資料3-1 財政制度等審議会 財政投融資分科会 説 明 資 料 株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN) 平成 28 年 11 月 11 日 国 土 交 通 省 Ⅰ. JOIN概要 ― 1 ― 設立の背景 <政府方針> 日本の「強みのある技術・ノウハウ」を最大限に活かし て、 世界の膨大なインフラ需要を積極的に取り込む 官民連携による施策の推進 トップセールスの展開 日本企業のインフラ事業への参入促進 【インフラ輸出の受注目標】 約10兆円 (2010年) → 約30兆円 (2020年) 「日本再興戦略」 (平成25年6月14日閣議決定)より ― 2 ― 事業スキーム JOINは、海外における交通事業及び都市開発事業を行う事業体に民間企業と共同で出資するほか、運営・ 技術支援、人材育成、相手国政府との交渉等を行う。 JOIN 協調 ・出資金 約209億円(政府150億円、民間企業約59億円) 民間企業 ・平成28年度財政投融資計画 (当初)産業投資:380億円、政府保証:520億円 (補正)産業投資: 52億円、政府保証: 93億円 運営・技術支援、 人材育成 等 交渉 JICA / JBIC / NEXI / 民間金融機関 融資等 出資等 相手国政府 現地事業体(SPC) ・事業権の付与 ・各種保証 出資等 現地企業 融資 現地金融機関 日本企業の海外インフラ市場での展開を通じ、経済の成長に寄与 ― 3 ― 株主・役員一覧 出資金 民間出資 者の内訳 209億4500万円(政府:150億円 民間:59億4500万円) 港湾空港総合技術センター 日本船主協会 海外エコシティプロジェクト協議会 日本造船工業会 海外建設協会 日本道路建設業協会 海外鉄道技術協力協会 日本物流団体連合会 国際建設技術協会 日本民営鉄道協会 全国空港ビル協会 プレストレスト・コンクリート建設業協会 日本埋立浚渫協会 日本高速道路インターナショナル 日本橋梁建設協会 三井住友信託銀行(信託口) 日本港運協会 代表取締役社長 波多野 琢磨(元東洋エンジニアリング副社長、元UAE特命全権大使 元三菱商事顧問、元JBICアジア・大洋州地域外事審議役) 役員 専務取締役 秋山 裕 (元JALカード副社長、元BTMU執行役員営業第一本部営業第二部長) 社外取締役 稲川 文雄 (みずほ銀行グローバルプロジェクトファイナンス営業部部長) 社外取締役 竹内 敬介 (日揮相談役) 社外取締役 蜂須賀 社外取締役 松田 千恵子(首都大学東京大学院社会科学研究科教授) 社外取締役 溝口 潤 (三井住友カード代表取締役兼副社長執行役員) 監査役 八尾 紀子 (弁護士(TMI総合法律事務所)) 一世(日本経済研究所代表取締役専務) ― 4 ― 組織 会社法のガバナンスに則った体制が基本。株主総会の下に取締役会を設置し、経営責任を負う形式。 支援決定に関しては民間出身の社外取締役等により構成される海外交通・都市開発事業委員会が、中立 的な観点から投資決定を判断する。 【支援基準】 ・機構の投資判断のガイドラインとして国が策定 (政策的意義・民間事業者のイニシアチブ・長期 収益性) 株主総会 取締役会 監査役 海外交通・都市開発 事業委員会 →投資の意思決定 社長 コンプライアンス室 専務 企画総務部 • 取締役会、委員会の運営 事業推進部 • 支援事業の推進 • 株主、行政機関、関係団 管理財務部 • 支援事業に係るモニタリ ング • 株式、債権等の管理 体との調整 • 会計、税務 • 人事、総務、法務、広報 ― 5 ― 支援基準① (1)政策的意義 ① 我が国の知識・技術・経験の活用、海外市場への事業者の参入が促進されること ② 事業の受注又は円滑な運営のために、機構による支援が有効であると見込まれる こと ③ 我が国の外交政策・対外政策との調和がとれていること ④ 環境社会配慮が行われること (2)民間事業者のイニシアチブ ① 海外展開に意欲のある事業者への後押しとなること ② 民間事業者からの出資等の資金提供が行われると見込まれること ③ 民間事業者と連携の上、機構が事業参画を実施し、必要に応じて役員・技術者を 派遣すること ④ 民業補完性に配慮し、機構が我が国事業者との間で最大出資者とならないこと。 