平成29年度予算編成方針

平成 2 9 年度予 算編成 方針
平 成 28年 9 月
第1
水戸市
国 の 平 成 2 9 年度 予 算 編 成 の 動 向
我 が 国 の 経 済 は ,設 備 投 資 の 持 ち 直 し の 動 き が 足 踏 み す る な ど 弱 さ も み ら れ る が ,
雇用・所得環境の改善が続き,緩やかな回復基調が続いている。しかしながら,海
外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響などに,今後十分留意する
必要があるとされている。
こ の よ う な 状 況 の 中 ,国 に お い て は ,「 ニ ッ ポ ン 一 億 総 活 躍 プ ラ ン 」及 び「 経 済 財
政 運 営 と 改 革 の 基 本 方 針 2016」 を 平 成 28年 6 月 に 閣 議 決 定 し , ア ベ ノ ミ ク ス 「 新 ・
三 本 の 矢 」 と し て 「 希 望 を 生 み 出 す 強 い 経 済 」,「 夢 を つ む ぐ 子 育 て 支 援 」,「 安 心 に
つながる社会保障」を一体的に推進することにより,一億総活躍社会を構築し,成
長と分配の好循環の実現を目指すとしている。
こ れ ら を 踏 ま え , 国 の 平 成 29年 度 予 算 編 成 に お い て は , 手 を 緩 め る こ と な く 本 格
的な歳出改革に取り組むとともに,
「 新 し い 日 本 の た め の 優 先 課 題 推 進 枠 」を 設 け る
など,真に必要な事業に予算を重点配分するとしている。
第2
1
地方財政の現状と水戸市の財政運営
地方財政の現状
地方の財政は,景気の緩やかな回復により,地方税収入や地方交付税の原資とな
る国税収入が一定程度増加するとともに,国の取組と歩調を合わせて歳出抑制に取
り組んできたが,少子高齢化の進行等による社会保障費の自然増に加え,公債費が
高い水準で推移するなど,依然として厳しい状況が続いている。
このような状況の中,国においては,住民に身近な行政サービスを担う地方公共
団体が,一億総活躍社会の実現に向けた取組を進めるとともに,地方の自主性・主
体性を最大限発揮して地方創生を推進することができるよう,安定的な財政基盤を
確保するとしている。
このため,
「 経 済・財 政 再 生 計 画 」を 踏 ま え ,地 方 に 対 し ,引 き 続 き 歳 出 の 重 点 化 ・
効率化に取り組むことを求めるとともに,地方の安定的な財政運営に必要となる一
般 財 源 の 総 額 に つ い て は , 平 成 28年 度 地 方 財 政 計 画 の 水 準 を 下 回 ら な い よ う 実 質 的
に同水準を確保するとしている。
1
2
水戸市の財政運営
本 市 の 財 政 状 況 に つ い て , 平 成 27年 度 の 決 算 状 況 を も と に 分 析 す る と , 歳 入 面 に
おいては,市税が,市民税法人税割の税率改正や固定資産の評価替えにより,前年
度 に 比 し て 10億 円 減 の 410億 円 と な る 一 方 で ,地 方 消 費 税 交 付 金 は ,平 成 26年 度 に 行
わ れ た 税 率 引 上 げ の 通 年 化 等 に よ り 17億 円 の 増 と な っ た 。 今 後 も , 税 制 改 正 の 動 向
や経済環境の変化を注視しつつ,収納対策の強化等により自主財源の確保に努める
必要がある。
歳出面においては,人件費や公債費の抑制に努めているものの,障害福祉費や児
童福祉費などの扶助費に加え,介護保険給付に対する繰出金や後期高齢者医療に対
する負担金など社会保障関係経費が増加を続けている。このため,事務事業の見直
しや民間活力の活用推進等により,引き続き徹底的な経費の縮減に取り組む必要が
ある。
市 債 に つ い て は , 新 規 発 行 の 抑 制 に よ り , 市 全 体 の 市 債 残 高 は , 平 成 16年 度 末 の
2,321億 円 か ら , 平 成 27年 度 末 は 2,136億 円 ま で 減 少 し , 特 に 償 還 金 の 全 額 が 交 付 税
措 置 さ れ る 臨 時 財 政 対 策 債 等 を 除 い た 残 高 は ,平 成 16年 度 末 の 2,084億 円 か ら ,平 成
