和歌山県立医科大学記者発表の実施について

平成28年11月28日
資 料 提 供
担
当
電
話
和歌山県立医科大学
【取材に関すること】事務局総務課
〆木副課長・岩本準主事(内線5717)
【内容に関すること】外科学第2講座
勝田将裕 助教(内線5112)
073-447-2300(大学代表)
和歌山県立医科大学記者発表の実施について
この度 、和歌山 県立医 科大学からの記者発 表を以下のとおり実 施いたしますので、
お忙しい中誠に恐縮ですが、ご参加賜りますようお願い申し上げます。
日時及び場所
日時:平成28年12月7日(水) 11:00~(約 30 分+質疑)
場所:和歌山県立医科大学 生涯研修センター 3階 研修室
発表項目
「日本初、膵臓癌に対する細胞療法の治験」
発表者 :和歌山県立医科大学外科学第2講座 教授 山上裕機
市民のためのがんペプチドワクチンの会 代表 會田昭一郎
( 他、協力企業1社を予定)
発表の概要
この度、和歌山県立医科大学外科学第2講座において、癌に対する日本で初めて
の細胞療法の治験実施に関するお知らせをいたします。
和歌山県立医科大学外科学第2講座の山上裕機(やまうえ ひろき)教授を中心と
する研究チームは、再生医療等製品に係る医師主導治験「標準療法不応の進行膵癌
患者を対象とした樹状細胞免疫療法」として、本学での手続き後、治験届を PMDA
( 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 )に提出する運びとなりました。
今回の治験で用いる樹状細胞は、癌免疫療法での司令塔となる細胞です。この
樹 状細 胞 には T 細胞 を活 性化させ る働き があり、活性化 した T 細胞が癌 細胞
への攻撃を行なうという従来にはない新たな癌免疫療法の切り札となります。
本邦における膵臓癌の死亡数は年間約 31,000 人で、肺癌、胃癌、結腸癌についで
第 4 位です。直近 25 年間の癌全体の発生率は 1.3 倍、死亡率は 0.96 倍の増加で
あるのに対し、膵臓癌は発生率、死亡率ともに 1.5 倍に増加している難治性の癌と
なります。2/3 の患者で診断時に既に高度進行の切除不能であり、予後はきわめて
不 良で す。 こうし た中、標 準療法不 応の 進行膵癌の治療 法は、まだ確立されて
おらず、より効果的な治療法が待ち望まれています。
本 医 師主導 治 験は、樹状 細胞免疫療法 の安全 性と有効性 を検討する二重 盲検
ランダム化比較試験(第Ⅰ相試験から第Ⅲ相試験までを包括)となり、これにより
再生医療等製品としての承認を目指します。
【発表内容の骨子】
① なぜ、膵臓癌に対する新規治療法の開発が急務であるのか?
② 膵臓癌に対する標準治療法の現状と癌免疫療法の新たな展開
③ 樹状細胞とは?
④ 治験製剤の特徴と他の癌免疫療法との違いは?
⑤ 治験実施の体制とそのスケジュールは?
⑥ 今回の医師主導治験の意義は?
【参考情報】
樹状細胞の発見者は、米ロックフェラー大学のスタインマン教授です。 同氏は、2007 年に
膵臓癌と診断され、自らが開発した樹状細胞療法で4年間も生存を果たしました。 2011 年
10 月 3 日に同氏へのノーベル生理学・医学賞の授与が発表されましたが、その直後、同氏
は発表の 3 日前の 9 月 30 日に 68 歳で逝去していたことが家族により公表されました。
「樹状細胞」という用語は、1973 年に同氏と Zanvil A.Cohn によって作られたもの
です。 “ The term, dendritic cell, is proposed for this novel cell type.”
出典: J Exp Med 1973;137:1142-1162, IDENTIFICATION OF A NOVEL CELL TYPE IN PERIPHERL
LYMPHOID ORGANS OF MICE
その他
参加者の駐車スペースについては、管理棟前の来客用駐車場及び管理棟東側の通路
奥を開放しますので、ご利用下さい。
事前のご照会等につきましては、担当者までお問い合わせ下さい。
お願い
管理棟東側通路の駐車線が
ある場所は、看護師用の駐車
場です。駐車には丸印の場所
(通路奥のスペース)を
会場
ご利用下さい。
以上