資料2-1

資料2-1
財政制度等審議会 財政投融資分科会
説 明 資 料
株式会社日本政策投資銀行
平成 28 年 10 月 19 日
財 務 省
Ⅰ.当行概要
1
― 1 ―
プロフィール
設立
2008年 (平成20年)10月1日
(旧開銀1951年(昭和26年)、旧北東公庫1956年(昭和31年))
株式会社日本政策投資銀行法(平成十九年六月十三日法律第八十五号)
設立目的
第一条
株式会社日本政策投資銀行(以下「会社」という。)は、その完全民営化の実現に
向けて経営の自主性を確保しつつ、出資と融資を一体的に行う手法その他高度な金
融上の手法を用いた業務を営むことにより日本政策投資銀行の長期の事業資金に係
る投融資機能の根幹を維持し、もって長期の事業資金を必要とする者に対する資金
供給の円滑化及び金融機能の高度化に寄与することを目的とする株式会社とする。
財政融資資金・
政府保証債
第二十二条 財政融資資金は、(略)会社の業務に要する経費に充てるため会社が借入れをする
場合における会社に対する貸付けに運用することができる。
第二十五条 政府は、(略)国会の議決を経た金額の範囲内において、社債等に係る債務につい
て、保証契約をすることができる。
代表取締役社長
柳 正憲
支店・事務所等
支店10ヵ所、事務所8ヵ所、海外駐在員事務所1ヵ所、海外現地法人3ヵ所
職員数
1,187名(2016年3月末)
総資産額(単体)
15兆8,089億円(2016年3月末)
貸出金残高(単体)
13兆1,193億円(2016年3月末)
資本金(単体)
1兆4億2,400万円(2016年3月末:全額政府出資)
総自己資本比率(単体)
16.85%(バーゼルⅢ基準、国際統一基準) (2016年3月末)
発行体格付
A1 (Moody s)、A+ (S&P)、AA (R&I)、AAA (JCR)
2
― 2 ―
改正DBJ法について
改正前
改正後(平成27年5月施行)
1.完全民営化の方向性は引き続き維持
2015年4月1日から5年後から
7年後を目途として、全株式を処
分し、完全民営化
 目的規定(第1条)をはじめ本則の変更なし
 株式処分については、(会社の目的の達成に与える影響等を踏まえつつ)で
きる限り早期に
2.危機対応業務の適確な実施を図るための措置を講ずる
 指定金融機関として危機対応
業務を実施
 2015年3月末まで危機対応の
ための政府出資が可能
 当分の間、危機対応業務を行う責務を有する(併せて定款への記載義務)
 財務基盤確保のための政府出資規定の延長(当分の間、政府による1/3超
の株式保有義務)。
3.成長資金を集中的に供給する新たな投資(「特定投資」)の仕組みを時限的に創設
競争力強化ファンド等を通じたリ
スクマネーの供給
 競争力強化ファンドを強化(一部、産投出資による財源措置を実施)する形
で、2025年度までの時限措置として「特定投資業務」を実施(併せて定款へ
の記載義務、民業の補完・奨励等)
 「特定投資業務」が完了するまでの間、政府による1/2以上の株式保有義務
4.政府関与の継続等を受けた民間金融機関等への配慮規定など
第3次中期経営計画でも掲げてい
る通り、一般金融機関との協働を
業務の中心に据えつつ、緊密なコ
ミュニケーションを実施
 業務全体に対する「適正な競争関係」への配慮義務
3
3
― 3 ―
第3次中期経営計画(平成26∼28年度)
当行の役割
「日本経済の抱える課題
【日本経済の課題(マクロ)】
当行としての対応
・少子・高齢化、人口減少
・国際競争力低下
・経済成長率低下
・経済のグローバル化
・インフラ老朽化
・東日本大震災後のエネルギー
問題
・地域活力の低下
・震災復興・自然災害対応
・グローバルな危機の伝播
【金融資本市場の課題】
・リスクマネーの供給不足
・資金運用機会の不足
