FX Weekly - 三菱東京UFJ銀行

FX Weekly
平成 28(2016)年 11 月 4 日
GLOBAL MARKETS RESEARCH
チーフアナリスト
内田 稔
三菱東京 UFJ 銀行
A member of MUFG, a global financial group
Table of contents
1
今週のトピックス
2
来週の相場見通し
3
来週の経済指標・イベント
4
マーケットカレンダー
1. 今週のトピックス
FOMC は本当に 12 月に利上げ再開を決定するのか?
シニアマーケットエコノミスト
鈴木 敏之
2. 来週の相場見通し
(1) ドル円:トランプリスク受け反落、第 3 のシナリオも
予想レンジ
99.50 ~ 104.50
(2) ユーロ:米大統領選挙結果が、伊国民投票にも影響か
予想レンジ
対ドル:
1.0900 ~ 1.1350
対円:
108.50 ~ 116.00
(3) 人民元:米大統領選を巡り神経質な展開が続こう
予想レンジ
対ドル: 6.7200 ~ 6.8200
対円:
1
FX Weekly | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
14.75 ~ 15.50
FOMC は本当に 12 月に利上げ再開を決定するのか?
12 月 13-14 日の利上
げ再開の告知は見送ら
れた
11 月 1-2 日に、米国で連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され
た。今回も、政策変更は見送られた。FOMC後に発表された声明で
は、利上げ再開に向けて前進があったことをいう文言が含まれてい
たが、昨年 12 月 16 日の利上げ直前の 10 月 28 日の声明にあった次
回の利上げの告知にあたる部分はなかった。市場は、次回の 12 月
13-14 日に利上げ再開を見込んでいるが、実際に利上げに動くかは、
なお流動的なところがある。さらに 2017 年についてみると、
FOMCの経済予測(SEP)は 2017 年末のFF金利を 1.125%(各メン
バーの予測の中位値)とみているが、市場のFF先物は 0.75%で、今
後 1 回の利上げの後はもう利上げがないという見方をしている。
① FOMC 声明の変化
11 月 2 日の FOMC 声
明では、消費景気の判
断を下方修正
今回は経済見通しの公表、記者会見のない会合で、FOMC後に発
せられる声明が公表されただけである。
その声明では、前回の 9 月 21 日からの変化は次の通りである。
広く、12 月の利上げ再開が見込まれているが、それに、いわゆる
ハト派が抵抗している様子が見える。
なお、声明の本文は、次に掲載されている。
(FOMC声明の本文)
http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/monetary/20161102a.htm
(前回のFOMC声明からの変化) <>内は筆者コメントである。
イ) 雇用拡大について、前回は均してみて(on average)雇用
拡大は着実(solid)といっていたが、今回は「均してみて」
がなくなった。<FOMCは雇用の増加状況については懸念、
心配を持っていないと解釈できる。>
ロ) 個人消費は、前回は強い拡大と記していたが、今回は緩や
か(moderate)に変更された。<消費景気の判断としては
下方修正。利上げが言われているが、米国経済の内需の柱
である個人消費の景気判断を下方修正していることになる。
米景気の見方を慎重にみている勢力もいるということであ
ろう。>
ハ) インフレについて、前回は 2%以下で推移しているとして
いたが、今回は年初よりいくばくかの(somewhat)上昇を
みたが、それでも今だに長期の目標である 2%以下での推
移であるとした。<インフレの判断としては上方修正だが、
2%以下であることも強調された。下記のインフレ補填の
記述とともにFOMC内の意見対立の強さが見える。>
ニ) 市場のみるインフレ補填(債券市場のインフレ予測である
が、FOMC声明では ‘inflation compensation’ という)は、
上昇したが、低いままである。
2
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
ホ)
前回より利上げ再開に
近づける言い方だが、
次回利上げの告知は見
送り
インフレについて、前回は 2%に向かうがエネルギー価格
の低下によって低位にとどまるとみているとしていた。今
回は、その低位にとどまる見通しが削除された。<インフ
レの判断としては上昇修正。原油価格が一頃より上昇した
ことをみている。>
ヘ) 政策変更については、前回は利上げに至る可能性が強まっ
た(has strengthened)としたが、可能性が強まり続けた
(has continued to strengthened)とした。また、目標に向
かっているという証拠がさらに揃うのを待つとしていたが、
今回は、さらにいくらかの(some)証拠が揃うのを待つと
した。<このsomeを付したことで、揃わなければならない
証拠が前回の 9 月 21 日時点よりも少なくなったと解釈さ
れよう。>
ト) 採決に、前回はジョージ(Esther L.Geotge)、メスター
(Loretta J.Mester)、ローゼングレン(Eric Rosengren)の
3 人が反対したが、今回はジョージとメスターの 2 人に
減った。<ローゼングレンは、年内利上げの意向は言って
いる。>
ハト派の抵抗は垣間見えるが、声明の変化は、利上げまでに証拠
が揃うのを待つというところの範囲を狭めたことに象徴される通り、
利上げ再開に前進を示したことになる。
② 12 月 14 日の利上げは断定的に見切れない
FOMC内は、強い意見対立がある。利上げ再開に進む意向も、こ
の通り強く示しているが、イエレンFRB議長の姿勢を反映させてい
るとみられる慎重さも、にじみ出ている。昨年 12 月 15 日にFOMC
は利上げを決定したが、その直前の 10 月 28 日のFOMC声明では、
次の会合で利上げに進むことをかなり明瞭に記していた。しかし今
回はそれを見送っている。
12 月 2 日の雇用統計
をみるまで、利上げ再
開の有無は流動的
3
12 月 13-14 日に利上げが再開される可能性は大きいことは、その
通りであるが、なお流動的であることもみておきたい。
イ) 第 3 四半期のGDP成長率は、前期比年率 2.9%という強い
