2016年11月に見頃の天体 ★海王星と天王星 (かいおうせい、てんのうせい): Neptune / Uranus 望遠鏡を覗くと南に見つけることができる海王星は、地球と太陽の間の 距離の約30倍(約45億km)、天王星は約20倍(約30億km)も太陽か ★二重星(にじゅうせい): Double star はくちょう座のくちばしのところに輝くアルビレオは、肉眼で見ると1つ の星ですが、望遠鏡で覗くと金色と青色の2つの星が寄り添って見える二重 星です。青い星の方が温度が高く、青い光を強く出しています。 ら離れて回る惑星です。どちらも肉眼で見ることはできませんが、海王星 アンドロメダ座ガンマ星(アルマク)も、色の対比が美しい二重星です。 と天王星の大気に含まれるメタンが、太陽光に含まれるさまざまな色のう この他に、北極星も二重星です。こと座には、二重星がさらに2つずつの ち赤色などの光を吸収するため、反射されて地球に届く光は青色のみにな 二重星となっている、ダブル・ダブル・スターと呼ばれる星もあります。 り、望遠鏡を覗くと青色っぽく見えます。 ★火星 (かせい): Mars ★赤色巨星(せきしょくきょせい): Red giant 恒星は、安定して輝く時期が長く続きます。しかし、恒星の内部の水素を 西の空の低いところに火星がまだ見えていますが、火星は地球から遠ざ 使い果たすと、恒星は自身の重力で縮み始め、その際に発生する熱によって かっていますので、だんだんと暗くなります。次回の火星の接近は、約2 外側のガスはさらに外へと膨張し、巨大な星になります。ガスが膨れると表 年後の夏ですので、それまで火星の観望はお休みです。 面の温度が低くなるため、赤色に見えます。 ガーネット・スターとも呼ばれる、ケフェウス座のμ(ミュー)星は、こ のような赤色超巨星と考えられており、直径は太陽の1400倍も大きいこと ★散開星団 (さんかいせいだん): Open cluster ペルセウス座にある2つの散開星団 h-χ (エイチ・カイ)が見られる 季節です。それぞれの星団には、数十個から数百個以上もの星が密集して いる様子が見えます。荒木望遠鏡では狭い範囲を拡大するため、2つの散 開星団のうちどちらか1つを見ることになります。 恒星は、ガスの濃いところに集団で生まれ、h-χのような、若い星たち が集まった散開星団となります。やがて、散開星団の星たちは、時間が経 つと少しずつ離れていくと考えられています。 が観測されています。
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