基本的な考え方 日本ガイシグループは、調達パートナーの皆さまと公正・公平な取引を行い、ともに繁栄を図るため、「購買基本方針」を 定めています。 <購買基本方針> 門戸開放(Open & Fair) ・オープンで公正かつ公平な調達 ・競争原理と経済性の追求。 共存共栄(Partnership) ・サプライヤーとの相互信頼に基づく相互繁栄 社会的協調(Relationship with Society) ・法の順守 ・地球環境の保護 - 102 - CSR調達の推進 CSRがサプライチェーン全体の活動として実現されるよう社会的要請が高まる中、日本ガイシグループは、環境負荷の低い 製品・サービスを優先的に購入するグリーン調達や、CSRの重要性に当社と同様に配慮している取引先を優先して採用して います。2013年度にはCSR調達ガイドラインを改定しました。 CSR調達ガイドライン 日本ガイシグループは、2013年度にCSR調達ガイドラインを改定しました。購買基本方針に沿って、これまでのガイドラ インの内容を整理し、紛争鉱物、贈収賄、人権・労働の原則を追加しました。従来のグリーン調達ガイドラインは、一部内 容を見直した上、CSR調達ガイドラインの補足資料「グリーン調達基準書」として新たに盛り込んでいます。 このガイドラインは、日本ガイシグループのすべての取引先を対象範囲としていますが、その取引先のさらなる取引先につ いてもガイドラインへの理解、取り組みをお願いしています。日本ガイシと国内外グループ会社の取引先に開示すること で、常に取り組みの実践と拡大を図っています。なお、CSR調達ガイドラインは、日本語・英語・中国語版を下記に公開し ています。 CSR調達ガイドラインと補足資料 責任ある資源、原材料調達 人権侵害や貧困などの社会問題を引き起こす原因となり得る原材料(例、紛争鉱物:コンゴ民主共和国と隣接諸国から産出 されるスズ、タンタル、タングステン、金の4種鉱物で、かつ同地域の武装勢力の資金源となっている鉱物)の使用による 地域社会への影響を考慮した調達活動を行うものとし、懸念のある場合には使用回避に向けた施策を行なっています。 社会の動向に合わせた CSR調達の展開 日本ガイシグループでは、CSR調達について、2013年度までに取引先における理解の浸透、実態調査、さらに2014年度 以降はガイドラインの順守へと着実に進化させ、その活動を新規取引先にも広げCSR調達のさらなる拡大に取り組んでき ました。今後とも、先進団体や取引先企業の取り組みを確認し、社会的な動向を踏まえながら、取引先とともにCSR調達 活動を維持・継続して行き、さらなる質の向上を目指します。 また、海外グループ会社では、各国・地域の動向に配慮し活動を推進します。 ■CSR調達の継続的な推進 - 103 - 海外グループ会社従業員向けバイヤー研修を開催 日本ガイシの資材部は、2015年11月にNGKセラミックスインドネシア、2016年2月にNGKセラミックスポーラ ンドの調達担当者を対象に、バイヤー研修を実施しました。海外グループ会社の調達力の強化と担当者のスキル アップを目的としたもので、研修参加者は調達部門の役割をはじめ、調達のノウハウや取引先の管理など、調達活 動を効率的に進めるための知識を学びました。 - 104 - 公正・公平な調達パートナー評価とリソースの複数化徹底 日本ガイシは、購買基本方針にのっとり、公正・公平な評価で調達パートナーを選定しています。さらに、調達リソースの 複数化により、災害などの際の調達の確保を図っています。 公正・公平な評価に基づく取引先の選定 日本ガイシでは、取引実績がない企業にも広く調達の門戸を開放しています。 新規取引先の選定にあたっては、複数の企業から、QCD(品質、コスト、納期)に加え、財務状況や環境保全をはじめと したCSRへの取り組みなどを公正・公平に評価して、最適な取引先を選定しています。 また、取引先選定に関わる評価は、調達部門だけでなく必ず複数部門が実施し、多段階層の承認を得た上で決定する仕組み を整えることで、評価・決定の公正・公平性の確保に努めています。 調達リソースの複数化によるBCP(事業継続計画)を推進 万一、大災害などの不測の事態が発生した際にも調達が滞らないよう、原料、設備、副資材などの重要な購買品について は、BCPの一環として取引先の複数化と見直しを進めています。取引先が1社の場合は備蓄を確保し、保管場所についても 津波被害も考慮した安全な地域へ順次変更しています。また、新規調達先の選定に際しては、複数拠点の有無や在庫確保へ の努力などを考慮しています。 - 105 - 調達パートナーとのコミュニケーション活動 取引先への業績説明会 日本ガイシでは、主要な取引先を招いた業績説明会を、2015年6月に開 催し、131社から229人に出席していただきました。 業績説明会では、施設統括部長から国内外の製造拠点で設備投資が見込ま れる中、主要取引先に一層の支援と協力をお願いしました。また、財務部 開示グループより日本ガイシの業績について、資材部長よりグローバルな 生産への対応やサプライチェーンでのCSR調達といった課題への取り組 みについて説明しました。 取引先を招いた業績説明会 取引先ヘルプラインの継続的な運用 日本ガイシでは、2008年に取引先ヘルプライン制度を設け、メールやFAX、電話を通じて相談を受け付け、早期解決につ ながる対応を図っています。2016年度も取引先ヘルプラインを継続運用して、公正な取引関係の維持に努めていきます。 国内外で取引先の個別訪問を実施 日本ガイシでは、QCD(品質・コスト・納期)などを公正・公平に評価し、最適な取引先から調達するために、国内外で 個別訪問を実施しています。2015年度は新規の取引先13社と既存の取引先90社の計103社を訪問しました。 また、QCDの監査のため、訪問した既存取引先のうちの12社について不具合是正などを実施しました。監査結果を説明し た上で、評価の低い項目について改善をお願いしています。 2016年度も引き続き新規取引先や主要取引先を中心に訪問、評価を実施していきます。 - 106 -
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