経過措置料金規制に対する意見への見解 <意見募集期間:9月9日(金)~10月8日(土)> 整理 No. 意見 No. 意見 回答 長野県の消費者から見た時、現在の計画では長野県で事業を行う全て の都市ガス事業者が指定されず、自由に料金値上げを行うことが可能に なります。現時点で新規参入も見通せず、実質的な選択の自由がない中 で、LPガス料金の方が高い現状を踏まえるならば、自由化と同時に全県 で値上げが行われる事態も想定されます。また電気やLPガス等エネル ギーの選択肢があるのはガス供給の設備等の関係で一般的に持ち家の 新築、改築時に限られ、現実的には電気のような消費者の選択はできま せん。集合住宅においてはそうした選択も消費者は行えず、LPガス事業 者の一部で発生しているような不透明な料金体系が都市ガスに生まれて くることも考えられます。そうした場合には、少なくとも長野県においては、 消費者にとって「ガス自由化は、消費者利益を何らもたらさない、失敗で 1 あった」と評価せざるを得ません。そのような結果を生み出した場合、「ガ ス自由化とは地方切り捨ての政策」との評価となると考えます。 今回、経済産業省は、「適正な競争環境が確保されている」と評価して 「指定しない」と判断しているわけですが、も長野県内の都市ガス事業者 が対象事業者として指定されない場合、実質的な「規制なき独占」による 値上げが起きないかどうかを、どのように行政として監視するのか、監視 の具体的な方法を示すべきです。その結果、値上げが起きた場合に、ど のように対処されるのか、その基本方針を示すべきと考えます。 また、県 内の都市ガス事業者は対象事業者として指定されなかった場合は、事業 者自らが検針票などに同封する形でそのことをすべての家庭用消費者に 告知すべきと考えます。 ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日か ら3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全て のガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議 論されました。 「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業 者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小 売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。 すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料 費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値 上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。 「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料 金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくことと なります。 ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な 監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。 また、改正後のガス事業法においては、需要家が料金その他の供給条件 を十分に理解した上で小売供給契約を締結することができるようにするた め、ガス小売事業者に対して説明義務を課すこととしています。 今回経過措置料金規制が課されなかった事業者についても、現行の供給 約款に基づく契約が自由料金としての小売供給契約に切り替わるに当たっ ては、こうした説明義務を履行する必要があることと整理しております。そ の方法については、ダイレクトメールやパンフレット等に供給条件に係る情 報を記載することや、インターネットのウェブサイト上で需要家に閲覧させる 方法等を認めているところです。 こうした説明義務が適切に履行されることにより、事業者から家庭用消費 者への告知は十分に果たされるものと考えております。 2-1 1.武陽ガス株式会社は、福生市・羽村市・武蔵村山を中心に28,634世 帯に独占的に都市ガスを供給してきた事業者であり、供給区域内家庭用 普及率も福生市では41.6%、供給区内では30.8%となっています(経 2 済産業省「平成25年度供給区域内普及率実績(平成27年度供給計画)」)。 当該会社のガス料金の当該地域住民のくらしに与える影響はきわめて大 きいといえます。市民生活への影響の大きさに鑑み、当面経過措置として 小売料金規制を課す対象として指定いただくよう求めます。 御指摘の「供給区域内家庭用普及率(都市ガス普及率)」は、家庭における メーター取付数を一般世帯数で除することにより求めております。 この指標によると、メーター取付数の中には空き家が含まれることから、一 般ガス事業者と、LPガス・オール電化などといった他の財との競争状態を 正しく評価するための指標として適当ではないと判断いたしました。 このため、こうした競争状態を評価するに当たっては、家庭における調定件 数(実際の都市ガス契約件数)を一般世帯数で除した値である「都市ガス 利用率」を用いることが適切であると判断いたしました。 また、そもそも経過措置料金規制とは、他の財との適正な競争関係が認め られない場合に限り、需要家保護のために激変緩和を図る観点から、当該 旧一般ガス事業者に対して、現行の供給約款料金と同程度の水準の規制 料金を残すことを求めることとしたものです。 2-2 2.LPガスとの競争については、STEP2で競争があると評価しています が、新築住宅における競争はあるとしても、既築住宅における競争は、当 該地域において見られません。当該地域では、一般的にLPガス料金の方 が高い状況を踏まえると、都市ガス事業の新規参入がない限り、経過措 置料金規制規制を解除した後に、家庭用都市ガス料金がLPガス水準ま で引き上げられる恐れを否定できません。競争を通じて料金を引き下げる ことが自由化の目的であるにも関わらず、「規制なき独占」の下で料金の 2 引き上げを懸念せざるを得ません。とりわけ、集合住宅においては、都市 ガスからLPガスへの切り替えは物理的に不可能です。多くの集合住宅の 住民にとっては、都市ガス事業の新規参入がない限り、選択権はまったく なく、料金引き上げに対抗する手段もありません。これらの集合住宅の住 民のことを考慮すれば、都市ガス事業者の新規参入が認められるまで、 料金規制を解除すべきでなく、小売料金規制を課す対象事業者として指 定すべきと考えます。 