数字が発表されている。その数字をみてのFOMCであるが、
景気判断の総括を変えていない。それどころか、民間最終
需要の柱である個人消費については、上述通り、判断を下
方修正している。思い起こせば、この 6 月も 9 月もFOMC
は利上げの意向を示唆していたが、結局、雇用統計で覆さ
れている。ADPのデータから集計する 10 月の雇用統計は
弱い数字になっていた。12 月 2 日の雇用統計発表をみる、
で、Fedの行動は読みきれないものである。
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
ロ)
インフレ率の見方は上向きに書いているが、そこで関心を
向けたのはエネルギー価格である。確かに原油価格は底入
れしているが、一方で、米国のリグの稼働数が増えている
し、OPEC内の減産の足並みが揃うかに疑問を持たせる動
きも出ている。
第 1 図: 予想インフレ率と原油価格の推移
(%)
(%)
3.5
100
原油価格が反発して、
期待インフレ率も下げ
止まるか
3.0
80
60
40
2.5
20
0
2.0
-20
-40
1.5
-60
-80
1.0
04/01
05/01
06/01
07/01
08/01
09/01
10/01
11/01
12/01
13/01
14/01
15/01
16/01
(年/月)
期待インフレ率 FRBの示す5年から先5年のブレークイーブンインフレ率 〈左目盛〉
原油価格(前年同月比) 〈右目盛〉
(資料)Bloomberg 収録のデータで、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
大統領選挙情勢は混迷
政権移行が円滑にでき
ない事態が起きれば、
利上げどころではなく
なる
ハ)
昨年は、このタイミングのFOMC声明で次回の利上げを実
質的に告知したのに、今回は見送った。11 月 8 日の選挙
が近い(近すぎる)からという配慮がみられる。厄介なの
は、その選挙である。目下、クリントン候補の電子メール
の問題が緊迫をみている。過去の大統領選挙で予測精度が
高かったイベント先物のIEM予測市場は、伯仲になってし
まっている。トランプ候補が当選の場合、その主張からみ
ると、米国の政策運営は不連続になる。この先どうなるか
わからないという不確実性の高まりが見込まれる。また、
クリントン候補についても、この電子メールの再捜査の問
題はすぐに決着しないだろうから、仮に当選しても大統領
就任式までに訴追される可能性がある。円滑に政権移行が
なされるかに懸念が生じる。また、議会の政策遂行を阻む
構成になるかもしれない。選挙後の政治情勢如何で不確実
性が大きく高まることになれば、万事慎重なイエレンFRB
議長のもとでのFOMCは、利上げを見送るだろう。
12 月 13-14 日の利上げ再開の可能性は大きいとしても、当日、利
上げ決定の声明がだされるまで決め付けられないことをみておくべ
きであろう。
③ 今後の米国金融政策
米景気の拡大の勢いは
失われている
4
また、大きな問題が浮上している。市場は、キャンペーンともい
えるFOMCメンバーの連続的な利上げについての発言もあって、12
月 13-14 日の利上げの可能性は高いとみている。しかし、来年につ
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
いてみると、追加の利上げはかなり限定的にしかみていない。FF先
物では、2017 年の利上げは 0~1 回しか見込まれていないLMCI
(労働市場情勢指数)は、マイナスで推移している。また、GDP成
長率の趨勢と実際のGDP成長率の差は重要な景気把握の指標である
が、この数字もマイナス圏にあり、これが深まると過去はNBERの
認定する景気後退に陥っている。追加利上げを市場が慎重にみるの
は、当然といえよう。
第 2 図: LCMI の推移
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
-60
76/08
81/08
86/08
91/08
96/08
景気後退
01/08
06/08
11/08
16/08
(年/月)
LMCI
(資料)FRB、NBER のデータにもとづき、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
第 3 図: GDP 成長率 ~ 趨勢からの乖離はマイナス圏
(%)
6
マイナス圏
で推移
4
2
0
-2
-4
-6
70/12
75/12
80/12
85/12
景気後退
90/12
95/12
00/12
05/12
10/12
実質経済成長率の実績-趨勢(HPフィルター)
15/12
(年/月)
(資料)米商務省、NBER のデータにもとづき、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
12 月 13-14 日に本当に利上げするかは、大統領選挙、雇用統計は
じめとした経済指標を確認してからの決断のところがある。さらに、
米経済は景気拡大の成熟に達していて、拡大の勢いは鈍るとみられ、
仮に利上げ再開があったとしても追加利上げの余地は限定的という
見方をしておきたい。
シニアマーケットエコノミスト
5
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
鈴木 敏之
(1) ドル円:トランプリスク受け反落、第 3 のシナリオも
今週のレビュー
一度は刑事責任を問わないとしていた米連邦捜査局(FBI)は先
週 28 日、米大統領選の民主党候補クリントン氏のメール問題に関
連する調査再開を表明した。それ以来、共和党候補のトランプ氏が
クリントン氏を猛追(第 1 図)。トランプ氏は、テレビ討論会で 3
連敗を喫したとされた上、女性蔑視発言などから一時は敗戦が濃厚
とまで言われたが、一部の世論調査ではクリントン氏を再び逆転し
たと報じられた。これを受け、今週の市場では、トランプ氏が大統
領選に勝利し、政策手腕や不連続性などが嫌気され、市場が混乱に
陥る「トランプリスク」への警戒が一気に高まった。このため、先
週 28 日に一時は 105.54 と約 4 ヶ月ぶりの高値を記録していたドル
円も、米国の株式相場の下落と歩調を合わせて軟調に推移。本邦祝
日の 3 日には一時 102.55 の週間安値を記録するなど、「リスク回
避の円買い」も意識されている(第 2 図)。米国の大統領選は、州
ごとに割り振られた選挙人総取り制となっているため、依然として
クリントン氏有利とされているが、全く予断を許さない状況となっ
