逗子市公共下水道事業地方公営企業法適用業務委託に関する仕様書(案) 第1章 総 則 (適用範囲) 第1条 本 仕 様 書 は 、 逗 子 市 ( 以 下 、「 発 注 者 」 と い う 。 ) が 、 受 注 者 へ委託する「逗子市公共下水道事業地方公営企業法適用業務委 託」(以下、「本業務」という。)に適用する。 (目的) 第2条 本 業 務 は 、逗 子 市 公 共 下 水 道 事 業 に 地 方 公 営 企 業 法( 以 下 、 「法」 という。)を適用するために必要な固定資産調査及び評価、並 びに法適用に係るあらゆる移行業務支援を行うものである。 (業務委託の範囲) 第3条 本業務は、次の事項に掲げる業務を行うものとする。 (1)固定資産調査及び評価業務 (2)法適用移行事務支援業務 (3)公営企業会計システム導入支援業務 (準拠する法令、規則等) 第4条 本 業 務 の 実 施 に あ た っ て は 、業 務 委 託 契 約 書 及 び 本 仕 様 書 に よ るほか、次の各号に掲げる関係法令等に準拠するものとする。 ( 1 ) 地 方 公 営 企 業 法 ( 昭 和 27年 法 律 第 292号 ) ( 2 ) 地 方 公 営 企 業 法 施 行 令 ( 昭 和 27年 政 令 第 403号 ) ( 3 ) 地 方 公 営 企 業 法 施 行 規 則 ( 昭 和 27年 総 理 府 令 第 73号 ) ( 4 ) 地 方 公 営 企 業 資 産 再 評 価 規 則 ( 昭 和 27年 総 理 府 令 第 74号 ) ( 5 ) 地 方 自 治 法 ( 昭 和 23年 法 律 第 67号 ) ( 6 ) 地 方 財 政 法 ( 昭 和 23年 法 律 第 109号 ) ( 7 ) 消 費 税 法 ( 昭 和 63年 道 立 第 108号 ) ( 8 ) 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25年 法 律 第 26 1号 ) 1 ( 9 ) 下 水 道 法 ( 昭 和 33年 法 律 第 79号 ) ( 1 0 ) 下 水 道 法 施 行 令 ( 昭 和 34年 政 令 第 147号 ) ( 1 1 ) 地 方 公 営 企 業 繰 出 基 準( 総 財 公 第 50号 平 成 28年 4 月 1日 )及 び同運用通知 ( 1 2 ) 下 水 道 施 設 の 改 築 に つ い て ( 平 成 25年 国 水 下 事 第 7 号 ) ( 1 3 ) 逗 子 市 下 水 道 条 例 ( 逗 子 市 条 例 第 19号 昭 和 47年 3 月 22日 ) ( 1 4 ) 逗 子 市 個 人 情 報 保 護 条 例( 逗 子 市 条 例 第 18号 平 成 3 年 12月 25日 ) ( 1 5 ) 逗 子 市 財 務 規 則 ( 逗 子 市 規 則 第 6 号 平 成 3 年 3 月 30日 ) ( 1 6 ) 下 水 道 事 業 に お け る 企 業 会 計 導 入 の 手 引 き( 公 営 社 団 法 人 日 本 下 水 道 協 会 2015年 ) ( 1 7 ) 公 営 企 業 の 経 営 に 当 た っ て の 留 意 事 項( 自 治 財 政 局 公 営 企 業 課 平 成 26年 8 月 29日 ) ( 1 8 ) 地 方 公 営 企 業 法 の 適 用 に 関 す る マ ニ ュ ア ル( 総 務 省 平 成 27 年1月) (19) その他、法適用に関して必要な法令、規則、規程、関係図 書等 (業務の執行体制) 第5条 本 業 務 の 執 行 体 制 は 、本 業 務 の 特 質 を 考 慮 し て 、業 務 に 係 る 専 門 的 知 識 と 経 験 を 有 す る 者 に よ っ て 構 成 す る も の と す る 。ま た 、 以 下 の 実 務 経 験 を 有 す る 体 制( 下 請 け は 認 め な い も の と す る 。) で業務を行い、受注者は、円滑な業務の進捗を図るため、十分 な数の人員を配置しなければならない。 