在ガボン日本国大使館からのお知らせ(ガボン安全対策基礎データの改訂) 【ポイント】 ●ガボン安全対策基礎データを改訂いたしました。 (主に,2 犯罪発生状況及び防犯対策,3 テロ 部分) ガボンにお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ 在ガボン日本国大使館 <安全対策基礎データ> ガボン ●犯罪発生状況,防犯対策 1 概況 ガボンの治安状況は他のアフリカ諸国に比べ,一般的には良好ですが,外国 からの不法入国者の増加や経済格差の広がりなどを要因とした犯罪が頻発して いるため,当局は不法入国・滞在者の摘発など治安対策を強化しています。犯 罪は,首都リーブルビル市や経済都市ポールジャンティ市などの大都市のみな らず地方都市へ拡散する傾向が見られ,注意が必要です。 在留邦人及び旅行者数は多くはありませんが,毎年,スリ・ひったくり・侵 入窃盗等の邦人被害が複数報告されています。 2 犯罪発生状況及び防犯対策 こうした日本と異なる治安状況を認識し,自覚ある行動を心掛けることによ って,犯罪に遭遇するリスクを最小限にする努力が極めて重要となります。主 な防犯対策は以下のとおりです。 (1)外出の際には身の回りの安全に十分に気をつけ,昼間であっても裏通り や人通りの少ない地区を通行することは避けてください。首都リーブルビルで は,スリ,ひったくり,路上強盗等の街頭犯罪が頻発しており,首都中心部の 海岸通りに面した大型スーパー等は警備員も配置され比較的安全と言えます が,海岸通りよりも内陸側に複数ある地元民用の大規模な市場地区は,日本人 や白人の存在は数も少なく非常に目立ち,街頭犯罪のターゲットとして狙われ るため,充分な警戒が必要であり,利用しない方が無難です。また,夜間の徒 歩での外出を避け,酒場等の不特定多数が集まる場所への立ち寄りは控えてく ださい。 (2)多額の現金や貴重品は持ち歩かず,スマートフォンを手に持ったまま歩 いたり,目立つ装飾品を身につけての外出は控えてください。また,バッグ類 を持ち歩く場合は,ひったくりに十分注意してください。 (3)自動車に乗車中はドアを必ずロックし,窓は開けないようにしてくださ い。信号待ちや渋滞で停止・徐行をしている最中に,いきなり自動車のドアを 開けて,座席上のバッグ等をひったくる事案が頻発しています。当地は横断歩 道が極端に少なく,車両通行の激しい首都の大通りですら歩行者は日常的に道 路上の適宜の場所を横断していますが,これらの一般横断者に紛れてひったく りを敢行しますので十分注意してください。 (4)現地のタクシーの多くは相乗りで利用されますが,運転手と同乗する客 が共謀した強盗事件が発生していますので,昼間でも貸切りでのタクシー利用 をお勧めします。また,夜間は,貸切りであっても犯罪に巻き込まれる可能性 が高くなりますので,タクシーの利用は極力避けるべきです。 (5)首都,地方を問わず,毎年,邦人の空き巣被害が報告されています。日 本人は平素からターゲットとして狙われやすいため,住居の選定にあたっては, 警備会社による管理が行き届いた集合住宅の高層階や,戸建て住居の場合は鉄 格子付の窓,堅牢なドア・外壁,塀や門扉上の有刺鉄線等を備えた侵入が容易 ではない住居を選ぶようにしてください。 (6)万一犯罪に遭遇した場合には,生命の安全を第一に考えることが重要で す。犯人が凶器や銃器を所持しているような場合は,抵抗は控えることが必要 です。 (7)2016年8月末の大統領選挙の際,結果発表直後に現職大統領に僅差 で敗れた野党候補を支持するデモ隊と治安機関が首都の複数箇所で激しく衝突 し,国会議事堂や政府系新聞社社屋への放火も発生しました。さらには便乗し た不法行為企図者らによる商店への略奪・放火等が多数発生し,衝突は国内各 地にも広がり,その騒擾事案は約1週間続きました。選挙以前にも首都を中心 にデモ隊と治安機関との催涙弾発砲等を伴う小規模な衝突は時折発生していま す。 このように,政治情勢によっては,今後も大規模な衝突再発のおそれも否定 できませんので,海外安全情報及び報道等により,ガボン国内の政治情勢にも 注意を払うようにしてください。 衝突に巻き込まれた場合は非常に危険ですので,くれぐれもデモや集会の現 場には近づかないようにし,万が一,遭遇した場合には,その場から速やかに 離れてください。 3 テロ これまでに,ガボンにおいて日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は 確認されていませんが,近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおい て日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセル,イスタンブール,ジ ャカルタ等でもテロ事件が発生しています。このように,世界の様々な地域で イスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた 者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロも発生しており,日本人・日本権 益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。この ような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻 き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ 情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況 に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。 ●査証,出入国審査等 (手続きや規則に関する最新の情報は,駐日ガボン大使館(電話:03-5430-9171) に照会してください。) 1 ガボンへの入国時には,旅券,査証,黄熱予防接種証明書(イエローカー ド)が必要です。 2 査証は渡航目的にかかわらず必要ですので,事前に駐日ガボン大使館等で 渡航目的に応じた査証を取得しておくことが必要です。なお,ガボン大使館の ない第三国から入国する場合,空港での査証取得が可能な場合がありますが, 近隣の国にあるガボン大使館で査証を取得することをお勧めします。 3 黄熱予防接種証明書(イエローカード)の所持は義務となっています。一 方で,イエローカード以外の予防接種証明書は,入国に際しての義務とはなっ ていませんので,不所持を理由に審査と称して旅券を取り上げようとする場合 は拒否してください。 4 出入国時には,全ての荷物について検査されます。特に,段ボールに入っ た荷物は厳しく検査される傾向にあります。空港係官は,英語をほとんど解さ ないので,ある程度のフランス語ができないと円滑な審査の支障となることが あります。 5 滞在中の査証更新は,申請者本人が出入国管理総局に出向き,次の書類等 を提出する必要があります。 (1)局長宛の滞在理由書 (2)旅券 (3)旅券コピー(写真面・査証面) (4)写真2葉 (5)申請手数料 6 出国時には,旅券及び搭乗券が必要です。長期滞在者で滞在許可証を所持 している場合には,出国及び再入国許可が必要となりますので,事前に余裕を もって出入国管理総局に申請し取得してください。 7 出国時の現地通貨持ち出しは,300 万CFAフラン以上は制限されていま す。なお,トラベラーズ・チェックについては,特に制限はありません。 8 ガボンで就職したり定住するため,査証の有効期間を越えて長期間滞在し ようとする場合は,出入国管理総局へ滞在許可証(2年間有効)を申請するこ とが必要です。 申請には,原則として,次の書類等が必要ですが,個々の条件により,追加 書類を請求される場合があります。 (1)労働契約証明(労働・雇用省発行) (2)雇用主との労働契約書 (3)居住証明 (4)住居の賃貸借証明 (5)写真1葉 (6)申請手数料 ●滞在時の留意事項 1 空港,軍事施設,大統領府,大統領私邸等の周辺での写真撮影は禁止され ています。これらの場所では,カメラ,ビデオを所持しているだけで,トラブ ルになるおそれがありますので十分に気をつけてください。また,宗教的理由 から写真を嫌う人が多いので,現地の人々を撮影する場合は,相手の同意を得 ることが必要です。特に不特定多数の人々が集まる市場等での撮影は,もめご との原因となるので避けた方が無難です。 2 麻薬,銃器等の所持・使用・売買は,日本と同様に厳しく処罰されます。 国家元首に対する侮辱罪や,閣僚,国会議員,行政官等に対する侮辱罪があり ますので,言動には十分注意する必要があります。また,公共の秩序を乱す集 会を公共の場で行うことは禁止されており,デモ等は事前に内務省の許可を受 けなければなりません。河川,湖水での外国人の漁業活動は禁止されています。 3 滞在中は,旅券や滞在許可証等を常時携行する義務があり,所持していな いと検問時にトラブルになるおそれがありますので留意が必要です。旅券及び 査証は,紛失防止のためコピーを携帯することも可能ですが,検問時にコピー を提示した場合には,通常よりも多くの質問を受ける可能性があります。 4 停電・断水など,滞在中に様々なトラブルが起きる可能性がありますので, 新聞に掲載される各種発表等を参照されることをお勧めします。 5 ハーグ条約 ガボンは,国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国 際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。 一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国 から他のハーグ条約締約国へ連れ去り又は留置した場合は,原則的に子が常居 所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのペ ージをご覧下さい。 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html 6 在留届 現地に 3 か月以上滞在される方は,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅 滞なく在ガボン日本国大使館に「在留届」を提出してください。また,住所その他届出 事項に変更が生じたとき,又は日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除 く)際には,必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は,在留届電子届出シス テム(ORR ネット,https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )による登録をお勧めします が,郵送,ファックスによっても行うことができますので,在ガボン日本国大使館まで 送付してください。 