てきた。
第 1 図:両候補者支持率の推移(世論調査の平均)
第 2 図: 今週のドル円相場
(%)
52
(円)
105.5
50
105.0
48
104.5
46
104.0
↑円安

44
42
103.0
40
102.5
↓円高
38
7
8
9
クリントン氏
10
11
(月)
トランプ氏
(資料)Real Clear Politics より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
日銀、再び目標達成時
期先送り+ノーアク
ションのポリシーミッ
クス
6
103.5
102.0
10/31
11/1
11/2
11/3
11/4
(月/日)
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
こうしたことを横目に、今週は日米にてそれぞれ金融政策決定会
合、連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、いずれも政策の現
状維持を決めている。但し、日銀に関して言えば、昨年以来、5 度
目となる物価安定目標の先送り(2017 年度中⇒2018 年度ごろ)を
決めたにもかかわらず、物価上昇へのモメンタムは不変との理由か
ら追加緩和を見送っている。市場では、目標達成に向けた政策遂行
能力や闘志、そもそもの政策効果への疑念が募ったと考えられる。
とは言え、今年に入ってから日銀は既に、1 月にマイナス金利導入
を決定し、7 月にもETFの買い入れ額倍増など相次いで追加緩和を
実施している。その上、9 月には、1 月に導入したばかりの「マイ
ナス金利付き量的・質的金融緩和」から「長短金利操作付き量的・
質的金融緩和」へと大幅な金融政策の枠組みの見直しを行なうなど、
政策の出入りが激しいとの印象は否めない。「政策の逐次投入はし
来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
ない」とのポリシーを貫徹するなら、当面の間、長期金利やイール
ドカーブの操作性を見極めることに専念すると考えられ、追加緩和
は見送られよう。但し、「経済物価情勢の展望」にて物価の上振れ、
下振れの一因に、今後の為替相場の変動を踏まえた輸入物価指数を
明記している通り、日銀は物価安定目標に対する脅威として円高進
行を強く警戒しているはずだ。改めてドル円が 100 円に絡んでいく
場面では、追加緩和の可能性も高まろう。もっとも、かねて指摘し
てきた通り、9 月に日銀が示した追加緩和策のメニューは、いずれ
も円高へのブレーキとしての効果をあまり期待できない(第 1 表)。
米国の年内利上げへの期待といった外的要因によってドル円相場が
持ち直したことから、9 月の「総括的な検証」を経て長期国債の買
い入れ額を減額した後も市場では大きな混乱はみられていない。こ
の為、日銀が円滑かつ無難に長期戦へシフトしたとの前向きの評価
もきかれる。ただ、裏を返せばこれは日銀の金融政策による為替相
場へ与えるインパクトが低下した可能性を示すものとも言える。今
後、日銀の金融緩和による円高抑制効果の真価は、円高局面でこそ
試されることになるはずだ。
第 1 表: 日銀が 9 月に示した追加緩和メニューと「円高ブレーキ役」としての課題
メニュー
①
短期政策金利の引き下げ(マイナス金
利の深堀り
② 長期金利操作目標の引き下げ
③ 資産買入れの拡大
④ マネタリーベース拡大ペースの加速
円高へのブレーキとしての課題
マイナス金利政策の副作用が意識され、名目
金利の低下幅と同程度かそれを上回る予想物
価上昇率の低下を招き、かえって予想実質金
利を押し上げるおそれ(円高要因)
同上
対象を国債とすれば、量の限界論が付きまと
い、社債などその他の資産であれば、市場規模
が小さい。また、(黒田総裁が明確に否定してい
る)外債を対象とするなら、国際的な説明が求
められよう。
欧米をはるかに上回る規模で実施していなが
ら、デフレを克服できておらず、そもそもの効果
が疑問視される。

(資料)三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
FOMC、利上げへの間
合い詰めるも時期未定
7
対するFOMCも、予想通り政策の現状維持を決定し、利上げは次
回 12 月会合以降へと持ち越された。前回の声明文と比較すると、
利上げに向けて間合いがいくらか詰まったことを示したものの、次
回 12 月利上げを明確に織り込ませる表現は見送られている(第 2
表)。12 月のFOMCまでに、本日を含めて雇用統計の発表を 2 回残
している上、12 月に利上げを行なう場合、高官発言を通じて市場
に織り込ませる時間的猶予はまだ残されている。大統領選の混戦が
見込まれるこのタイミングで、敢えて利上げへのシグナルを明確に
発することは控えたと言えよう。米国の景気拡大が、既に 8 年目に
入っていることを考慮すると、先送りすればするほどかえって景気
のピークアウトを迎えてしまい、利上げがやりづらさを増す可能性
がある。この為、市場が現在、8 割程度の確率で織り込んでいる通
り、早ければ 12 月に利上げが決定される可能性は相応にある。但
来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
し、イエレン議長は、労働市場の弛み(スラック)が解消するまで、
多少の物価上昇は容認する意向が強いと考えられる。今後、雇用統
計を始めとする経済指標の動向次第で、まだ利上げの行方は流動的
と言え、結局 12 月のFOMCの決定を見届けるまで、予断を許さな
い状況と言えよう。加えて、当方はかねて指摘の通り、ドル円続伸
に重要なのは次回の利上げ時期ではなく、その後も連続利上げが見
込めるかどうかが重用との立場を維持している。仮に、来週の大統
領選でクリントン氏が勝利した場合、市場では 12 月の利上げを題
材に、感謝祭前後までドル円相場が動意付き、上値を試す可能性も
あるが、次第に上値も重くなろう。
第 2 表: FOMC 声明の主要な変更箇所
前回(9 月 21 日)
The Committee judges that the case for an
increase in the federal funds rate has
strengthened but decided, for the time
being, to wait for further evidence of
continued progress toward
its objectives.
