2 日本の未来のために ∼教育について∼ 防衛大臣政務官 衆議院議員 3 千葉県私立中学高等学校協会 会長 学校法人 聖書学園千葉英和高等学校 校長 大羽克弘 4 3 6 5 小林 千葉英和高等学校創 周年、 おめでとうございま 70 分であると感じます。 例 え ば 、戦 前の教 育 方 針で あった ﹁教育勅語﹂ 。時として批 判 さ れる こ と も あ り ま すが、 ﹁ 親 を 大 切 に ﹂﹁ 兄 弟 仲 良 く ﹂ ﹁目上の者には敬意を払う﹂ と いった日 本の伝 統 的 価 値 観に 資料 討議 立 す。敗 戦 直 後の 厳 しい状 況の 中 、日 本の将 来 を 見 据 えて人 材育成に尽力された情熱と先 見性に敬意を表します。 大 羽 ありがと うございま Vol.35 照らすと 当たり 前に思えるこ とが書かれています。近 年 、驚 くような社会事件も生じる中 で、 こうした当たり前の規範が 薄れつつあるからこそ、 しっか りとした道 徳 教 育を 行うべき です。 大羽 教育勅語の基にある のは、﹃ 論 語 ﹄ です。論 語では親 や 社 会が規 範 と なっていま す からね。宗 教も同様で、聖 書に も 父 母を 敬 うという 教えがあ ります。 道徳も重要ですが、 一方で、 からの手紙 之 小林鷹 KATSUHIRO OBA す。本 校は、私の祖 母の叔 父で ある仲田重治が、 ホーリネス協 会 を 創 り 、1 94 6 年に 重 治 の 次 男の 羽 後 と 私の 祖 父の 大 羽 儔が、元 陸 軍 航 空 隊 下 志 津飛行学校跡地に聖書学園を 創立して現在に至っています。 小林 さて、 日本の教育シス テムを振り返ると、 江戸時代に 寺子屋、 藩校、 私塾があって、階 級の差なく 皆が読み書きそろ ばんを習得したことが、 明治維 新 後に日 本が急 成 長できた要 因の一つであ り、その後の高い 小林鷹之 国政報告 世界には様々な価値 観が 存 在してい ます。 これから やらな くて はいけないこ と は 、小 さい 頃 か ら 、自 国 防衛大臣政務官 衆議院議員 教育水準や技術立国日本の礎 になったのだと思います。 ただ 、戦 後の 教 育 制 度のあ り 方 については 、個 性 を 尊 重 し 、育むこと 自 体 は 非 常に 重 要だと思う一方、社会との結び 1 つきを 教えていく 意 識 が不 十 TAKAYUKI KOBAYASHI 活動報告 小林鷹之 1 之事務所発行 区支 部 小 林 鷹 二 葉 ) 千 党 民 自 市・八千代市 川区・習志 野 見 花 市 葉 千 ( 安全保障委員会にて、 政務官として答弁 平成28年度自衛隊記念日観閲式 (出典: 陸上自衛隊HP) 各国要人からの表敬 (右:インドネシア、左:ジブチ) 潜 水 艦 「せいりゅう」命 名 式・進 水 式でテープ カット 防衛大臣感謝状贈呈式懇親会 地元小学校の国会見学は元気の源! 小林鷹之 ミニ集会 見 学 小林鷹之と語る会 小林鷹之事務所では、小林本人 による国政報告と皆様からのご意 見を伺 うた め にミニ 集 会 の 開 催をお 願 いして おります 。5人 以 上 であれば、どこへでもまい ります の で 、右 記 の 地 元 事 務 所までご 連 絡ください。 国会見学 小林鷹之事務所では、国会見学 の受 付 や ル ート相 談 も 承りま す 。見学をご希望される方は、団 体名、代表者名、参加人数(男女 別 、大 人 子 供 別 )、参 加 希 望日 時、ご連絡先を右記の国会事務 所までご連絡ください。 ボランティア募集 小林鷹之事務所では、小林鷹之の活動をお手伝いして頂ける方を募集し ています(広報紙配布、ポスター貼り、イベントのお手伝い等)。 また、小林鷹之のポスターをご自宅や会社に掲示させて頂ける方も、併せ て募集しております。ご連絡は地元事務所までお願い致します。 Profile 東京大学法学部卒業。ハーバード大学行政大学院修了。 