27年 度 末 は 1,684億 円 ま で 減 少 し た 。 こ の た め , 実 質 公 債 費 比 率 は 9.3% , 将 来 負 担
比 率 は 85.3% と な り , そ れ ぞ れ 改 善 を 続 け て い る 。
財政調整基金については,着実な積み立てと取り崩しの抑制に努めた結果,平成
26年 度 末 に は 約 100億 円 と 過 去 最 大 の 残 高 と な り ,平 成 27年 度 末 に お い て も 約 98億 円
を保有している状況である。今後は,4大プロジェクトの進捗に合わせ,年次的な
活用を予定していることから,引き続き計画的な積み立てを行う必要がある。
このような状況を踏まえ,今後の財政運営に当たっては,これまで実施してきた
市民サービスを引き続き安定的に提供するとともに,地方創生の推進など,新たな
行政需要に的確に対応できるよう,財政規律を堅持し,持続可能な財政運営の確立
に努めていく必要がある。
第3
平 成 2 9 年 度 予算 編 成 の 基 本 方 針
平 成 29年 度 の 予 算 に つ い て は , 以 上 の 点 を 踏 ま え , 次 に 掲 げ る 項 目 を 基 本 的 な 方
針として編成する。
1
第6次総合計画の積極的な推進
「 水 戸 市 第 6 次 総 合 計 画 ― み と 魁 プ ラ ン ― 」の 掲 げ る 将 来 都 市 像「 笑 顔 あ ふ れ る 安
心快適空間
未来に躍動する魁のまち・水戸」の実現に向け,3か年実施計画を基
本とし,次の4つの施策の大綱の視点に立って予算編成を行うものとする。
笑顔にあふれ快適に暮らせる「みと」づくり
2
未来に躍動する活力ある「みと」づくり
水戸ならではの歴史,自然を生かした魅力ある「みと」づくり
市民と行政との協働による自主・自立した「みと」づくり
特 に「 魁 の ま ち づ く り 重 点 プ ロ ジ ェ ク ト 」に つ い て は ,平 成 30年 度 ま で に 達 成 す べ
き目標指標を掲げていることから,その確実な達成に向けて,進捗状況を見極めつ
つ,優先的かつ集中的に推進するものとする。
また,本市のまち・ひと・しごと創生総合戦略を踏まえ,若い世代が生き生きと
暮らせるまちづくりに向けた施策にも,積極的に取り組むこととする。
2
4大プロジェクトの着実な推進
市役所新庁舎,新ごみ処理施設,新市民会館,東町運動公園新体育館の4大プロ
ジェクトについては,将来の水戸市の発展に必要不可欠な事業であることから,早
期完成に向けて,着実に事業の進捗を図るものとする。
事業の実施に当たっては,最大限の財源確保を図るとともに,施設整備費及び完
成後の運営コストの縮減に徹底して取り組むものとする。
3
みと財政安心ビジョンに基づく健全な財政運営の確保
市民サービスの向上及び4大プロジェクトの着実な推進と,将来世代に大きな負
担を残さない健全な財政運営の両立を図るため,本年1月に「みと財政安心ビジョ
ン」を策定し,本市の中長期的な財政ビジョンを明らかにしたところである。
この実現に向け,創意工夫のもと,職員一丸となって行財政改革に徹底して取り
組み,財政規律の堅持に努め,持続可能な財政運営の確立を目指すものとする。
第4
1
予算編成要領
予算編成に関する基本的事項
平 成 29年 度 予 算 編 成 に お い て は , 子 育 て 支 援 や 水 戸 ス タ イ ル の 教 育 , 高 齢 者 ・ 障
害者支援など,市民の暮らしを支える行政サービスのさらなる充実を図るものとす
る 。さ ら に ,「 魁 の ま ち づ く り 重 点 プ ロ ジ ェ ク ト 」や 4 大 プ ロ ジ ェ ク ト に 加 え ,地 方
創生に向けた取組など,本市の飛躍に資する事業を積極的に展開するものとする。
したがって,限られた財源の中で,これらの財政需要に的確に対応するため,次
に掲げる事項に留意するとともに,収納率向上などの歳入確保に努め,全庁を挙げ
て既存の事務事業の徹底した見直しを行い,厳しく踏み込んだ経費の節減・合理化
を図るものとする。
3
( 1 ) 行 財 政 改 革 の 推進
