における 本県提案に対する関係府省からの第2

作成年月日
作成課室名
平成28年10月24日
企画県民部広域調整課
「平成28年度地方分権改革に関する提案募集」における
本県提案に対する関係府省からの第2次回答の結果
本県が「平成28年度地方分権改革に関する提案募集」に提案した29項目について、
今般、内閣府と関係府省との最終調整前の方向性を示す第2次回答が公表された。
1 総括…詳細は別紙
(1)提案の実現に向けて対応等前向きな回答があった項目
10項目
①提案の実現に向けて対応される項目
2項目
・「国定公園における一定の工作物の建築にかかる環境大臣との協議の廃止」
・「病児保育事業の補助要件の設定」
②提案を踏まえて対応を検討される項目
6項目
・「幼保連携型認定こども園の園庭に係る従うべき基準の参酌基準化」
・「幼保連携型認定こども園の3階以上にある保育室等に係る基準の緩和」
・「生産緑地地区指定の面積要件の要件緩和」 等
③現行制度で対応可能な項目
2項目
・「地方創生推進交付金の先駆タイプについての要件の緩和」
・「移送ボランティア活動に係る公共交通空白地有償運送の登録要件の緩和」
(2)対応不可等とされた項目
17項目
・「国立公園の特別保護地区を除く地域における基準の特例を定める権限の移譲」
・「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の長時間開所加算の要件緩和」 等
【本県提案に対する第2次回答の区分(兵庫県分析)】
区 分
項目数
本県提案
29
予算編成過程で検討される提案
内閣府及び関係府省との調整が行われた提案
27
①提案の実現に向けて対応
(2)
②提案を踏まえて対応を検討
(6)
③現行制度で対応可能
(2)
④対応不可等
2
2
(17)
今後の対応
前向きな回答があった項目については、引き続き内閣府と連携して関係府省との
調整を行うこととし、対応不可等とされた17項目については、引き続き提案の実現
に向け、関係府省の真摯な対応を求める。
【今後のスケジュール】
10月下旬
11月中旬
11月下旬
12月中下旬
提案募集検討専門部会において関係府省ヒアリングを実施
内閣府と関係府省との最終調整
地方分権改革有識者会議・提案募集検討専門部会で対応方針案を了承
対応方針を閣議決定
【問い合わせ先】企画県民部広域調整課 078-362-4008
別 紙
兵庫県提案に対する関係府省からの第2次回答の結果 【関係府省から前向きな回答があった項目(10 項目)】
提案項目
求める措置の内容
国定公園における一
定の工作物の建築に
かかる環境大臣との
協議の廃止
国定公園において、工作物の高さが 50 メ
ートル又はその地上部分の容積が 30,000
を超える新築や改築等についての許可
を行う際、環境大臣への協議が必要となっ
ていることから、環境大臣への協議を廃止
病児保育事業の補助
要件の設定
診療所等で病児保育事業を実施する場合、
定員 2 名以下の場合でも看護師・保育士そ
れぞれ 1 名が必要だが、病児保育が未実施
の市町において保育士の配置が困難であ
るとの意見があることから、利用児童数が
定員 2 名以下の場合は、看護師1名のみで
実施可能となるよう規制を緩和
幼保連携型認定こど
も園について、園庭
に係る従うべき基準
の参酌基準化
認定こども園における園庭は、同一の敷地
内又は隣接する敷地内になければならず、
必要な面積についても「従うべき基準」と
されており、土地が少ない駅前等で認定こ
ども園の整備が困難なことから、「参酌す
べき基準」にするよう規制を緩和
幼保連携型認定こど
も園の設備(3階以
上にある保育室等)
に係る基準の緩和
(県・市町連携:川
西市)
幼保連携型認定こども園について、省令で
3階以上に設置する保育室等は原則とし
て満3歳未満の園児の保育の用に供する
とされている。しかし、設備基準により転
落防止設備の設置や耐火構造の屋外避難