オール電化やLPガスなど他の財との競争が既に生じている都市ガス事業 者については、適正な競争環境の有無を判断するに当たっては、都市ガス 事業者間の競争だけでなく、他の財との競争を考慮することが適当です。 このため、法律上も、経過措置料金規制に係る指定・解除の判断に当たっ ては、ガス小売事業者間の競争関係だけでなく、他の財との競争関係を考 慮することを前提とした規定となっております(「電気事業法等の一部を改 正する等の法律」(平成27年法律第47号)附則第22条第1項及び第28 条第1項)。 また、LPガスやオール電化については、これらを取り扱う事業者に依頼す れば都市ガスからの切り替えが可能であり、こうした切り替えは、基本的に 一般ガス事業者の供給区域においては場所を問わずに行うことができま す。また、御指摘の集合住宅についても、管理組合やオーナーが意思決定 をすることで、現に都市ガスによる供給を受けていた集合住宅について、L Pガスやオール電化への切替えが行われた例は一般的に存在していま す。 3.今回、経済産業省は、「適正な競争環境が確保されている」と評価して 「指定しない」と判断しているわけですが、もし武陽ガス株式会社が対象事 業者として指定されない場合、「規制なき独占」による値上げが起きないか どうかを、どのように行政として監視するのか、監視の具体的な方法を示 2 すべきです。その結果、値上げが起きた場合に、どのように対処されるの か、その基本方針を示すべきと考えます。また、武陽ガス株式会社が対象 事業者として指定されなかった場合は、事業者自らが検針票などに同封 する形でそのことをすべての家庭用消費者に告知すべきと考えます。 ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日か ら3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全て のガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議 論されました。 「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業 者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小 売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。 すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料 費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値 上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。 「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料 金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくことと なります。 ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な 監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。 また、改正後のガス事業法においては、需要家が料金その他の供給条件 を十分に理解した上で小売供給契約を締結することができるようにするた め、ガス小売事業者に対して説明義務を課すこととしています。 今回経過措置料金規制が課されなかった事業者についても、現行の供給 約款に基づく契約が自由料金としての小売供給契約に切り替わるに当たっ ては、こうした説明義務を履行する必要があることと整理しております。そ の方法については、ダイレクトメールやパンフレット等に供給条件に係る情 報を記載することや、インターネットのウェブサイト上で需要家に閲覧させる 方法等を認めているところです。 こうした説明義務が適切に履行されることにより、事業者から家庭用消費 者への告知は十分に果たされるものと考えております。 1-1 2-3 経過措置料金規制に対する意見への見解 <意見募集期間:9月9日(金)~10月8日(土)> 整理 No. 意見 No. 意見 回答 3-1 1.青梅市において、青梅ガス株式会社は、これまで20,225世帯に独 占的に都市ガスを供給してきた事業者であり、供給区域内家庭用普及率 も49.2%となっています(経済産業省「平成25年度供給区域内普及率実 3 績(平成27年度供給計画)」)。当該会社のガス料金の当該地域住民のくら しに与える影響はきわめて大きいといえます。市民生活への影響の大きさ に鑑み、当面経過措置として小売料金規制を課す対象として指定いただく よう求めます。 御指摘の「供給区域内家庭用普及率(都市ガス普及率)」は、家庭における メーター取付数を一般世帯数で除することにより求めております。 この指標によると、メーター取付数の中には空き家が含まれることから、一 般ガス事業者と、LPガス・オール電化などといった他の財との競争状態を 正しく評価するための指標として適当ではないと判断いたしました。 このため、こうした競争状態を評価するに当たっては、家庭における調定件 数(実際の都市ガス契約件数)を一般世帯数で除した値である「都市ガス 利用率」を用いることが適切であると判断いたしました。 また、そもそも経過措置料金規制とは、他の財との適正な競争関係が認め られない場合に限り、需要家保護のために激変緩和を図る観点から、当該 旧一般ガス事業者に対して、現行の供給約款料金と同程度の水準の規制 料金を残すことを求めることとしたものです。 3-2 2.LPガスとの競争については、STEP2で競争があると評価しています が、新築住宅における競争はあるとしても、既築住宅における競争は、当 該地域において見られません。当該地域では、一般的にLPガス料金の方 が高い状況を踏まえると、都市ガス事業の新規参入がない限り、経過措 置料金規制を解除した後に、家庭用都市ガス料金がLPガス水準まで引き 上げられる恐れを否定できません。競争を通じて料金を引き下げることが 自由化の目的であるにも関わらず、「規制なき独占」の下で料金の引き上 3 げを懸念せざるを得ません。とりわけ、集合住宅においては、都市ガスか らLPガスへの切り替えは物理的に不可能です。多くの集合住宅の住民に とっては、都市ガス事業の新規参入がない限り、選択権はまったくなく、料 金引き上げに対抗する手段もありません。これらの集合住宅の住民のこと を考慮すれば、都市ガス事業者の新規参入が認められるまで、料金規制 を解除すべきでなく、小売料金規制を課す対象事業者として指定すべきと 考えます。 