トランプ氏勝利後の市場を占うには何が重要か?

情報提供用資料
トランプ氏勝利後の市場を占うには何が重要か?
トランプ氏が大統領選挙勝利 ── 短期的には不透明感が高まるものの、中期的に市場動向に
影響するのはポリシーミックス
11月8日、市場の事前予想を覆して米国国民はドナルド・トランプ氏を次期大統領に選びました。
想定外の選挙結果に市場は動揺しました。不透明感の高まりを背景に、短期的には市場のボラ
ティリティが高まると想定されます。しかし、中期的にはトランプ氏が掲げている政策がどのように
景気に影響するかが市場動向を左右すると考えます。
ロブ・ワルドナー
インベスコ・フィックスト・インカム
チーフ・ストラテジスト
今回の大統領選挙キャンペーンでは、立候補者両名の性格や気質に注目が集まっていましたが、
トランプ氏もキャンペーン中に基本的な政策の枠組みを提示しています。これらの政策をどの程
度実行に移せるのか、また、議会や国民の支持を得られるのかは非常に不透明ですが、トランプ
氏は次に挙げる政策に優先的に取り組む可能性が高いと考えています。
1. 税制改革: トランプ氏は法人税と個人所得税の引き下げを約束しました。税率の引き下げは
米国の経済成長の押し上げ要因になります。特に法人税の引き下げは米国企業が海外で上
げた収益の本国への還付を促し、企業支出を活性化させる可能性があります。
2. 規制撤廃: トランプ氏は米国経済のための規制緩和を掲げています。特にオバマ・ケア(米国
の医療保険制度改革)撤廃の意向や、エネルギー産業の規制緩和、(2008年金融危機後の
金融規制強化を定めた)ドッド・フランク法の改正などを訴えています。これら規制の撤廃や緩
和は、短期的に米国の経済成長率を押し上げる効果があると見ています。
3. 貿易: トランプ氏はキャンペーン中に貿易への規制強化を掲げて多くの支持を得ました。政策
の大きな柱の一つとして公約に掲げたからには、早期に何らかの貿易規制に踏み切る必要
があると考えます。大統領に就任すれば、関税や貿易協定の改革は比較的容易に実行可能
であり、トランプ氏は大統領就任後、早々に自由貿易に何らかの改革を実施すると考えます。
これら貿易改革は世界の経済成長に中期的な影響を及ぼす可能性があります。
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大統領選挙の結果が出た今、市場の不透明感が高まっていることは明確であり、短期的にはリス
ク資産の圧迫要因となります。一方で中期的には、トランプ氏の具体的な政策やそれに対する景
気の反応次第でリスク資産の方向性が定まることでしょう。
短期的なマーケットのインパクトについて、我々は以下のように予想しています。
1. 米国金利の上昇: 米国の景気の加速が全面的に金利を押し上げると考えます。米連邦準備
制度理事会(FED)にとって、ボラティリティの高まりは懸念材料ではあるものの、12月には利
上げに踏み切ると考えます。また来年も利上げを継続することから、債券利回りは上昇し、ブ
レーク・イーブン・インフレ率も上昇することが想定されます。
2. 米ドル高: 高い経済成長、財政面の景気刺激策、それに金利の上昇は、いずれも米ドル高要
因となります。
3. 新興国経済には逆風: 米ドル高と貿易改革は、いずれも新興国経済にとってマイナス材料とな
ります。新興国通貨の下落と各国の経済成長の低迷が長引くことが予想されます。
4. 株式・クレジット両市場でのボラティリティ上昇: ただし、ボラティリティの高まりの一方で、最終
的に両市場に及ぶインパクトは、トランプ氏が実際にどのような政策を実行するか次第と考え
られます。
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2016年11月10日
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