昨 年 度 策 定 し た 「 水 戸 市 行 財 政 改 革 プ ラ ン 2016」 を 踏 ま え , 強 く し な や か な 行
財 政 運 営 の 構 築 を 目 指 し ,市 税 等 収 納 率 の 向 上 ,使 用 料・手 数 料 の 計 画 的 な 改 定 ,
新たな財源の拡充,職員定数の適正化,事務事業の民間活力の活用,徹底的な経
費の節減など,全庁を挙げて行財政改革に取り組むこと。
(2) 個 別 計 画 の 着 実 な 推 進
「水戸市まち・ひと・しごと創生総合戦略」や「水戸市中心市街地活性化基本
計画」などの個別計画に位置付けた事業については,第6次総合計画に掲げる将
来都市像の実現のために,確実な進捗が必要であることから,国県補助などの財
源を着実に確保のうえ,適切な予算要求を行うこと。
( 3 ) 議 会 及 び 監 査 委員 の 意 見 や 指 摘 事 項 な ど
議会及び監査委員の意見や指摘事項などについては,その趣旨を踏まえ,速や
かな改善を図ること。また,附属機関からの答申,市民要望,請願,陳情などに
ついても,必要性,緊急性等を十分に検討し,適切な予算要求を行うこと。
(4) 国 県 制 度 の 把 握
国の各省庁の予算要求内容や,県の予算編成状況などについては,その動向を
確実に把握し,予算要求に的確に反映させること。予算要求後においても,制度
変更等が明らかになった場合には,速やかに財政課と情報を共有すること。
( 5 ) 特 別 会 計 及 び 企業 会 計
特別会計及び企業会計については,独立採算の原則に基づき,経営的視点から
支出の効率化と収入確保に努め,一般会計繰入金の縮減に向け,財政の健全化を
図ること。特に使用料等については,中長期的見通しに立って適時適切な改定を
実施すること。
(6) 外 郭 団 体
外郭団体については,所管課の主体的な指導監督のもと,市民サービスの向上
と経費の徹底した抑制,独自財源の一層の確保を図り,民間と競合可能な自立的
経営に努めること。
ま た , 事 業 目 的 基 金 等 の 留 保 財 源 の あ る 団 体 は , 平 成 28年 度 末 見 込 額 の 10% 以
上を優先して事業に充当することにより市補助金の削減を図ること。
(7) 重 要 事 業 の 事 前 の 庁 内 調 整
政策的事務事業や投資的事業のうち新規のものや大幅な拡充を行うものについ
ては,3か年実施計画の内示を踏まえて予算要求を行うこと。なお,事業の実施
手法や規模など,具体的な内容について政策判断が必要なものについては,必ず
事前に庁内合意を得たうえで要求すること。
また,他の部課と関連する事務事業については,相互に十分な協議を行い,目
4
的の重複する事業は整理統合を図るなど,経費縮減と一層の事業効果の向上に努
めること。
2
予算編成の手法と要求基準
(1) 予 算 編 成 の 手 法
ア
枠配分方式について
枠配分方式は,事業に対する深い理解と市民ニーズを的確に把握している担
当部課の主体的判断と責任において,既存の事務事業の徹底的な見直しや取捨
選択により,真に市民が求める施策を実現するために実施するものである。
各部においては,課を超えた予算の組替え等に柔軟に取り組み,配分された
一般財源等の範囲内で要求すること。
な お ,枠 配 分 対 象 経 費 に つ い て は ,原 則 と し て 査 定 を 行 わ な い 方 針 で あ る が ,
事業の費用対効果や緊急性の観点から課題がある経費については,要求の再考
を求める場合や,必要に応じて査定を行う場合があるので,あらかじめ留意す
ること。
イ
個別査定について
投 資 的 事 業 や 政 策 的 事 務 事 業 経 費 の ほ か ,年 度 間 の 予 算 の 変 動 が 大 き い 経 費 ,
義務的経費などは個別に所要額を査定する。費用対効果や実現可能性,過去の
実 績 ,他 市 の 状 況 等 を 十 分 検 討 し ,積 算 根 拠 や 参 考 資 料 を 添 え て 要 求 す る こ と 。
ウ
特別予算枠について
( ア ) 魁 の ま ち 創 生 特別 枠
平 成 29年 度 も 引 き 続 き「 魁 の ま ち 創 生 特 別 枠 」を 設 定 し ,「 魁 の ま ち づ く り
重点プロジェクト」の4つのプロジェクトに位置付けた施策及びその主旨に