財務省課長補佐、外交官を経て現在衆議院議員2期目。 防衛大臣政務官、衆議院安全保障委員会委員、 自民党青 年局顧問等を務める。一女の父。 地元事務所 〒276-0033 千葉県八千代市八千代台南1-3-5 YYビル1階 TEL 047-409-5842 FAX 047-409-5843 国会事務所 〒100-8981 東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第一議員会館417号室 TEL 03-3508-7617 FAX 03-3508-3997 Facebook twitter HP www.facebook.com/ hawk.kobayashi twitter.com/kobahawk kobayashi-takayuki.jp 4 Vol.35 対談 小林鷹之 × 大羽克弘 いですよね。様々な価値観に対して寛容である 千代、習志野、千葉には外国人のお子さんも多 大切さを学んでいく話を伺いました。また、 八 が主 体 的に互いの立 場を 理 解し 合い、共 生の 地域社会教育が で 、家 庭 教 育 や が変 化する 中 かし 、社 会 構 造 れるものです。 し 崩 壊しかけてい れていますよね。プレゼンテーションを 教 科に 大 羽 日 本 人は主 張することが苦 手とさ 達と同じ 場で過ごすことによって、子ども 達 な 配 慮を 要する 子ども 達が健 常 者の子ども 設けることなく、障害を持つ子ども達や特別 話を聞く機会がありました。特別支援学級を デルとなった大阪の大空小学校の校長先生の もその一つ いわゆるインクルーシブ教育︵ ︶ ※ ですね。先日、﹃みんなの学校﹄という映画のモ 意味で教育のあり方は非常に重要です。 ことは今 後の社 会の流れだと 思います。その 中で、多様性を互いに認識し、認め合っていく を今後ますます意識していかせざるを得ない 然のなりゆきです。 しかし、国際社会との共生 ば、 同質性・均質性に富んだ国であることは自 小林 島国である日本の成り立ちを考えれ すね。 ドを互いに認める心の余裕が必要だと思いま 教や文化など、個々人の異なるバックグラウン キーワードは﹁多様性﹂ いでしょうか。 です。宗 し、相手の立場を認めていくということではな 卒業条件をもっと厳しくすべきですね。 すが、海外はそうはいきません。日本の大学は しい生 活を 満 喫しながら 卒 業できてしまいま 地域社会・学校が適切な役割分担をしてなさ 大羽聡 本来、子ども達への教育は、家庭・ た︶親の意識向上も大切ですね。 量もさることながら、家庭における︵私も含め 小 林 そうですね。その意 味では教 員の力 とはできません。 量がなければ、子ども達を適切に評価するこ 価する 側の教 員の能 力です。教 員に十 分な力 くことが大切です。 その際、問題になるのは評 発想力を養うためには新たな取組を行ってい かし、効率的に点を取るだけではなく、豊かな 本は世界のトップクラスにあると思います。 し らしいし、効率化された教育という意味では日 て、 これだけの成 果を 出す日 本の教 育は素 晴 大羽聡 一人の先生が 人の子どもを教え ︵ここで、 英和高校副校長の大羽聡先生も参加︶ ではないかと思いますね。 化するだけでなく、もっと工夫があって良いの 大 羽 子ども 達の評 価 方 法も 、 一律に数 値 言 葉をよ く 耳にしますが、 こうした負の連 鎖 今 、﹁ 子どもの貧 困 ﹂とか ﹁ 貧 困の連 鎖 ﹂という であり、無限の可能性を持っていますよね。昨 は﹁人﹂ です。日本の未来を担う子ども達は宝 することが了とされるのです。 こにいないのと同じ﹂ とみなされるため、主張 の教育では﹁自らの意見を持たないことは、 そ 姿勢にカルチャーショックを受けました。欧米 対して主 体 的に、積 極 的に参 加しようとする 人︵私︶ と韓国人と中国人でした ︵笑︶。授業に 人だけ。