UHF帯RFIDリーダライタ 導入事例 富士フイルム イメージングシステムズ 様 RFIDを活用したユニークなサンプル管理システムにより 素早く確実に細胞やDNAなどの検体管理を実現 課題と成果 富士フイルムイメージングシステムズ株式会社 営業推進部イメージテック戦略企画部 担当部長 眞對 治男 氏 課題背景 ・検体(サンプル) を 「いつ」、 「誰が」、 「どこに」保管し、 フリーズボックス内の「どの位置に」あるのか、 データの管理方法や検索性に課題がある。 ・凍結保管用チューブにバーコードを貼って管理していると、バーコードに霜が付いてデータを 富士フイルムイメージングシステムズ株式会社 イメージテック事業部 営業技術部 マネージャー 読み取れないことがある。 ・ぱっと見ただけでは検体の判別が難しいため、目的のものを探し出すのに時間がかかり、 温度上昇によるダメージが心配である。 浜荒津 巌 氏 成 果 ・RFIDを利用して、保管用フリーザやフリーズボックス内の位置情報、 さまざまな管理項目などを、 富士フイルムイメージングシステムズ株式会社 イメージテック事業部 第1営業部 RFIDグループ 立花 亮 氏 データベースで容易に一元管理。 ・無線通信でデータを読み取るため、 チューブに霜が付着していても、 問題なくICタグデータの読み取りが可能に。 ・目的の検体をデータベースで検索し、RFIDを利用して素早く入出庫できるので、 温度上昇の心配が不要に。 導入の背景や課題 RFID利用の新たなマーケットとして検体管理分野に着目し 簡単かつ正確に管理可能なシステムを開発 社 名:富士フイルムイメージングシステムズ株式会社 所 在 地:〒141-0031 東京都品川区西五反田3丁目6番30号 富士フイルム五反田ビル 設 立:2012年2月 資 本 金:1億円 (富士フイルム株式会社 100%出資) 事 業 内 容:電子映像・写真関連等のイメージング製品の 販売、 ビジネスユースに関連した画像・情報 サービスの提供 U R L :http://ffis.fujifilm.co.jp/index.html 富士フイルムイメージングシステムズ様は、イ 野は、真贋判定、 アセットマネジメント、ヘルスケ メージング技術を核とし、デジタル映像・イメー アの3つになりますが、富士フイルムはグルー ジング・ビジネスの3領域でソリューションを提 プ全体で医療・ヘルスケア分野に注力してお 供しています。 ビジネスソリューションの主要事 り、 このことが今回の検体管理ソリューション開 業の1つ、IC・IDカード/RFIDソリューション分 発の大きな背景にあります」 野では、新たに細胞やDNAなどの検体(サンプ 第1営業部 RFIDグループの立花亮氏は、検体 ル)管理の課題を効果的に解決する検体管理ソ 管理分野に着目した理由について、次のように リューション『 R F I D サ ンプ ル 管 理システム 述べます。 ® R-ISM 』の提供を開始。イメージテック戦略企 「医療・ヘルスケアのマーケットでは、再生医療 画部 担当部長の眞對治男氏は、新ソリューショ が注目を集め、難病の有効な治療法開発が待 ン開発の背景を次のように語ります。 たれるなど、 ますます細胞やDNA、病原菌など 「IC・IDカード/RFIDソリューションのうち、IC・ の保管・管理が重要視されるようになり、大学や IDカードはトータルソリューションの提供に、 病院、製造業の研究所のほか、バイオバンクの RFIDは新たなビジネスモデルの提案に力を注 設置も盛んになってきました。 ところが、肝心の いでいます。RFIDを利用した主なターゲット分 検体管理では、 まだまだアナログな方法で管理 UHF帯RFIDリーダライタ 導入事例 富士フイルム イメージングシステムズ 様 が行われているのが実態です。例えば、冷凍保 え、シールやバーコードに霜が付着して読み取 早くデータ管理のできるシステムが必要なの 管用チューブに手書きのシールやバーコードを れない、あるいは検体を探すのに時間がかかっ ではないかと考えたのです」 貼り、データ管理はExcelを使用するといった て検体の温度上昇が心配になるなど、大きな問 ケースも見られます。 こうした管理方法では、検 題が見られます。そこで、 しっかりした内部統制 体に関わる必要項目の管理が不十分になるう の下で検体管理を行うには、正確かつ簡単、素 選択のポイント 素早いレスポンスで技術的な課題解決をサポート きめ細かな対応を高く評価 共同開発で” というレスポンスを返してくれまし RFIDサンプル管理システムの開発にあたり、重 が不要であることを大前提としました。 