路の設備が必要とされており、また、保育
士の配置基準を踏まえても、緊急時に3歳
で区分する明確な理由はないことから、保
育室等の設置階の基準を緩和
関係府省
環境省
内閣府
厚労省
内閣府
文科省
厚労省
内閣府
文科省
厚労省
第 1 次回答
第2次回答の概要 ※内閣府公表資料(平成28年10月7日)より抜粋
提案の実現に
向けて対応
・一定の要件を超える工作物の新築、改築又は増築にかかる許可に必要な環境
大臣協議を廃止する方針で作業を進める。
・一方、同条第2号の規定に関する行為(土地の開墾、水面の埋め立て、干拓
提案の実現に
等)については、自然環境に与える影響が極めて大きい行為であり、提案団
向けて対応
体からは具体的な支障事例が示されておらず、また提案団体以外の都道府県
の意向も踏まえるべきであることから、これらの事項を内閣府を通じて確認
した上で、慎重に検討する。
対応不可
・病児保育事業は、「保育を行う事業」であり、病児保育における保育の質を
確保するためには、保育に関する専門的な知識と技術を有する者による保育
が行われることが必要である。
・また、看護師に求められる知識や技術の内容は保育士に求められるものと全
提案の実現に
く異なっている。ゆえに、病児保育が「保育を行う事業」である以上、保育
向けて対応
士の配置は不可欠である。
・ただし、離島その他、利用児童の見込みが少なく定員2名以下の場合におい
て、保育士の確保が困難な地域であると市町村が認める地域において、保育
士資格を保有する看護師に限り、看護師1名の配置を認めることとする。
対応不可
・幼児教育において、園舎、園庭、保育室の全体的な空間構成が重要な意味を
持っていることをご理解いただき、確保できる面積に応じた定員設定をして
いただきたい。
提案を踏まえ
・一方で、ご意見を踏まえ、幼保連携型認定こども園の設置・移行が円滑にで
て対応を検討
きるよう、上記の幼保連携型認定こども園における教育・保育の実施に支障
が無い範囲において、基準の柔軟な取扱いが可能かどうかの検討を行ってま
いりたい。
対応不可
・幼児教育において、園舎、園庭、保育室の全体的な空間構成が重要な意味を
持っていることをご理解いただきたい。
提案を踏まえ ・一方で、ご意見を踏まえ、幼保連携型認定こども園の設置・移行が円滑にで
て対応を検討
きるよう、上記の幼保連携型認定こども園における教育・保育の実施に支障
が無い範囲において、基準の柔軟な取扱いが可能かどうかの検討を行ってま
いりたい。
提案項目
求める措置の内容
小規模多機能型居宅
介護(地域密着型サ
ービス)にかかる人
員等の基準の緩和
居宅介護支援専門員と小規模多機能型居
宅介護サービスの介護支援専門員を兼務
することができず、小規模多機能型居宅介
護サービスを利用する際、小規模多機能型
居宅介護サービス事業者に属している介
護支援専門員に変更せざるを得ないこと
から、兼務を可能とする等居宅介護支援専
門員が小規模多機能型居宅介護サービス
の業務を行えるよう規制を緩和
国民健康保険の高額
療養費の請求に際し
ての手続きの簡素化
(県・市町連携:川
西市、洲本市)
国民健康保険の高額療養費の請求に際し、
被保険者や保険者の事務負担が大きいこ
とから、後期高齢者と自己負担限度額の差
が無い 70 歳から 74 歳までの前期高齢者に
ついては、後期高齢者医療保険における高
額療養費の制度と同様に自動払いできる
よう手続きの簡略化
地方公共団体が設置
する施設に対し行わ
れる障害福祉サービ
ス等報酬における公
立減算の廃止(県・
市町連携:川西市)
関係府省
厚労省
第 1 次回答
第2次回答の概要
対応不可
・ご提案の内容も踏まえて、今後の議論の必要性について検討する。
・なお、介護保険法施行規則の規定により、地域の実情に応じて、指定小規模
多機能型居宅介護事業者の介護支援専門員以外に、居宅サービス計画を作成
提案を踏まえ
させることは可能であるが、「指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に