今回(11 月 2 日)
The Committee judges that the case for an
increase in the federal funds rate has
continued to strengthen but decided, for the
time
being, to wait for some further evidence of
continued progress toward
its objectives.
(資料)FRB より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
大統領選の行方とドル
円相場
来週以降のドル円相場を展望する見通する上では、本日の雇用統
計は重要だが、仮に予想を上回った場合も、大統領選挙結果判明ま
で、金融政策の不透明感が残る。ドル円の上昇は抑制されよう。一
方、予想を下回った場合、大統領選挙の不透明感と相俟って、ドル
円が下げ足を速める場面がみられそうだ。とは言え、まずは来週の
大統領選にていずれの候補者が過半数の選挙人を獲得するのか、市
場は固唾を呑んで見守ることとなろう。その際、勝敗のカギを握る
のは、結果の行方を大きく左右する選挙人の割り当てが多い接戦州
となってこよう。また、伝統的に民主党、共和党が強いものの、今
回は対立候補との支持率が拮抗し、不確実性が高い州にも注目が集
まる(第 3 図)。
第 3 図: 米国の大統領選における民主党、共和党の票読み
(資料)Real Clear Politics より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
青はクリントン氏、赤はトランプ氏優勢の州。色の濃淡は確度を示し、薄い青は共和党が、薄い赤は民主党が追い上げてい
ることを示す。灰色は接戦を意味する。
8
来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
中でも、選挙人の割り当て数が多い以下 6 つの州が注目されそう
だ。いずれかの候補がこれらの州において優位に選挙戦を進めた場
合、早ければ日本時間の 9 日正午前後には大勢が判明し、市場が動
意付くと見込まれる(第 3 表)。
第 3 表:特に 注目が集まる 6 つの州と開票が始まる時間(9 日の日本時間)
開票開始時間
州
選挙人の数
(日本時間)
ヴァージニア
13
9:00
ジョージア
16
9:00
ノースキャロライナ
15
9:30
オハイオ
18
9:30
ペンシルバニア
20
10:00
フロリダ
29
10:00
(資料)Real Clear Politics などより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
可能性低くない「第 3
のシナリオ」
しかし、今回はクリントン氏勝利、トランプ氏勝利の場合に加え、
第 3 の可能性として選挙人の獲得数が拮抗するなどして結果判明が
翌週以降へと持越しとなる可能性もゼロではない。例えば、2000
年の大統領選では、共和党候補ブッシュ氏と民主党候補ゴア氏の獲
得選挙人が拮抗し、カギを握るフロリダ州の再集計が決定。最終的
に結果が判明したのは、投票日(11 月 7 日)から 1 ヶ月以上も経過
した 12 月 12 日となった。今回も両者の支持率が接近しており、
2000 年のケース再来となる可能性は低くない。さらに、今回は、
トランプ候補が敗北した場合に結果を受け入れるかどうか明言を避
けており、前例のない波乱も懸念される。対するクリントン候補が
敗れた場合も、投票日直前のFBIによる調査再開の公表を連邦法違
反であると主張する可能性がある。こうして考えると、来週の段階
では、結果は大きく分けて 3 通りが考えられる。現段階では、クリ
ントン氏勝利なら、まずは市場の緊張が和らぎ、リスク資産の上昇
に連れ、ドル円も小反発する可能性が高い。但し、同氏はTPP(環
太平洋戦略的経済連携協定)への反対姿勢を示していることから、
保護主義的な主張が連想されれば、寧ろドル安誘導が意識される可
能性がある。また、トランプ氏が勝利した場合、直後は 6/24 同様、
瞬間的に 100 円を割り込む場面もみられよう。但し、今後の情勢を
見極めたいとの見方から、比較的短期間の内に買い戻しが強まる可
能性もある。こうしたことを踏まえ、現時点では来週および年内に
関して、以下のように予想する(第 4 表)。
第 4 表:大統領選の結果とドル円の値動き予想のマトリックス
市場の緊張が和らぎ、ドル円は一時 104 円台を回復。但し、材料出尽くしから続伸を阻まれ、
来週
103 円台まで小緩んで越週。
(ケース①)
クリントン氏勝利
今後の米金融政策が注目される平時に戻る。但し、経済指標も強弱まちまちとなり、来年以降
年内
の連続利上げを見込みにくい状況に。次第にドル円は軟化し、100 円割れが視野に入る。
強いリスク回避の動きが台頭。ドル円は最大で 100 円割れも有り得よう。その後、買戻しが強
来週
まるが、上値を抑えられ、週末は 100 円大台を回復するのがやっとか。
(ケース②)
トランプ氏勝利
政策の不透明感を理由に、FOMC は 12 月の利上げを見送りへ。ドル円は下げ足を速め、100
年内
円を大きく下回り 95 円程度へ達するおそれも。
トランプリスクが意識され、ケース②ほどではないにせよ、ドル円下落。100 円前後に迫る場面