オール電化やLPガスなど他の財との競争が既に生じている都市ガス事業 者については、適正な競争環境の有無を判断するに当たっては、都市ガス 事業者間の競争だけでなく、他の財との競争を考慮することが適当です。 このため、法律上も、経過措置料金規制に係る指定・解除の判断に当たっ ては、ガス小売事業者間の競争関係だけでなく、他の財との競争関係を考 慮することを前提とした規定となっております(「電気事業法等の一部を改 正する等の法律」(平成27年法律第47号)附則第22条第1項及び第28 条第1項)。 また、LPガスやオール電化については、これらを取り扱う事業者に依頼す れば都市ガスからの切り替えが可能であり、こうした切り替えは、基本的に 一般ガス事業者の供給区域においては場所を問わずに行うことができま す。また、御指摘の集合住宅についても、管理組合やオーナーが意思決定 をすることで、現に都市ガスによる供給を受けていた集合住宅について、L Pガスやオール電化への切替えが行われた例は一般的に存在していま す。 3.今回、経済産業省は、「適正な競争環境が確保されている」と評価して 「指定しない」と判断しているわけですが、もし青梅ガス株式会社が対象事 業者として指定されない場合、「規制なき独占」による値上げが起きないか どうかを、どのように行政として監視するのか、監視の具体的な方法を示 3 すべきです。その結果、値上げが起きた場合に、どのように対処されるの か、その基本方針を示すべきと考えます。また、青梅ガス株式会社が対象 事業者として指定されなかった場合は、事業者自らが検針票などに同封 する形でそのことをすべての家庭用消費者に告知すべきと考えます。 ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日か ら3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全て のガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議 論されました。 「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業 者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小 売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。 すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料 費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値 上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。 「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料 金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくことと なります。 ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な 監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。 また、改正後のガス事業法においては、需要家が料金その他の供給条件 を十分に理解した上で小売供給契約を締結することができるようにするた め、ガス小売事業者に対して説明義務を課すこととしています。 今回経過措置料金規制が課されなかった事業者についても、現行の供給 約款に基づく契約が自由料金としての小売供給契約に切り替わるに当たっ ては、こうした説明義務を履行する必要があることと整理しております。そ の方法については、ダイレクトメールやパンフレット等に供給条件に係る情 報を記載することや、インターネットのウェブサイト上で需要家に閲覧させる 方法等を認めているところです。 こうした説明義務が適切に履行されることにより、事業者から家庭用消費 者への告知は十分に果たされるものと考えております。 3-3 経過措置料金規制に対する意見への見解 <意見募集期間:9月9日(金)~10月8日(土)> 整理 No. 意見 No. 意見 回答 4-1 1.昭島ガス株式会社は、昭島市を中心に29,093世帯に独占的に都市 ガスを供給してきた事業者であり、供給区域内家庭用普及率も56.4%と なっています(経済産業省「平成25年度供給区域内普及率実績(平成27年 4 度供給計画)」)。当該会社のガス料金の当該地域住民のくらしに与える影 響はきわめて大きいといえます。市民生活への影響の大きさに鑑み、当面 経過措置として小売料金規制を課す対象として指定いただくよう求めま す。 御指摘の「供給区域内家庭用普及率(都市ガス普及率)」は、家庭における メーター取付数を一般世帯数で除することにより求めております。 この指標によると、メーター取付数の中には空き家が含まれることから、一 般ガス事業者と、LPガス・オール電化などといった他の財との競争状態を 正しく評価するための指標として適当ではないと判断いたしました。 このため、こうした競争状態を評価するに当たっては、家庭における調定件 数(実際の都市ガス契約件数)を一般世帯数で除した値である「都市ガス 利用率」を用いることが適切であると判断いたしました。 また、そもそも経過措置料金規制とは、他の財との適正な競争関係が認め られない場合に限り、需要家保護のために激変緩和を図る観点から、当該 旧一般ガス事業者に対して、現行の供給約款料金と同程度の水準の規制 料金を残すことを求めることとしたものです。 4-2 2.LPガスとの競争については、STEP2で競争があると評価しています が、新築住宅における競争はあるとしても、既築住宅における競争は、当 該地域において見られません。当該地域では、一般的にLPガス料金の方 が高い状況を踏まえると、都市ガス事業の新規参入がない限り、経過措 置料金規制規制を解除した後に、家庭用都市ガス料金がLPガス水準ま で引き上げられる恐れを否定できません。競争を通じて料金を引き下げる ことが自由化の目的であるにも関わらず、「規制なき独占」の下で料金の 4 引き上げを懸念せざるを得ません。とりわけ、集合住宅においては、都市 ガスからLPガスへの切り替えは物理的に不可能です。多くの集合住宅の 住民にとっては、都市ガス事業の新規参入がない限り、選択権はまったく なく、料金引き上げに対抗する手段もありません。これらの集合住宅の住 民のことを考慮すれば、都市ガス事業者の新規参入が認められるまで、 料金規制を解除すべきでなく、小売料金規制を課す対象事業者として指 定すべきと考えます。 