合致する施策については,重点的に取り組むべき事業として,この特別枠で
予算要求を行うこと。
対象は,原則として新規事業又は既存事業のうち重点化して取り組むソフ
ト事業とする。ただし,投資的事業であっても,小規模かつ短期間で完了す
るものについては対象とする。
また,この特別枠については,市長へのプレゼンテーションを行うので,
若 手 職 員 の ア イ デ ア な ど ,新 し い 価 値 観 を 積 極 的 に 活 用 し た 要 求 を 行 う こ と 。
な お ,枠 配 分 対 象 経 費 で 実 施 し て い た 事 業 を 当 該 特 別 枠 で 要 求 す る 場 合 は ,
枠外組替協議を行うこと。
( イ ) 予 算 節 減 奨 励 特別 枠
各部課が自らの創意工夫により経費の節減及び収入増(新たな収入項目の
設定,料金改定など)を行った場合,その節減額又は収入増額の一定額を特
5
別 枠 と し て 配 分 す る 。 平 成 29年 度 予 算 編 成 に お い て は , 平 成 27年 度 決 算 及 び
平 成 28年 度 執 行 で 確 定 し た も の を 対 象 と す る 。
(2) 要 求 基 準
経費区分
枠配分対象経費
経費の内容
要求基準等
・定 例 的 な 経 常 経 費( 一 般 事 務 費 , ・平 成 28年 度 当 初 予 算 額 を 基 準 に 配 分 さ
施設等維持管理費)
れた一般財源等の範囲内で要求する
・政策的事務事業経費のうち定例
こと。
化しているもの
・事 業 の 必 要 性 や 費 用 対 効 果 に 十 分 留 意
・投資的経費のうち定例的に実施
し,見直しを図ること。
しているもの
・枠 配 分 対 象 経 費 内 で 生 み 出 し た
新規経費
個別査定経費
投資的経費
政策的事務
事業経費
・ 投 資 的 経 費 ( 枠 配 分 対 象 経 費 と ・「 3 か 年 実 施 計 画 」( 平 成 29~ 31年 度 )
して指定された定例的なものを
の 内 示 に お い て 平 成 29 年 度 の 実 施 を
除く)
位 置 付 け ら れ た 事 業 に 限 り ,内 示 額 の
範囲内で要求すること。
・事
業 規 模 等 の 内 容 や 手 段 ,積 算 根 拠 を
・政策的判断により実施する事務
精 査 し ,必 要 最 小 限 の 事 業 費 で 要 求 す
事業経費(枠配分対象経費とし
ること。
て指定された定例的なものを除
・投
資的事業計画書又は政策的事務事業
く)
調書を提出すること。
その他の経費
・ 性 質 上 , 枠 配 分 対 象 経 費 に な じ ・内 容 に つ い て 精 査 し ,必 要 最 小 限 の 事
まないものとして別に定める経
業費で要求すること。
・枠 配 分 対 象 経 費 の う ち ,大 幅 な 変 動( ±
費
20% を 目 安 と す る 。) が 見 込 ま れ る も
・所要額の変動が大きい施設管理
費,事業費
の に つ い て は ,事 前 に 財 政 課 に 枠 外 協
議 を 行 い ,個 別 査 定 経 費 と し て 要 求 す
ること。
義務的経費
・人件費
・扶助費
・公債費
・歳出に関する留意事項に注意して所要
額を要求すること。
特別予算枠経費
魁のまち創生
特別枠
・魁のまちづくり重点プロジェク ・市長へのプレゼンテーションを行うこ
トに位置付けた施策及びその主 ととする。
旨に合致する施策であって,新 ・ 原 則 と し て ソ フ ト 事 業 を 対 象 と す る
規事業又は既存事業のうち重点
が,小規模かつ短期間で完了する投資
化して取り組むべき事業
的事業も対象とする。
・後年度に大きな事業費の増加が見込ま
れる事業は対象外とする。
予算節減奨励
特別枠
・ 特 別 枠 配 分 額 は , 単 年 度 に 限 り ・自 ら の 創 意 工 夫 に よ り 経 費 節 減 や 収 入
加算する。ただし,後年度に負
増 を 図 っ た 場 合 は ,生 み 出 し た 財 源 の
担が生じる見込みのものは除
1/2相 当 額 を 特 別 枠 と し て 配 分 す る 。
く。
・予 算 節 減 奨 励 特 別 枠 協 議 書 を 指 定 の 期