7 「たびレジ」 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含 む)は,外務省海外旅行登録「たびレジ」への登録をお願いします( https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。「たびレジ」に渡航期間・滞在先・連絡先 等を登録すると,滞在先の最新の安全情報がメールで届き,緊急時には在外公館か らの連絡を受けることができます。安全情報の受け取り先として,家族・同僚等のメー ルアドレスも追加登録できますので,併せてご活用ください。 ●風俗,習慣,健康等 1 ガボン共和国で注意を必要とする主な疾病は以下のとおりです。 (1)黄熱 ガボンは黄熱に感染する危険のある国とされています。同国への入国には, 入国 10 日以上前に黄熱の予防接種を済ませ,黄熱予防証明書(イエローカード) を携行してください。 ○厚生労働省検疫所ホームページ「黄熱について」 http://www.forth.go.jp/useful/yellowfever.html (2)マラリア,その他 他のアフリカ諸国と同じように,熱帯特有の感染症が発生しています。特に, マラリアには注意が必要です。夜間の外出は極力避けるとともに,服装は長袖, 長ズボンを着用し,虫除け剤や蚊帳を使用する等により蚊に刺されないよう注 意してください。2週間以上流行地に滞在し,野外作業に従事する場合は,抗 マラリア薬の予防内服が望ましいとされますが,必ず事前に専門医にご相談く ださい。滞在期間が長期となる場合には,肝炎,破傷風,腸チフス,狂犬病等 の予防接種をお勧めします。 (3)エボラ出血熱 コンゴ共和国との国境地域であるオグエ・イビンド州東部では,1994年 から2002年にかけてエボラ出血熱が発生しました。 近年の調査により,ウィルスを持つフルーツコウモリと,そこから感染した チンパンジー・ゴリラ等の霊長類や小型レイヨウが人への感染源であることが わかっています。通常の旅行者がこれらの野生動物と接触する機会は非常にま れですが,現地住民が捕獲して路上などで食用肉(Bush Meat)として販売して いる場合がありますので,万一の危険性を考慮して,直接触れることは避けて ください。また,洞窟などには立ち入らないようにしてください。 2 医療水準は低く,衛生面の問題があることから,重傷の場合はヨーロッパ 等で治療を受けることを考えなくてはなりません。この際の費用は高額となり ますので,渡航前に移送サービスを含む十分な補償内容の海外旅行保険への加 入をお勧めします。 3 「 在 外 公 館 医 務 官 情 報 」 ( http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/africa/gabon.html ) に お い て,ガボン国内の衛生・医療情報等を案内していますので,渡航前には必ず ご覧ください。その他,必要な予防接種等については,厚生労働省検疫所ホ ームページ(http://www.forth.go.jp )もあわせてご参照ください。 ●緊急時の連絡先 ◎憲兵隊:TEL 01-73-11-58 ◎司法警察:TEL 01-72-09-51(殺人・強盗・窃盗等) ◎警察:TEL 01-76-88-00(交通事故等) ◎消防:TEL 01-76-15-20/01-74-09-55 ◎救急車:TEL 01-76-08-73 ◎在ガボン日本国大使館 :TEL (241)01-73-22-97,01-73-02-35 (241)07-85-62-69(緊急用) (問い合わせ窓口) ○外務省領事サービスセンター 住所:東京都千代田区霞ヶ関 2-2-1 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903 (外務省関係課室連絡先) ○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く) 電話:(代表)03-3580-3311(内線)5140 ○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連) 電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047 ○外務省海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC 版) http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版) http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版) (現地大使館連絡先) ○在ガボン日本国大使館(Ambassade du Japon au Gabon) 住所:Boulevard du Bord de Mer, B.P.2259, Libreville, Gabon 電話:(市外局番なし)01-73-22-97 国外からは(国番号 241)01-73-22-97 閉館中の緊急の連絡・問い合わせ:(市外局番なし)07-85-62-69 国外からは(国番号 241)07-85-62-69 FAX:(市外局番なし)01-73-60-60 国外からは(国番号 241)01-73-60-60 ホームページ:http://www.ga.emb-japan.go.jp/ (ガボン国外からかける場合であっても,最初の「0」は取りません。)
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