て対応を検討
関する基準」において、利用者が月を通じて小規模多機能型居宅介護を受け
ている場合は、当該月については、居宅介護支援費は算定しないこととされ
ている。
厚労省
・市町村国保の都道府県化に向けて、自治体と緊密に協議しており、高額療養
費の支給申請手続の簡素化についてもその俎上にのせて、協議していきたい。
提案を踏まえ 提案を踏まえ
また、その結果等を踏まえ、平成 28 年中に見直しの方向性をお示ししたい。
て対応を検討 て対応を検討 ・領収書の取扱いについては、見直しの方向性と併せ、一部負担金の支払い状
況の確認等といった保険給付の適正な執行を担保するために必要な事務とと
もに、平成 28 年中に医療保険者に対して通知等を行いたいと考えている。
地方公共団体が設置した生活介護施設や
児童発達支援施設は、公金が投入されてい
る点を踏まえ、障害福祉サービスにおける
基本報酬が減算(公立減算)されているが、
地方公共団体が設置した介護保険施設に
は同様の措置はないことから、公立減算の
廃止
厚労省
・公立施設の報酬については、民間施設と比較した場合、報酬とは別に、①人
件費引当金相当額②減価償却費相当額
提案を踏まえ 提案を踏まえ
が投入されていることを踏まえ、民間施設の報酬との均衡を考慮して報酬を
て対応を検討 て対応を検討
減算しているものであるが、ご指摘の点も踏まえ、事業所の経営実態等の客
観的・具体的なデータに基づき次期報酬改定(平成 30 年度)の議論において、
対応を検討する。
生産緑地地区指定の
面積要件の要件緩和
共同耕作者のうち一人が農業を辞めたた
め、生産緑地地区の面積要件(500 ㎡)を
満たさなくなった場合でも優遇措置を受
けられるよう面積要件を緩和
国交省
提案を踏まえ 提案を踏まえ
・当該内容について速やかに検討して参りたい。
て対応を検討 て対応を検討
地方創生推進交付金
の先駆タイプについ
ての要件の緩和
地方創生推進交付金について、地域の実情
に応じた事業執行が可能となるよう、地方
自治体単独で実施する事業についても先
駆タイプとして認めるよう要件を緩和
移送ボランティア活
動に係る公共交通空
白地有償運送の登録
要件の緩和(県・市
町連携:三田市)
地域公共交通会議で、バス停までの距離が
あるなど交通が不便であると認められた
地域において、地域ボランティアが地域及
び対象者を限定して行う移送サービスに
ついては、公共交通空白地有償運送とみな
し、有償運送が可能となるよう登録要件の
緩和
内閣府
国交省
・先駆タイプの在り方については、地方6団体等からの要望も踏まえ、9 月末
を期限とする第 2 回応募より、複数の地方公共団体が共同で予算を実施する
予算の共同化に限らず、それ以外の形での連携を広く認める形で運用の弾力
化を図ったところである。
現行規定で対
応可能
現行規定で対
応可能
現行規定で対
応可能
・「過疎地域その他の交通が著しく不便な地域」とは、一律に基準を設けるも
のではなく、各地域の実情に応じた内容となるべきものである。
現行規定で対 ・このため、同地域であるか否かの判断については、地方公共団体、一般旅客
応可能
自動車運送事業者、地域住民等の地域の関係者を構成員とした協議会におい
て、当該地域の公共交通機関の輸送の状況等の地域の実情に応じて、適切に
判断されるべきと考える。
兵庫県提案に対する関係府省からの第2次回答の結果 【対応不可等とされた項目(17 項目)】
提案項目
求める措置の内容
関係府省
第 1 次回答
第2次回答の概要
・
地方創生推進交付金
の申請手続きの見直
し
地方創生推進交付金について、迅速な事業
執行が可能となるよう、地方再生計画の作
成を地方版総合戦略等で代替できるよう
手続きの見直し
奨学金事務にかかる
マイナンバーの利用
をする主体の拡大
奨学金申請者の負担を軽減するため、奨学
内閣府
金事業のために地方公共団体等が出資し 個人情報保
