グローバルリーダー講演会「味の翻訳」

関口涼子 (詩人、作家、翻訳家)
グローバルリーダー講演会
東京生まれ、フランス在住。高校生の
時に 第 26 回現代詩手帖賞受賞。
早稲田大学仏文科在学中に、 詩集
『カシオペア・ペカ』を刊行。東京大学
大学院卒業後、パリに移り住む。
2012 年にはフランス政府から文化勲
味の翻訳
日時:2017 年 1 月 11 日(水)
16 時半~18 時
場所:8 号館1F まなびホール
章であるシュヴァリエを授与される。「ふ
たつ以上であること」をテーマに、アイデ
ンティティの「唯一性」から言葉を自由
内容:関口さんは著述家、翻訳家として日仏二ヵ国語で「言葉」に関わる活動をさ
講師:関口涼子
にすることを目指す。フランス語と日本
れています。2013-14 年のヴィラメディチ(イタリア)に引き続き、現在、ヴィラ九条
語の双方向への翻訳、フランス人翻訳
山(京都)で、フランス政府の招聘作家として滞在制作中です。
家との二人での共同翻訳など翻訳の
翻訳の対象になるのは、必ずしも文学作品だけではありません。料理のような、そ
概念を広げる仕事のほか、フランス語と
れぞれの国で異なる「文法」を持っている文化についても、それが他の国に伝わる
日本語二カ国語での執筆、文学、漫
時には、一種の「翻訳」を経ることがあります。知らない味覚が入ってくるとき、私た
画、アーティスト、デザイナー、 作曲家
ちはそれをどのように受け入れ、表現し、翻訳していくのでしょうか。
とのコラボレーションも多い。
講演者の関口涼子さんは、文学作品を翻訳するだけではなく、100 冊以上の
近年の著書:
日本の漫画をフランス語で紹介したり、また、「文学ケータリング」イベントを企画し
<エッセー> Fade 2016., Manger
たりと、広い意味での「文化翻訳」活動を行ってきました。今年はあいちトリエンナ
fantôme 2012., L’Astringent
ーレに、味覚を対象にした作品で「アーティスト」として参加し、味覚と言葉、翻訳
2012., Ce n’est pas un hasard
を結びつけるとはどういうことなのかについて、鑑賞者の人たちに問いかけました。
2011.
「味の翻訳」、皆さんは今までにしたことがあるでしょうか?
<仏語和訳> パトリック・シャモワゾ
言語、翻訳に興味がある人だけではなく、食べることが好きな人にもオススメの講
ー『素晴らしきソリボ』(共訳) 2015
演会です。
【第 2 回日本翻訳大賞】., マティア
ス・エナール『話してあげて、戦や王さ
ま、象の話を』 2012.
<日本語仏訳> 谷崎潤一郎『陰
影礼讃』(近刊), ヤマザキマリ『テルマ
エ・ロマエ』(全 6 巻)(共訳)2012-13,
多和田葉子『容疑者の夜行列車』
(共訳)2015.