LPガスやオール電化など他の財との競争が既に生じている都市ガス事業 者について、適正な競争環境の有無を判断するに当たっては、都市ガス事 業者間の競争だけでなく、他の財との競争を考慮することが適当です。こ のため、法律上も、経過措置料金規制に係る指定・解除の判断に当たって は、ガス小売事業者間の競争関係だけでなく、他の財との競争関係を考慮 することを前提とした規定となっております(「電気事業法等の一部を改正 する等の法律」(平成27年法律第47号)附則第22条第1項及び第28条 第1項)。 また、LPガスやオール電化については、これらを取り扱う事業者に依頼す れば都市ガスからの切り替えが可能であり、こうした切り替えは、基本的に 一般ガス事業者の供給区域においては場所を問わずに行うことができま す。また、御指摘の集合住宅についても、管理組合やオーナーが意思決定 をすることで、現に都市ガスによる供給を受けていた集合住宅について、L Pガスやオール電化への切替えが行われた例は一般的に存在していま す。 3.今回、経済産業省は、「適正な競争環境が確保されている」と評価して 「指定しない」と判断しているわけですが、もし昭島ガス株式会社が対象事 業者として指定されない場合、「規制なき独占」による値上げが起きないか どうかを、どのように行政として監視するのか、監視の具体的な方法を示 4 すべきです。その結果、値上げが起きた場合に、どのように対処されるの か、その基本方針を示すべきと考えます。また、昭島ガス株式会社が対象 事業者として指定されなかった場合は、事業者自らが検針票などに同封 する形でそのことをすべての家庭用消費者に告知すべきと考えます。 ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日か ら3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全て のガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議 論されました。 「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業 者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小 売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。 すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料 費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値 上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。 「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料 金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくことと なります。 ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な 監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。 また、改正後のガス事業法においては、需要家が料金その他の供給条件 を十分に理解した上で小売供給契約を締結することができるようにするた め、ガス小売事業者に対して説明義務を課すこととしています。 今回経過措置料金規制が課されなかった事業者についても、現行の供給 約款に基づく契約が自由料金としての小売供給契約に切り替わるに当たっ ては、こうした説明義務を履行する必要があることと整理しております。そ の方法については、ダイレクトメールやパンフレット等に供給条件に係る情 報を記載することや、インターネットのウェブサイト上で需要家に閲覧させる 方法等を認めているところです。 こうした説明義務が適切に履行されることにより、事業者から家庭用消費 者への告知は十分に果たされるものと考えております。 4-3 経過措置料金規制に対する意見への見解 <意見募集期間:9月9日(金)~10月8日(土)> 整理 No. 5-1 5-2 意見 No. 5 意見 回答 経過措置と料金の監視に関して意見を述べます。 公共料金として消費者保護のあった別記の都市ガスの料金が自由料金と なることは、消費者にとって、大きな影響のある変更です。しかしながら、 別記のガス会社の消費者は、その事実を知らされないままに自由料金と なります。 ガス小売登録申請はまだ三大都市圏の電力三社だけで、電力自由化と同 じく地方でのガス小売参入、特にガス導管から孤立する地域では新規参 入が困難です。都市ガスでも新規参入があるのは三大都市圏と思われま すが、ガス料金が自由料金となるのは、それ以外の全国180私営地方ガ ス会社の内、別記170会社の約700万世帯となると考えます。 来年4月の家庭都市ガス自由化を知っている消費者も、電力自由化と同 様に経過措置料金規制は残ると思い安心しています。 そもそも都市ガス自由化の本旨は「他燃料選択ではなく、新たな都市ガス 会社も選べること」にあるはずです。自由料金であるLPガスでは、料金な ど取引に不満があれば、電話一つで販売店を変更することができます。し かし都市ガスでは、都市ガスの新規参入がなく、従来の都市ガス会社が 独占状態であれば、他燃料との競争の激しい新築や業務用ガスでの料金 値下げを、家庭用のガスに転嫁する料金値上も想像されます。 その場合に、既存の賃貸や集合世帯ではオール電化やLPへの他燃料変 更はできません。また年金や低所得家庭には熱源変更負担も大きく、泣き 寝入りしかありません。 別記の対象ガス会社からガス供給を受ける世帯がそれを全く知らず、経 済産業省からの地方での説明会もされす、意見提出の機会も周知されな いまま来年4月から自由料金に変更されることは消費者にとって不意打ち となり、保護に欠けます。 LPガスやオール電化など他の財との競争が既に生じている都市ガス事業 者について、適正な競争環境の有無を判断するに当たっては、都市ガス事 業者間の競争だけでなく、他の財との競争を考慮することが適当です。こ のため、法律上も、経過措置料金規制に係る指定・解除の判断に当たって は、ガス小売事業者間の競争関係だけでなく、他の財との競争関係を考慮 することを前提とした規定となっております(「電気事業法等の一部を改正 する等の法律」(平成27年法律第47号)附則第22条第1項及び第28条 第1項)。 また、LPガスやオール電化については、これらを取り扱う事業者に依頼す れば都市ガスからの切り替えが可能であり、こうした切り替えは、基本的に 一般ガス事業者の供給区域においては場所を問わずに行うことができま す。