片貝家ノ下遺跡 見 学 会

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た
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片貝家ノ下遺跡
見 学 会
平成28年11月13日(日)
午後1時~3時30分
見学方法
○開会行事は、午後1時から受付1前で行います。
○危険箇所を除き、遺跡内を歩き回って自由に見学することができます。
(グループごとの誘導等は行いません。)
○重要な遺構を検出した場所3カ所(説明場所A・B・C)で、遺構の説
明を行います。
○遺構の説明は、説明場所A・B・Cの3カ所で同時に行います。
○説明タイムは、4回あります。
○説明タイムに合わせて説明場所A・B・C
を移動し、それぞれの場所で説明をお聞き
ください。
○説明場所を巡る順番に指定はありません。
どこからでも自由に御覧ください。
○ハウス内には、昨年度・今年度の写真パネ
ルを展示しています。自由に御覧ください。
説明タイム
(1回目)13:20~
(2回目)13:50~
(3回目)14:20~
(4回目)14:50~
【 注 意 】
◎地面には、いたる所に畦畔や水路等の凹凸があり、草に隠れて
見えにくくなっています。足もとに十分注意して歩いてください。
◎トレンチを掘削して盛り上げてある土の山は、滑ったり崩れた
りして危険です。絶対にのぼらないでください。
◎ロープを張ってある場所は、特に危険な場所です。絶対に立ち
入らないでください。
◎掘削したトレンチの中には立ち入らないでください。
片貝家ノ下遺跡確認調査の概要
所
在
地
調査の目的
調査対象面積
調 査 主 体
秋田県大館市比内町片貝字家ノ下17ほか
大館工業団地造成事業に係る埋蔵文化財確認調査
39,000㎡
秋田県教育委員会
調 査 機 関
秋田県埋蔵文化財センター
【平成27年度】
調 査 期 間
平成27年9月29日~11月24日
主な検出遺構
平安時代の竪穴建物跡12棟
※うち3棟は、西暦915年の十和田火山噴火に伴う火山泥流(シラス洪水)によ
って埋没。そのうちの1棟は、屋根の痕跡が立体的にわかる状態で、国内で初め
ての発見例。
主な出土遺物
須恵器長頸壺・坏、土師器坏・甕、木製品。
【平成28年度】
調 査 期 間
平成28年10月18日~11月17日
主な検出遺構
平安時代の竪穴建物跡1棟、掘立柱建物跡1棟、竪穴・掘立柱併用建物跡1棟
※いずれもシラス洪水によって埋没。建物の屋根や板壁の痕跡が立体的にわかる状
態で発見。このような状態の竪穴建物跡は、昨年度に続き国内2例目。竪穴・掘
立柱併用建物の上部構造がわかる例は国内初。
平安時代の水田跡
けい
※現在の地表面下2.5~3mで南東-北西方向とそれに直交する方向に、数条の 畦
はん
畔 (土手状の高まり)を検出。全体が降下火山灰層に覆われていることから、
降灰時に水田が存在していたことが明確。
主な出土遺物
土師器坏、箸状木製品、木製部材(柱など)。
今年度の調査では、火山泥流堆積物層(シラス層)の中で屋根や柱・板壁の痕跡が立体
的にわかる多様な構造の建物跡3棟等を検出しました。このうち、竪穴・掘立柱併用建物
の上部構造がわかる例は国内で初めての発見です。また、噴火直前には自然堤防の微高地
上に多様な構造をもつ建物が複数、同時に立ち並ぶ集落だったこと、その周辺の低地には
水田が広がる景観であったことも明らかになりました。平安時代の水田跡は米代川流域で
は初めての発見であり、当時の生業を知るうえで興味深い遺構です。
遺構が構築された平安時代の旧地表面は、降下火山灰層に覆われ、さらにその上は、厚
いシラス層でパックされており、当時の地形や地表面の様子が細部までよくわかる状態で
保存されています。古代のある時期、集落にあった建物の種類や数、周辺景観がまるごと
残る遺跡は希有であり、我が国の考古学・古代史研究にとってたいへん重要な発見です。