来週
も。
(ケース③)
判明持ち越し
2000 年の例を挙げれば、結果判明まで 1 ヶ月近くを要することから、12 月の利上げ観測が大
年内
きく後退。リスク回避的な雰囲気も残ることから、ドル円は軟調に推移し、100 円割れへ。。
(資料)三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
9
来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
長期的にみれば大統領
の所属政党とドルの動
向は関連性が低い
尚、長期的にみると、一般的に民主党は保護主義色が濃いことか
ら、通貨安志向が強いとみなされ、ドル安が連想される。一方の共
和党は小さな政府が標榜されることから、かえって民間の企業活動
が活発化し、これが旺盛な対内投資を誘発。ドル高を招くとの見方
が多い。しかし、実際には、必ずしも大統領の所属する政党とドル
相場との間に明確な関連性はみられない(第 4 図)。当然ながら議
会との捻れによって、大統領の意向が政策に反映される程度もまち
まちだ。しかし、足元では一昨年来、ドル高が続いた後であり、一
段とドル高を招くおそれのある政策は手控えられる可能性が高い。
今回の大統領選挙や上下両院の選挙結果によらず、次第にドル高の
程度は和らいでいくものと考えられる。
第 4 図:米国大統領の所属政党と米ドルの名目実効相場
民主党
(カーター)
共和党
(レーガン)
共和党
(ブッシュ父)
民主党
(クリントン)
共和党
(ブッシュ息子)
民主党
(オバマ)
180
(ドル高)
170
160
150
140
130
120
110
100
90
(ドル安)
80
77
79
81
83
85
87
89
91
93
95
97
99
01
03
05
07
09
11
13
15 (年)
(資料)BIS などより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
予想レンジ
ドル円:99.50 ~ 104.50
チーフアナリスト
10 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
内田 稔
(2) ユーロ:米大統領選挙結果が、伊国民投票にも影響か
今週のレビュー
米大統領選挙を間近に控える中、先行き不透明感の高まりを受け
リスク回避の動きが強まった。足元では米年内利上げへの期待から
ドル高が進んでいたが、ポジション調整の巻き戻しが入るとユーロ
ドルは強含む展開となった。
ユーロドルは 1.0982 で寄り付いた(週間安値 1.0936)。米大統
領選挙を間近に控える中、前週に、米大統領選民主党候補であるク
リントン氏のメール問題についてFBIが調査を再開することが、更
に今週半ばに、米大統領選挙戦の主要な世論調査にてトランプ候補
が優勢であることが報じられた。
足元で米年内利上げへの期待の高まりを受けドル高が進行してい
たが、米大統領選挙の先行き不透明感の高まりからポジション調整
が入りドルが反落。ユーロドルは、前週安値 1.0851 から急速に切
り返し、高値 1.1126 を示現し 1.11 付近を底堅く推移した。
第 1 図: 今週のユーロドル相場の推移
(ドル)
1.120
↑ユーロ高
1.115
1.110
1.105
1.100
1.095
↓ユーロ安
1.090
10/31
11/1
11/2
11/3
11/4
(月/日)
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
利上げへの期待が依然として燻る中、10 月米雇用統計、並びに、
米大統領選挙の結果に注目が集まる。ユーロドルは、流動的な米国
の情勢を受け値幅の拡大も見込まれるが、ユーロ固有の材料を見た
場合、緩やかながらも徐々に底堅さを増していくと予想する。
ユーロ圏の経済指標は
総じて弱くは無い結果
が多い
足許のユーロ圏の景況感は、ドイツの経済指標に良好な結果が多
く、欧州各国の経済指標も総じて弱くもなく安定した成長が続いて
いる。10 月 31 日に公表されたユーロ圏の対前年比での第 3 四半期
実質GDP(結果 1.6%、前回 1.6%)やHICP(結果 0.5%、前月 0.4%)
は市場予想通りまずまずの結果となった。また、11 月 2 日と 3 日に
発表された失業率は、ユーロ圏で緩やかな低下基調が続き、ドイツ
は過去最低水準を記録した(第 2 図、第 3 図)。
英EU離脱決定による影響が現状では限定的であることや、原油
価格の持ち直しが好感されており、欧州全体の景気に底堅さがみら
れる。もちろん、依然として英EU 離脱交渉プロセスの不透明感や、
原油価格の先行きなどが不安材料ではあるが、幾分か警戒感は和ら
いでいるといえよう。
11 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
第 2 図:物価上昇の兆しが見られる
第 3 図:失業率の低下と実質 GDP の推移
(%)
(ドル)
140
(%)
13
(%)
3
2
110
11
80
9
2
1
0
0
-1
11
12
13
ユーロ圏HICP(左目盛)
北海ブレント価格(右目盛)
14
15
16
50
7
20
5
(年)
-2
11
12
13
14
ユーロ圏失業率(左目盛)
ユーロ圏実質GDP(右目盛)