て設立した公益財団法人でも、独立行政法 護委員会
人日本学生支援機構と同様にマイナンバ
総務省
ーを利用できるよう法律を改正
文科省
内閣府
対応不可
対応不可
性質の違いや地域再生制度の趣旨に鑑みて、地域再生計画を地方版総合戦
略により代替することは適当ではない。
・ 地域再生計画と交付金実施計画の一本化については、各年度の事業費等に
変更が生じた場合に逐一認定申請が必要となり、かえって事務負担は増大す
る。そのため、事務負担を考慮し、事業の詳細を記載した交付金実施計画の
うち、最低限の内容について引用する形で記載した地域再生計画を認定する
こととしている。
・ 今後とも地方公共団体の要望を伺いつつ、引き続き事務手続きの簡素化を
進めてまいりたい。
・
対応不可
対応不可
個人情報保護に対する国民の懸念に対応するため、民間での利用を認めて
いない。
・ 個人情報保護に対する国民の懸念に対応するため、情報提供ネットワーク
システムを使用して情報連携を行うことができる主体は、法令で明確になっ
ている必要があると考えており、都道府県の委託によりマイナンバー利用事
務を行うこととされている公益財団法人を情報連携の主体として認めること
は困難である
・
広域連合の規約変更
手続の弾力化
広域連合の規約を変更する際、国の行政機
関の長の権限に属さない事務については、
その他の大臣との協議が不要であること、
事前に総務大臣に協議していることから、
迅速に規約変更できるよう総務大臣の許
可を届出制に緩和
総務省
対応不可
対応不可
総務大臣は、規約の内容の適法性だけではなくその妥当性をも判断してい
る。したがって、当該許可の際に確認が必要となる事項は関係地方公共団体
の議会の議決のみではない。
・ 関係行政機関の長への協議を経ずに、総務大臣が関係行政機関の長の権限
に属さないことを判断することはできない。
・ 当該許可は、許可を要することとすること以外の方法によってその処理の
適正を確保することが困難であると認められる場合に該当するものであっ
て、その目的を達成するために必要な最小限度の関与である。
・ なお、総務省との事前協議はあくまで事実上の行為であり、広域連合の処
理する事務及び広域連合の作成する広域計画の項目の変更が関係行政機関の
長の権限に属さないものであることを示すことはない。
・
高等学校等就学支援
金の申請に係る事務
手続きの見直し
高等学校等就学支援金における新入生の
受給資格認定について、都道府県の定める
提出期限(7 月頃)までに、前年度と当該
年度の課税証明書を提出することで 当
該年度の4~6月分を遡及して受給資格
認定ができるよう事務手続きを見直し
文科省
対応不可
対応不可
高等学校等就学支援金は授業料の月額に相当する額を支給するとされてお
り、月単位でその支給額を算定する。
・ 仮に、手続きを1度にするのであれば、就学支援金を年額支給することと
なるが、その場合各学校は授業料1年分を代理受領することとなり、生徒が
転校した場合や保護者等に変更があった場合の事務処理を想定するとかえっ
て大きな事務負担が生じることが懸念される。
・ 御提案も踏まえ、マイナンバーの利用により地方税情報を取得できる場合
には収入状況届出書の提出を不要とすることの可否を含めて、所得確認作業
における事務負担の軽減策を検討中(平成 29 年7月までに検討予定)。
提案項目
求める措置の内容
関係府省
第 1 次回答
措置変更後の受入施
設における被虐待児
の受入加算費の適用
期間の緩和
入所当初に施設職員と被虐待児との関わ
りが重要なため、1 年間加算されるにも関
わらず、措置変更により新たな施設に入所
する場合、措置変更前の施設で 1 年間加算
されていると、措置変更後の施設では加算
されないことから、変更後の施設において
も1年間加算されるよう規制を緩和
厚労省
対応不可
空家等対策の推進に
関する特別措置法の
対象拡大
管理不全となっている長屋や共同住宅で
