委員提出資料

参考資料3
委員提出資料
目
次
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駒崎委員提出資料
・・・P.1
○
木村委員提出資料
・・・P.4
子ども・子育て会議 御中
2016 年 12 月 5 日
NPO 法人 全国小規模保育協議会 理事長
(財)日本病児保育協会 理事長
認定 NPO 法人フローレンス 代表理事
駒崎弘樹
意見書
【開園時の検査済証提示を撤廃してください】
・ 現在、保育所物件として行政に申請する際に、建物の「検査済み証」
(略して検済
証)というものの提出が求められます。認可だったら、都道府県。小規模認可だっ
たら、基礎自治体に対し、提出が求められます。
・ 検査済み証は建物が合法であるかどうかを確認するものです。
・ しかし、この検済証が大きなハードルになっています。なぜなら、まず平成 10 年
段階においては、検査率は38%に過ぎないからです。せっかく良い物件を見つけ
ても、築 16 年を超えていると、大半の物件は検査済証がありません
(グラフ引用:平成 26 年 国土交通省「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基
準法適合状況調査のためのガイドライン」より)
・
さらに、検査済証があっても、20 年近く前の書類なので、物件オーナーが紛失し
1
・
・
ていたり、探すのがとても大変で、物件オーナーとしては単に面倒くさくなり、面
倒くさいことを言わない相手に貸したい、となるケースも多数あります
行政は、
「検査済証がなければ、ダメです」という態度ではなく、ない場合は、一
定の検査プロセスを行なって、了承する選択肢を用意すべきです。でなければ、た
だでさえ希少な保育所適合物件を、検査済証1枚によって失い続けることになりま
す
Ø 例えば事業者や事業者が委託した建築士がチェックリストに従って検査をし、
違反建築物でないと申告します
Ø 虚偽申告があった場合は、認可取り消しなどの罰則を与えることで、健全性を
担保します
待機児童集中エリアにおいては、新築だけでなく、中古物件を活用せざるを得ませ
ん。その際に、検査済証がないことで一律に認めない、という運用を早期に是正し
ていただくことを、要望します。
【福祉医療機構の助成金の使い勝手を是正してください】
・ 福祉医療機構は保育所向けの融資も行なっていますが、小規模認可保育所の場合、
最大 1000 万円程度しか借りられない状況です。
(23 区融資担当者にヒアリング済
み)
・ 東京都だと、小規模認可の初期費用は、資材高騰等により、3000 万円近くなって
います
・ 最大 1000 万円という枠を外してもらえれば、
参入時の資金調達リスクが下げられ、
より多くの小規模認可保育所の参入が見込めると思います
【企業主導型を連携園になれるようにしてください】
・ 上記で言及したように、小規模保育の連携園確保は困難を極めています。
・ 現在、連携園対象は、子ども園や保育所、幼稚園に限られています
・ 今後、増えることが予想される企業主導型保育も連携園となれるようにしてく
ださい
・ そうすることで小規模卒園後に、保育園難民になることを防いでいくことがで
きるでしょう。
【土曜合同保育の範囲を広げてください】
・ 現在、認可保育所と小規模保育所、また認可同士や小規模同士は共同保育が可能に
なっています。
(自治体による)
・ ただ、例えば家庭的保育と小規模認可保育所との合同保育や、企業主導型保育と小
規模認可保育所の合同保育については、自治体サイドから断られた、という事例が
出てきています。
(大阪市等)
・ 家庭的保育や企業主導型保育が土曜保育の共同化を他の類型としてはいけない、と
いう合理的な理由はないはずです。通知や Q&A 等で、内閣府から自治体に可能で
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ある旨をお伝えください
【居宅訪問型をバージョンアップすべき】
・ 子ども子育て支援制度によって新設された「居宅訪問型保育」は、保育所で預
かりが難しい障害児や、行政による措置を必要とするような、厳しい環境の子
ども達を支える手段として、有効に機能し始めてきています
・ 一方、現在は、居宅訪問型は基本的に1対1に限定されてしまっていますが、
例えば A という家庭に訪問保育をするが、近所の B という家庭の障害児も預か
れる、という複数子対応も可能にすれば、限られた予算でより多くの障害児達
を助けられます
・ また、場所も居宅だけでなく、居宅外での保育もできるようすれば、例えば、
長期入院時にミニ院内保育サービスとして展開することも可能になるし、乳児
院や一時保護所をいったりきたりする場合等でも手厚い保育を行うことができ
ます
・ 居宅訪問型用の定員数も 1∼3人とし、場所も居宅に限らない、とすることで、
より厳しい環境にある子ども達に寄り添えるセーフティーネットになることで
しょう
以上
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平成 28 年 12 月 5 日
子ども・子育て会議(第 29 回)
子ども・子育て会議基準検討部会(第 32 回)
一般社団法人
全国認定こども園連絡協議会
会長 木村
義恭
意見書
【企業主導型保育事業の利用定員地域枠について】
企業主導型保育事業の利用定員については、以下のようになっているが、待機児童の
ある自治体では、当面の間、施設の利用定員内で、年度当初より地域枠を総定員の 50%
を超えて受け入れを行う運用を可能としていただきたい。
2.事業の内容
(1)利用定員事業実施者は、次の区分ごとに応じて、施設の利用定員を定めるものと
する。
①従業員枠
事業実施者に雇用されている者の監護する児童及び事業の実施者と連携した
企業(4(2)により、施設の定員の全部又は一部を利用する契約を締結した
企業をいう。)に雇用されている者の監護する児童
②地域枠
①以外の児童(総定員の 50%以内。)
事業実施者は、利用定員を超えて保育の提供を行ってはならない。
ただし、年度中における保育の需要の増大への対応等やむを得ない事情が
ある場合は、この限りでない。
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