交換留学便り -ノルウェー- Vol.2

Vol.2
ノルウェー交換留学
オスロ&アケシュス応用科学大学
ノルウェーに来て早二か月
が経ちました。気温は 2 度
~5 度ほどの日が続き、
雪が降るまであと少しだそ
うです。
寒さに伴い野外の活動が減
り、毎日キャンパスに通う
2回生
柴田
ようになりました。
先日はグループごとに教育に関するテーマで行うポスタ
ープレゼンテーションがありました。私たちのテーマは、
幼稚園や小学校での食事の文化の違いを国ごとに比べる
というものでした。1か月かけてデータを集め原稿とポ
その他に、実際に小学校1年
生の子供たちと森に遠足へ
行く実習がありました。防寒
のためのもこもこの上着や帽子を身に着けた小さな子たち
がとてもかわいくて、私たち大学生のために練習した歌も
歌ってくれました。6歳でもすでに少しの英語を理解して
いて、ノルウェー語が話せない私でもコミュニケーション
がとれたことでノルウェーの英語教育のすごさを実感しま
した。そして、皆で競争しながら集めた木で火を焚いて温
まり、ウインナーを枝に刺して焼いて食べ、自然いっぱい
のノルウェーで育つ子供たちの姿を見ることができました。
休日もクラスメイト
と誘い合わせて、イ
タリアから来た友人
からこだわりがたっ
ぷり詰まったピザの
作り方を教わる日、
一人の友人の寮の部
屋に集まって映画を
英語で見る日、スポ
ーツセンターでヨガ
スターを作る作業は簡単ではありませんでしたが、内容 やサイクリングに挑戦してみる日、
キッズ
が私にとってとても興味深く、楽しみながら作成できま ジャズを見に行く日、美術館をめぐ
した。一度目のプレゼンテーションのとき、クラスメイ る日など、充実した日々を過ごして
トの話し方や表現、見る人を惹きつける能力の高さを見 います。私の住むオスロにはたく
たので、私も少しでも近づきたいと思い原稿を読む練習 さんの美術館と博物館があり、芸
をたくさんし、皆が理解しやすいようにポスターに説明 術や歴史に触れる機会がとても
の大きな絵を描き、プロジェクターで写真や動画を見て 多いです。面白い彫刻を200体
もらう構成にしました。当日は日本で流行っている「キ 以上も見ることができるヴィー
ャラ弁」の写真や、小学校の給食の様子を皆が興味津々 ゲラン彫刻公園は私のお気に入
で見てくれて、ヨーロッパの人たちの目には、
「いただき りの場所で、時間があれば足を
ます」「ごちそうさま」と食事の前後に感謝することや、 運びそのたび新たに好きな作
子供たちが自分で他の人のために配膳する姿が、自分た 品を見つけます。「叫び」で有
ちの国にはない素晴らしい習慣だと映ったそうです。そ 名なムンクもノルウェー出身で
して、西洋では医療現場でしか使われていないマスクを す。
10月になると、北欧で
子供たちがつけていることが、とても面白いようでした。
は「オーロラ予報」が
ノルウェー、デンマーク、ドイツについても調査し比較
天気予報のように毎日
したことで、日本以外の食文化を知り、それぞれの面白
更新されます。オスロ
い部分を見つけ、普通だと思っていた日本独自の文化に
はノルウェーの南部に
も気づきました。クラスでたった一人のアジア人である
位置するので、もっと
気温の低い北の方へ
ことは、普段皆と過ごす中で文化の違いに距離を感じる
行かなければ立派な
こともしばしばあり、時に寂しく、時に日本の友達付き
オ ー ロ ラ は 見る こ と
合いとの違いに戸惑ってしまいます。しかし、自分の国
ができませんが、ごく
を紹介する機会では、どの国の紹介よりも一番反応が大
まれに天気が良い日、オスロ
きく、皆が前のめりになって話を聞いてくれるのがすご
でも観測されるそうです。先日、オスロの予報が最も確率
く嬉しいです。文化の違いは時に人を惹きつける大きな
が高いことを表す「GO!」だったので、友人としっかり
武器になると思いました。お弁当におにぎりを作って持
防寒対策をして近くにあるベストスポットの湖へ出かけ、
って行き食べているとき、おはしを使ってご飯を食べて
火を焚いて5時間待ちました。しかし見ることはできず…。
いるとき、ノートに漢字を書いているとき、一つ一つの
あと4か月で、どうかオーロラを見ることができますよう
行動に、
「それ面白い!」と言ってもらえて、私にとって
に!と、ノルウェー以外の国から来たクラスメイト全員が
もその反応が面白いです。
願っています!
汐