・同質的過剰競争の解消
・戦略市場の創出
・イノベーション/技術開発
・危機に強い国・産業・ヒトづくり
等
設備投資調査等による
課題の発見
【企業の課題(セミマクロ)】
産業金融の中立的な担い手
成長への貢献
インフラ・エネルギー
・競争力強化
・環境・ヘルスケア・女性
活躍の場の創造等成長
分野支援
・グローバル化への対応
・インフラの更新強化
・交通ネットワーク等の強
靱化・防災
・エネルギー供給体制再
構築
地域に応じた活性化
・成長のサポート(イノベーショ
ンの促進/バリューチェーンにお
ける企業価値発見)
・PPP/PFIの活用によるイン
フラ整備
・まちづくりのサポート
セーフティネットの強化
・危機対応(自然災害対策・金融市場の安定化等)
・平時に培った審査力の発揮
・政府との連携
長期的視点に立った
良質なリスクマネーと
ナレッジ(知的サービス)の提供
●特徴ある金融機能(長期性・大口・投融資一体)
●触媒機能(中立性を活用した新たな価値創造のためのプラットフォーム)
●顧客基盤 ●蓄積された経験 ●資本
●経営資源(中立性、審査・調査能力、R&D力、ネットワーク)の統合運用
4
― 4 ―
金融機関との適
切なリスクシェア
「リスクシェアファイ
ナンス」
→滞留する資金の
活性化・循環
投資家の運用
ニーズへの対応
「市場活性化ファイ
ナンス」
→新たな資金循環の
創造
金融の枠を超え
たナレッジの提供
「ナレッジバンク」
→新たな価値の創造
Ⅱ.平成29年度要求について
5
― 5 ―
平成29年度財投要求の内容
(単位:億円)
29年度予算案
28年度
増減
当初計画
(28当初比)
投融資規模
22,150
23,450
1,300
21,150
22,150
1,000
1,000
1,300
300
13,600
15,750
2,150
7,000
9,150
2,150
財融借入金
3,000
5,000
2,000
政府保証債
3,500
3,500
-
一般投融資
特定投資業務
要調達額
【ポイント】
 投融資規模増加 につ
いて (P7 9)
 資金収支の観点
(P10、11)
財投資金
うち国内債
1,500
1,500
-
うち外債
2,000
2,000
-
500
650
150
自己調達
6,600
6,600
-
社債
4,000
4,000
-
民間借入
2,600
2,600
-
8,550
7,700
▲ 850
産投出資
自己資金等
6
― 6 ―
未来への投資を実現する経済対策
(平成28年8月2日)への対応
• 28年7月、DBJは、「国土安全安心プログラ
ム」(次頁)を創設し、熊本地震からの復旧・
復興にかかる取り組みに加え、国土の安全安
心に資する投融資を通じ、未来への成長投資
の活性化を後押し。
• 28年8月、政府より、「未来への投資を実現
する経済対策」が公表され、「21世紀型のイン
フラ整備」や「地方の支援」の項目で、「当行へ
の支援を通じた取組」を明記。
• 上記を受け、DBJに、平成28年度第2次
補正予算で、事業規模5,000億円、財
政融資5,000億円を措置。
• 29年度は、経済対策により、新たに創出され
たインフラプロジェクト等の需要への継続対応
を行う予定。
【ポイント】
 投融資規模増加について(P7 9)
骨太の方針(平成28年6月2日)への対応
• 「2.成長戦略の加速」の項目で、「民間から
の成長資金の供給を促すため、官民ファンド、
政府系金融機関を積極的に活用」とされ、引き
続き、市場からの期待に応じたリスクマネー供
給を予定。
【ポイント】
 実績評価・実需の見通し等(P12∼)
DBJ国土安全安心プログラムの概要
国土の安全安心に資する投融資を通じた未来への成長投資の活性化
∼民間金融機関等との協調によるリスクマネー供給を含む資金供給体制の強化∼