また、一 要なポイントになったのがRFIDリーダライタの 般的に使われている10×10のフリーズボック た。実際に技術的に難しい短時間での読み取り 選定でした。営業技術部マネージャーの浜荒津 スは、数ミリ間隔でチューブが置かれています に関しては、NECエンジニアリング側がアイデ 巌氏は、選定の経過を次のように語ります。 が、その間隔で置かれたチューブに装着したIC アを出し、なおかつI Cタグ 1 0 0 個 、アンテナ 「RFIDリーダライタでは、 13.56MHzか920MHz タグの情報を、正確にまとめて読み取れること 100本を使って予備実験を行い、技術検証をし (UHF帯)のものが候補になりますが、免許申請 も条件としました。 しかも読み取りにかかる時間 てくれました。 は、検体の温度上昇を考慮して3秒以内という 開発の過程では、日本メーカーだからこその良 短時間が条件でした。 さがあり、NECエンジニアリングの協力の状況 リーダライタに関しては、海外製品という選択 は“まさに痒い所に手が届く” という表現があて 肢もありましたが、以前NECエンジニアリング はまるほどでした」 の技術者と交流があったのでコンタクトして用 途を伝えると、すぐに “協力できることがあれば ● RFIDリーダライタ 導入後の成果 今までにない画期的な製品として検体管理市場で評価され 今後はヘルスケア用途などへも利用が拡大 すると、なおさらきちんとした検体管理が重要に 「実際の市場では、いろいろな規格のフリーズ で、なおかつICタグ1つずつの情報を正確に読み なってきます。そうした意味で、当社としても大き ボックスが使われていますが、10×10のサイズ 取れる技術を確立できたことで製品化のめどが な期待をしています」 (眞對氏) の読み取りが可能であれば、ほとんどのものが 「3秒以内という短時間に検体100本分を一括 立ち、約1年半の開発期間を経て 『RFIDサンプル 管理できます。現在は、細胞や細菌、DNAなどの 管理システム R-ISM ® 』を市場にリリースしまし 保存検体の管理が中心ですが、今後はヘルスケ た」 (浜荒津氏) アなど、幅広い用途にも利用が拡大すると考え ています」 (立花氏) 「RFIDによるサンプル管理システムは、非常に画 期的な製品なので、展示会の会場やお客さま先 「今までまったく市場になかった当社だけの独自 を訪問してのデモンストレーションなどにおいて システムは、マーケットで競争力を持ち、大きな 反応はきわめて良好です」 (立花氏) 強みを発揮するのではないかと考えています」 と 眞對氏は締めくくりました。 「医療技術やバイオテクノロジーなどの研究が進 歩すればするほど、今後ますます長期にわたって 保存が必要とされる検体の数は増えてきます。 ● RFIDサンプル管理システム「R-ISM®」 お問い合わせは、下記へ NECエンジニアリング 営業本部 エンジニアリング ソリューション 情報サイト http://jpn.nec.com/engsl/ 〒211-8666 神奈川県川崎市中原区下沼部1753番地 TEL: 044(435)9416 FAX: 044(435) 9423 NEC エンジニアリング事業推進センター 〒211-8666 神奈川県川崎市中原区下沼部1753番地 ●R-ISMは、富士フイルムイメージングシステムズ株式会社の登録商標です。 ●本カタログに記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。 ●このカタログの内容は改良のため予告なしに仕様・デザインを変更することがありますのでご了承ください。 ●本製品の輸出(非居住者への役務提供等を含む)に際しては、外国為替及び外国貿易法等、関連する輸出管理法令等をご確認の上、 必要な手続きをお取りください。ご不明な場合、または輸出許可等申請手続きにあたり資料等が必要な場合には、お買い上げの販売店 またはお近くの弊社営業拠点にご相談ください。 ●本事例の内容は、2016年11月時点のものです。 〒108-8001 東京都港区芝五丁目7-1(NEC本社ビル) 見やすいユニバーサルデザイン フォントを採用しています。 2016年11月現在 環境にやさしい植物油インキ を使用しています。 Cat.No. H99-16110467J
© Copyright 2024 ExpyDoc