小川幸子 - 東北教区被災者支援センター・エマオ

台湾リトリートに参加して
小川幸子
PCT リトリートに参加することができて心から感謝しています。
私は今年の4月からエマオ石巻に関わるようになり、今まで PCT ワーカーと直接に関わりを持った
ことがありませんでした。ですので、自分がこのリトリートに参加することの意味を問いながらの台湾
行きでした。そんな不安を抱えた状態で台湾に行きましたが、PCT の方々から心のこもった歓迎を受け、
日本人を同胞だと思っている、という言葉を何度も耳にして、それまでの不安が払拭され台湾での日々
を楽しく過ごすことができました。
PCT の方たちの、被災した東北を応援しようという思いや、PCT ワーカーやエマオスタッフのスピ
ーチを聞いて改めて、台湾から日本に来てくださったことの重さや大きさを思いました。台湾と日本と
いう異なった風土、文化の中で、PCT ワーカーにもエマオスタッフにもそれぞれの苦労があったことを
知り、それを乗り越えてお互いを受け入れあってこの5年間のワーカー派遣ということが行われてきた
ことを再確認しました。文化や言葉の違いの中でお互いを受け止めていくことの大切さと難しさを思い
ました。
今回の旅行で台湾の文化の一端に触れることができました。風土や文化の違いに触れて、台湾から来
ている宣教師との会話を思い出しました。その方から「日本のキリスト者はなぜ社会のことにもっと関
心を寄せないのか。どんな信仰告白を持つのか」と問われたことがあります。今回台湾に実際に行って、
台湾の原住民のことや中国との緊張関係が日常の中にあらわれていることを見て、その宣教師の言われ
たことが身に染みて、
「宣教」理解について改めて考えさせられました。また「国」ということも考え
させられました。私たちは、日本にいる人が日本人だと思ってしまいがちですが、地理的には外国にい
ても、日本人としての意識をもち続けていらっしゃる方々がいることを現地で聞くことで、意識を新た
にしました。キリスト者として、わが国籍は天にあり、と思っていますが、地上での国籍がどこか、と
いうことは日本にいるとあまり感じません。しかし、外国にでるとそのことを考えずにはいられないこ
とにも気づきました。広い世界で自分を振り返ることは大切だということにも再確認させられました。
今回の旅は、これまでに来て下さったワーカーたちとの再会という意味では、私は役不足でしたが、
現在エマオに関わっている者として、これから繋がり続けることへの一歩になりました。
エマオの規模は来春から縮小されますが、それで過去がなくなるわけではありません。これまでに築
かれてきた関係を思いながら、これから教団や教区が PCT との宣教協力をどのように展開していくの
か、関心を持っていたいと思いました。
今回、私は都合で3日間のみの参加でした。今後機会をとらえて台湾を訪れ、今回親しくなった方々
と会い、台南方面にも行き、日本語教会を訪問したいと願っています。
このリトリートに参加させていただき本当にありがとうございました。この機会を与えて下さった
PCT の方々、日本基督教団、そして何よりもエマオの活動を祈りと献金で支えてくださっている多くの
方々に心から感謝いたします。
嬉しかったのは、友人ができたことです。そして日本語教会の牧師に会い、台湾の日語教会のことを
伺うことができて幸いでした。台湾の日本語教会の課題などを伺いながら自分たちを振り返ることもで
きました。