事業の概況 国際 世界各国で企業のお客さまの資金調達ニーズにお応えするほか、キャッシュマネジメントサービス、各種アド バイザリー業務を行っています。米国、タイでは個人向けサービスも提供しています。 粗利益全体 * に占める割合 30% 1 兆 2,792 億円 粗利益の構成 ■ 米州 53% ■ アジア 18% ■ クルンシィ(アユタヤ銀行) 19% ■ 欧州・中近東・アフリカ 10% * その他業務や地域間重複調整前 * 5 事業本部の粗利益合計 中長期的戦略 • 各地域独自の強みを発揮したビジネス展開と、グループ一体での商品・サービス力の強化により、世界各地域でお客さま から最初に選ばれる銀行、 「First Call Bank」をめざします。 • 貸出に依存しない持続的成長に向け、グローバル企業との取引による非金利収益の強化、北米・タイでの商業銀行業務の強化を 進めていきます。 MUFG の総合力を支える主な事業会社 ● MUFG は世界約 50 カ国に、約 1,200 拠点の邦銀随一の海外拠点網を有して います。 ● 三菱東京 UFJ 銀行は世界各地で商業銀行サービスを展開。海外ネットワーク を活用し、世界各地域でお客さまの多様なニーズにお応えしています。 ● MUFG ユニオンバンク、クルンシィ(アユタヤ銀行)は、それぞれ米国・タイで ● 三菱 UFJ 証券ホールディングスの海外子会社は、米国・ロンドン・シンガポール・ 現地企業向けビジネスやリテールビジネスを行っています。 香港など世界の主要都市で証券業務を展開しています。 執行役専務 国際事業本部長並びに米州担当 三毛 兼承 50 2015 年度の振り返り ■ 2015 年度の業績 粗利益 / 営業純益 (151億円) 減少の1兆2,792億円、 2015年度の粗利益は、前年度比1.2% (354億円) 減少の4,642億円となりました。 営業純益は、前年度比7.1% 為替の影響を除くと、粗利益では前年度比 631 億円、営業純益では前 年度比 97 億円の増加となりましたが、アジアでの中国経済の成長鈍 粗利益(左軸) (億円) 15,000 10,000 営業純益(右軸) 決算レートベース 現地通貨ベース 12,528 13,158 12,943 12,792 4,996 9,164 9,953 化やそれに伴う新興国の貿易取引量減少のほか、世界的な資源価格の 下落などの影響により、利益成長のスピードは 2014 年度に比べて鈍 化しました。貸出平均残高は前年度比 0.7%(現地通貨ベースでは 6.7%)、預金平均残高は前年度比 9.4%(同 15.2%)増加となりました。 4,831 4,642 4,928 3,958 5,000 2014 2015 5,000 4,000 3,566 0 (年度) 2013 (億円) 6,000 2013 2014 2015 0 2015 年度の預金・貸出平均残高 ■ 持続的成長に向けた非金利収益の強化 競争力のある商品の開発や、グローバル企業のお客さまのニーズ に応えるためのカバレッジ態勢(MUFG の総合的な金融ソリュー ション力をお客さまに提供する態勢)を強化しました。その結果、欧 米における企業の事業再編の動きをとらえた M&A ファイナンスな どの付加価値の高いソリューションの提供につながり、非金利収益 が順調に増加しました。 米州 アジア (兆円) 50 クルンシィ 預金平均残高 貸出平均残高 42.4 41.0 40 30 欧州・中近東・アフリカ 29.5 29.0 20 10 今後も、持続的な成長に向け、バランスの取れた収益ポートフォリ 0 決算レート 現地通貨 ベース ベース オの構築と非金利収益の強化に努めていきます。 決算レート 現地通貨 ベース ベース グローバルコーポレートとの取引による非金利収益 * ■ 米国・アジアでの商業銀行業務の強化 三菱東京 UFJ 銀行は、今後も高い経済成長が期待できるフィリピ ンの商業銀行、セキュリティバンクと資本・業務提携契約を締結しま した。また、タイのクルンシィも、順調に貸出・収益ともに伸ばしま した。 (詳細は P. 38 ∼ 41 をご覧ください。) (億円) 2,500 2,170 2,273 2,000 米国では、大企業向けのデリバティブや投資銀行収益が好調に推 移しました。さらに、2016 年 7 月より導入される米国の金融規制に 対応するため、中間持株会社の設置とグループ子会社の資本移動を 決定し、経営体制の整備も着実に進展しました。 (詳細は P. 34 ∼ 37 1,500 0 (年度) 2014 2015 * 非日系企業との取引による手数料収益、外国為替収益、デリバティブ収益 など。 MUFGユニオンバンクおよびクルンシィを除く。現地通貨ベース をご覧ください。) FOCUS 「MUFG ならでは 」のグローバル・カバレッジ態勢 クルンシィと連携し、 さまざまなサポート を提供 子会社の資金調達は、 親会社がコントロール お客さま企業 (親会社) お客さま企業 (子会社) 地域をまたぐ協働 ソリューションの 提供 地域またぐ、グローバル企業向けの CIB ビジネス 欧州の大企業 X 社から、タイ子会社 アジアでのビジネス拡大をめざす欧 での設備資金調達の相談を受けた三菱 米企業は増えており、今後も MUFG の 東京 UFJ 銀行ロンドン支店は、クルン アジアでの存在感を発揮した商品・サー シィと連携し、タイでの資金調達スキー ビス力でお客さまのニーズに応えてい ムを検討。クルンシィは、社債の引受け きます。 と設備資金用のコミットメントラインを 提供しました。 51
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