ドイツHICP(左目盛)
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
15
16
(年)
ドイツ失業率(左目盛)
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
市場は「過度な」追加
緩和期待を高めるが、
追加緩和というよりも
あくまでも微調整
当方は、12 月 8 日開催予定のECB 理事会にて、①2017 年 3 月ま
でとする資産買入策の期限を最低でも 6 ヶ月間延長し、②買入対象
資産の条件を一部変更すると予想している。
マーケットでは依然として追加緩和への期待も残る(第 4 図)。
但し、資産買入策の期限の延長や買入対象資産の条件変更を決定し
た場合、追加緩和というよりもあくまでも現行の政策の円滑な実施
を狙った微調整と考えられる。
追加緩和策に対し
ECB メンバーは消極
的な姿勢を見せ始めた
緩和策の長期化に伴い実体経済への効果が逓減しており、財政規
律や金融機関の健全性、収益性悪化といった弊害に注目が集まる中、
追加緩和策の拡大は寧ろ金融政策の限界を想起させかねない。
最近になってドラギECB総裁をはじめECBメンバーから追加緩和
による弊害を示唆する発言がやや目立ち始めており、一部マーケッ
トが期待するような緩和策の一段の拡大に対して消極的な姿勢が読
み取れる(第 5 図、第 1 表)。
第 4 図:短期勢によるユーロショートポジションの推移
第 5 図:オプション市場は先行きユーロ高に警戒
(千枚)
1
100
EURUSDRR3M
ユーロドル上昇
シカゴ先物ポジション
0
50
ユーロドル下落
ユーロ・ロング
0
-1
-50
-2
-100
-3
-150
-4
-200
ユーロ・ショート
-250
-5
11
12
13
14
15
16
(年)
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
12 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
11
12
13
14
15
16
(年)
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
米大統領選挙結果が、
イタリア国民投票にも
影響か
この為、足許のユーロ圏やドイツ経済指標を勘案すると、次回
ECB理事会にて追加緩和に対し慎重な姿勢が示された場合はもちろ
ん、微調整が行われた場合であっても追加緩和期待が後退する可能
性が高く、ユーロは底堅く推移すると予想する。
ユーロにとって、米国イベントを通過すれば、次は 12 月 8 日に
向けたECBによる金融緩和策に対するスタンスが材料となろう。
尚、米大統領戦を巡ってはクリントン候補勝利ならばドル買い圧
力が勝ると考えられる。但し、前述の通りその場合もユーロドルの
下値不安は限定的と予想する。一方、トランプ候補勝利ならば、ド
ルが下落すると予想されるが、12 月 4 日に実施予定のイタリア国
民投票の行方にも不透明感が強まることからユーロ安も想起される。
結果的にユーロも上値も重くなり、ユーロ円の下げ幅が拡大しよう。
第 1 表:ECB メンバーによる発言内容
名前
ドラギ ECB 総裁
クーレ ECB 専務理事
発言内容
ユーロ圏のインフレ率に関し、2018 年遅くか 2019 年初めに ECB の目標に到達する可能性がある。
物価安定が持続可能な形で達成できれば、緩和措置を解除する。
低金利政策と潤沢な資金供給が金融安定を脅かす恐れがあると ECB は十分に認識している。
金利政策は限界に近づいており、効果を発揮する余地は小さくなっている。
メルシュ ECB 専務理事
超緩和策が実施されている期間が長引くほど、効果は薄れていく可能性がある。
ユーロ圏では追加的な融資が失速。マイナス金利が融資抑制に繋がっているとの指摘がある。
プラート ECB 専務理事
潜在成長率が低迷すれば雇用・投資・信頼感が脅威にさらされる。各国政府は景気支援を。
ノボトニー・
オーストリア連銀総裁
ビルロワドガロー・
フランス中銀総裁
ビスコ・
イタリア中銀総裁
リンデ・
スペイン中銀総裁
レーン・
アイルランド連銀総裁
予想レンジ
金融政策は成功しているが、何を達成できるかには限界がある。財政・構造改革による支援が必要。
マイナス金利という手段は、有用だが限界がある。金融政策はまだ限界に達していない。
資産買入プログラムについて、いつ、どのように終了させるかは経済指標次第。
資産購入プログラムは突如ストップできない。いかなる縮小も、緩やかなペースで実施することが重要。
マイナス金利は銀行収益を圧迫する可能性はあるが、影響は経済指標には表れていない。
ユーロドル:1.0900 ~ 1.1350
ユーロ円:108.50 ~ 116.00
チーフアナリスト
13 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
内田 稔
井上 雅文
(3) 人民元:米大統領選を巡り神経質な展開が続こう
今週のレビュー
週初 6.77 絡みで寄り付いたオンショア人民元は、早々に安値と
なる 6.7782 を示現した。しかし、米大統領選を巡る思惑からドル
売りが強まると一転、11/3 には、高値となる 6.7569 まで反発した。
引けにかけて小反落するも下値は堅く、6.76 絡みで越週しそうだ