日までに提出すること。
6
3
歳入に関する留意事項
歳入確保は予算編成の重要課題であるため,決算の状況や制度改正等を踏まえ的
確な要求を行うこと。また,新たな財源の拡充や収入増,収納率の向上に積極的に
取り組むとともに,過大な見積りとならないよう注意すること。
なお,予算計上した財源の確保が見込めない場合には,財政規律の保持の観点か
ら,執行停止などの措置を講じることになるので,厳に留意されたい。
(1) 市 税
市税収入は,財政運営の根幹をなすものであり,その見積りに当たっては,今
後の経済情勢や市民所得の推移,税制改正等を慎重に見極めるとともに,収納率
向上について,明確な目標を設定し,的確な額を見積もること。
(2) 地 方 交 付 税 , 地方 特 例 交 付 金 等
関係法令の改正動向,地方財政計画等を十分に勘案し,的確な額を見積もるこ
と。
(3) 分 担 金 及 び 負 担金
対象者の把握及び厳正な徴収に努め,適正な見積りを行うこと。また,国・県
の基準や他団体の動向等を十分把握しておくこと。
(4) 使 用 料 ・ 手 数 料
受益者負担の適正化,住民負担の公平性の確保を図るため,他団体の状況や類
似施設との均衡を考慮したうえで,料率や単価の再検討を行い,適正な見積りを
行うこと。
な お , 平 成 28年 度 に お い て は , 水 戸 市 使 用 料 等 審 議 会 を 開 催 し , 使 用 料 ・ 手 数
料 の 見 直 し に つ い て 検 討 を 進 め て い る と こ ろ で あ り ,平 成 29年 度 予 算 に つ い て は ,
その答申を踏まえた査定を行うので,あらかじめ留意すること。
(5) 国 県 支 出 金
国・県の予算編成や制度改正の動向等を踏まえ,対象事業,補助率,補助単価
等を正確に把握し,的確な額を見積もること。
(6) 財 産 収 入
財産の有効活用を図る観点から,未利用市有財産の売却や貸付による収入を適
正に見積もり,積極的に予算計上すること。
(7) 市 債
過大な市債発行による公債費の増加は後年度の財政運営に大きな影響を及ぼす
ため,安易に市債に依存する事業計画としないこと。
また,新規の市債発行に当たっては,事業の適債性,充当率について事前に財
政課と協議すること。
7
(8) そ の 他 の 収 入
これまでも様々な財源確保策を実施してきたところであるが,今後も職員の創
意工夫により新たな財源の拡充に取り組むこと。
また,零細なものや捕捉困難なものについても,貴重な財源という認識に立っ
て,極力把握し,その積極的な確保に努めること。
4
歳出に関する留意事項
歳出予算の見積りに当たっては,最少の経費で最大の効果が発揮できるよう創意
工夫し,徹底した節減に努めるとともに,限られた財源の重点的・効率的な配分を
行うものとする。
なお,国・県の補助事業など,特定財源が見込まれるものであっても,事業の内
容,緊急性,効果等について,十分精査のうえ実施の適否を決定すること。
(1) 人 件 費
職員給与費については,別途通知する方法で要求すること。
組織機構の簡素合理化や民間委託を積極的に推進するとともに,新規事務事業
の実施等により業務量の増加が見込まれる場合であっても,既存事務事業の整
理・統合により業務量の吸収に努め,人員増の抑制を図ること。
(2) 物 件 費
賃金,旅費,需用費等の一般行政経費については,行財政改革の観点から徹底
した節減に取り組むこと。
特に委託料については,安易に従来の方式を踏襲することなく,委託業務の内
容 及 び 方 法 を 再 検 討 し ,必 要 最 小 限 の 要 求 と す る こ と 。特 に ,調 査・設 計 委 託 は ,
職 員 の 能 力 育 成 を 図 る 観 点 か ら も ,特 殊 で 専 門 的 な 内 容 を 除 き 極 力 内 部 対 応 と し ,
や む を 得 ず 委 託 す る 場 合 に は ,基 本 的 な 方 針 を 定 め ,こ れ に 基 づ き 要 求 す る こ と 。
また,備品購入費については,法定耐用年数を機械的に適用するのではなく,
購入の必要性を検討のうえ要求すること。
(3) 維 持 補 修 費
施 設 設 備 の 修 繕 に つ い て は ,各 施 設 を 良 好 に 維 持 し ,安 全 性 の 確 保 を 図 る た め ,