また、御指摘の集合住宅についても、管理組合やオーナーが意思決定 をすることで、現に都市ガスによる供給を受けていた集合住宅について、L Pガスやオール電化への切替えが行われた例は一般的に存在していま す。 ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日か ら3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全て のガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議 論されました。 「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業 者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小 売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。 すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料 費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値 上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。 「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料 金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくことと なります。 ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な 監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。 また、改正後のガス事業法においては、需要家が料金その他の供給条件 を十分に理解した上で小売供給契約を締結することができるようにするた め、ガス小売事業者に対して説明義務を課すこととしています。 今回経過措置料金規制が課されなかった事業者についても、現行の供給 約款に基づく契約が自由料金としての小売供給契約に切り替わるに当たっ ては、こうした説明義務を履行する必要があることと整理しております。そ の方法については、ダイレクトメールやパンフレット等に供給条件に係る情 報を記載することや、インターネットのウェブサイト上で需要家に閲覧させる 方法等を認めているところです。 こうした説明義務が適切に履行されることにより、事業者から家庭用消費 者への告知は十分に果たされるものと考えております。 今回のパブリックコメントの実施については、経済産業省本省及び各地方 経済産業局においてプレスリリースを行っております。また経済産業省本 省における記者会見の場で、各地方経済産業局においても同様のパブリッ クコメントを実施している旨発表しており、その結果、パブリックコメントを開 始した翌日以降全国紙及び各地方紙により一定の報道がなされたものと 承知しております。 また、今後の一般的なガスの小売全面自由化に係る周知活動としては、資 源エネルギー庁及び電力・ガス取引監視等委員会により、順次全国で説明 会を開催する予定です。 ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日か ら3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全て のガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議 論されました。 「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業 者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小 売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。 すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料 費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値 1今回の意見提出で、別記の都市ガス会社の利用者総数の内、1割にも 上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。 満たない意見しかなかった都市ガス会社は、電気・ガス取引監視等委員 「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料 会や消費者委員会等が改めて見直しを提言するべきです。 金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ 2ガス料金規制の維持については、「ガス自由化についての意見及び要 り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくことと 5 望」として2015 年10 月にガスシステム改革小委員会に提出しました。競 なります。 争状態を確認せずに料金規制撤廃することがないよう、経過措置料金規 ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な 制の廃止は、別記の都市ガス会社ごとに改めて検針票やチラシなどで丁 監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。 寧な周知をして、消費者の理解と賛否の意見を集約してから実施してくだ また、改正後のガス事業法においては、需要家が料金その他の供給条件 さい。 を十分に理解した上で小売供給契約を締結することができるようにするた め、ガス小売事業者に対して説明義務を課すこととしています。 今回経過措置料金規制が課されなかった事業者についても、現行の供給 約款に基づく契約が自由料金としての小売供給契約に切り替わるに当たっ ては、こうした説明義務を履行する必要があることと整理しております。そ の方法については、ダイレクトメールやパンフレット等に供給条件に係る情 報を記載することや、インターネットのウェブサイト上で需要家に閲覧させる 方法等を認めているところです。 こうした説明義務が適切に履行されることにより、事業者から家庭用消費 者への告知は十分に果たされるものと考えております。 経過措置料金規制に対する意見への見解 <意見募集期間:9月9日(金)~10月8日(土)> 整理 No. 