(第 1 図)。対円相場は、週初に高値 15.52 円を示現するも、米大
統領選を巡る思惑からリスク回避志向が強まると一転、11/3 には、
安値となる 15.16 円まで下落した。引けにかけて持ち直すも上値は
重く、結局 15.26 付近で越週する見通しだ。
第 1 図 : オンショア人民元相場の推移
(USDCNY、逆目盛)
6.10
6.20
↑ 人民元高
6.30
6.40
6.50
6.60
6.70
6.80
15/01
15/04
15/07
15/10
16/01
↓ 人民元安
16/04
16/07
16/10
(年/月)
(資料) Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
予想レンジ
国家統計局が 11/1 に発表した 10 月の製造業PMI指数は、市場予
想となる 50.3 を大幅に上回り、約 2 年 3 ヶ月ぶり高水準 51.2 を記
録した。しかし、内訳を詳細にみると、新規受注(52.8)および生
産(53.3)による寄与度が大きく、インフラおよび不動産投資の拡
大、減税(小型車)に伴う自動車販売の好調さに下支えされた構図
が浮き彫りとなった。事実、新規輸出受注(49.2)、雇用環境
(48.8)は依然として冴えず、足元の楽観ムードが持続するとは考
え難い。むしろ、政府および当局が住宅価格抑制策を相次いで発表
する中、住宅ブームの沈静化が、不動産開発投資や関連消費の下振
れを通じ、中国経済に対する先行き不安を高めるリスクに警戒が集
まる。当方では引き続き、中国経済の緩やかな減速を予想する。尚、
来週は、11/7 の外貨準備、11/8 の貿易統計、11/9 の物価指標等に注
目が集まる。①外貨準備の更なる減少は、当局による介入余力への
不信感を高める他、②輸出統計の下振れも、当局による元安誘導
(容認)を想起させ得る。市場予想を下回った場合には、共に元安
要因となるだろう。もっとも、来週は米大統領選がメインイベント
だ。足元では両候補者の支持率が拮抗するなど、トランプリスク顕
在化に伴う金融市場の不安定化も警戒されよう。クリントン決定な
ら、ドルの買い戻しが誘発され、元は再び「6.80」を試すだろう。
トランプ決定なら、不透明感から対主要通貨でドル売りが強まり、
元には上昇圧力が加わるだろう。いずれにせよ、市場全体のボラ
ティリティ拡大が見込まれる中で、想定外の値幅に留意が必要だ。
ドル人民元:6.7200 ~ 6.8200
14 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
人民元円:14.75 ~ 15.50
アナリスト 藤瀬 秀平
来週の主な経済指標
7 日 (月)
8 日 (火)
19:00
5:00
14:00
14:00
16:00
16:00
11 日 (金)
4:00
ユ
米
日
日
独
独
中
米
日
中
中
日
日
日
米
中
米
12 日 (土)
0:00
米
小売売上高(前月比、9 月)
消費者信用残高(9 月・億ドル)
景気一致指数(9 月速報)
景気先行指数(9 月速報)
鉱工業生産(前月比、9 月)
貿易収支(9 月・億ユーロ)
貿易収支(10 月・億ドル)
求人労働異動調査(9 月・万人)
経常収支(9 月・億円)
消費者物価指数(前年比、10 月)
生産者物価指数(前年比、10 月)
景気ウォッチャー調査-現状(10 月)
景気ウォッチャー調査-先行き(10 月)
機械受注(前月比、9 月)
新規失業保険申請件数(11/5・万件)
マネーサプライ M2(前年比、10 月)*
財政収支(10 月・億ドル)
米市場一部休場
ミシガン大消費者信頼感指数(11 月速報)
9 日 (水)
0:00
8:50
10:30
10:30
14:00
14:00
8:50
22:30
8:50
18:15
1:00
21:45
2:20
17:00
1:45
3:30
8:50
11:00
23:15
23:30
日
ユ
ユ
米
米
ユ
ユ
米
日
米
米
ユ
ユ
ユ
米
日銀金融政策決定会合議事要旨(9/20, 21 分)
コンスタンシオ・ECB 副総裁講演
ラウテンシュレーガー・ECB 専務理事講演
エバンス・シカゴ連銀総裁講演
エバンス・シカゴ連銀総裁講演
プラート・ECB 専務理事講演
クーレ・ECB 専務理事講演
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
日銀金融政策決定会合主な意見(10/31, 11/1 分)
ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
ブラード・セントルイス連銀総裁講演
コンスタンシオ・ECB 副総裁講演
メルシュ・ECB 専務理事講演
コスタ・ポルトガル中銀総裁講演*
フィッシャー・FRB 副議長講演
ユ
日
ユ
米
米
ユ
米
日
米
ユーロ圏財務相会合
10 年債入札
EU 経済・財務相理事会
大統領選挙一般投票 / 議会選挙
3 年債入札
2 年債入札
10 年債入札
30 年債入札
30 年債入札
10 日 (木)
中央銀行関連
7 日 (月)
8 日 (火)
9 日 (水)
10 日 (木)
v
11 日 (金)
23:00
その他
7 日(月)
8 日(火)
9 日(水)
10 日(木)
11 日(金)
12:45
3:00
19:35
3:00
12:45
3:00