ただし、機構が我が国事業者との間で最大出資者となることが一時的であると認め られる場合は、この限りでない ― 6 ― 支援基準② (3)長期における収益性の確保 ① 対象事業を効率的・効果的かつ確実に実施する経営体制を確保する等、適切な経 営責任を果たすことが見込まれること ② 客観的な需要予測を含むデューディリジェンス、適切な支援等により、長期的な収 益が見込まれること ③ 事業終了時における資金回収が可能となる蓋然性が高いこと ④ あらかじめ撤退に関する関係者間での取り決めを行っていること (4)他の公的機関との関係 ① 他の公的機関(JBIC, JICA,NEXI 等)との間で十分な連携の下に適切な役割分担が 行われていること ※平成26年10月14日国土交通省告示第981号及び平成27年7月14日国土交通省告示第859号(一部改正)より ― 7 ― 活動方針 「国土交通省インフラシステム海外展開行動計画」(平成28年3月29日策定)に基づき、民業補完の原則の 下、民間企業の海外展開を積極的に支援する。その際、幅広い対象事業・幅広い国々に対し、グリーン フィールド(新規)の案件だけでなくブラウンフィールド(既存)の案件に対しても、支援を行う。 幅広い対象事業 高速鉄道 都市鉄道 高速道路 海運/船舶 港湾ターミナル 空港ターミナル 物流 都市開発 「①交通事業」、「②都市開発事業」及び「③交通事 業・都市開発事業を支援する事業」を支援する。 幅広い国々 出資対象の地域の要件はなく、新興国だけでなく、 先進国への事業展開も支援する方針。 グリーンフィールド・ブラウンフィールド グリーンフィールド(新規)案件だけでなく、ブラウ ンフィールド(既存)案件に対しても支援する方 針。 ― 8 ― Ⅱ. 既存の取組について ― 9 ― 支援決定案件 案件名 ①ベトナム・チーバイ 港湾ターミナル整 備・運営事業 支援 決定額 民間 出資者名 12億円 共英製鋼 辰巳商會 (H27.10.27.支援決定) ②米国・テキサス州 高速鉄道 49億円 米国民間投資家 (H27.11.21.支援決定) ③ブラジル都市鉄道 整備・運営事業 最大 56億円 (H27.12.9.支援決定) 三井物産 西日本旅客鉄道 現地企業 概要 ベトナム南部ホーチミン市近郊のチーバイ 港において鉄スクラップ、鉄鋼製品等を扱 う多目的港湾ターミナルを整備・運営する 事業。(2017年度開港予定) 米国南部テキサス州ダラス-ヒューストン 間を高速鉄道(約90分)で結ぶ事業。米国 の民間企業が事業主体となり、日本の新 幹線システムを導入する前提で事業を推 進中。(2022年運営開始予定) 最大 45億円 (H28.7.12.支援決定) 三菱商事 三菱地所 現地企業 (参考)日本の新幹線システム(N700系新幹線) ブラジルにおける以下の4都市鉄道事業を 一括して行う事業。① リオデジャネイロ州 都市近郊鉄道、②サンパウロ地下鉄6号線、 ③ リオデジャネイロ市LRT、④ ゴイアニア市 LRT。(①:開業済(ブラウン)、②:2021年開業予 定、③:2016年一部開業済、④:2018年開業予定) ④ミャンマー・ヤンゴ ンランドマーク事業 鉄スクラップ取扱のイメージ リオデジャネイロ近郊鉄道 (運行中の鉄道車両) ミャンマーのヤンゴン中央駅近傍において ランドマークとなる複合施設の建設・運営を 行う事業。(2020年度竣工予定) イメージパース (手前の低層建物は別事業) ⑤インドネシア・BSD 総合都市開発事業 (H28.10.27.支援決定) 最大 34億円 三菱商事 西日本鉄道 阪神電気鉄道 京浜急行電鉄 現地企業 インドネシア・ジャカルタ郊外において戸建 住宅及び商業施設の開発を行う事業。 (2017年以降順次竣工予定、2021年引渡終了(投 資回収完了)予定。) イメージパース ― 10 ― KPI設定状況 官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議等の議論に則り、事業の実施にあたって収益性、民間資金の海 外プロジェクトへの誘導効果、海外市場への参入促進について以下のとおりKPIを設定。 