意見 No. 意見 回答 6-1 ○ガスシステム改革の目的は『需要家の選択肢や事業者の事業機会の 拡大』『ガス料金の最大限の抑制』です。またガスシステム改革小委員会 報告書には、「小売全面自由化の実施により、新たに2、400万軒を超え る一般家庭と120万軒を超える事業者等が都市ガスの供給サービスを受 ける事業者を自由に選択できるようになる」と書かれています。 ○成分に違いがない都市ガスの自由化に対する消費者の期待は、保安と 低料金の維持です。発電事業者数も多く全国的に送電線のある電力でも 地方では消費者の選択が限られている現状です。 まして都市ガスでは、都市ガスを持つ電力、都市ガスや国産天然ガス事 業者が、直接またはそこからガス卸を受ける小売事業者が、ガス導管の ある範囲でしか参入できません。 またガス卸事業者は、卸受都市ガス事業者の競争相手となる新規参入者 へのガス卸をするとは考えられません。 6 電力は自由化前から150社以上の小売登録がありました。ガス小売登録 申請はまだ電力3社だけで、電力自由化と同じく地方や少量世帯のガス小 売参入、特にガス導管から孤立した四国や中国地方など地方都市ガスで は新規参入がないと思います。 ○都市ガス会社同士の競争が無い場合は、安い料金設定を自由としつつ 上限価格となる経過措置料金規制の維持を、消費者保護の観点から消費 者代表委員が主張し、多数の消費者団体も料金値上げを心配する意見が 出ました。それにも関わらず今回の「指定旧供給区域等の指定」では、例 えば供給区域内世帯の7割以上を独占しガス消費者が100万件以上、ま た9割以上を独占、またガス消費者が30万件の都市ガス会社も含め、全 国私営ガス会社約180社の内、別記にある170社、全国約700万世帯 の料金規制が廃止され、LPガスと同じく事業者は自由に料金設定ができ 公共料金ではなくなります。 6-2 今回のパブリックコメントの実施については、経済産業省本省及び各地 方経済産業局においてプレスリリースを行っております。また経済産業省 本省における記者会見の場で、各地方経済産業局においても同様のパブ ○電力と違い、都市ガスの家庭自由化は殆ど報道されずに浸透もしてお リックコメントを実施している旨発表しており、その結果、パブリックコメント らず、都市ガス会社も経済産業局も周知していません。それにも関わらず 6 を開始した翌日以降全国紙及び各地方紙により一定の報道がなされたも 殆どの消費者が閲覧しない経済産業局の意見募集で、従来のガス料金規 のと承知しております。 制の廃止を決めることに不意打ちに等しく反対です。 また、今後の一般的なガスの小売全面自由化に係る周知活動としては、 資源エネルギー庁及び電力・ガス取引監視等委員会により、順次全国で説 明会を開催する予定です。 6-3 ○ガス卸取引の活性化よる都市ガスの新規参入促進は、ガス料金値上げ の対抗策として特効薬となります。電力自由化と同じく、別記のガス会社 では、来年4月小売全面自由化実施以降も3年間は経過措置料金規制を 維持し、その後に家庭消費者への新規参入が無い場合には、規参入者か 6 らのガス卸希望があれば、ガス卸事業者や既存都市ガス事業者は、一定 量のガス卸が拒めない制度とするか、「標準家庭における1か月のガス使 用量を前提とした小売料金に係る事後監視」について「合理的でない小売 料金の値上げの基準を具体化する」前提で継続するかいずれかを選択で きるようにすべきです。 オール電化やLPガスなど他の財との競争が既に生じている都市ガス事 業者については、適正な競争環境の有無を判断するに当たっては、都市ガ ス事業者間の競争だけでなく、他の財との競争を考慮することが適当で す。このため、法律上も、経過措置料金規制に係る指定・解除の判断に当 たっては、ガス小売事業者間の競争関係だけでなく、他の財との競争関係 を考慮することを前提とした規定となっております(「電気事業法等の一部 を改正する等の法律」(平成27年法律第47号)附則第22条第1項及び第 28条第1項)。 また、LPガスやオール電化については、これらを取り扱う事業者に依頼 すれば都市ガスからの切り替えが可能であり、こうした切り替えは、基本的 に一般ガス事業者の供給区域においては場所を問わずに行うことができま す。 ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日か ら3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全て のガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議 論されました。 「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業 者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小 売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。 すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料 費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値 上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。 「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料 金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくことと なります。 ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な 監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。 経過措置料金規制に対する意見への見解 <意見募集期間:9月9日(金)~10月8日(土)> 整理 No. 7-1 7-2 意見 No. 意見 1. 約200社の都市ガス事業者のうち、12社しか経過措置料金が指定され ないのは問題です。都市ガス事業者間の競争が見通せない中で、拙速に 料金規制を解除すべきではありません。 電気に続き都市ガスの小売全面自由化が予定されていますが、両者は 自由化への環境が大きく異なります。電気は全国送電網が整備されてい ますが、都市ガスは導管網が未整備であることなどから、電気のように新 規事業者の参入を見通しにくい状況です。このような状況の中、経過措置 料金が指定される事業者が12社のみとなれば、3大都市圏以外では「規制 なき独占」に陥るのではないかと危惧されます。 