優先順位を決定し,適切な手法を検討のうえ要求すること。
特に大規模な施設については,長寿命化やライフサイクルコスト縮減の観点か
ら,中長期的な修繕計画を策定し,これに基づき要求すること。
(4)
(4 ) 扶 助 費
国・県の制度改正の動向を的確に把握し,決算状況を踏まえ適正に見積もるこ
と。
市単独により,国・県基準への上乗せや対象者の拡充を行っている事業,他団
8
体と比較して給付水準が高い事業については,その必要性・妥当性を再検討し,
縮小や廃止など徹底した見直しを行うこと。
(5) 補 助 費 等
ア
負担金
法 令 等 に 基 づ か な い 任 意 の 各 種 団 体 に 対 す る 負 担 金( 団 体 加 入 負 担 金 ,研 修 ・
講習会の参加負担金など)については,費用対効果や他市の加入状況などを勘
案し,必要性を十分検討のうえ要求すること。
イ
補助金
水 戸 市 補 助 金 等 検 討 専 門 委 員 か ら 提 出 さ れ た 「 平 成 26年 度 水 戸 市 補 助 金 等 検
討報告書」及び市議会「補助金等の適正化に関する調査特別委員会」の指摘を
踏まえ,行政効果等を検証したうえで見直しを行うこと。なお,新規補助金を
創設する場合は,公正性や公平性に留意し,他に採り得る手法がないことを十
分精査するとともに,公益性や事業効果に留意した補助率や期間を検討のうえ
要求すること。
(6) 投 資 的 経 費
厳しい財政事情を考慮し,事業の緊急性,投資効果,後年度の財政負担等を十
分に検討し,3か年実施計画に位置付けられる事業であっても,実施時期や事業
規 模 ,段 階 的 整 備 な ど に つ い て 十 分 検 討 し ,財 源 的 に 無 理 の な い 計 画 と す る こ と 。
ア
補助事業
国・県の施策,財源措置等の動向に留意し,より有利な補助制度の適用を検
討するなど,財源確保に努めること。
イ
施設整備
整備後の維持管理費の縮減など,後年度の財政負担にも十分留意のうえ,適
正な規模・内容とすること。
(7) 継 続 費 及 び 債 務負 担 行 為
複数年度にわたって事業を実施する場合や次年度以降の財政負担を伴う契約を
行う場合は,継続費又は債務負担行為を適切に設定すること。
(8) 予 算 の 載 せ か え
近 年 ,事 業 の 繰 越 が 多 額 で あ る こ と か ら ,平 成 28年 度 の 予 算 執 行 に お い て ,
単 独 事 業 で 年 度 内 に 竣 工 で き る 見 込 み の な い も の に つ い て は , 原 則 と し て 11
月 以 降 の 執 行 を 認 め な い こ と と す る の で , 平 成 29 年 度 予 算 に 載 せ か え て 要 求
すること。
( 9 ) 情 報 シ ス テ ム 関連 経 費
効率的かつ質の高い情報システムの構築を図るため,システムの改修や更
新を検討する場合は,見積書及び仕様書,システム概念図等を準備し,必ず
情報政策課に事前に協議すること。
9
5
予算編成の日程
年
月
日
事
項
平 成 28 年 9 月 2 7 日 ( 火 )
第 1 回 予 算 編 成 連 絡 会 議 (予 算 編 成 方 針 決 定 )
平 成 28 年 1 0 月 4 日 ( 火 )
予算編成事務説明会
平 成 28 年 1 0 月 3 1 日 ( 月 )
枠外組替協議期限
予算節減奨励特別枠協議期限
平 成 28 年 1 1 月 1 5 日 ( 火 )
予算要求書提出期限
平 成 28 年 1 1 月 中 旬 ~ 1 2 月 中 旬
財政課予算要求内容ヒアリング
平 成 28 年 1 1 月 下 旬
第 2 回 予 算 編 成 連 絡 会 議 (予 算 要 求 概 要 市 長 説 明 )
平 成 28 年 1 2 月 上 旬
「魁のまち創生特別枠」プレゼンテーション
平 成 28 年 1 2 月 上 旬 ~ 29年 1 月 中 旬
財政課予算調整
平 成 29 年 1 月 下 旬
予算市長調整会議
平 成 29 年 1 月 末
第 3 回 予 算 編 成 連 絡 会 議 (予 算 内 示 案 提 示 )
平 成 29 年 1 月 末
予算案各 課 内 示
10