長期収益性については、投資事業がEXITに至っていない現時点での計測はできないものの、適切に目標の設定 を行い、随時個別案件についてKPIに沿ってモニタリングを実施 KPI 進捗状況(平成28年10月末時点) 成果目標 全体として1.0倍超の長期収益を目 指している。 1.0倍超 ○収益性 1 機構全体の長期収益性 (総支出に対する総収入の比率) ○収益性 2 3 4 0 機構からの出資額に対する機構及 び日本企業からの総出資額の比率 ○民間資金の海外プロジェクトへの誘導効果 0 28年9月末 0 目標ライン 10社 *出資未実施の 目標ライン 1社 28年10月末 2社* 10社/年以上 1社/年以上 *出資未実施の 支援案件を含む。 ○民間資金の海外プロジェクトへの誘導効果 5 28年10月末 6社* 支援案件を含む。 新規海外・地域進出企業数 我が国に蓄積された知識、技術及び 経験の活用状況(案件ごとに活用状況を1 28年10月末 3.4倍 2.0倍超 支援案件に参加する日本企業数 ○民間資金の海外プロジェクトへの誘導効果 目標ライン 2.0倍 0 ~3点の総合点数評価し、その平均値を用いる) ― 11 ― 目標ライン 2.0点 28年10月末 2.8点 平均2.0点以上 ポートフォリオマネジメントの考え方 将来の収益性低下のリスクを軽減するため、機構の投資資産が特定の内容の事業に集中することがないよう、国 別・セクター別・通貨別にその残高を管理し、投資収支の評価を行うこととしている。また、投資残高のポートフォリオ (国別・セクター別・通貨別)については毎四半期、投資収支については毎年、取締役社長、取締役会及び委員会に 報告する。さらに、ポートフォリオ管理にあたっては、個別案件の長期収益性(支出に対する収入の比率)と機構全体 の長期収益性がいずれも1.0倍超となることを目指すこととしている。 <ポートフォリオ全体のリスク管理・収益管理の取組> <投資残高の状況:出資済案件2件> <国別ポートフォリオ> 次の事項を管理・ 評価・報告 残高 (国別・セクター別・ 通貨別) 資産の分散 ブラ ジル 46% 将来の収益性低 下のリスクを軽減 投資収支 <セクター別ポートフォリオ> 鉄道 100% 機構全体の長期収益性:1.0倍超を確保 ― 12 ― 米国 54% <事業通貨別ポートフォリオ> ブラジ ルレ アル 46% 米 ドル 54% Ⅲ. 今後の取組について ― 13 ― 今後の活動方針 今後更に幅広い分野・地域において多くの案件に支援決定を行い、より多くの我が国インフラ企業の海外展開 を支援していく方針である。そのため、各国要人との面談や海外政府関係機関とのMOUの締結(※)を積極的に 行うなど、国内外のネットワーク作りを精力的に推進するとともに、セミナー等を通じた情報提供を強化し、案件 発掘機能を強化していく。 ※機構は設立以来 アルゼンチン、インド、フィリピン、ブラジル、米国、ポルトガルをはじめとする各国の大臣・要人と面談を実施するとと もに、シンガポール等の政府系機関とMOUを締結している。 また、案件形成においては、投資分野や投資国、投資通貨、グリーンフィールド案件・ブラウン案件の別、投資 回収に要する期間(短期・長期)に配慮し、ポートフォリオを管理していく。 国内民間企業、事業者団体、海外政 府関係者等とのネットワーク作り セミナー、講演、ホームページ 等を通じた情報提供 案件発掘機能を強化 更に幅広い分野・地域において より多くの我が国インフラ企業の海外展開を支援 ― 14 ― 出資相談件数 ■ 出資相談件数 (平成28年9月末時点) : 95件 (分野別内訳) 鉄道28件、都市開発21件、空港12件、道路/橋梁12件、船舶/海運8件、港湾8件、物流6件 (地域別内訳) 欧州・中央アジア・ロシア等:6件 米州:14件 南西アジア: 8件 ASEAN+:51件 オセアニア:9件 中東・アフリカ:7件 ― 15 ― 今後の投資案件の見通し 〇今後可能性のある主な投資案件の例は以下のとおり。 