後、推進計画の策定や普及啓発活動を行うに当たっては、より多くの方
いいのではないかと思いました。
に内容が御理解いただけるよう、工夫してまいりたいと考えております。
ちなみに、実際、小学校に「10年後・20年後の自分の住むところはどんな
町になっていたらいいと思いますか?」といった簡易なアンケートを依頼する
のも有効ではないかと思います。
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番号 該当箇所等
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御意見の内容
県の考え方
人間は食が一番です。元祖として「レタス巻き」や「チキン南蛮」があります
が、よりインパクトのある宮崎の食を創って欲しい。人を集めることを忘れず
に。
観光等の地域間交流を促進するためには、景観だけでなく、宮崎ならでは
の「食」という視点も必要であると考えております。
今後、施策を進める上で、いただいた御意見を参考にさせていただきます。
審議会のような組織は不要でしょうか?
この条例では、行為を制限する規定は設けない予定ですので、条例に基づ
く施策を推進するために新たな審議会を設置することは、考えておりません。
なお、推進計画の策定や施策の推進に当たっては、別途、有識者からなる
会議を設置して、その御意見を伺いたいと考えております。
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景観行政は市町村がベース。もう少し、「条例」と市町村計画との関わりを この条例では、「市町村の役割」と、「県の責務」において、市町村が景観行
深くしてはどうか。その延長線上に地域の関わり、県民の参加が生まれてくる 政を主体的に担い、県が広域行政の立場からこれを支援することを明らかに
のでは。この条例が県民を動かすことには無理があると思います。
したいと考えております。市町村においては、景観法に基づいて策定した景
観計画等により、地域の特性を生かした施策を実施していただくことを期待し
ております。
県としましては、いただいた御意見の趣旨を踏まえまして、市町村、県民、
事業者の皆様が一体となって美しい宮崎づくりに取り組めるよう必要な施策
に取り組んでまいりたいと考えています。
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その他
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条例ですので、包括的で総花的なのはある程度いたしかたないとは思う
が、県民あげての運動なら、例えば、「大地に絵を描く」という前例のように皆
を奮い立たせ、一体化させるようなキャッチフレーズが欲しい。要するに、行
政が熱意をどう示すか。
美しい宮崎づくりを県内全域で推進するためには、県民や事業者の皆様の
御協力が欠かせないと考えております。
このため、県、市町村、県民、事業者の皆様が共通の理念のもと、一体と
なって美しい宮崎づくりに取り組めるような施策を検討してまいりたいと考え
ております。
ぜひ強力に取組を進めていきたい。
条例の趣旨を御理解いただき、ありがとうございます。
県といたしましては、今後とも県民等の皆様が、より活動しやすい環境づくり
すばらしい条例だと思います。4月以降いろいろあると思いますが、スタート を進めるなど、美しい宮崎づくりの推進に努めてまいりたいと考えておりま
す。
することが大事です。
美しい宮崎づくり推進条例の制定には大賛成です。
美しい宮崎づくりは、ひとことで言ったら、①景色(環境)、②人情、③食べも 美しい宮崎づくりを推進するに当たっては、県民の人情や宮崎ならではの
のの3つに尽きると考えます。
食べ物など、宮崎の自然と人が時間をかけて培ってきたものを生かすという
視点が重要であると考えております。
いただいた御意見の趣旨を今後の取組の参考とさせていただきます。
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