ガス料金が地域住民のくらしに与える影響はきわめて大きいといえま す。都市ガス供給は導管というインフラが必須であり、膨大な装置産業で す。新規参入事業者との競争、LPガスとの競争については、新築住宅に おける競争はあるとしても、既築住宅における競争は、設備等の問題もあ り簡単ではなく、消費者は実質的に他燃料への転換は困難です。とりわ 7 け、集合住宅においては、都市ガスからLPガスへの切り替えは物理的に 不可能です。多くの集合住宅の住民にとっては、都市ガス事業の新規参 入がない限り、選択権はまったくなく、料金引き上げに対抗する手段もあり ません。これらの集合住宅の住民のことを考慮すれば、都市ガス事業者 の新規参入が認められるまでは料金規制を解除すべきでなく、小売料金 規制を課す対象事業者として指定すべきと考えます。 また、現状では、一般的にLPガス料金の方が高い状況を踏まえると、都 市ガス事業の新規参入がない限り、経過措置料金規制規制を解除した後 に、家庭用都市ガス料金がLPガス水準まで引き上げられる恐れを否定で きません。競争を通じて料金を引き下げることが自由化の目的であるにも 関わらず、経過措置が外れることで「規制なき独占」となり、料金の引き上 げが懸念されます。そのような事態になれば、ガス供給の実態への配慮を 欠いた結果として、「消費者にとって都市ガス自由化は、消費者利益を何 らもたらさない、失敗であった」と評価せざるを得ません。 2.資源エネルギー庁は、都市ガス自由化実施後の監視の具体的な方法 を示してください 今回資源エネルギー庁は、12社以外の事業者については「適正な競争 環境が確保されている」と評価して、経過措置料金規制に係る指定をしな い方向性を示しています。しかし、指定されなかった事業者の、「規制なき 独占」による値上げについて、どのように行政として監視するのか、監視 の具体的な方法を示すべきです。また、都市ガス自由化後に値上げが起 きた場合にどのように対処するのか、その基本方針を示すべきと考えま す。 3.経過措置料金規制に係る指定がされない事業者は、利用者への周 7 知・説明を徹底するべきです 都市ガス自由化開始当初から経過措置料金規制に係る指定がされない 事業者及び、その後解除基準に該当し経過措置料金規制に係る指定が 解除されることになった事業者は、その旨の利用者への周知・説明を徹底 してください。 4.資源エネルギー庁は、制度変更や都市ガス自由化に関する周知を 行ってください 国民の多くは都市ガス自由化の目的や意義、制度の仕組み等について 十分に知らされていません。資源エネルギー庁は、様々なツール・機会を 利用して、制度変更や都市ガス自由化の広報を積極的に行ってください。 回答 LPガスやオール電化など他の財との競争が既に生じている都市ガス事業 者について、適正な競争環境の有無を判断するに当たっては、都市ガス事 業者間の競争だけでなく、他の財との競争を考慮することが適当です。こ のため、法律上も、経過措置料金規制に係る指定・解除の判断に当たって は、ガス小売事業者間の競争関係だけでなく、他の財との競争関係を考慮 することを前提とした規定となっております(「電気事業法等の一部を改正 する等の法律」(平成27年法律第47号)附則第22条第1項及び第28条 第1項)。 また、LPガスやオール電化については、これらを取り扱う事業者に依頼す れば都市ガスからの切り替えが可能であり、こうした切り替えは、基本的に 一般ガス事業者の供給区域においては場所を問わずに行うことができま す。また、御指摘の集合住宅についても、管理組合やオーナーが意思決定 をすることで、現に都市ガスによる供給を受けていた集合住宅について、L Pガスやオール電化への切替えが行われた例は一般的に存在していま す。 ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日か ら3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全て のガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議 論されました。 「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業 者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小 売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。 すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料 費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値 上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。 「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料 金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくことと なります。 ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な 監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。 また、改正後のガス事業法においては、需要家が料金その他の供給条件 を十分に理解した上で小売供給契約を締結することができるようにするた め、ガス小売事業者に対して説明義務を課すこととしています。 今回経過措置料金規制が課されなかった事業者についても、現行の供給 約款に基づく契約が自由料金としての小売供給契約に切り替わるに当たっ ては、こうした説明義務を履行する必要があることと整理しております。そ の方法については、ダイレクトメールやパンフレット等に供給条件に係る情 報を記載することや、インターネットのウェブサイト上で需要家に閲覧させる 方法等を認めているところです。 こうした説明義務が適切に履行されることにより、事業者から家庭用消費 者への告知は十分に果たされるものと考えております。 ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日か ら3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全て のガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議 論されました。 