分野 案件の例 鉄道 道路 • 米州・東南アジアでの高速鉄道整備・運営 • 欧州・中南米での都市鉄道整備・運営 • 西アジアでの道路・橋梁整備・運営 • 東南アジアでの道路整備・運営 • 東南アジアでのインランドデポ整備を活用した貨物輸送 物流 港湾 空港 都市開発 下水道 政策的重要 性の高い案 件の推進 • 東南アジアでのコールドチェーン構築のための冷凍冷蔵 物流倉庫整備・運営 • 東南アジアでの多目的港湾ターミナル整備・運営 • 東南アジアでの混雑解消等に貢献する空港旅客ター ミナル整備・運営 • 東南アジアでの地下街開発 • 東南アジアでの公共交通中心の街づくり • 南アジアでの下水処理施設の整備・運営 ― 16 ― 日本の技術 を導入 し対象国 へ貢献 平成29年度財政投融資計画要求について 質の高いインフラ輸出拡大イニシアティブ (平成28年5月23日)を踏まえ、財政投融資を活用し、世界全体に対する インフラ案件向けリスクマネーの供給拡大に積極的に取り組む。 平成29年度は大型の高速鉄道案件等への多額の出資が見込まれ、産業投資891億円、政府保証951億円を要求 しているところ(参考:平成28年度当初計画では、産業投資380億円、政府保証520億円)。 政府方針 制度概要 経済対策の策定について(内閣総理大臣指示(本年7月)) • 来年度以降の一億総活躍プランの加速化につながる施策 を盛り込む • 現下の低金利状況を活かした財政投融資などの手法を積 極的に活用する 日本再興戦略改訂2016(本年6月) • 世界全体のインフラ案件に対する今後5年間に約2000億 ドルを目標とするリスクマネー供給拡大及び更なる制度改善、 並びにそれらに資する関係 機関の体制・機能強化及び 十分な財務基盤確保を行う 日本一億総活躍プラン(本年6月) • リスクマネー供給拡大に資する関係機関の体制・機能を 強化し、 インフラシステム輸出の拡大に取り組んでいく 質の高いインフラ輸出拡大イニシアティブ(本年5月) (株)海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)は、我が国に 蓄積された知識、技術及び経験を活用し、我が国事業者とと もに海外の交通インフラ・都市開発事業を行う現地事業体に 出資し、ハンズオン支援を行う。(平成26年10月20日設立) ― 17 ― • JOINの政令で定められた「レバレッジ制限」の緩和を検討し、 官民ファンドが民間金融期間等からより多くの資金調達を 行えるようにする • 関係機関のリスクマネー供給拡大を可能とするよう、十分な 財務基盤を確保 参考資料 ― 18 ― (参考1)投資決定プロセス 海外交通・都市開発事業委員会(以下単に「事業委員会」という。)でのデューデリジェンス開始承認を経 て、弁護士、会計士、コンサルタント等外部専門家を起用し、現地実査を含むデューデリジェンスを実施す る。 デューデリジェンスにて、法律、環境、需要等に係る各種リスクを精査の上、事業委員会において「支援す る事業者」と「支援内容」を決定する。なお、支援決定にあたっては、国土交通大臣による外務・財務・経済 産業大臣との協議を経て、国土交通大臣認可を受けることとなっている。 事前検討段階 民間企業からの 相談 相談の受付 審査(デューデリジェンス)段階 民間企業からの 出資検討依頼 事前の検討 認可申請・各省協議・国交大臣認可 事業委員会 でのデュー デリジェン ス開始承認 デューデリ ジェンスの 実施 事業委員会・国交省への 報告・意見交換(随時) ― 19 ― 事業委員会 での決定 (参考2)投資決定後のモニタリング・ポートフォリオ管理のプロセス 取締役会 開催頻度:原則 月1回 海外交通・都 市開発事業 委員会 開催頻度:随時 モニタリング管理規程に基づき、次の事項について報告を受ける。 モニタリング結果(四半期次) 投資残高のポートフォリオ(四半期次) 投資収支(年次) 投資対象事業の業績が悪化した場合又は悪化の懸念がある場合 には、上記報告内容を踏まえ、必要に応じ、その改善に向けた措 置を講じる。 