テープドライブによる確実なバックアップのために。

テープドライブによる確実なバックアップのために。
-定期的なメンテナンス、実施していますか?2013 年 12 月版
テープドライブによる確実なバックアップのために。
目
テープドライブにおけるメンテナンスの重要性
次
…………………………………………………………………………1
テープドライブのクリーニング ~ 1 ドライブたったの 5 分
「テープドライブクリーニング」の重要性 ………………………………………………………………………………1
・なぜクリーニングが重要なのか ……………………………………………………………………………1
・実際のクリーニング …………………………………………………………………………………………2
・クリーニングの実施周期 ……………………………………………………………………………………2
・クリーニングカートリッジの購入 ……………………………………………………………………………2
データカートリッジ交換 ~ 3 回ある!交換タイミング
「データカートリッジ交換」の重要性 …………………………………………………………………………………3
・1.装置内で繰り返し使用する場合(バックアップ用途) ……………………………………………………3
・2.長期保管する場合 …………………………………………………………………………………………3
・3.遠隔地へ持ち出し保管⇔再使用を繰り返し行う場合 ……………………………………………………4
まとめ
……………………………………………………………………………………………………………………4
Copyright 2013 FUJITSU LIMITED
テープドライブによる確実なバックアップのために。
テープドライブにおけるメンテナンスの重要性
近年、データカートリッジは大容量化に伴い、高密度化が進んでいます。そのため、
物理的なトラックの幅は従来に比べて狭くなってきており、ごく僅かなゴミでもデー
タの「書き込み/読み取り」に対して与える影響は増してきています。
こうした日常起こりうる小さなトラブルは、テープドライブの定期的なメンテナンスに
よって取り除くことが可能です。テープドライブ自体を交換しなければならないほど
の大規模な障害発生を抑えることもできるため、コスト面からみても有効といえる
でしょう。
ここでは、LTO Ultrium テープドライブのメンテナンス方法について説明します。
具体的なメンテナンス方法としては、以下の 2 つがあり、いずれも定期的に行う必要があります。
テープドライブのクリーニング ~ 1 ドライブたったの 5 分
「テープドライブクリーニング」の重要性
日頃のシステム運用を行う際に、メンテナンスの中でも特に「テープドライブクリーニング」が大切となります。ここでは、
具体的な原因や方法を説明します。
 なぜクリーニングが重要なのか
磁気テープから発生する粘着性のゴミや装置内部に入り込む粉ゴミが、テープドライブの磁気ヘッドに付着することは避
けられません。これら異物を放置すると、エラーや故障を引き起こす原因となってしまいます。安定した運用のためには、
ドライブを定期的に除去(クリーニング)する必要があります。
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 実際のクリーニング
通常、クリーニング時間は 1 ドライブ約 5 分で終了します。お客様の業務にあわせてクリーニングを実施してください。
また、クリーニングカートリッジは、約 50 回使用することが可能です。
機種により、操作時間、使用回数等は若干異なりますので、詳しくはお手元のマニュアルをご確認ください。
 クリーニングの実施周期
クリーニングの実施周期に関しては、約 3 ヶ月が目安となります。
装置のランプや操作パネルに、「クリーニング要求」が表示された場合には、周期に関係なく、クリーニング作業を実行し
てください。
装置名
LTO テープ装置
LTO テープライブラリ
型名
ETERNUS LT100
ETERNUS LT80 S2 / LT80
ETERNUS LT20 S2 / LT40 S2 / LT60 S2
ETERNUS LT20 / LT40 / LT60
ETERNUS LT200 / LT210 / LT220 / LT230
ETERNUS LT130
ETERNUS LT250 / LT270 S2 / LT270
ETERNUS LT160
クリーニング周期
3 ヶ月ごと
3 ヶ月ごと
(自動クリーニングを未設定の場合)
 クリーニングカートリッジの購入
クリーニングカートリッジは、装置を購入時に最低 1 巻同梱されていますので、まず
はそちらをご利用ください。
新たにクリーニングカートリッジを購入する場合には、装置によりご利用できない物
もありますので、よくご確認の上ご利用ください。
装置名
LTO テープ装置
LTO テープライブラリ
型名
ETERNUS LT100
ETERNUS LT80 S2 / LT80
ETERNUS LT20 S2 / LT40 S2 / LT60 S2
ETERNUS LT20 / LT40 / LT60
ETERNUS LT200 / LT210 / LT220 / LT230
ETERNUS LT130
ETERNUS LT250 / LT270 S2 / LT270
