<記者用説明文> 植物の活用によるガス透過性高分子型材の開発 富山県立大学工学部 学会発表番号 竹井 敏・花畑 〜プラスチックの成形不良の削減に貢献 誠 1PC14 <研究成果のポイント> ●植物の活用と機能化技術の融合により、型材の差別化(ガス透過性の 付与)を達成。 ●マイクロ・ナノ転写や射出・エンボス加工における被転写材の成形不 良の削減に貢献。 <研究成果の概要> プラスチックは溶解した状態を型材に押し込む射出成形やエンボス加 工により製品となる。プラスチックから発生するガスや溶媒による成形 不良が問題となっていた。本研究では、セルロースの高度利用と電子機 能材料の分子設計の技術により、マイクロ・ナノインプリントや射出・ エンボス加工向けに、ガスや溶媒が抜ける植物の活用によるガス透過性 高分子型材を開発した。開発した型材の主成分はセルロースであり、化 図 植物の活用によるガス透過性高分子型材 によるプラスチックの成形不良の削減効果 学修飾等によりガス透過性と3次元架橋性を付与し、ガスや溶媒が抜け やすく、かつ適切な機械的強度を有する分子系を見出した。リソテック ジャパン㈱との協業により、適切な成形プロセス技術を見出し、被転写 材の成形不良が削減できた。更に、揮発性溶媒が使えなかった炭素繊維 複合材料などに使用されるコンパウンド材料に流動性を付与できるよう になり、環境に優しい新成形技術により製品の用途拡大が期待できる。 <研究成果解説文> マイクロ・ナノインプリントリソグラフィ用ガス透過性テンプレート材料の開発 第 25 回ポリマー材料フォーラム 著者名: ○中島信也 1、竹井 松本陽子 2、関口 予稿集 敏 1*、花畑 淳 P73 誠 1、 2 著者所属 1. 富山県立大学大学院工学研究科 2. リソテックジャパン株式会社 * E-mail: [email protected] プラスチックは溶解した状態を型材に押し込む射出成 形やエンボス加工により製品となる。プラスチックから 発生するガスや溶媒による成形不良が問題となっていた。 本研究では、セルロースの高度利用と電子機能材料の分 子設計の技術により、マイクロ・ナノインプリントや射 出・エンボス加工向けに、ガスや溶媒が抜ける植物の活 用によるガス透過性テンプレート材料を開発した。開発 したテンプレート材料の主成分はセルロースであり、化 学修飾等によりガス透過性と3次元架橋性を付与し、ガ スや溶媒が抜けやすく、かつ適切な機械的強度を有する 分子系を見出した。適切な成形プロセス技術を見出し、 被転写材の成形不良が削減できた。更に、揮発性溶媒が 使えなかった炭素繊維複合材料などに使用されるコンパ ウンド材料に流動性を付与できるようになり、環境に優 図 植物を活用したガス透過性ポーラステンプレート材 しい新成形技術により製品の用途拡大が期待できる。 による被転写材の成形不良の削減効果
© Copyright 2024 ExpyDoc