社会とともに MUFGは環境リスクに配慮した企業の調達支援、ESG(環境・社会・ガバナンス) ファイナンスの事例 に配慮した投資運用の推進など、長期的な視点でお客さまと社会の健全な成長に 三菱東京UFJ銀行は、GEエナジー・ フィナンシャル・サービスとパシフィコ・ エナジー株 式 会 社が 共 同 出 資する 宮 崎 県 の 太 陽 光 発 電 事 業 に 対し、 プロジェクトファイナンスをアレンジ しました。本 発 電 所 は 2018 年 春に 商業運転を開始する見込みで、発電 容量は96.2MWと一般家庭 3 万世帯 分の年間電力消費量に相当し、年間 6 万 8,200トンの CO2 排出量削減が 期待できます。 つながる取り組みを実施しています。 再生可能エネルギーの推進と普及 MUFGでは豊富な実績とノウハウならび に国内外に広がる拠点網を活かし、太陽光・ 風力・地熱発電などのプロジェクトファイナ ンスのアレンジや融資を通じて、世界の再生 可能エネルギーの普及に貢献しています。 2015 年には再生可能エネルギー事業に 関連したプロジェクトファイナンスのリード アレンジャー世界ランキングで 2 位となりま した。 赤道原則に基づく環境・社会リスク評価・管理 2015 年再生可能エネルギー部門におけるプロジェクトファイナンス・リーグテーブル 順位 企業 Banco Santander 3,158.5 6.26 2 三菱 UFJフィナンシャル・グループ 2,639.1 5.46 3 KFW 2,356.2 4.87 4 三井住友フィナンシャルグループ 1,884.6 3.90 5 Rabobank 1,881.8 3.86 6 みずほフィナンシャルグループ 1,560.9 3.23 7 Nord/LB 1,510.2 3.12 8 BNDES 1,461.9 3.02 9 HSBC 1,272.7 2.63 ING 1,127.0 2.33 出典:Bloomberg New Energy Finance 6 金額 ( 百万米ドル ) シェア (%) 1 10 パシフィコ・エナジー細江メガソーラー発電所(宮崎県宮崎市) 三菱東京 UFJ 銀行は、 インフラ・資源開 発などのプロジェクトの環境・社会への影 響を特定・評価する枠組みである赤道原則 を2005 年に採択しています。 赤道原則とは、民間金融機関が中心とな り、大規模プロジェクトに起因する環境・社 会に対するリスクと影響を、資金の貸し手または資金調達に関するアドバイザーとし て、 お客さまと協力して体系的に特定・評価し、管理するために策定した枠組みで す。赤道原則を採択した金融機関は、 プロジェクトへの融資に係わる環境・社内リ スク管理のための社内方針や手続きに赤道原則を組み入れており、同原則を遵守し ない、 または遵守できないプロジェクトに対しては融資を行いません。 2016 年 8 月末現在、世界で 84 の金融機関が赤道原則を採択しています。三菱東 京 UFJ 銀行は、赤道原則を採択した金融機関で構成される赤道原則協会の運営委 員会メンバー12 行のうちの 1 行として選出されており、国内外で赤道原則の運用や 普及に向けた活動を積極的に行っています。 7 社会とともに MUFG グリーンボンドの発行 MUFG グリーンボンドフレームワーク MUFG は 2016 年 9 月に、国際的な金融規制(TLAC 規制)*1 に対応する環境債 (グリーンボンド) を世界で初めて発行しました。 グリーンボンドとは、債券の発行手取り金の資金使途が、再生可能エネルギーや 省エネルギー事業等、地球環境への貢献が期待されるプロジェクトに限定されて いる債券です。 近年、安定した投資収益を獲得するため、業績見通しや財務情報だけでなく、環境 への配慮や人材の多様性といった 「ESG(環境・社会・ガバナンス)」 や 「SRI(社会 的責任投資)」 などの非財務情報を考慮する投資活動が世界的に広がっています。 そのようななか、 グリーンボンド市場は 「グリーンボンド原則」 の制定により標準化 が進められ、急成長を遂げています。海外では世界銀行などの公的機関のみならず 多くの民間企業が発行しており、国内でも注目が高まっています。 MUFG が今回発行したグリーンボンドは、TLAC 規制に対応する債券としては 世界で初めて発行されたもので、発行額の約 6 割超をグリーン投資家 *2 の方々に ご購入いただきました。発行手取り金は、三菱東京 UFJ 銀行による融資を通じて持 続可能な環境・社会の実現に資するプロジェクトの支援に利用されます。 MUFG グリーンボンドは、国際資本市場協会が公表するグリーンボンド原則の 4 つの柱に沿って MUFG が 策定したフレームワークに基づき発行しています。 同フレームワークは、第三者認証機関によるオピニオンを取得しています。 適格グリーンプロジェクト*3 投資家 発行手取り金 グリーンボンド 風力発電 プロジェクト MUFG 三菱東京 UFJ 銀行 融資 太陽光発電 プロジェクト 1. 資金使途 子会社である三菱東京 UFJ 銀行を通じて、適格グリーンプロジェクトに充当 されています。 2. プロジェクトの評価および選定プロセス 定められた基準に従い、資金充当の対象となる適格グリーンプロジェクトを 選定しています。 3. 資金管理 発行手取り金を適格グリーンプロジェクトに充当しているか、継続的にモニタ リングを実施します。 4. 報告 資金充当状況と一定の前提に基づき算出される環境インパクト (年間発電量、 4 二酸化炭素排出削減効果) を原則年 1 回 * ホームページで公表する予定です。 *4 資金充当状況については、発行手取り金が適格グリーンプロジェクトに全額充当された後、 その充当状況に 変更がない場合、年 1 回の公表を見送る可能性があります。 太陽熱発電 プロジェクト *1 Total Loss-Absorbing Capacity(総損失吸収力) の略であり、 グローバルに活動する国際金融グループ(G-SIBs) に適用される資本規制の一種。破綻した場合に公的資金を使って救済しなくても済むように、銀行は資本や社債の 積み増しが求められます。 *2 企業の財務面のみならず非財務面も考慮して投資を行い、 グリーンボンドを積極的に購入する投資家。 *3 赤道原則に則り環境・社会影響レビューを実施し適格性を認定した再生可能エネルギープロジェクトにより構成。 8 9
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