P6-障害者差別解消法

障害者差別解消法について
この法律は、市役所などの行政機関や、会社やお店などの民間事業者が、障害がある人に対して「障
害を理由とする差別」をなくすように、今年 4 月に施行されました。
障害の有無にかかわらず、すべての人がお互いの人格と個性を尊重しあいながら共生できる社会をつ
くることを目的としています。この法律の対象となる民間事業者とは、目的の営利・非営利、個人・法
人の別を問わない、すべての事業者です。
◆この法律では、障害のある人への「不当な差別的取りあつかい」が禁止されています。
※「不当な差別的取りあつかい」とは、正当な理由なしに、障害を理由としてサービスの提供を拒否
または制限することです。
例えば、車椅子を利用されている人に対して、そのことだけを理由に店舗への入店を拒否すること
はできません。また「他のお客様の迷惑になるから」や「和室しかないから」などの漠然とした理由
では、正当な理由として相手に伝わらない場合もあります。安全の確保、財産の保全、事業の目的・
機能の維持、損害発生の防止など様々な状況を総合的に判断しその理由を説明しなければなりません。
◆行政機関には、「合理的配慮の提供」が義務づけられます。
※「合理的配慮の提供」とは、障害のある人から社会的障壁の除去に関して意思表明があった場合に
負担になりすぎない範囲で社会的障壁を除去する配慮を行うことです。
例えば、視覚障害のある方から広報誌に音声コードを導入してほしいと要望があり検討した結果、
編集や印刷など事務上の都合から導入が困難であると判断した。替わりに、広報誌を朗読したものを
録音し音声として提供するなど、別の方法で要望を満たしてもらうこと、目的を達成することが合理
的配慮の提供となります。
なお、民間事業者に対しては「合理的配慮の提供」は努力義務とされています。
これらの法律に違反した場合、即座に罰則等を受けるものではありません。しかし、多くの市民が、
法律の主旨を理解し実践していくことで、障害の有無に関わらずお互いに人格と個性を尊重しあいなが
ら共生できる社会を築くことができます。
ご不明な点や障害者への差別や虐待等に関する相談は、福祉事務所福祉係にご連絡ください。
●問合せ先 福祉事務所福祉係 ℡75-4961
民生委員・児童委員について
◆民生委員児童委員とは
民生委員は厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員です。地域の中から選ばれ、みなさんの相
談相手として活動します。(民生委員は、児童福祉法に定める児童委員を兼ねるため民生委員児童委員と
呼ばれています)
実態把握のため調査を行ったり、よりあい会や地域行事に参加したりして多くの人たちと交流を深めま
す。また、種々の相談に対応できるように、毎月定例会を開いて、さまざまな課題について勉強します。
◆主任児童委員とは
子どもや子育て家庭への支援を専門に担当する民生委員児童委員です。
児童福祉関係機関と区域を担当する民生委員児童委員さんとの連携役となり、協力して活動を行いま
す。担当区域はなく、全委員さんがもつ児童委員としての役割の部分を束ねる存在です。
◆民生委員制度のはじまり
大正 5 年に宮中で開催された地方長官会議において、大正天皇から岡山県知事に県下の貧しい人々の生
活状況について御下問があったのがきっかけとなり、県民の生活(貧困)状況を調査・把握し、ドイツの
地方都市で行われていた「救貧委員制度」を参考に大正 6 年に岡山県で「済世顧問制度」として始まりま
した。全国的には方面委員制度(大正 7 年に大阪府で発足)として広がり、昭和 11 年に方面委員令が交
付され統一された制度となりました。戦後、民生委員令が交付され現在の名称となっています。
各行政区の民生委員・児童委員は 7 ページで紹介しています。