※市場予想は Bloomberg 調査中央値
時刻は日本時間
*印は作成日(11/4)現在で未確定のもの
15 来週の経済指標・イベント | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
予想
▲ 0.5%
175.00
112.1
100.4
▲ 0.2%
230.0
519.0
11.4%
▲ 819
前回
▲ 0.1%
258.73
112.0
100.9
2.5%
201.0
419.9
544.3
20,008
1.9%
0.1%
44.8
48.5
▲ 2.2%
26.5
11.5%
334
87.3
87.2
19,979
2.1%
0.9%
44.3
47.5
▲ 2.0%
マーケットカレンダー
月
火
水
2016/11/7
8
米/消費者信用残高(9 月)
ユーロ圏/小売売上(9 月)
日/日銀金融政策決定会合
米/求人労働異動調査(9 月)
独/鉱工業生産(9 月)
貿易収支(9 月)
議事要旨(9/20,21 分) 中/貿易収支(10 月)
日/景気動向指数速報(9 月)
木
中/消費者物価指数(10 月)
生産者物価指数(10 月)
日/国際収支速報(9 月)
10
14
対外対内証券売買契約等
の状況(10 月)
景気ウォッチャー調査(10 月)
15
ユーロ圏/鉱工業生産(9 月)
中/鉱工業生産(10 月)
小売売上(10 月)
主な意見(10/31,11/1 分)
機械受注(9 月)
16
米/生産者物価指数(10 月)
鉱工業生産(10 月)
設備稼働率(10 月)
証券投資収支(9 月)
米・リッチモンド連銀総裁講演
米・サンフランシスコ連銀総裁講演 米・ボストン連銀総裁講演
日・黒田日銀総裁挨拶/会見
米・フィッシャーFRB 副議長講演
米・セントルイス連銀総裁講演
米・フィラデルフィア連銀総裁講演
EU 経済・財務相理事会
米・10 年 TIPS 債入札
日/貿易収支速報(10 月)
米/住宅着工件数(10 月)
建設許可件数(10 月)
消費者物価指数(10 月)
フィラデルフィア連銀景況
指数(11 月)
ユーロ圏/ECB 理事会議事録
EU 新車登録台数(10 月)
22
米・セントルイス連銀総裁講演
23
24
米/FOMC 議事要旨(11/1, 2 分) 独/Ifo 景況指数(11 月)
耐久財受注速報(10 月)
FHFA 住宅価格指数(9 月)
(11 月)
新築住宅販売(10 月)
ユーロ圏/製造業 PMI 速報
サービス業 PMI 速報
米・7 年債入札
日市場休場
米・5 年債入札
28
29
(都区部 11 月、全国 10 月)
12/1
米/地区連銀経済報告
米/建設支出(10 月)
ADP 雇用統計(11 月)
ISM 製造業指数(11 月)
(10 月)
ケース・シラー住宅価格指数
個人所得・消費支出(10 月)
自動車販売(11 月)*
(9 月)
シカゴ PM 景況指数(11 月) ユーロ圏/失業率(10 月)
CB 消費者信頼感指数
(11 月) ユーロ圏/消費者物価指数速報 中/製造業 PMI(11 月)
ユーロ圏/欧州委員会景況指数
(11 月) 日/法人企業統計(3Q)
(11 月) 日/鉱工業生産速報(10 月)
独/消費者物価指数速報
住宅着工戸数(10 月)
(CPI、11 月)
日/完全失業率(10 月)
家計調査(10 月)
欧州議会本会議(~1 日)
16 マーケットカレンダー | 平成 28(2016)年 11 月 4 日
25
米/卸売在庫速報(10 月)
英/GDP 速報(3Q)
日/消費者物価指数
米市場休場
30
米/GDP 改定(3Q)
*印は作成日(11/4)現在で日程が未確定のもの
18
米/景気先行指数(10 月)
ユーロ圏/経常収支(9 月)
米/中古住宅販売(10 月)
ユーロ圏/消費者信頼感指速報
米・2 年債入札
欧州議会本会議(~24 日)
ユーロ圏/マネーサプライ M3
米・フィッシャーFRB 副議長講演
米一部市場休場
17
米/輸出入物価指数(10 月)
NY 連銀景況指数(11 月)
小売売上(10 月)
企業在庫(9 月)
都市部固定資産投資(10 月)
日/GDP 速報(3Q)
ユーロ圏/貿易収支(9 月)
独/ZEW 景況指数(11 月)
21
11
米/財政収支(10 月)
米/ミシガン大消費者信頼感指数
中/マネーサプライ M2(10 月)*
速報(11 月)
日/日銀金融政策決定会合
米・大統領選挙一般投票 /
議会選挙
米・シカゴ連銀総裁講演
米・ミネアポリス連銀総裁講演
米・3 年債入札
米・サンフランシスコ連銀総裁講演 米・セントルイス連銀総裁講演
EU 経済・財務相理事会
米・10 年債入札
米・30 年債入札
ユーロ圏財務相会合
独/小売売上(10 月)*
金
9
2
米/雇用統計(11 月)
ユーロ圏/生産者物価指数
(10 月)
照会先:三菱東京UFJ銀行 グローバルマーケットリサーチ
チーフアナリスト 内田 稔
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139189)、英国金融行為監督機構の規制とプルーデンス規制機構の限定された規制の対象となっています。英国プルーデンス規制機構によるBTMUロンド
ン支店の規制の範囲の詳細は、ご請求いただいた方にお渡ししております。
17 FX Weekly | 平成 28(2016)年 11 月 4 日