CTOメッセージ

第1章 日本ケミコンとは?
第2章 日本ケミコンのビジョン
第3章 主な事業紹介
CTOメッセージ
「うれしさ」
を実現する研究開発
2016年4月から新たな組織体制で臨んでいる研究開発活動。早くもその効果が現れつつあります。他部門
との連携がこれまで以上に緊密になり、レスポンスの向上が実現しています。お客様の琴線に触れる魅力ある
新製品開発が、成長戦略の推進力となります。
日本ケミコンでは今年、従来の7本部制から、各事
一方で、事業統括から開発部門に求められるニー
業の事業責任を担う「事業統括」を縦串とし、全事業に
ズは、どうしても今日明日に対するものが強くなる
跨るスタッフや本社機能を横串とするマトリックス
ため、本部としては、必ず一定の資源を将来のシーズ
型組織に変わりました。
開発などの先を見たものに振り向けるようにしてい
これに伴って、私たち研究開発本部も各事業統括の
ます。
事業推進部門の一員として、これまで以上に製造部門
これらを同時に実現するため、製品開発部門の人員
や営業部門との密接な連携が求められるようになっ
を一部事業統括下の設計部門に移して、工場設計機能
てきました。
の強化を図ることで、製品開発部門は今まで以上に先
を見た開発に注力できるようにしています。
将来に向けてのシーズ開発と言う点では、研究開発
本部内に基礎研究センターがありますが、昨年、基礎
研究センターから一つのシーズが提案されました。
基礎研究センターからの新たなシーズというと、
「画期的な新素材」などの「高度な研究に基づくシー
上席執行役員
ズ」をイメージしがちですが、そのシーズは内容的に
CTO 研究開発本部長
は「チョットしたアイディア」といった方が良いもの
上山 典男
端に製品開発部門が動き出し、その場で試作計画が
かも知れません。しかし、そのシーズが紹介された途
立案され、新商品構想が大きく書き換えられる内容
のものでした。
基礎研究部門と製品開発部門は、新商品開発の過
程においては川上と川下、サプライヤーと顧客の関
係にあるともいえます。あるお客様が以前からおっ
しゃっている「お客様のうれしさの実現」を達成しう
るものであったからこそ、
「 顧客」である製品開発部
門の迅速な動きに繋がったものです。
お客様の声に耳を傾け、それを常に頭の中におい
て、解決できそうなアイディアが浮かんだ時にはフ
ットワーク軽くチャレンジしてみること、その繰り
返しで、お客様の琴線に触れる新商品やソリューシ
ョンを提供し、
「 お客様のうれしさを実現」していく
ことが、我々研究開発本部の全員に課せられた最大
の使命であると考えています。
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CHEMI-CON REPORT 2016