報 道 発 表 資 料 平成 28 年 12 月 9 日 仙 台 管 区 気 象 台 ―「東北地方の気候の変化」を更新しました― 仙台管区気象台では、 「東北地方の気候の変化」を更新しました。 今回の更新では、新たに東北各県別の将来気候のシミュレーショ ン結果を掲載します。 仙台管区気象台では、東北地方の気象台等の長年にわたる観測記録を中心に、 気候や海洋の長期変化を調査した結果をまとめたレポート「東北地方の気候の 変化」を平成 23 年 12 月に公表しています。この度、最新の観測記録を加えて 調査し直し、IPCC 第 5 次評価報告書等の最新の知見を盛込むと共に、新たに東 北各県別の将来気候のシミュレーション結果をまとめて、レポートを更新しま した(別紙参照)。 このレポートは、地球規模の気候変動の影響が東北地方にも現れていること、 このまま温室効果ガスの排出が続けば、さらに大きな気候の変化が起こる可能 性があることを科学的に示す資料です。 <100 年後の将来気候のシミュレーション結果から> ・東北各県とも気温の上昇傾向がますます強まる。 ・岩手や南部 3 県では、冬の降水量が増える。 ・東北各県で夏や秋に非常に激しい雨が降る回数が増える。 ・将来気候では東北各県で 12 月と 3 月を中心に降雪量が減る。 ・1 月と 2 月は、日本海側の山沿いなどで降雪量が増える地域もある 【レポート「東北地方の気候の変化」】 http://www.jma-net.go.jp/sendai/wadai/kikouhenka/kikouhenka-index.html 【本件に関する問い合わせ先】 仙台管区気象台気象防災部地球環境・海洋課 電話:022-297-8177 別 紙 1 【レポート「東北地方の気候の変化」】(仙台管区気象台HPにおいてPDFで公開) http://www.jma-net.go.jp/sendai/wadai/kikouhenka/kikouhenka-index.html 仙台管区気象台HP 内容 第1章 東北地方の地勢と気候 東北地方の気候に関する基礎 第2章 東北地方の気候の変化 気温、雨、雪の今までの長期的な変化傾向 RENEWAL(更新) 第3章 東北地方周辺の海洋の変化 仙台管区気象台HPトップページからは 「気候」→ 「東北地方の気候の変化」をクリック 最新の観測記録で更新、 IPCC第5次評価報告書などの 内容を反映 海流、海面水温、海面水位の今までの長期 的な変化傾向 もしくは 第4章 東北地方各地域の気候の変化 「バナー一覧」→ 「東北地方の気候の変化」をクリック 東北各県の気候の今までの長期的な変化傾 向 第5章 気候モデルによる将来気候 のシミュレーション 東北地方と各県の気温、雨、雪の将来 気候の予測 NEW!(新規) 今世紀末において、現在気候と比べて 3℃程度の年平均気温の上昇や、非常 に激しい雨が明確に増加する・・・など ―「東北各県の将来気候のシミュレーション結果」の例- 別 紙 2 東北各県で夏や秋に非常に激しい雨が降る回数が増える。 秋田県 1.3回増 1.4回増 山形県 0.5回増 岩手県 青森県 0.9回増 宮城県 福島県 1.6回増 1.9回増 東北各県における1時間降水量50㎜以上の年・季節別発生回数の現在気候に対する将来気候の変化 棒グラフは現在気候(灰:1980~1999年平均)と将来気候(赤:2076~2095年平均)におけるアメダス10地点あたりの年・季節別発 生回数。細線は現在気候、将来気候それぞれにおける年々変動の標準偏差。気象庁によるIPCCのSRES A1Bシナリオに基づくシミュ レーション結果。
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