業務にあたる管理技術者並びに担当技術者、照査技術者は、 下水道企業会計資産調査業務並びに下水道企業会計移行事務 支援業務において過去5年以内に業務を完了した実績を有す るほか、次の各号に掲げる資格を有する者とする。 (1) 管理技術者 技術士上下水道部門(下水道)またはシビルコンサルティン グ マ ネ ー ジ ャ ( RCC M ) の 資 格 を 有 す る 。 2 (2) 担当技術者 技術士上下水道部門(下水道)または技術士補上下水道部門 (下水道)の資格を有する。 (3) 照査技術者 技術士上下水道部門(下水道)またはシビルコンサルティン グ マ ネ ー ジ ャ ( RCC M ) の 資 格 を 有 す る 。 (4) 各技術者のうち、1名以上は日商簿記検定2級以上を有す る。 な お 、受 注 者 は 、本 業 務 及 び 地 方 公 営 企 業 法 適 用 に 関 す る 専 門 的 知 識 の ア ド バ イ ザ ー と し て 、公 認 会 計 士 有 資 格 者 を 配 置 し、発注者の求めにより協議等に参加するものとする。 (業務実施計画) 第6条 本 業 務 を 実 施 す る に あ た り 、受 注 者 は 、以 下 の 各 号 に 定 め る 書 類を業務着手前に発注者に提出し、当該書類の内容について発 注者の承認を受けるものとする。 (1)着手届 (2)企業資格証明書 (3)管理技術者選任届(資格証明書及び経歴書を含む) (4)担当技術者等選任届(資格証明書及び経歴書を含む) (5)照査技術者選任届(資格証明書及び経歴書を含む) (6)アドバイザー選任届(資格証明書及び経歴書を含む) (7)業務実施計画書 (8)業務工程表 (9)その他発注者が提出を求める書類 (工程管理) 第7条 受注者は、発注者の承認を得た工程表に基づき、委託期間内に 業務を完成させるよう適切な工程管理を行うものとする。また、 作 業 工 程 に 変 更 が 生 じ る 場 合 は 、速 や か に「 業 務 実 施 変 更 計 画 書 」 を提出し、発注者の承認を受けるものとする。 3 (品質管理と情報保護対策) 第8条 受 注 者 は 、次 の 各 号 に 掲 げ る 資 格 及 び 認 証 等 を 有 し て い る も の と し 、登 録 証 及 び 許 可 証 の 写 し を 発 注 者 に 提 出 す る も の と す る 。 ( 1 )ISO27001若 し く は JISQ27001( 情 報 セ キ ュ リ テ ィ マ ネ ジ メ ン ト システム) ( 2 ) JISQ15001( プ ラ イ バ シ ー マ ー ク ) ( 3 ) ISO9001( 品 質 マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム ) (打合せ協議及び報告) 第9条 受 注 者 は 、本 業 務 の 実 施 前 及 び 実 施 中 に お け る 主 要 な 業 務 打 合 せにあたっては、関係技術者を出席させ、発注者と十分に協議 するものとする。また、協議内容について、受注者は、打合せ 協議記録簿をその都度作成し、発注者及び受注者にて確認のう え、それぞれ一部ずつ保有するものとする。 (守秘義務) 第 10 条 受 注 者 は 、本 業 務 の 遂 行 上 知 り 得 た 各 種 情 報 に つ い て 、発 注 者 の許可なく第三者に公表、貸与、開示してはならず、本業務終 了後であっても同様とする。 (個人情報等の保護) 第 11 条 受 注 者 は 、本 業 務 遂 行 に あ た り 、業 務 上 知 り 得 た 個 人 情 報 等 に ついて逗子市個人情報保護条例、別添「個人情報の取り扱いに 関する特記仕様書」に掲げる事項及び以下の項目について遵守 するものとする。 (1)受注者は契約目的物、貸与品並びに委託業務の履行に関し作 成された帳票または磁気テープ等その他の記録媒体に記録され た情報を、委託業務の履行以外の用途に使用してはならない。 (2)受注者は契約目的物、貸与品並びにデータを許可なく複写若 しくは複製、または第三者に提供してはならない。 