非収益性の投融資資金
⇒長期のファイナンスが必要
防災・安全分野
企業の成長力強化に資する防災投資
例)
・熊本地震を契機とした企業の防災・減災対策関連投資の支援
・BCM(Business Continuity Management)格付を取得した企業の防災関連等投資促進
・観光資源の再生・活性化(ホテル・旅館の耐震改修事業等)
・ホテル・旅館の大規模耐震改修に向けた劣後ローン等による財務基盤強化
リスクマネー
・劣後ローン
・劣後社債取得
・優先株式出資
・普通株式出資
安全なまちづくり対策
例)
・開かずの踏切解消や電線の地中化等による安全なまちづくり
・送電網の整備による再生可能エネルギーの導入促進及び災害に強いエネルギーインフラ基盤整備
地方創生分野
例)
・地域の雇用を維持・確保し、所得増をもたらす取り組み
・観光など、地域の経済資源を有効に活用する取り組み
・国内外から地域へヒト・モノ・カネを呼び寄せる取り組み
・地域の中核製造業の再生に向けた資本再構築のための優先株式出資等
7
― 7 ―
等
民間金融
機関等
との協調
融 資
・中長期融資
・シンジケート・
ローン
・プロジェクトファ
イナンス
等
投融資規模・内容の変化について
 平成27年度の手法別投融資割合を、平成22年度と比較すると、危機対応融資がピークアウトする一方、①投資・メザニンと
いったリスクマネー供給、②ストファイ(プロジェクトファイナンス等の仕組み金融)、評価認証型融資(環境、BCM、健康格付
融資)といった新金融手法による資金供給の割合が大きく増加。
 また、ストファイも含め、長期性資金の融資の割合も大きく増加しており、民間で対応しづらい分野で投融資規模は増加。
(DBJ国土安全安心プログラムによる資金供給も長期性資金が中心)。
 貸出金利については、市場金利を踏まえた設定を行っていることに加え、行革法を踏まえ、株式会社化以降はDBJに限定され
た利子補給制度や低利融資制度も存在しないことから、民間金利との乖離は生じない。
投融資業務の手法別内訳
平成22年度
投資, 3.7%
メザニン,
4.4%
危機対応等,
11.9%
通常融資,
44.9%
投資, 5.7%
平成27年度
認証型融資,
3.8%
メザニン, 5.5%
認証型融資,
8.4%
通常融資,
38.1%
ストファイ,
8.4%
通常融資
(うち10年以上),
23.0%
通常融資
(うち10年以上),
19.6%
計31.3%
投融資規模:20,869億円
危機対応等,
3.9%
ストファイ,
18.9%
計38.5%
※事業規模については、短期融資を除く
8
― 8 ―
投融資規模:26,437億円
民間金融機関との協調の徹底
 民間金融機関との協調の徹底のため、外部の有識者による助言機関として設置していた「アドバイザリー・ボード」を取締役会の
諮問機関へと変更し、適正な競争関係の確保を諮問事項として追加。
 あわせて、民間金融機関との定期的な意見交換会を実施(全銀協、地銀協、第二地銀協とすでに6回実施済み)。
 民間金融機関との意見交換の結果をアドバイザリー・ボード、モニタリング・ボードに報告し、適正な競争関係確保の状況等につ
いて評価頂いた上で、結果を業務運営に反映させるという仕組みを構築。
業務運営(事業計画・事業報告書等)へ反映
議論を反映
特定投資業務モニタリング・ボード
アドバイザリー・ボード

 DBJ業務全般の適正な競争関係確保の状況等を評価

 原則年2回を想定
奥正之
SMFG取締役会長
釡和明
IHI相談役
橘・フクシマ・咲江 G&S Global Advisors Inc. 社長
中西勝則
静岡銀行頭取
議論を反映
根津嘉澄
東武鉄道代表取締役社長
三村明夫
新日鐵住金相談役名誉会長
植田和男
東大経済学部教授