「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業 者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小 売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。 すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料 費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値 上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。 「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料 金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくことと なります。 ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な 監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。 また、改正後のガス事業法においては、需要家が料金その他の供給条件 を十分に理解した上で小売供給契約を締結することができるようにするた め、ガス小売事業者に対して説明義務を課すこととしています。 今回経過措置料金規制が課されなかった事業者についても、現行の供給 約款に基づく契約が自由料金としての小売供給契約に切り替わるに当たっ ては、こうした説明義務を履行する必要があることと整理しております。そ の方法については、ダイレクトメールやパンフレット等に供給条件に係る情 報を記載することや、インターネットのウェブサイト上で需要家に閲覧させる 方法等を認めているところです。 こうした説明義務が適切に履行されることにより、事業者から家庭用消費 者への告知は十分に果たされるものと考えております。 今回のパブリックコメントの実施については、経済産業省本省及び各地方 経済産業局においてプレスリリースを行っております。また経済産業省本 省における記者会見の場で、各地方経済産業局においても同様のパブリッ クコメントを実施している旨発表しており、その結果、パブリックコメントを開 始した翌日以降全国紙及び各地方紙により一定の報道がなされたものと 承知しております。 また、今後の一般的なガスの小売全面自由化に係る周知活動としては、資 源エネルギー庁及び電力・ガス取引監視等委員会により、各地方経済産 業局の協力を得ながら、順次全国で説明会を開催する予定です。 経過措置料金規制に対する意見への見解 <意見募集期間:9月9日(金)~10月8日(土)> 整理 No. 意見 No. 意見 回答 オール電化やLPガスなど他の財との競争が既に生じている都市ガス事業 者については、適正な競争環境の有無を判断するに当たっては、都市ガス 事業者間の競争だけでなく、他の財との競争を考慮することが適当です。 このため、法律上も、経過措置料金規制に係る指定・解除の判断に当たっ ては、ガス小売事業者間の競争関係だけでなく、他の財との競争関係を考 慮することを前提とした規定となっております(「電気事業法等の一部を改 正する等の法律」(平成27年法律第47号)附則第22条第1項及び第28 条第1項)。 また、LPガスやオール電化については、これらを取り扱う事業者に依頼す れば都市ガスからの切り替えが可能であり、こうした切り替えは、基本的に 一般ガス事業者の供給区域においては場所を問わずに行うことができま す。また、集合住宅についても、管理組合やオーナーが意思決定をするこ とで、現に都市ガスによる供給を受けていた集合住宅について、LPガスや オール電化への切替えが行われた例は一般的に存在しています。 8-1 1.関東経済産業局所管85社すべてに経過措置として料金規制を継続し てください。都市ガス事業者の新規参入がどの程度あるのか不明なまま、 大幅に料金規制を解除するのは困ります。 本年4月に先駆けて小売り自由化をした電力においても需要の少ない地 域への新規参入事業者は少なく、価格競争があまり起こっていません。 今回電力事業者やLPガス事業者、他の都市ガス事業者の都市ガス事業 8 への参入が期待されていますが、経済効率のよくない地域ではどの程度 の新規参入があるのか不明です。 消費者の選択肢としてLPガスや電力が競争相手となるとされています が、料金も現状の都市ガスに比べ高く、また設備の切り替えの負担は消 費者にとって大きく、容易に変換はできません。 移行措置として新規参入状況が見えてくるまでの少なくても3年間はすべ ての私営都市ガス小売事業者に対し料金規制を継続すべきです。 8-2 ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日か ら3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全て のガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議 論されました。 「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業 者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小 2.自由化実施後の料金監視体制の構築をしてください。 売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。 都市ガス料金の価格形成には、それぞれの地域の事情が大きく影響す すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料 8 ると考えられますが、意っての考え方を資源エネルギー庁がガイドライン 費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値 等で示し各経済産業局で料金の監視体制を付くってください。また、料金 上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。 監視体制の中に消費者代表も加えて下さい。 「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料 金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくことと なります。 ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な 監視の方法について引き続き検討を行ってまいります。
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