3 2 今後 5 年間の主要施策 ライフステージに応じたスポーツ活動の推進 目 標 ライフステージに応じたスポーツ活動を推進するため、市民の誰もが、それぞ れの体力や年齢、技術、興味・目的に応じて、いつでも、どこでも、いつまでも 安全にスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会の実現に向けた環境の 整備を推進します。 ≪ 指 標 ≫ ① 成人の週1回以上のスポーツ実施率 現況44.4% → 55%程度 ② 成人で1年に1度もスポーツをしない者の割合 現況25.2% → ゼロに近づける 基本施策1 ライフステージに応じたスポーツ活動の推進 ア 現状と課題 ○ 「鹿児島市スポーツ・レクリエーションに関する意識調査」 (平成28年5月実施) によると、本市において週1回以上運動・スポーツを行う成人の割合は44.4%と 概ね5人に2人、週3回以上は27.4%となっています。世代別に見ると、週1回 以上、週3回以上とも30歳代、40歳代が他の世代に比べて低くなっています。 成人の運動・スポーツの実施状況(平成28年) (出典)鹿児島市スポーツ・レクリエーションに関する意識調 査(平成28年実施) - 16 - 3 ○ 今後 5 年間の主要施策 運動・スポーツを行った理由 を見ると、「健康・体力づくりの ため」「楽しみ、気晴らしとし て」「運動不足を感じるから」 「友人・仲間との交流として」 の順になっています。 このようなニーズにあった運 動・スポーツを行える機会や環 境を整備することが、運動・ス ポーツを行う成人の割合を増や すために重要になると考えられ ます。 ○ (出典)鹿児島市スポーツ・レクリエーションに関する意識調査 運動・スポーツを行わなかった理由は、世代によって異なります。年代別では、全 体の理由として最も多い「仕事の忙しさ」は、40歳代及び50歳代で最も多く挙げ られ、20歳代では「仕事の忙しさ」、30歳代では「子育ての忙しさ」 、60・70 歳代では「病気やけが」が最も多い理由となっています。また、スポーツ振興につい ての行政への要望として最も多いのは、「年齢層にあったスポーツの開発普及」でし た。 運動・スポーツを行わなかった理由(平成28年) - 17 - 3 今後 5 年間の主要施策 スポーツ振興についての行政への主な要望(平成28年) (出典)鹿児島市スポーツ・レクリエーションに関する意識調査(平成2 8年実施) ○ これらのことから、年齢や生活の変化に対応したスポーツを日常生活の中に取り入 れる行動を促す取組が求められていると考えられます 健康・体力への注意の状況(平成28年) ○ 健康や体力に注意をはらっている者の 割合は、全体の約79%を占めているも のの、週1回以上運動やスポーツをする 者の割合は、全体の約45%です(参考 データは16ページに掲載)。健康や体力 の維持増進に運動・スポーツが欠かせな いことについて、理解及び実際の行動の 開始や継続を促すことが求められていま す。 (出典)鹿児島市スポーツ・レクリエーションに関する意識調査(平成28年実施) ○ スポーツを「みる」 「支える」活動は、ライフステージに応じた市民の多様なスポ ーツとの関わりを可能にし、地域を明るく盛り上げる要素となります。特に、スポ ーツに関わるボランティアは、身近な生活圏でのスポーツ活動やトップスポーツの キャンプ、各種競技大会の運営などにおいて、一層の活躍が期待されます。 しかし、本市では、スポーツボランティア活動を希望しない者の割合が全体の約 6割を占めています。スポーツを通じた交流や連携が地域の中で育まれるよう、ス ポーツに関わるボランティアが、様々な関わり合い方によって誰でも取り組めるも のであると、理解を促進していくことが求められています。 - 18 - 3 今後 5 年間の主要施策 スポーツボランティア活動の経験と今後の意向(平成28年) (出典)鹿児島市スポーツ・レクリエーションに関する意識調査 (平成28年実施) イ 施策の方向性 ○ スポーツ実施率の低い年齢層(30歳代・40歳代)のスポーツへの参加機会の拡 充を図るため、スポーツに身近に親しむことのできる交流の場を設けるなど、スポー ツ活動に参加しやすい機会を充実させます。 ○ 子育てを行う年齢層について、心身のリフレッシュや体力の維持向上のため、身近 な生活圏で、親子でともに参加することが可能な運動やスポーツ・レクリエーション 活動の機会を提供します。 ○ 仕事は忙しいものの余暇時間を自分のために使えるようになった年齢層には、次の ライフステージに向け、心身の健康の保持増進を図るとともに、スポーツ活動を通じ て地域社会における役割を得ることができるよう、スポーツを「する」及びボランテ ィア等で「支える」など様々な機会を提供します。 ○ 多くの人が体の機能低下を感じるようになる年齢層には、環境や嗜好、適性に応じ て、無理なく日常的に行うことができる運動等の多様なスポーツ・レクリエーション を推進します。また、地域における生活に比重が大きくなる年齢層でもあり、地域社 会との結びつきの中で生きがいづくりが図られるよう、スポーツを「する」及びボラ ンティア等で「支える」などスポーツ活動の機会を提供します。 ○ スポーツに関わるボランティア活動の奨励を推進します。 ○ 親子や家族、若者、女性など、年齢や性別等による特定の層をターゲットにしたプ ログラムやスポーツ教室・イベント等の開催を促進します。 - 19 - 3 ○ 今後 5 年間の主要施策 職場においてスポーツの重要性を広報するなどの取組を啓発します。 ウ 主な事業や取組 (ア) 子育て・就労期:スポーツ活動のきっかけづくりと定着化 事 業 や 取 組 ◇ 親子向けのスポーツ教室や地域公民館の 健康づくり講座等の開催<再掲> ◇ 勤労者の運動・スポーツ活動や交流を支援 する勤労青少年ホームや勤労者交流セン 担 当 課 ・保健体育課 ・生涯学習課 ・青少年課 ・雇用推進課 ターなどの運営 ◇ 学校体育施設の開放 ・保健体育課 ◇ 初心者や女性のニーズを汲んだスポーツ ・保健体育課 教室の開催 ◇ ニュースポーツの普及 ・保健体育課 ◇ 「市民生き生きスポ・レクフェスタ」の開 ・保健体育課 催 ◇ スポーツに関わるボランティア活動の理 ・保健体育課 解促進 ◇ 運動普及推進員の活動の推進 ・保健予防課、各保健センター ◇ 携帯用地図類(鹿児島市スポーツマップな ・保健体育課 ど)の配布 (イ) 高齢者:健やか長寿生活をもたらすスポーツ活動の日常化 事 業 や 取 組 ◇ 「らくらく体操」の普及 担 当 課 ・保健予防課、各保健センター、 各保健福祉課 ◇ 健康づくり推進員による「お達者クラブ」の ・保健予防課、各保健センター、 活動 各保健福祉課 ◇ 健康・生きがいづくりのためのスポーツ・ ・長寿支援課 レクリエーション活動や交流への助成 《 ◇ 高齢者グラウンド・ゴルフ場等の整備 ・長寿支援課 ◇ 高齢者向けのスポーツ教室の開催 ・保健体育課 ◇ 高齢者スポーツ指導者研修会の開催 ・保健体育課 ◇ ニュースポーツの普及<再掲> ・保健体育課 市 民 み ん な で 》 身近な生活圏にある様々な場所や機会を積極的に利用して、 「する」 「みる」 「支え る」いろいろなスポーツ活動に気軽に参加してみましょう。 - 20 - 3 今後 5 年間の主要施策 基本施策2 スポーツにおける安全の確保 ア 現状と課題 ○ 市民が日常的にスポーツに親しむためには、安全な環境が確保されていなければな らず、スポーツ事故その他スポーツによって生じる外傷、障害等の防止及びこれらの 軽減を図ることは欠かせません。 ○ スポーツ用具の安全性の確保については、スポーツ指導者が必要な知識・技術を習 得していることが重要であり、施設管理者がスポーツ用具の定期的な点検や保管管理 について一層配慮することが必要です。 ○ スポーツによって生じる外傷・障害等の予防や対処について、スポーツ指導者が全 てに対応できるわけではなく、最新のスポーツ医・科学に関する情報を常に入手する ことも容易ではありません。 ○ 生死にかかわる急な心肺停止等については、スポーツ施設へのAEDの設置が人命 救助に大きく影響しています。様々な施設にAEDが設置され、設置状況が公開され ているとともに、利用方法等の研修会が行われています。 鹿児島市の施設のAED設置状況(平成28年4月) 鹿児島アリーナや鴨池公園水泳プールなどを含む 327か所 344台 (出典)鹿児島市生活衛生課 イ 施策の方向性 ○ スポーツ医・科学の成果を地域におけるスポーツ活動に活用できるよう、地域のス ポーツ指導者やスポーツイベントの主催者、施設の管理者等を対象に、スポーツ事故 防止等の研修やスポーツ用具の適切な保管管理の啓発の機会を設けます。 ○ 地域のスポーツドクター等医療機関などと連携を図るなど、不測の事態が生じた場 合の体制整備について啓発を図ります。 ○ スポーツに関する保険制度について普及を促します。 ○ AEDについて、定期的な点検や適切な保管管理を行うとともに、設置の有無や機 器のタイプなどを公表して施設利用者が配置を認識できるよう取り組みます。 ○ 地域住民が楽しく安全にスポーツ活動を行える環境づくりのため、スポーツ施設の バリアフリー化や耐震化等により安全確保に努めます。 - 21 - 3 ウ 今後 5 年間の主要施策 主な事業や取組 事 業 等 担 ◇ スポーツ指導者や体育施設指定管理者等 当 課 ・保健体育課 に対する情報提供や研修、スポーツに関す る保険制度の啓発 ◇ 体育施設におけるAEDの適切な管理・使 ・保健体育課 用の講習会の実施 ◇ 体育施設や公園施設のバリアフリー化の 取組 《 市 民 ・保健体育課 ・公園緑化課 み ん な で 》 スポーツ事故等の予防に必要な知識や技術の習得及びスポーツに関する保険加入 への理解を促進しましょう。 基本施策3 障害者スポーツの普及 ア 現状と課題 ○ 障害のある人も、健常者も共にスポーツ活動ができる基盤作りや障害のある人の参 加機会や交流の場を持つことが求められています。 ○ 障害者スポーツを行う上で活動の場の不足が課題となっています。そのため、安全 で安心して利用できる環境が必要とされています。 〇 障害のある人が身近な生活圏でスポーツに親しむためには、障害のある人のスポー ツ活動に知見のあるスポーツ指導者の確保や障害のある人に配慮した施設・設備のバ リアフリー化が課題となっています。 イ 施策の方向性 ○ 障害のある人のスポーツ活動・交流の普及に努めます。 ○ 障害のある人にやさしいスポーツ環境の整備を推進します。 ○ 障害者スポーツ団体等と連携を図りつつ、地域において障害のある人がスポーツに 親しめる機会の充実に努めます。 - 22 - 3 ウ 今後 5 年間の主要施策 主な事業や取組 事 業 等 担 ◇ 体育施設や公園施設における障害のある ・保健体育課 人のニーズを考慮した障害者用スポーツ ・公園緑化課 当 課 器具の設置 ◇ 障害の種別や目的などに応じた各種スポ ・障害福祉課 ーツ・レクリエーション大会の開催 <再掲> 《 市 民 み ん な で 》 障害者スポーツ大会やレクリエーション大会等に参加し、交流を深めましょう。 - 23 -
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