あいさつ 人見生涯学習部長 神奈川県教育委員会生涯学習部長の人見

あいさつ
人見生涯学習部長
神奈川県教育委員会生涯学習部長の人見です。よろしくお願いします。本日
は、お忙しい中を「県立川崎図書館の移転に向けた意見交換会」にご出席をい
ただきまして、誠にありがとうございます。
この県立川崎図書館は、川崎市の強い要望のもとで、昭和 34 年に開館をい
たしました。平成 10 年に「自然科学・工学・産業技術系の専門的図書館」と
してリニューアルをしまして、技術・工学、自然科学、産業を中心とした資料
を多くの県民の皆様に提供してまいりました。また、専門雑誌や技術報告書な
どの豊富な専門図書や技術開発に必要な特許、規格情報を提供する知財サービ
ス等によって企業の技術開発を支援する機能を果たしてまいりました。
しかし、川崎市が平成 23 年3月に策定した「富士見周辺地区整備実施計画」
の中で、川崎図書館があるエリアについては、市民館、区役所として必要な機
能を整備することとされた結果、川崎市から無償で設置許可を受けている図書
館としては、移転を検討せざるを得なくなりました。
そうした状況から、県教育委員会では、移転先について川崎市内に残す方向
で検討しまして、川崎図書館がこれまで果たしてきました企業支援に特化して、
高津区にあるかながわサイエンスパーク、KSPに平成 29 年度末までに移転
することといたしまして、現在、検討を進めているところです。
ここで、本県の財政状況について少しお話させていただきますと、平成 29
年度の財政見通しは、県税収入については、平成 28 年度当初予算と比べます
と減収が見込まれ、歳入全体としては、減額となる見通しとなっています。一
方で、歳出面については、介護・医療・児童関係費に加えまして、東京 2020
オリンピック・パラリンピック競技大会、そして公共施設の老朽化対応や更新
といったことなどに多くの費用が生じることなどから、現段階では概ね 650 億
円ほどの財源不足が見込まれておりまして、引き続き厳しい状況にございます。
県立川崎図書館は、移転せざるを得ない状況にあります。また、こうした厳
しい財政状況の中での移転ということにはなりますが、県教育委員会としまし
ては、これまで川崎図書館が果たしてきた役割や実績をいかしながら、また、
KSPという新しい環境をいかして、移転後の川崎図書館がものづくりを支援
していくというその機能を、さらに発揮していけるように取り組んでまいりた
いと考えていますので、本日は、皆様から様々なご意見をいただければと思っ
ております。どうぞよろしくお願いいたします。
以上