も、一部に居住実態があれば、空家等対策
の推進に関する特別措置法の対象となら
ず、立入調査等ができないことから、管理
不全となっている長家等の空き家部分に
ついても対象となるよう対象の拡大
所有者等が不存在の
空家等の跡地処分に
おける手続きの簡素
化(県・市町連携:
洲本市)
危険な空家等を略式代執行により除去す
る際、事前に所有者や相続人の存在の有無
を確認することから、その跡地について
は、相続人不存在とみなし相続財産管理人
を選任することなく国または略式代執行
を行った地方自治体に帰属できるよう制
度の見直し
公営住宅の地域対応
活用にかかる期間の
緩和について
地域における多様な住宅需要に対応する
ため、公営住宅を UJI ターン者向け住宅に
活用できる「地域対応活用」については、
通知により活用できる期間が原則一年と
されていることから、地域の実情に応じて
弾力的に期間を設定できるよう緩和
第2次回答の概要
・
対応不可
・
国交省
対応不可
対応不可
長屋や共同住宅については、一棟全体で一つの「建築物」であり、一住戸
は「建築物」の一区画にすぎず、一住戸ごとに「空家等」か否かを判断する
ものではない。
・ なお、長屋等の問題に対応している地方公共団体の事例などがあれば、適
時情報共有を行っていくことは考えられる。
・
総務省
国交省
法務省
対応不可
対応不可
空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく略式代執行に伴う公告と、
民法に規定する相続財産管理人制度に係る各種公告とはその目的や内容を異
にするものであり、手続を代用させることは困難である。
・ また、「検察官の請求により利害関係人を立てる」との趣旨は必ずしも明
らかではないが、相続財産管理人の選任を申し立てる意思のない利害関係人
に選任申立てを強制する制度の創設を要望する趣旨であるとすれば、私的自
治の原則に反するものであり、対応は困難である。
・
国交省
対応不可
対応不可
長期に渡る目的外使用は公営住宅の本来の目的の妨げになるおそれがある
ため、目的外使用の期間を1年以内とし、事業主体に対し、引き続き目的外
使用しても公営住宅の適正かつ合理的な管理の支障のないことを確認してい
ただくよう求めているものである。
・ なお、当初の目的外使用の期間を経過後、地域の住宅事情に特段の変化が
無ければ、目的外使用の期間を更新していくことは可能である。
・
国立公園の特別保護
地区を除く地域にお
ける基準の特例を定
める権限の都道府県
への移譲
自然公園法の規制が地域の実情に合って
おらず、自然公園内にある企業の保養所等
の建替や売却が進まないことから、既存建
物の改廃について現地に精通した都道府
県知事が地域独自の特例基準を設定でき
るよう、特別保護地区を除く地域における
特例基準の策定権限及び特例基準に基づ
く許可権限の移譲
措置変更後の施設においても1年間加算されることとした場合、安易な措
置決定や措置変更を誘発し、児童が安定的な人間関係の下で養育されること
をかえって阻害するおそれがあり、ご提案は認められない。
環境省
対応不可
対応不可
国立公園を全国的・国際的な観点から管理するにあたっては、判断権者か
ら現場の職員までが統一的な考え方と能力を備え、開発利益から独立した組
織により管理を行うべきである。
・ また、IUCN が定めた国立公園の定義において、「保護のための施策を講じ
るのが国内で最高の権能を有する行政機関である地域」とされているが、開
発推進の役割や権限を持っている地方自治体に許可基準の特例を定める権限
等を移譲することは、国の環境行政機関が保護を担い開発と保護のチェック
&バランスを確保することが実体上出来なくなってしまい、上述国際標準か
ら大きく逸脱することとなってしまう。
・ なお、現行制度においても、環境大臣が許可基準の特例を設けることは可
能であり、その検討においては当該地区に関係する自治体の意見を踏まえる
