手作り箔 検 電 器

はくけんでん
き
手作り箔検電器
滝川 洋二
東海大学教育開発研究センター特任教授・NPO 法人ガリレオ工房理事長 箔検電器を,身近な材料で手作りして,静
電気の特徴を知りましょう。
たい でん
下じきをティッシュでこすると-に帯電*
します。-に帯電した下じきをⒸに近づける
水でぬらしたティッシュで,プラスチック
と,Ⓒに+の電気が集まり,-の電気はⒶⒷ
カップの外側,内側ともによくふいて静電気
に移動します。ⒶⒷは同じ-に帯電している
を逃がしておきます。ゼムクリップは,ク
ため,反発力がはたらいてⒷが開きます。こ
リップの内側を軽く折り曲げます。アルミニ
のとき,下じきを近づけたままでⒸを指で触
ウムはくは 3 つの形(Ⓐ,Ⓑ,Ⓒ)を使います。 れると,-の電気は指を通じて逃げます。下
はな
Ⓐは,コップの底から 2cm くらい離 して,
じきは-に帯電したままであるため,Ⓒには
飲み口の上を折り曲げて両端をセロハンテー
+の電気が集まっています。ここで指を離し,
プで貼りつけます。Ⓑは端から 5mm のとこ
さらに下じきも離すと,Ⓒに集まっていた+
ろを折り曲げ,折り曲げたところをクリップ
の電気がⒶⒷに移動しⒷが開きます。このと
の平らな側にぶら下げます。それをⒶの中ほ
き,ⒶⒷⒸすべてが+に帯電しています。
は
はし
どにセロハンテープで貼りつけます。カップ
ここで,アクリル製定規をティッシュでこ
を傾けてⒷが軽く動くかどうか確認しておき
すりⒸに近づけると,開いていたⒷは開いた
ます。Ⓒは四つ折りにして,四方を内側に折
ままなので,アクリル製定規は+に帯電する
りこみ,四隅も折り曲げ,円形に近い形にし
ことが分かります。
かたむ
ふ
ます。ⒸをⒶと触れるようにカップにかぶせ
て折りこむと箔検電器のできあがりです。
こうすることで,物体が+に帯電するのか,
-に帯電するのかを調べることができます。
*帯電…電気をおびること
理科203号.indd 2
2016/10/17 9:30