屋外タンク貯蔵所に係る検査の概要

資料1-4
屋外タンク貯蔵所に係る検査の概要
屋外タンク貯蔵所は、設置や補修工事、保安検査時等に各種検査を受けることとされて
いる。各種検査等の概要は以下の通り。
1
完成検査前検査
屋外タンク貯蔵所のうち、液体の危険物を扱うタンクを設置又は変更しようとする者
は、完成検査前検査を受けることとされている。
完成検査前検査は、施設が完成した後では確認できない部分を工事の進捗状況に合わ
せて市町村長等が実施する検査であり、基礎・地盤検査、溶接部検査及び水張検査等の
3種類の検査がある。このうち、基礎・地盤検査、溶接部検査は 1,000KL以上の大規模
なタンクのみが対象である。
溶接部検査のうち、タンク底部の溶接部の検査は原則として磁粉探傷試験を行うこと
とされている。磁粉探傷試験は鉄鋼材料などの表面およびその近傍のきずを検出するこ
とに適した探傷試験であり、強磁性体に磁気を作用させ、磁粉探傷剤を散布することで、
表面および表面直下の比較的浅い部分のきずから生じた漏洩磁束(きず部分から漏れ出
した磁束)に磁粉が付着しきずが拡大され磁粉模様として現れる。
また、水張検査の概要は資料1-6-1を参照のこと。
2
保安検査
10,000KL以上の屋外タンク貯蔵所は、
7 年~15 年に1回又は不等沈下があった場合、
保安検査を受けることとされている。
保安検査は、タンク底部の溶接部及び底部の板厚が技術上の基準に適合していること
を市町村長等が確認する検査である。
3
内部点検
1,000KL以上 10,000KL未満の屋外タンク貯蔵所は、12 年~15 年に1回、内部点検
を行うこととされている。
内部点検は、タンク底部の溶接部及び底部の板厚が技術上の基準に適合していること
を事業者自らが確認する点検である。
1
市 町 村 長 等
設 置 者 等
屋外タンク貯蔵所の
設置計画
(変更を含む)
許 可
工 事 開 始
完成検査前検査
(変更時は変更部分の
みの検査)
(基礎・地盤検査)
※1
(溶接部検査)
※1 ※3
工 事 完 了
完 成 検 査
使 用 開 始
維 持 ・ 管 理
定 期 点 検
(内 部 点 検)※4
タンク底部
の板厚
保 安 検 査
(定期保安検査)※5
タンク底部
の板厚
タンク底部
の溶接部
タンク底部
の溶接部
保 安 検 査
(臨時保安検査)
不等沈下があった場合
※1 1000KL以上のタンクが対象
※2 指定数量以上のタンクが対象
※3 タンク底部の溶接部については、原則として磁粉探傷試験を行う。
※4 1,000~10,000kL 12~15年に1回
※5 10,000kL以上7~15年に1回
図1 設置許可、完成検査及び維持管理に係る流れ
2
(水張・水圧検査)
※2