ETERNUS LT160
サプライ品
富士通コワーコ
Ultrium1 クリーニングカートリッジ U (注)
[商品番号: 0160280]
(注) Ultrium1~6 テープドライブに共通で使用可能
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データカートリッジ交換 ~ 3 回ある!交換タイミング
「データカートリッジ交換」の重要性
安定した長期的な運用には、データカートリッジの定期的な交換が必要です。
消耗品であるデータカートリッジの寿命は、使用環境(温度、湿度、塵埃など)、使用回数(テープ走行距離、パス数な
ど)やデータカートリッジの運用方法(持ち出し保管など)により変動します。データカートリッジの使用環境は、お客様ご
とに異なり、寿命を一律に規定することはできませんが、使用回数が多くなるにしたがって、テープ表面の傷つきやヘッ
ド汚れも増え、書き込み/読み取り時のエラーが発生しやすくなります。
このためデータカートリッジの交換について、以下の 3 つの指標を参考にしていただき、データカートリッジの定期的な交
換を推奨します。
(これらの指標は、データカートリッジを適切な環境で、正しく使用する事が条件となります。)
 1. 装置内で繰り返し使用する場合(バックアップ用途)
使用環境
温度・湿度、防塵管理が
行き届いた環境
使用頻度
1 回バックアップ/日
1 回バックアップ/週
または、それ以下の頻度
1 回バックアップ/日
一般の事務所環境(注 2)
1 回バックアップ/週
または、それ以下の頻度
推奨する交換周期の目安(注 1)
マウント回数:1,000 回
または、購入後 2 年
マウント回数:1,000 回
または、購入後 10 年(最長)
マウント回数:1,000 回
または、購入後 1 年
マウント回数:1,000 回
または、購入後 5 年(最長)
(注1) 交換周期の目安の条件となる「マウント回数」と「期間」については、マウント回数を各使用環境および使用頻度に基づき時間に換算したものが
期間となります。
(注2) 一般の事務所環境は「エアコン等で、ある程度温湿度管理はされているが、人の往来などで防塵管理の行き届かない環境」を示します。
(注3) 上記交換周期に達する前に、取り扱い不備等の理由により書き込み時にエラーが発生し、使用不可となる場合があります。
(注4) 弊社製品の VT600 バーチャルテープでデータカートリッジを使用した場合の交換については、使用条件が上記の場合と異なります。
VT600 バーチャルテープでデータカートリッジを使用される場合は、富士通コワーコへお問い合わせ下さい。
(注5) 交換周期の値につきましては、テープドライブへの定期的なクリーニングを行うことを前提とした値としています。
 2. 長期保管する場合
長期保管前のデータカートリッジの状態
新品・未使用品
(未開封または、開封後未使用)で長期保管
記録済で長期保管(注 1)
推奨する交換周期の目安
購入後 10 年(最長)
購入後 10 年(最長)
(注 1)アーカイブ用途でデータカートリッジを使用する場合は、新品もしくは、それに準ずるデータカートリッジを使用して下さい。
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 3. 遠隔地へ持ち出し保管⇔再使用を繰り返し行う場合
状態
記録済データカートリッジを遠隔地へ輸送/保管し、再使用
推奨する交換周期の目安
期間:購入後 2 年(注 1)
(注1) 遠隔地へ持ち出し保管⇔再使用を繰り返し行う場合のデータカートリッジ交換周期については、輸送を繰り返し行うために起こりうる取り扱い不備
(運搬時や積み込み/積み降ろし時の落下など)による、条件の悪い場合を想定した値としています。
運搬や取り扱いの注意事項の詳細は、関連資料の「
もご覧ください。
LTO Ultrium データカートリッジ ユーザーズガイド (954KB)」
まとめ
一応、バックアップはしているけれど・・・・・・
メンテナンスを怠ると一大事!
ICT による内部統制に重点が置かれている「事業継続」において、ますますデータ
管理の信頼性が問われています。
このデータ保全に対するリスク管理として、「データの確実なバックアップ」は必要不
可欠です。
確実なバックアップとは、万一の際、迅速かつ効果的にシステムを復旧させることで、
業務停止時間を最小限に抑えること。この“確実な”バックアップを行うためには、日常的なメンテナンスが欠かせませ
ん。
小さなトラブルでも、OS や アプリケーションの再インストールなどの手間がかかります。万一、大切なデータの消失を招
くようなことがあれば、ビジネス継続不可を招くことになりかねません。
定期的なメンテナンスは、確実なバックアップを促し、皆様のシステム運用のパフォーマンスの安定につながります。
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■本書について
本書は、技術情報として提供するものであり、本書に記載されている内容は改善のため、予告なく変更することがあります。
記載内容に誤りがあれば、富士通株式会社までお知らせください。
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