「京都府中小企業応援条例」の一部改正案の骨子について

「京都府中小企業応援条例」の一部改正案の骨子について
1
条例改正の趣旨
(1) 京都府では、本府における中小企業が果たす役割の重要性に鑑み、「京都府中小企業
応援条例」(平成 19 年京都府条例第 13 号)を平成 19 年4月から施行し、中小企業の
育成・振興を図ることを目的として、中小企業の成長段階に応じた支援を経営の安定
から成長発展まで一貫して実施してきました。
(2) 本条例の一部の規定(研究開発等事業計画の認定及び支援等)については、平成 29
年3月末までの時限措置としているところですが、中小企業を取り巻く社会・経済情
勢を踏まえ、失効期限を延長するとともに、近年、企業への標的型サイバー攻撃によ
る多くの重要情報漏洩事案が発生している状況等を鑑み、中小企業の経営の安定を図
るため、所要の改正を行うものです。
2
主な改正点
(1) 中小企業の情報セキュリティ対策への支援
高度情報化社会の一層の進展に伴い、企業への標的型サイバー攻撃による情報漏洩
などが増加していることから、中小企業の安全な事業活動の確保を図るため、中小企
業の情報セキュリティ対策への支援を行います。
(2) 失効期限の延長等
○第3章第1節(研究開発等事業計画の認定及び支援)及び第15条(知恵の経営の支
援)について、失効期限を平成34年3月31日まで5年間延長します。
○第5条(商工会等と連携した経営相談等)については、中小企業に対する伴走支援
を確立させるため、失効期限を設けないこととします。
3
施行期日
平成 29 年4月1日から施行します。
<参考>
現行条例の概要
京都府中小企業応援条例について
○ はじめに
中小企業応援条例は、中小企業の成長段階に応じた支援を、経営の安定から成長発展まで一
貫して実施することにより、中小企業の育成を行い、振興を図ることを目的としています。
○ 条例の概要
中小企業の振興を図っていくために必要な4つの施策展開の柱(基本方針)を定め、この柱
の下、中小企業のニーズに的確に応えていくための総合的な支援を実施しています。
4つの柱と主な施策
Ⅰ
中小企業の経営の安定、再生及び承継
中小企業の経営の安定、再生及び承継を図るため、経営基盤の維持・強化等に関する施策
を実施
◇ 円滑な資金供給の確保(融資)
◇ 設備貸与支援
◇ 技術の向上及び経営の改善に関する情報の提供及び助言
◇ 経営の承継に関する支援
◇ 商工会等と連携した経営相談
Ⅱ
中小企業の成長発展の促進
中小企業の成長発展を促進するため、研究開発等事業計画に関する認定制度、創業等の促進
に関する施策を実施
◇ 研究開発等事業計画の認定(認定企業には不動産取得税の軽減、融資等の支援)
◇ 創業等の促進のための事業環境の整備(インキュベート施設の整備や販路開拓支援等)
Ⅲ
中小企業における知的財産等の活用等の促進
企業価値や競争力向上のために重要な知的財産等の創造、保護、活用等に関する施策を実
施
◇ 大学等の研究成果の中小企業への移転の促進
◇ 知的財産等に関する情報の提供、助言及び普及啓発
◇ 知恵の経営の支援
Ⅳ
中小企業を支える人材の育成等
中小企業を支える人材の育成及び確保を図り、優れた技術及び技能の継承等を支援するため
の施策を実施
◇ 人材の育成及び確保を図るための仕組みづくりの推進
◇ 職業訓練、研修等による職業能力開発の推進