4 (3)受注者は貸与品及び磁気テープ等、記録媒体に関する保管そ の他の管理にあっては、漏洩、滅失、棄損等を防止し、その適 正な管理を図るものとする。 (4)受注者は契約完了時、発注者の指示に従いデータの破棄をし なければならない。破棄にあたり、焼却またはシュレッダー等 による裁断、消去等当該データが第三者の利用に供されること のない方法によらなければならない。ただし、発注者の承認を 得た場合はその限りではない。 (再委託の禁止) 第 12 条 受 注 者 は 、業 務 の 全 部 ま た は 主 要 部 分 を 第 三 者 に 請 負 わ せ て は ならない。ただし、委託業務の一部を第三者に請け負わせる場 合は、あらかじめ書面による発注者の承諾を得るものとする。 また、その規定に係らず委託業務が個人情報の取扱いを伴うも のであるときは、受注者は、その業務の一部(個人情報の取扱 いを伴う部分に限る。)を第三者に委任し、または請け負わせ てはならない。 (損害賠償) 第 13 条 本 業 務 に 伴 い 事 故 等 が 発 生 し た 場 合 は 、受 注 者 は 、所 要 の 措 置 を講じるとともに発注者に事故の発生原因、内容及び経過等を 速やかに報告し、その指示に従うものとする。 2 前項において生じた損害は、すべて受注者の責任において解 決するものとする。 (検査) 第 14 条 受 注 者 は 、本 業 務 の 工 程 ご と 及 び 業 務 の 完 了 後 に 発 注 者 の 検 査 を受けるものとし、発注者から業務委託契約書及び本仕様書の 定めに適合しないものとして修正の指示があった場合は、速や かに修正を行い、再検査の合格をもって、業務が完了したもの とする。ただし、業務完了後であっても成果品に不備、誤り等 5 が発見された場合は、受注者の費用負担により、発注者の指示 に従って速やかに訂正、補足、報告等の必要な措置を講じなけ ればならない。 (費用負担) 第 15条 本業務に係る必要な負担は、本仕様書に明記のないものであっ ても、原則として受注者の負担とする。 (変更契約) 第 16条 本業務において本仕様書の内容を変更する必要が生じた場合は、 受注者は直ちに発注者に報告し、変更契約を行うものとする。 (成果品の帰属) 第 17 条 本業務の成果品及び業務遂行上に作成した資料はすべて発注 者に帰属するものとし、受注者は、発注者の許可なく他者に公 表、貸与、使用又は流用してはならない。 (履行期間) 第 18条 本 業 務 の 履 行 期 間 は 、 契 約 締 結 日 か ら 平 成 31年 3 月 31日 ま で と す る。 (疑 第 19 条 義) 本 業 務 を 実 施 す る に あ た り 、本 仕 様 書 に 定 め の な い 事 項 又 は 疑 義を生じた場合は、発注者と受注者が協議のうえ、これを定め るものとする。 6 第2章 業務の概要 (法適用の概要) 第 20 条 法適用の概要は、以下のとおりとする。 (1)法の適用予定時期 平 成 31年 4 月 1 日 (2)法の適用範囲 一部適用 (3)法適用対象事業 逗子市公共下水道事業 (業務の対象施設及び数量) 第 21 条 本 業 務 の 対 象 と な る 主 要 な 施 設 と 、そ の 参 考 数 量 は 、以 下 の と お り で あ る 。 ま た 、 法 適 用 す る 前 年 度 ( 平 成 30年 度 ) ま で に 新 たに供用開始予定の施設がある場合、対象施設に含めるものと する。 (1)管渠施設(汚水・雨水) ①汚水管 管 渠 延 長 約 163 km ②雨水管 管渠延長 約 33 km ③合流管 管渠延長 約 32 km 総 延 長 約 228 km (2)処理場・中継ポンプ場等 ① 逗子市浄水管理センター 処理能力 38,250㎥ /日 ② 新 宿 中 継 ポ ン プ 場 ( 汚 水 中 継 ) 揚 水 量 ( 晴 天 時 ) 28.2㎥ /分 ③ 小 坪 中 継 ポ ン プ 場 ( 汚 水 中 継 ) 揚 水 量 ( 晴 天 時 ) 1.8㎥ /分 ④ マンホールポンプ 10箇 所 (3)その他固定資産 ①上記以外の有形固定資産 1式 ②無形固定資産 1式 (資料の貸与) 第 22 条 発 注 者 は 、本 業 務 を 遂 行 す る た め に 次 の 各 号 に 掲 げ る 資 料 を 受 注者に貸与するものとする。 (1)歳入歳出決算書 7 (2)決算統計資料 (3)起債台帳 (4)消費税申告書及び添付資料 (5)設計書 (6)竣工図書 (7)工事台帳 (8)受贈資産関連資料 (9)備品台帳 (10)その他関係資料 (資料の保管) 第 23 条 本 業 務 に お い て 、発 注 者 か ら 貸 与 さ れ る 資 料 に つ い て 、受 注 者 は 、必 ず 借 用 書( 種 類 、数 量 及 び 期 間 等 )を 提 出 す る と と も に 、 資料等の汚損、滅失及び盗難等の事故のないように取扱い、使 用後は速やかに返却するものとする。ただし、貸与によりがた いものについては、発注者の指定する場所における複写または 閲覧等適宜の方法に対応するものとする。 8 第3章 固定資産調査及び評価業務 (目的) 第 24 条 固 定 資 産 調 査 及 び 評 価 業 務 は 、発 注 者 が 所 有 す る 下 水 道 事 業 資 産の現状を把握するため、固定資産調査及び評価を行うものと する。法適用時における帳簿価格の策定及び固定資産台帳を作 成し、導入を予定する公営企業会計システムで管理するための 情報のデータ化を行うものである。 (資産調査の対象資産) 第 25 条 資 産 調 査 の 対 象 資 産 は 、法 適 用 す る 前 年 度 ま で に 法 適 用 対 象 事 業が保有するすべての固定資産を対象に行うものとする。ただ し、法適用する前年度に取得する資産のうち、本業務の契約期 間内に金額や内容が確定しない固定資産は予定資産として取り まとめるものとする。なお、対象資産は概ね以下のとおりであ る。 (1) 有形固定資産(土地、建物、建築物、機械及び装置、車両 運 搬 具 、工 具 器 具 及 び 備 品 、建 設 仮 認 定 及 び そ の 他 の 有 形 固 定資産) (2) 無形固定資産(地上権、借地権、特許権、施設利用権、電 話加入権及びその他の無形固定資産) (3) 投資(投資有価証券、基金等) (調査及び評価業務) 第 26 条 資 産 整 理 に お け る 作 業 項 目 の 主 な も の は 、以 下 の と お り と す る 。 (1)調査基本方針の策定 (2)資産調査及び評価要領の作成 (3)公営企業会計移行後の整理方法等の検討 (4)資料収集、整理 (5)決算書の整理 (6)工事台帳の整理 9 (7)資産調査 (8)受贈資産、除去資産の調査及び整理 (9)不明資産の調査 (10)間接費の把握 (11)資産評価及び減価償却費の算出 (12)固定資産管理図の作成 (13)固定資産台帳記載項目の決定 (調査基本方針の策定) 第 27 条 受 注 者 は 、資 産 調 査 業 務 を 実 行 す る に あ た り 、資 産 の 整 理 単 位 及び整理手法を検討し、調査基本方針を策定する。 (資産調査及び評価要領の作成) 第 28 条 受 注 者 は 、資 産 調 査 に あ た り 、発 注 者 と 協 議 の 上 、調 査 の 方 法 、 手順、体制などを定めた「資産調査及び評価要領」を作成し、 その要領に従って業務を行うものとする。なお、要領の作成に あ た っ て は 総 務 省 の マ ニ ュ ア ル ( 総 務 省 平 成 27年 1 月 ) 、 公 営 企業会計移行への基本方針、収集資料の状況、既存の資産台帳 の状況等を踏まえ、次の事項について検討する。 (1) 固定資産の整理単位 ( 2 ) 資 産 調 査 項 目( 資 産 管 理 と 施 設 、設 備 管 理 で 必 要 な 項 目 を 整理した上で決定) ( 3 ) 取 得 価 額 及 び 財 源 の 算 定 方 法( 間 接 費 、付 帯 工 事 等 の 配 賦 方法、賦課方法、財源構成、長期前受金の整理) ( 4 ) 帳 簿 価 額 の 算 定 方 法( 減 価 償 却 計 算 に 関 す る 条 件 等 の 整 理 ) (5) その他(除去資産、不明資産、受贈資産等の取扱い) 2 固定資産の整理単位は、逗子市公共下水道事業地方公営企業法 適用基本計画にて以下を基本とする整理を予定しているが、調査 基本方針の作成にあたり再度検討するものとする。 (1) 管渠施設 詳 細 整 理 手 法 を 除 く 簡 易 整 理 手 法 、標 準 整 理 手 法 ま た は 中 分 類 10 整理手法 (2) 処理場・中継ポンプ場等 簡易整理手法、標準 整理手法、中分類整 理手法または詳細 整 理 手法 (公営企業会計移行後の整理方法等の検討) 第 29 条 受 注 者 は 、公 営 企 業 会 計 移 行 後 の 発 注 者 に お け る 最 適 な 固 定 資 産の整理方法及び業務フローを検討し、発注者に提案する。 (資料収集、整理) 第 30 条 受 注 者 は 、資 産 調 査 の 根 拠 と な る 資 料 に つ い て 、保 管 場 所 、資 料の有無及び保管期間等を確認し、必要な資料を収集する。ま た、収集した資料について、年度別に種類、資料の有無、保管 場所等の整理を行い「収集資料一覧表」を作成する。 (決算書の整理) 第 31 条 受 注 者 は 、過 年 度 の 決 算 書 に 基 づ き 、「 年 度 別 予 算 科 目 別 歳 入 歳出決算額一覧表」を取りまとめることとする。事業費は、税 込、税抜額の双方を一覧表として取りまとめる。 2 建設に係る支出を特定、抽出し、税抜処理を行うとともに、資産 の 取 得 に 要 し た 財 源 を 整 理 し「 建 設 支 出 額 ・ 建 設 財 源 総 括 表 」等 を 作 成 し 、年 度 ご と の 建 設 改 良 費 の 財 源 内 訳 整 理 及 び 税 抜 処 理 を 実 施 する。 (工事台帳の整理) 第 32 条 受 注 者 は 、資 産 評 価 の 基 礎 資 料 と し て 、発 注 者 の 所 有 す る 工 事 台帳の内容を精査し、必要に応じて修正及び追加し、「年度別 工事一覧」として取りまとめるものとする。 (資産調査) 第 33条 受注者は、作成した資産調査及び評価要領に基づき、設計図書、 11 完成図書、工事関係資料及びその他関係書類等により資産調査を実 施するものとする。 2 取得価額は、年度単位の事業との整合を確認するものとする。 3 別途導入を予定する固定資産システムに取り込み可能な形式の資 産データを作成する。 4 施設等の目視可能な資産は、必要に応じて現地調査を実施して、 資産の重複、欠損等を防止する。 (受贈資産、除却資産の調査及び整理) 第 34 条 開発行為等による寄贈を受けた受贈資産及び除去資産の調査 は次のとおりとする。 (1)受贈資産 開 発 行 為 等 に よ る 資 産 で 寄 贈 を 受 け た 受 贈 資 産 に つ い て 、調 査 及び整理し、取得価額を決定するものとする。なお、取得価額 を決定するにあたり、必要な資料がない場合は発注者と協議の 上、評価方法を定め、取得原価を決定するものとする。また、 調 査 結 果 は「 受 贈 資 産 一 覧 表 」と し て 取 り ま と め る も の と す る 。 (2)除却資産 設計図書、工事関係資料、下水道台帳図、竣工図、受贈関係資 料及び資産整理図をもとに除却済みと判断した施設情報を調査 抽 出 し 、結 果 を「 除 却 資 産 一 覧 表 」と し て 取 り ま と め る も の と す る。 (不明資産の調査) 第 35条 受注者は、設計図書、完成図書、工事関係資料及びその他関係 書類等により確認できない資産については、不明資産として発注 者と協議の上、施工年度、取得原因及び取得価額を推定するもの とする。また、調査結果は「不明資産一覧表」として取りまとめ るものとする。 (間接費の把握) 12 第 36 条 受 注 者 は 、工 事 価 格 策 定 の た め 、資 産 の 取 得 に 必 要 な 間 接 的 経 費を整理した上で配賦し、資産ごとに財源の配分を行う。 (資産評価及び減価償却費の算出) 第 37 条 受 注 者 は 、分 類 整 理 さ れ た 資 産 に つ い て 、取 得 時 期 、取 得 価 額 、 耐用年数による減価償却計算をもとに、公営企業会計適用開始時 点の帳簿価額を算定する。 2 前 項 で 算 定 し た 帳 簿 価 額 を も と に 、年 度 別 の「 固 定 資 産 一 覧 表 」 及び「年度別減価償却費推移表」を作成する。この際には、長期 前受金として計上する財源内訳が把握可能となるよう留意する。 3 別途導入を予定とする固定資産システムに、取り込み可能な形 式の資産データを作成する。 (固定資産管理図の作成) 第 38条 受注者は、管 路 施 設 に か か る 資 産 の 重 複 、 欠 落 等 の 防 止 及 び 現 有 資産の位置把握のため、下水道台帳をもとに「固定資産管理図」 を作成する。作成にあたっては、必要に応じて下水道台帳等のデ ータベースを活用することができるものとする。また、設計図書 等に添付された設計図等をもとに、各工事の施工位置を特定し、 固定資産管理図に、工事番号若しくは資産登録番号を記載するこ とにより、設計図書の工事内容と図面の記載内容が相違ないか確 認する。 (固定資産台帳記載項目の決定) 第 39 条 固 定 資 産 台 帳 の 記 載 項 目 は 、地 方 公 営 企 業 の 会 計 規 程 の 準 則 別 表 第 19号 固 定 資 産 台 帳 の 様 式 に 準 ず る も の と す る 。 な お 、 こ れ 以外の項目でも資産管理上必要な項目がある場合は協議の上、 追加するものとする。 13 第4章 法適用移行事務支援業務 (目的) 第 40 条 法 適 用 移 行 事 務 支 援 業 務 は 、公 営 企 業 会 計 移 行 に 伴 い 、必 要 な 事務手続きや作業等のすべてを円滑に進めるため、総括的な支 援を目的とする。 (公営企業会計移行支援計画書の作成) 第 41 条 受 注 者 は 、公 営 企 業 会 計 移 行 支 援 に 先 だ ち 、実 施 す べ き 一 連 の 支援業務、スケジュール及び課題等の概要を取りまとめた「公 営企業会計移行支援計画書」を作成する。 (支援内容) 第 42 条 受注者は、発注者に対し次の各号に掲げる支援を行う。 (1)会計処理方針の決定支援(予算・勘定科目等の設定) (2)予定開始及び予定貸借対照表作成 (3)経営状況の把握 (4)経営戦略の策定支援 (5)打ち切り決算及び移行初年度予算調製の支援 (6)条例・規則等の制定または改廃 (7)職員研修 (8)関係部局との調整等 (9)公営企業会計システム(固定資産管理システムを含む)導入 に関する支援 (10)業務報告書の作成 (11)その他の移行支援 (会計処理方針の決定支援) 第 43 条 受 注 者 は 、発 注 者 の 下 水 道 事 業 内 容 と 資 産 内 容 に 基 づ き 、企 業 会計方式への移行後に必要な勘定科目及び予算科目を検討する。 14 (予定開始及び予定貸借対照表作成) 第 44 条 受 注 者 は 、資 産 調 査 及 び 評 価 の 結 果 と 、予 算 書 、引 継 現 金 、未 収 金 及 び 未 払 金 等 の 把 握 に 基 づ き 、 平 成 3 1年 4 月 1 日 時 点 の 予 定 開 始 貸 借 対 照 表 及 び 平 成 32年 3 月 31 日 時 点 の 予 定 貸 借 対 照 表 を作成する。 (経営戦略の策定支援) 第 45 条 受 注 者 は 、逗 子 市 公 共 下 水 道 事 業 の 経 営 状 況 を 把 握 し 、概 算 に より、法適用を行った場合のシミュレーションを行った上、経 営戦略等を整理し、経営戦略作成に向けた助言及び支援を行う ものとする。 (打ち切り決算及び移行初年度の予算調製の支援) 第 46 条 受 注 者 は 、 平 成 30年 度 の 打 ち 切 り 決 算 処 理 の 支 援 及 び 平 成 31 年度予算の原案に関する基礎資料の作成と予算調製を支援する。 (条例・規則等の制定または改廃) 第 47 条 受 注 者 は 、法 適 用 に お い て 新 た に 制 定 、も し く は 廃 止 が 必 要 と なる条例、規則等について、整備に関する方針検討、説明資料 の作成等に関する支援を行うものとする。 (職員研修) 第 48 条 受 注 者 は 、法 適 用 に よ り 業 務 上 必 要 と な る 知 識 を 、発 注 者 の 職 員が習得するための研修会を開催するものとする。主な研修項 目は以下のとおりとし、研修回数、研修時期、研修内容及び研 修受講者等については、発注者の実情を考慮するものとする。 (1) 企業会計の仕組み (2) 地方公営企業法の概要 (3) 固定資産管理 (4) 公営企業会計の基礎 (5) 法適用後の予算・決算 15 (6) 消費税 (関係部局との調整等) 第 49 条 受 注 者 は 、法 適 用 に 伴 い 、関 係 部 局 間 で 調 整 が 必 要 な 事 項 に つ いてアドバイスや資料の作成を行うものとする。なお、支援の 内容については協議の上決定する。 (公営企業会計システム導入に関する支援) 第 50条 受注者は、公営企業会計システムに求められる仕様、機能要件等 について検討・整理し発注者に対し、助言及び支援を行うものとす る。なお、公営企業会計システムには固定資産管理システムを含む ものとする。 (業務報告書の作成) 第 51 条 受 注 者 は 、本 業 務 で 支 援 し た 内 容 、移 行 業 務 の 内 容 及 び 移 行 に 伴う検討課題に対するまとめ等について、業務報告書に取りま とめ、発注者に成果品として納品する。 (その他の移行支援) 第 52 条 受 注 者 は 、そ の 他 の 支 援 と し て 、次 の 各 号 に 掲 げ る 必 要 な 支 援 を実施する。 (1)関係官庁、税務署等への書類提出 (2)出納及び収納取扱金融機関の指定 (3)法適用後の事務スケジュールの整理 (4)議会等への対応に伴う資料の作成 (5)その他発注者が必要とし、受注者が承諾する支援 16 第5章 照 査 (目的) 第 53 条 受注者は、業務を施行する上で技術資料等の諸情報を活用し、 十分に整理することにより、業務の高い質を確保することに努 めるとともに、さらに審査を実施し、固定資産調査及び評価に 誤りがないよう努めなければならない。 (照査の体制) 第 54 条 受 注 者 は 、遺 漏 な き 照 査 を 実 施 す る た め 、公 共 下 水 道 事 業 の 固 定資産調査・評価及び公営企業会計への移行に精通し、十分な 技能と経験を有する者を照査技術者として配置しなければなら ない。 (照査事項) 第 55 条 照 査 技 術 者 は 、業 務 全 般 に わ た り 次 の 各 号 に 掲 げ る 事 項 に つ い て照査を実施しなければならない。 (1) 基本条件の確認 (2) 業務計画(実施方針及び実施手法等)の妥当性の確認 (3) 作業項目の確認と作業内容の確認及び各作業項目の調査結 果の妥当性の確認 (4) 資産管理図・データ及び各種帳票と固定資産一覧表との整 合性の確認 (5) 固定資産評価及び減価償却費算出結果の確認 (6) 成果品の確認 17 第6章 成果品 (成果品) 第 56 条 本 業 務 の 成 果 品 は 、次 の と お り と す る 。な お 、成 果 品 の 体 裁 や 提出部数等については、発注者と受注者が協議のうえ決定する ものとする。 (1) 固定資産調査及び評価業務 1) 固定資産台帳 2) 資産調査及び評価要領 3) 収集資料一覧表 4) 年度別予算科目別歳入歳出決算額一覧表 5) 建設支出額・建設財源総括表 6) 年度別工事一覧 7) 受贈資産一覧表 8) 除却資産一覧表 9) 不明資産一覧表 10) 固定資産一覧表(取得時) 11) 固定資産一覧表(法適用時) 12) 年度別減価償却費推移表 13) 固定資産台帳システムコンバートデータ 14) 固定資産管理図 (2) 法適用移行事務支援業務 1) 公営企業会計移行支援計画書 2) 経営戦略資料 3) 職員研修資料 4) 公営企業会計システム導入検討資料 5) 業務報告書 (3) その他関連業務 1) 打合せ記録簿 2) 作業月報 3) 資産状況一覧表 18 4) 本業務で作成した資料 5) 本業務で作成したデータ 6) その他発注者が指示する資料 19 [別 添] 個人情報の取扱いに関する特記仕様書 この契約による業務を処理するため個人情報を取り扱う場合は、逗子市個人情報保護条 例、逗子市情報セキュリティ基本方針及び情報セキュリティ実施手順に基づき、次の事項 を遵守して行うものとする。 (秘密等の保持) 第1条 受注者は、業務に関して知り得た個人情報の内容をみだりに他に漏らしてはなら ない。この業務が終了し、又は解除された後においても同様とする。 (個人情報の取扱い) 第2条 受注者は、業務を処理するため個人情報を取り扱う場合は、その取扱いにより個 人の権利利益を侵すことのないよう最大限努めなければならない。 (再委託の禁止) 第3条 受注者は、発注者が承諾した場合を除き、個人情報の処理は自らが行い、第三者に その処理を委託してはならない。 (収集の制限等) 第4条 受注者は、この業務を処理するため個人情報を収集する場合は、その目的を明確 にし、目的達成のために必要最小限のものとし、適法かつ公正な手段により収集しなけ ればならない。 (目的外使用及び第三者への提供の禁止) 第5条 受注者は、この業務に関して知り得た個人情報を、発注者の指示又は承諾を得る ことなくこの契約の目的以外に使用し、又は第三者に提供してはならない。 (複写、複製の禁止) 第6条 受注者は、この業務に関して知り得た個人情報を、発注者の指示又は承諾を得る ことなく複写又は複製してはならない。 (安全管理措置) 第7条 受注者は、この業務に関して知り得た個人情報の漏えい、き損、滅失、紛失、盗 難その他の事故(以下「漏えい等の事故」という。 )が起こらないよう、当該個人情報の 安全な管理に努めなければならない。 2 受注者は、発注者が承諾した場合を除き、前項の個人情報を従事者の自宅その他受注 者の管理が及ばない場所に持ち出してはならない。 (罰則の周知及び従事者の監督) 第8条 受注者は、この業務に従事する者に対し、逗子市個人情報保護条例第 31 条、第 36 条、第 37 条、第 39 条及び第 41 条の義務及び罰則が適用されることについて周知す るとともに、個人情報の安全管理が図られるよう、必要かつ適切な監督を行わなければ 20 ならない。 (教育及び研修の実施) 第9条 受注者は、個人情報の保護及び情報セキュリティに対する意識の向上を図るため、 この業務に従事する者に対し、本特記仕様書において従事者が遵守すべき事項その他本 委託業務の適切な履行に必要な事項について、教育及び研修を実施しなければならない。 (個人情報の返還又は廃棄) 第 10 条 受注者は、 この業務を処理するため使用した個人情報を使用する必要がなくなっ た場合は、速やかに、かつ、確実に返還又は廃棄しなければならない。 (事故発生時の対応) 第 11 条 受注者は、この業務を処理するため収集し、又は作成した個人情報の漏えい等の 事故があった場合は、直ちに発注者に報告し、その指示に従わなければならない。 2 受注者は、前項の漏えい等の事故があった場合には、被害を最小限とするための措置 を講じるとともに、前項の指示に基づいて、当該漏えい等の事故に係る事実関係を当該 漏えい等の事故のあった個人情報の本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態にす る等の措置を講じるものとする。 3 受注者は、発注者と協議の上、二次被害の防止、類似事案の発生回避等の観点から、 可能な限り当該漏えい等の事故に係る事実関係、発生原因及び再発防止策を公表するも のとする。 (報告及び指示) 第 12 条 発注者は、 この業務の処理に伴う個人情報の取扱いについて必要があると認める 場合は、受注者に報告を求めることができるものとし、受注者は、発注者から改善を指 示された場合には、その指示に従わなければならない。 21
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