うち3人がアジアからの留学生。日本 れません。手を挙げなかったのは自分を含め5 た時に、 人が挙 手した衝 撃は今でも 忘れら 成。殆どが米国人。 最初の授業で先生が質問し は 、米 国の 大 学 院でした 。クラスは 小 林 私が二十 代 半 ばの頃に留 学したの か? の違いについて何か肌で感じたことはあります 験されています。 日本と米国との教育システム 大羽 ところで、小林さんは米国留学を経 する必要がありますね。 大きな負担がかかっている現状を何とか改善 て 、学 校 教 育 に ま す。結 果 と し 入れていくといいですよね。 小 林 アメリ カの 学 生 は 、勉 強 量 が 半 端 を 断ち 切るのは政 治の責 任です。どんな環 境 ソッド ﹂という 教 育 も 経 験し ました 。先 生 が また、 アメリカの大学院では ﹁ソクラテス・メ 位置づけていくのかということですね。 していくのか、 ひいては社会の中で自分をどう ば、詰め込んだ知 識をどのように社 会に還 元 けていく 姿 勢を 育む 教 育ですね。言い換えれ して議論を通じて異なる意見と折り合いをつ 分が主 体 的に意 見を 持ち 、発 信すること 、そ ブ・ラーニングではないでしょうか。 つまり、自 礎となるリベラルアーツ教育を日本の教育課 代、 より深い専門性が求められるからこそ、基 とはできません。それと同じで、 これからの時 が広 くしっかりしていないと石を 高 く 積むこ を徹底的にやることです。ピラミッドも、 土台 いわゆる一般 教 養 思 う 点は、リベラルアーツ、 それに加えて、 アメリカの大学教育で良いと 感じました。 りますが、学 生 自 身の目 的 意 識も 高いように ります。予習・復習の量が膨大ということもあ 紙 面 の 都 合 上 、対 談 の 内 容 の一部 を 抜 粋 して 掲 載 させて頂 き ました 。 ました。 たいと思っています。本日はありがとうござい 育システムの構 築のために力を 尽くしていき ための心身を育んでいけるように、 よりよい教 きな夢と 希 望を 抱き 、可 能 性に挑 戦していく ん。未 来の社 会への投 資です。子どもたちが大 育の機会を十分に確保していかねばなりませ に生まれ 育っても 、子 ども 達には 質の高い教 国 が 世 界に 誇 る 資 源 小林 最後に、我が ます。 ら実施すべきだと思い りももっと早い段階か アーツ 教 育 を 大 学 よ り ま せん が、リベラル は、簡 単なことではあ 得ない今の環境の下で 受 験 を 意 識せざるを 大 羽 聡 同感です。 一人の学 生に対して答えられなくなるまで質 り 方 も 参 考 にし な が ら 日 本の 大 学 教 育 を よ り 良いものへと進化させて いくべきです。 大 羽 聡 日 本の高 校 生の 基 礎 学 力 は 世 界 最 高水準であるにもかかわ ら ず、その後の伸 びが止 まってしまう傾向があり ます。日 本の大 学 生は楽 3 です。こ うした 教 育のあ 程においてももっと 取り 入れていくことが必 50 問し 続けます。答えられな くなったら 次の学 45 40 要だと私は考えます。 ▲1946年創立時と 現在の千葉英和高校▶ 生に質 問していく 、非 常に緊 張 感のある 授 業 24 人の 構 小 林 私もそう 思います。今の日 本の教 育 じゃない。 時 間 開いている 大 学 図 書 館もあ 障 ※害のある子どもを含むすべての子どもに対して、 適切な教育支援を﹁通常の学級において﹂行う教育 べきですし、 そのための教育も必要です。 日本の未来のために ∼教育について∼ 2 に伸びしろがあるとすれば、 いわゆるアクティ と同じように他国の文化、言語や歴史を勉強 の文化、国語や歴史を学ぶだけではなく、 それ 小林鷹之からの手紙
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