モニタリング、 ポートフォリオ マージメントの監 視・牽制 社外取締役 (監視・牽制) 監査役 管理財務部 管理グループ モニタリング、 ポートフォリオ管理 (監視・牽制) 投資対象事業 出資等の業務の 推進 事業推進部 モニタリング及びポートフォリオ管理は、管理財務部を主管部署と している。管理財務部は、出資等を行う事業推進部から独立してお り、監視・牽制を行っている。 管理財務部は、次のとおりモニタリング及びポートフォリオ管理を実 施する。 <モニタリング> 投資対象事業について内部・外部の情報を活用し、建設・操業 状況、財務状況、収益性等についてモニタリングを実施する。 <ポートフォリオ管理> 将来の収益性低下のリスク軽減のため、国別、セクター別、通 貨別に残高を管理し、投資収支の評価を実施する。 投資先 (監視・牽制) 監査法人 (会計監査) 管理財務部は、投資対象事業に重要事象が発生した場合等には、必 要な措置を講ずる。また、モニタリング結果を踏まえ、投資対象事業の 目的が達成されると判断される場合、又は投資対象事業の収支が悪 化し、投資の回収が困難と判断される場合には、パートナー等の関係 者と協議の上、当該事業からのEXITを検討する。 ― 20 ― (参考3)EXITの基本方針・決定プロセス 基本方針 海外インフラ事業は、相手国政府の関与の下で実施される超長期事業であり、JOINは、事業が継続する 期間は民間企業と共に参画することが基本であると考えている。 しかし、事業運営が安定しJOINの関与の必要性が薄れているといったように、投資の目的が達成され出資 等の売却により投資の回収をし得る場合や、事業の状況等により撤退が適当と判断される場合には、民間 事業者等の関係者と協議の上、JOINの出資等の売却を検討する。なお、売却にあたっては、JOIN自身の ポートフォリオに及ぼす影響も踏まえ検討する。 出資等の売却は、支援業務に関する重要な判断であるため、法律により国土交通大臣の認可が必要とさ れており、投資目的を達成しているか、利益相反の観点から問題無いか等、十分に確認した上で認可する。 決定プロセス 根拠法に基づき、JOINが保有する対象事業者に係る株式等又は債券の譲渡その他の処分を行おうとす るときは、支援決定と同様、海外交通・都市開発事業委員会において決定する。この際、あらかじめ、国土 交通大臣の認可を要する。 情報収集 • • • 売却先の検討 投資目的の達成状況・利益相反等を確認 出資者間で協議 国土交通省への報告・ 意見交換(随時) ― 21 ― 売却先等の決定 (事業委員会) 認可申請 国土交通大臣認可 (参考4)財務状況(27年度決算におけるBS、PLの概要) 会社設立以降、財務大臣から150億円、民間企業から59.45億円の出資(資本金及び資本剰余金)を 受け、27年度においては、以下の2事業に対する支援を実施。 ブラジル都市鉄道事業への支援のため、ガラナアーバンモビリティ株式会社の株式を取得したことにより、 40.3億円を計上。(営業投資有価証券) 米国テキサス高速鉄道事業への支援のため、米国に100%子会社を設立し出資したことにより、46.8億円 を計上。(関係会社株式) ○貸借対照表 科目 資産の部合計 現金及び預金 営業投資有価証券 有形・無形固定資産 関係会社株式 その他の資産 資産合計 ○損益計算書 科目 営業費用 営業外収益 営業外費用 経常利益 法人税、住民税及び事業税 当期純利益 (単位:百万円) 金額 科目 19,684 負債の部合計 10,662 未払金 4,039 その他の負債 115 純資産の部合計 4,682 資本金及び資本剰余金 184 利益剰余金 19,684 負債・純資産合計 (単位:百万円) 金額 1,118 10 12 △1,120 1 △1,121 「営業費用」 人件費相当額5.1億円 デューデリジェンス費用等5.6億円 「営業外収益」 資金運用による受取利息等 「営業外費用」 創立費及び株式交付費の償却等 ※各項目の金額は、単位未満を切り捨てて表示しているため、積み上げと合計が一致しない場合がある。 ― 22 ― 金額 147 60 87 19,536 20,945 △ 1,408 19,684
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