特定投資業務の適正な実施を評価
原則年2回を想定
奥正之
SMFG取締役会長
髙木伸
全銀協副会長
中西勝則 静岡銀行頭取
山内孝
マツダ相談役
横尾敬介 経済同友会専務理事
渡文明
JXHD名誉顧問
定期意見交換会 など(それぞれ年2回程度を想定)
議論を反映
○ 全国銀行協会、全国地方銀行協会及び第二地方銀行協会との間の定期意見交換会
○ 地域金融機関との個別の意見交換
9
― 9 ―
議論を反映
金融危機対応業務による資金収支への影響について
 金融危機対応業務について、平成21年度を中心に通常の事業規模を大きく超える約3兆円規模で実施。
 その際の企業の資金需要は、社債発行代替となる期限一括融資(7年、10年)に集中。
(一括融資に対応した、公庫から指定金融機関への融資メニューがなく、ALMに一時的な支障が生じるもの)。
 結果的に、平成21年度から8年目、9年目に当たる29年度、30年度は回収金が大きく減少。
過年度融資にかかる一括償還の影響
12,000 億円
10,000
8,000
10年一括
7年一括
6,000
5年一括
3年一括
4,000
その他一括
2,000
0
28
参考:当行全体の回返差
(見込み)
8,051億円
29
30
3,430億円
10
― 10 ―
5,408億円
31fy
12,504億円
自己調達努力について
 当行は、平成20年度以降、中短期年限(3年債、5年債)を中心に発行増を実現してきた経緯。
 さらなる自己調達増額努力として、投資家層の拡大のため、①社債発行頻度の増加(昨年度公募債の起債回数17回)、
②年間200件を超える個別IRの実施、③借入先数の拡大(平成20年度46機関→平成27年度158機関)、
④SRI債(DBJ社会的責任投資債)の発行を通じた海外投資家の取込等を実施。
 中長期安定的に調達可能な債券発行運営を目指しつつ、平成29年度は、自己資金の減少を受け、市場環境や投資家動向を
見極めながら、自己調達努力を継続予定(平成28年度同様、当初予算額に縛られず、可能な限り調達増を目指す所存)。
 但し、自己調達が不調な場合の対処を検討する必要あり。また、インフラ等の長期の資金需要に対しては、自己調達可能な年限
ではALM(長短)のミスマッチがあることから、十分な対応が困難。
公募債発行額(フロー)の推移
SRI債の発行実績
単位:億円
第2回DBJサステイナビリティボンド
220,000
4000
発行日:平成28年10月12日
210,000
3500
期間 5年
200,000
3000
発行総額 5億ドル
190,000
2500
180,000
2000
170,000
1500
160,000
1000
第1回DBJサステイナビリティボンド
発行日:平成27年10月21日
期間 4年
発行総額 3億ユーロ
公募債発行額(左軸)
DBJ発行額(右軸)
DBJグリーンボンド
500
150,000
H20
H21
H22
H23
H24
H25
H26
H27
発行日:平成26年10月7日
民間借入先推移
期間 3年
H20
H21
H22
H23
H24
H25
H26
H27
46
51
55
67
102
147
162
158
発行総額 2.5億ユーロ
※公募債は、日証協統計における普通社債、財投機関債等、資産担保型社債、転換社債、
金融債、非居住者債の合計。DBJ発行額は平成20年10月以降での全債券調達額の合計
11
― 11 ―
※SRI(Socially responsible
investment)債とは、債券発行
により得た資金を、原則として環
境・社会的意義の高い既存/新規
のプロジェクトにのみに充当する債
券。なお、当行が発行するSRI債
の信用構造は、社債と同じ。
Ⅱ.特定投資業務について
12
― 12 ―
特定投資業務の概要
