57 研 修 医 声 の 研修医2年目、 卒業と出産を控えて 奈 良 本 葉 月 奇跡的に医師国家試験を乗り越え、不安と希望 いて、近隣病院の医師数減少に伴う来院患者数の とで胸膨らませて研修を開始した昨年4月から早 増加が研修医の眼からも分かりますが、どの科で くも一年半が過ぎ去り、苦楽を共にした同期とも も懸命な診療がなされ、臨床教育にも力を入れて それぞれの進路に向かうため別れの時が近づいて 頂いています。また、昨年より協力型施設として います。寂しさも当然ありますが、今日まで充実 新たに金沢大学附属病院、信州大学医学部附属病 した、満足のいく臨床研修を行えたこと、素敵な 院が加わり、より多方面から学生、研修医が仲間 仲間に出会い切磋琢磨できたこと、僅かなりとも として研修に参加しています。異なる土壌での薫 成長を実感して巣立って行けることに対し、晴れ 陶を受けた同世代との出会いは、私たちに多様な 晴れとした誇らしさが強いです。 価値観をもたらし、互いの美点を高め合う良い関 私たちの過ごしたこの2年間、当病院、そして 係性を築く素養になっていると思います。 私自身にも大きな変動がありました。 私が予期せぬ幸運ながら一児を授かり、妊娠9 当病院での研修を取り巻く環境の変化ですが、 か月目の現在でも大事なく研修を続けていられる まず昨年9月に卒後臨床研修評価機構の第三者評 のも、 こうした当病院の環境、 ならびに周囲の方々 価を受け、めでたく全国で178番目、県内で2番 の温かなご配慮が研修医に行き届くシステムのお 目の認定病院として登録されました。これを受け 蔭だと感じています。期待に応え、できる限り最 今年度では初めて臨床研修指導医講習会が院内開 後まで研修を全うし、目指す進路に羽ばたいてゆ 催され、経験豊富な先生方による研修指導がより きたいと思う今日この頃です。 一層密になることが期待されています。近年にお (厚生連上越総合病院) 新潟県医師会報 H28.11 № 800
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