ラズパイARM体得プログラム の動かし方

第2部
第
5章
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準備したデバッガであれこれ丸はだかに
ラズパイ ARM 体得プログラム
の動かし方
村井 和夫
付録DVDに収録した仮想Ubuntu環境のEclipse開発
環境にはすでに,以下の手順で示すファイルがインポー
トされ,~/workplace/RaspberryPi,~/work
place/RaspberryPi2 にプロジェクトを作成し
プロジェクト名を入力
RaspberryPI
ています.ここでは,新たにプログラムを作るときの
ために,詳細手順を以下に示しておきます.
また,本文中では,ラズベリー・パイ用に作成する
GDB デバッグ用の ELF 実行形式を PIE.out として
解 説 し て い ま す. 添 付 の Ubuntu 環 境 で は,RPI.
out と変更になっていますのでご注意ください.
プログラムの準備
● プロジェクトの作成
「Empty Project」を選択
図 1 プロジェクトの設定
空の Makefile プロジェクトを作成します.メニュー
から「File」→「New」→「C Project」を選びます.
図 1 の設定画面では,Project name 欄に「Raspberry
PI」と入力し,Project type の中から Makefile project
の「Empty Project」を選択します.
[Finish]ボタンをクリックすると,RaspberryPI と
いう名前の空のプロジェクトが生成されます.
リックするとプログラムをインポートできます(図 2)
.
Project Explorer にある RaspberryPI を展開すると
ファイルがインポートされているのが分かります.
● プログラム・ファイルのインポート
● ビルドの設定
ラズベリー・パイ用のプログラムは既に作成してあ
るので,これをインポートして使います.ここでは
arm/eclipse/rpi 以下のファイルを使います(ラ
ズベリー・パイ 2 のファイルはコラム 1 を参照).ここ
にある Makefile は,このディレクトリ内のファイル
だけで make できるようになっています.
arm/am-pi/rpi は,上位のディレクトリに ARM
共通ファイルがあり,全てのファイルがないため使え
ません.
メニューから「File」→「Import」で開く画面でGeneral
の中にある「File System」を選択して[Next]ボタン
をクリックします.
File Systemの画面では,From directoryの[Browse...]
ボタンを押して,~/arm/eclipse にある「rpi」を選
びます.
[Select All]ボタンを選択して,
[Finish]をク
2017 年 2 月号
Eclipse の Workbench 画 面 で, メ ニ ュ ー か ら「File」→「New」→「C
Project」を選んでプロジェクトを作成する
Eclipse での開発には,幾つかの設定が必要です.
Project Explorer にある「RaspberryPI」を右クリッ
クして表示されるメニューで「Properties」を選びます
(メニューから「Procjet」→「Properties」でもよい)
.
図 3 の 設 定 画 面 で は, 左 ペ イ ン に あ る「C/C++
Build」を選び,
「Behavior」タブを選択します.Build
(Incremental Build)に入っている「all」という文字を
削除して[OK]をクリックします.これは,ビルド時
に,make コマンドによるターゲットに all を指定
する意味になります.Makefile の書き方として,必ず
しもターゲットを all にするわけではないので,消
しておきます.
● ビルドの実行
Project Explorer にある「RaspberryPI」を右クリッ
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