こととしている。
・ 瀬戸内海国立公園六甲地域においても、現地に駐在する神戸自然保護官を
通じて現状における課題を提案団体と共有し、六甲地域の望ましい姿につい
て検討して参りたい。
(対応不可等とされたうち、支障事例が無いなどとされ、関係府省との調整対象とならなかった項目)
提案項目
求める措置の内容
関係府省
同一県内で実施する一般乗合旅客自動車運
送事業に関する一連の権限の移譲
まちづくりや観光振興などの地域振興策との一体的な取組や、地域特性や生活環境の変化を踏まえた持続
可能な地域公共交通ネットワークを構築するため、一般乗合旅客自動車(路線バスやコミュニティバス)
にかかる事業経営等の許認可権限や監査・行政処分権限の都道府県への移譲
国交省
農用地区域からの除外要件の緩和
「土地改良事業完了後8年を経過していること」とされている農用地区域からの除外要件について、工場
の拡張にあたり、ほ場整備事業が事業完了後8年を経過していれば、用排水路整備事業が完了後8年を経
過していなくても、当該用排水路の受益農地を農用地区域から除外できるよう、除外要件を緩和
農水省
2ha 未満の農用地利用計画の変更における
地域特性を活かした弾力的なまちづくりに取り組むため、農用地利用計画に係る 2ha 未満までの計画変更
県との同意協議の見直し(県・市町連携:小
については、県と協議し、同意を求めることとされているのを、県との協議のみとすること
野市)
農水省
放課後児童健全育成事業「長時間開所加算」 保護者のニーズに応じた開所時間の設定を促すため、放課後児童健全育成事業の長時間開所加算の要件
の要件緩和(県・市町連携:川西市)
(平日分)を、「1 日6時間を超え、かつ 18 時を超える時間」から、「1 日5時間を超える時間」に緩和
厚労省
農家レストランの農用地区域内設置の容認
農家レストランは農業用施設として農用地区域に設置できないことから、主として同一市町内で生産され
ている農畜産物又はそれを原料として製造・加工したものを提供する農家レストランについては、農用地
区域に設置できるよう要件の緩和
農水省
特定民間中心市街地活性化事業計画の認定
から補助金交付までの権限の都道府県への
移譲
中心市街地活性化の事業を展開するため、事業者が認定基本計画に基づき作成する特定民間中心市街地活
性化事業計画の認定から補助金交付までの権限の都道府県への移譲
経産省
商店街活性化事業計画等に関する認定事務
権限等の都道府県への移譲
総合的な商店街活性化施策の実施が可能となるよう、商店街振興組合等が商店街の活性化のため作成する商店街活性化事
業計画・商店街活性化支援事業計画の事務権限等の都道府県への移譲
(1)商店街活性化事業計画及び商店街活性化支
援事業計画の認定・変更・取り消し
(2)商店街活性化事業計画及び商店街活性化支
援事業計画の実施状況報告の徴収
(3)地域商業自立促進事業費補助の交付事務の
権限移譲
経産省
過疎地域自立促進方針を定める際の関係大
臣への同意協議の廃止
都道府県が過疎地域自立促進方針を定める際、同意基準を踏まえ総務省と事前協議を行っているにも関わ
らず、総務大臣、農林水産大臣及び国土交通大臣への同意協議が必要とされ、一連の協議に多大な時間を
要することから、同意協議を廃止し報告制度に見直し
総務省
予算編成過程で検討を求める項目(2項目)
提案項目
求める措置の内容
関係府省
保育体制強化事業の実施主体に関する要件
緩和
待機児童がいない地域においても、保育人材の確保が課題となっていることから、保育支援者の活用を
支援する「保育体制強化事業」の実施主体について、「待機児童解消加速化プラン」に参加していない
市町村でも実施できるよう要件を緩和
厚労省
被災者生活再建支援制度の支援対象の拡大
市町村域をまたがる災害が発生した場合、基準に満たない市町村の被災者は被災者生活再建支援制度の
対象とならないことから、一連の災害であれば全ての被災団体を支援するよう対象を拡大
内閣府