横 浜 市 記 者 発 表 資 料 平 成 2 8 年 1 2 月 8 日 健 康 福 祉 局 健 康 安 全 課 衛生研究所感染症・疫学情報課 感染性胃腸炎(ノロウイルスなど)の流行警報発令 本市では、 「感染症法」に基づき「感染症発生動向調査」を実施しています。平成 28 年第 48 週(11 月 28 日~12 月4日)における報告において感染性胃腸炎警報発令基準(1定点医療機関※当たり1 週間の患者報告数 20.00 人)を超えました。 市民、学校、保育園、医療機関、食品関係事業者の皆様は、より一層の予防に取り組んでくださ るようお願いします。 【定点当たり患者報告数(人) 】 ※ 定点医療機関:定期的に患者発生状況を報告する医療機関 25 (市内約 90 か所) 20 1 経過 感染性胃腸炎は、ノロウイルスによる発生が多くを占めています。 1定点医療機関当たりの患者報告数の経過は次の表のとおりです。 15 定点当たり 週 期 間 10 患者報告数(人) 第 46 週 11 月 14 日~11 月 20 日 19.25 5 第 47 週 11 月 21 日~11 月 27 日 17.01 22.74 第 48 週 11 月 28 日~12 月4日 0 40 【区別(第 48 週)定点当たり患者報告数(人) 】 ※ が警報レベルに達した 12 区です。 鶴見 神奈川 西 中 南 42 H28 44 H27 46 (週) 港南 保土ケ谷 旭 磯子 26.43 24.17 28.33 13.00 10.20 24.00 13.20 23.83 26.33 金沢 港北 緑 青葉 都筑 戸塚 栄 泉 瀬谷 28.25 17.00 27.80 15.50 42.80 20.29 29.75 23.25 16.00 別添参考資料 横浜市感染症臨時情報 感染性胃腸炎 2報 2 市民の皆様へ(ノロウイルス予防のポイント) ◆手洗い 調理前、トイレの後、食事の前にはしっかりと手洗いをしましょう。 ◆食品の十分な加熱 ノロウイルスは熱に強いため、中心まで 85~90℃で 90 秒以上加熱しましょう。 ◆体調管理 調理従事者に下痢やおう吐などノロウイルスが疑われる症状がある時は、調理を控えましょう。 ◆便や吐物の適切な処理・消毒 患者の便や吐物には大量のウイルスが含まれています。塩素系消毒液で適切に消毒しましょう。 お問合せ先 健康福祉局 健康安全課長 衛生研究所 感染症・疫学情報課長 48 H26 木村 博和 野崎 直彦 ℡ 045-671-2442 ℡ 045-370-9279 『予防の基本にカエル』ポスター掲示しています 横浜市では、感染症予防の基本である「手洗い」と「咳エチケット」をより広く市民の皆 さまに知っていただくため、「予防の基本にカエル」ポスターを作成しました。 横浜市営地下鉄 グリーンラインは 12 月6日~12日まで、ブルーラインは 12 月7日~ 13 日まで車内に掲示しています。 ポスターは横浜市保健所ホームページに掲載しています。 横浜市保健所ホームページ http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/hokenjo/ 画像データが必要な場合は、お問い合わせ先にご連絡ください。 神奈川県内にて、「ノロウイルス食中毒警戒情報」が発令中です。 発令期間:平成 28 年 10 月 31 日(月)から平成 29 年3月 31 日(金)まで。 平成 28 年 12 月 8 日 横浜市感染症臨時情報 感染性胃腸炎 2 報 感染性胃腸炎の流行警報が発令されました。 横浜市全体で感染性胃腸炎が定点※1 あたり 22.74 となり、流行警報発 令基準値※2 を上回りました。保育園、幼稚園、小学校を中心に集団感 染が報告されており注意が必要です。患者からはノロウイルスが検出さ れています。 感染性胃腸炎は、ノロウイルスなどの感染が原因で、下痢、腹痛、吐 気、嘔吐などを主症状とする冬季に流行する疾患です。 予防には手洗いや、便や吐物の適切な処理と次亜塩素酸ナトリウムを 用いた消毒、食品の十分な加熱が重要です。 ※1 定点:定期的に患者発生状況を報告していただいている医療機関(市内約 90 か所)を定点医療機関 といい、そこから報告された 1 週間分の患者数の平均値が定点あたり報告数です。 ※2 警報発令基準値:定点あたり 20.00 以上。 感染性胃腸炎患者発生状況(感染症発生動向調査) 市全体における第 48 週(11 月 28 日~12 月 4 日)の定点あたりの報告数は 22.74 と流行警報レベル を上回りました。例年と比べて早くから増加傾向にあり、警報も例年より早い時期での発令です。 30 人 警報発令中! 25 2011年 20 2012年 2013年 15 2014年 10 2015年 2016年 5 0 1 3 1月 5 7 9 11 3月 13 15 17 19 21 23 25 6月 27 29 31 33 35 37 9月 39 41 43 45 47 49 51 12月 53 ○横浜市内の感染症発生状況(横浜市感染症情報センター) 地図で表した直近 3 週間の区別流行状況(塗り分けの数字は定点あたり報告数) 週 今シーズンの市内におけるノロウイルス集団感染の発生状況 2016 年 9 月 1 日~11 月 28 日のノロウイルスによる集団胃腸炎取扱い事例は 90 事例で、保育園 66 事例、幼稚園 5 事例、小学校 18 事例、その他 1 事例でした。 遺伝子型については、すべて GⅡによるもので、内訳は GⅡ.2 が優位でした。昨シーズンに話題とな った GⅡ.17 は、2016 年 9 月・10 月分では検出されていません(11 月分は検査中です)。 70 遺伝子型の検出状況 (2016年9月・10月分) 市内ノロウイルス集団感染の発生状況(施設別) 60 GII.4 1事例 その他 施設数 50 40 小学校 30 幼稚園 20 保育園 GII.6 2事例 GII.3 1事例 GII.2 16事例 10 0 9月 10月 11月 (11月28日現在) 【参考】昨シーズンの市内におけるノロウイルス集団感染の遺伝子型 昨シーズンにおけるノロウイルスによる集団感染取扱い事例は 118 事例で、例年並みでした。 感染場所では、幼稚園・保育園での事例が半数を占め、小学校や高齢者施設と合わせて 8 割以上 を占めました。遺伝子型は 11 種類検出され、GⅡ.4 が最も多く、GⅡ.17、GⅡ.3、GⅡ.2、GⅡ.3 と続いて いました。 また、施設によって検出される遺伝子型の種類に特徴があり、昨シーズン話題になった G Ⅱ.17 は飲食店事例の約半数を占めましたが、幼稚園・保育園では 7%程度でした。 市内のノロウイルス集団感染の施設の状況 (昨シーズン) その他,7件 高齢者施設 13件 GI.2 GII U.D. 飲食店 12件 福祉施設 1件 市内のノロウイルス集団感染の遺伝子型 (昨シーズン) Mixed GI and GII GI.3 GII.17 小学校 25件 幼稚園・保育園 60件 GI.6 GII.14 GII.2 GII.13 GII.6 GII.4 GII.3 ノロウイルス感染の予防方法 予防には、トイレの後・調理前・食事前の石けんによる手洗い、便や吐物の適切な処理と消毒、食品 の十分な加熱が重要です。ノロウイルスの消毒には次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が有効です。 ○嘔吐物の処理、消毒方法と次亜塩素酸ナトリウム消毒薬の作り方 患者さんの便や吐物にはウイルスが含まれるので、処理する時は使い捨て手袋、マスク、エプロ ンを着用し、処理後は石けんと流水でしっかりと手を洗いましょう。また、吐物の処理に際してノロ ウイルスが空気中に浮遊する危険があるため、換気が重要です。 カキなどの二枚貝等を調理するときは、中心部まで十分に加熱しましょう。(中心部が 85℃~90℃ で 90 秒以上の加熱が必要です。) 学校保健安全法での取り扱い 学校保健安全法では、出席停止について特に明確に定められた疾患ではありません。登園・登校は、 嘔吐・下痢がおさまるなど、患者さんの体調をもとに医師に相談して判断しましょう。 症状が消失した後も、しばらくは便の中にウイルスが排出される可能性があるため、回復後も手洗い が大切です。 【お問い合わせ先】横浜市健康福祉局健康安全課 TEL 045(671)2442 横浜市衛生研究所 感染症・疫学情報課 TEL 045(370)9279
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