平成29年度予算編成方針(PDF:329KB)

訓
宇
財
第
2
号
平成 28 年(2016 年)11 月 15 日
各 部 等 の 長
様
市
長
平成29年度予算編成方針について(通知)
Ⅰ
経済情勢と国の予算編成動向
内閣府が公表した10月の月例経済報告によると、「景気は、このところ弱さもみられるが、
緩やかな回復基調が続いている。先行きについては、緩やかに回復に向かうことが期待されるが、
海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」とされてい
る。こうした中、国の平成29年度予算の概算要求においては、「経済財政運営と改革の基本方
針 2016 を踏まえ、引き続き経済・財政再生計画の枠組みの下、手を緩めることなく本格的な歳
出改革に取り組むとともに、施策の優先順位を洗い直し、無駄を徹底して排除しつつ、予算の中
身を大胆に重点化する」ことを基本的な方針としている。また、「平成29年度の地方財政の課
題」では、一億総活躍社会の実現や地方創生の推進に向けた取組をはじめ、歳出の効率化・重点
化を進めるとともに、公共施設等総合管理計画に基づく公共施設等の最適化、地方公会計の整備
など財政マネジメントを強化していくことなどが示されている。
Ⅱ
本市の状況と予算編成方針
平成29年度は、「宇部市まち・ひと・しごと創生総合戦略」が3年目を迎えることから、多
様な主体の力を結集して、地方創生に向けた取組を加速化していくとともに、平成28年3月に
策定した「公共施設等総合管理計画」に基づき、公共施設のマネジメントに着実に取り組んでいか
なければならない。しかし、歳入面で、市税や地方消費税交付金の伸び悩みの傾向がみられ、本
来それらを補う地方交付税も、国による様々な見直しが検討されており、本市への影響が懸念さ
れる。一方、歳出面では、高齢化率の上昇などに伴う社会保障関係経費等の増加をはじめ、地方
創生への取組や公共施設等総合管理計画の推進に要する経費を確保していかなければならず、単
年度の歳入で歳出を賄えない状況が予測される。
以上を踏まえ、平成29年度予算編成に当たっては、事業の優先順位付けを厳しく行うととも
に、あらゆる財源の確保に全力で取り組むこと。また、後述する重点施策事業に経営資源を集中
していくこと。
その他、以下の事項を遵守して、国の補正予算を活用した平成28年度12月補正予算との一
体的な予算として見積るよう通知する。
-1-
1 重点施策事業
(1)「宇部市まち・ひと・しごと創生総合戦略」における5つの基本目標
ア
安定した雇用を創出する
イ
新しい人の流れをつくる
ウ
若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる
エ
地域資源を活用した多様な地域社会の形成を目指す
オ
「にぎわいエコまち計画」に基づく都市基盤の整備
の実現のための事業
(2)公共施設等総合管理計画に基づく耐震・長寿命化事業
2 事業推進にあたっての留意事項
(1) 「宇部市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づく事業の前半2年間の成果の検
証を踏まえたうえで、取組を加速化させていくとともに、目標達成の前倒しを図るよ
う事業を構築すること。
(2) 国・県の動向、制度の改廃等を注視し、財源確保も含め可能な限り予算編成に反映
させること。また、市有地売却による財産収入をはじめとした自主財源の確保ととも
に、本市のプロジェクトを市内外に広く情報発信し、民間資金獲得にも努めること。
(3) 達成すべき目標を見据えたうえで、市民のニーズや費用対効果を十分に検証し、地
域におけるヒト・モノ・カネの循環や人口減少対策への貢献、波及効果を見込めるよ
う事業の構築や見直しを図ること。併せて、多様な主体や部局間での連携・協力によ
り、事業効果を相乗的に高めること。
(4) 既存事業は、PDCAサイクルによる事業効果の検証と見直しを実行し、その結果
を反映させること。
(5) 利用者の視点に立ちソフト面・ハード面ともに合理的配慮を念頭に事業構築に取り
組むこと。
(6)
施設の維持・更新にあたっては、「公共施設等総合管理計画」を踏まえ、人口減少
への対応など長期的な視野に立って今後の施設のあり方を検討したうえで、ライフサ
イクルコストの縮減を図ること。
-2-
3 財政健全化への取組み
(1) 財源の確保について
歳入が確保されてはじめて歳出が可能になることを再認識し、新たな発想による財
源の発掘・獲得に積極的に取組み、予算計上すること。また、全ての徴収金について、
収納率の向上を図り、その結果を予算編成に反映させること。
(2)
行財政改革の実践
「第二次行財政改革加速化プラン」の各計画項目を着実に実践し、評価と改善によ
り取組のレベルアップを図ること。また、以下については特に留意すること。
①
人件費
適正な人員配置について検証し、スリムで効率的な組織体制の確立を図るとともに、
職員の健康やワークライフバランスの面からも働き方改革を常に意識し、仕事の見直
しによる時間外勤務の縮減に努めること。また、嘱託職員等の採用は、業務の内容や
量等を精査し、真に必要な場合に限定すること。
②
地方債
財政健全化計画の最終年度であり、地方債残高における目標の達成に向け、地方債
の発行額は、元金償還額を越えない範囲内とすること。また、起債事業を厳選し、発
行にあたっては、有利な地方債メニューを選択すること。
③
扶助費、民生関係繰出金
健康づくりなど、医療費の軽減や自立促進につながる施策に取り組むとともに、対
象者やサービス内容などを的確に捕捉して予算編成を行うこと。
④
基金の活用
基金の役割や目的を踏まえ、所管にとらわれず柔軟な発想で活用を検討し、予算に
反映させること。
(3) 特別会計・企業会計・外郭団体への財政支出
各会計等においては、経営の健全化に努め、一般会計からの繰出金(総務省ルール
分を除く)や補助金等は、税負担の妥当性と健全化の両面から総合的な検討を行った
うえで、適切な額を計上すること。
-3-
Ⅲ
見積基準
下表「平成29年度予算見積基準」を遵守すること。
なお、一般財源見積基準に沿って、科目ごとに一律削減するのではなく、各事業のスクラッ
プ・アンド・ビルドを検討し、メリハリをつけて見積ること(事業見直しに伴う正規職員削減
の効果額は見積基準に考慮する)。
平成29年度予算見積基準
区
1
分
投資的経費
一
般 財
源 見 積 基 準
備 考
◆ 重点施策事業
オータムレビューを踏まえた年間必要額
◆ その他
平成28年度当初予算額(一般財源)の80%の範囲内
2
施策的経費
(投資的経費以外)
◆ 重点施策事業
オータムレビューを踏まえた年間必要額
◆ その他
平成28年度当初予算額(一般財源)の80%の範囲内
3
義務的経費
◆ 公債費
年間必要額
◆ 以下の経費については、創意工夫による見直し効果を反
映させた年間必要額
扶助費・人件費・債務負担行為・
繰出金(事務費繰出は「4 管理的経費」に準じる)・
長期継続契約に係るもの・公債費に準じるもの・
公営企業への負担金等・市町法令外負担金
4
管理的経費
平成28年度当初予算額(一般財源)を上限とし、
創意工夫による見直し効果を反映させること。
財 政 課
内線 8173,8174
-4-