○特定投資業務は、我が国企業の競争力強化や地域活性化のための成長資金(資本性資金・メザニン
等)の担い手・市場が未成熟であるとの問題意識の下、民間金融機関等による自立的な成長資金の供
給促進を企図して講じられた仕組み。
○平成27年6月末の業務開始以来、国からの出資(産投出資1,150億円)及び自己資金と合わせて総
額2,300億円規模で業務を実施。平成28年度上期末までの1年3ヵ月で25件、約1,650億円(1.7
件/月、110億円/月)の投融資を決定済。
国
(産業投資)
特定投資業務
民業の補完・奨励
(呼び水効果等)
−新事業開拓
−異業種間連携 等
H27・28年度計:2,300億円
資本性資金等
(優先株・劣後ローン等)
達成すべき政策目的
・地域経済の自立的発展
・日本・企業の競争力強化
・成長資金市場の発展
DBJの既存の枠組み・
ノウハウを活用
(リスク管理・決定プロセス)
13
― 13 ―
37
成長を支えるリスクマネー等の充実
融資
リスクマネー等 ✓経営の革新を行う取組
繰入れ
出資
✓経営資源を有効活用す
る取組
民間ファンド等の新しい資金の担い手、
それを支える投資家や市場等の育成
(メガバンク、地銀、
民間ファンド等)
年度末を目途に保有債権等を譲渡・処
自己資金
平成
分等
その他金融機関等
対象となる
企業の取組み
特定投資業務のリスク管理体制について
○特定投資業務におけるリスク管理体制は、DBJ本体の体制を活用。リスク統括部を統括部門としつつ、各リスクの
管理部門を明確化し、リスクカテゴリーごとに適切な管理を図る体制を構築。各リスク特性を勘案し、定量的なリス
クガイドライン(金額上限、資本割当、ハードルレート等)を定めた上で管理を行っている。
○特定投資業務に関しては、エクイティ・メザニンが対象となることから、信用リスク・投資リスクの管理が中心。案件の
リスク特性に応じた適切なリターンの設定がなされるよう留意しつつ、業務遂行。業務開始にあたり、投資リスク等
のリスクガイドラインの増額措置を実施済。
14
― 14 ―
特定投資業務の決定プロセスについて
○特定投資業務における投融資決定・モニタリングは、DBJ本体の意思決定プロセスを活用。投融資審議会(全役員出
席)での事前審議を経て、取締役会・経営会議等で決定する仕組み。制度要件や民業補完性については、統括部署
である業務企画部において確認。
○対外的には、政府が設置した官民ファンド幹事会において、運営状況等についての検証を受けるとともに、取締役会の諮
問機関である特定投資業務モニタリング・ボードやアドバイザリー・ボードを通じて、特定投資業務の実績、民業の補完・奨
励および適正な競争関係の確保等の状況を評価・確認。
評価・検証
特定投資案件
官民ファンド幹事会
(政府・各官民ファンド)
モニタリング
各官民ファンドの運営状況の評価・検証
資金供給
官民ファンド連携会合
(各官民ファンド)
契約締結
意思決定プロセス
各官民ファンドの連携の具体化、民間金融機関との
協働のあり方等の情報交換
行内体制
投融資決定
(取締役会・経営会議等)
格付・審査・条件設定
統括部署(業務企画部)
制度要件の確認
リターン目線の設定、確認
民業補完性の確認
諮問機関
投融資審議会(全件)
(全役員)
投資本部
収益性・償還確実性向上の取り組み
アドバイザリー・ボード
暫定格付・審査
ALM・リスク管理委員会
リスク管理
案件相談
審査部
格付・審査
特定投資業務
モニタリング・ボード
報告
DBJ業務全般の適正
な競争関係確保の状
況等を評価
牽
制
担当部店
運用の改善
15
― 15 ―
事業計画等
に反映
特定投資業務の適正
な実施(政策目的と
の整合性、民業の補
完・奨励)を評価
事業報告書
に記載
○都銀懇の枠組み
を活用した定期意見
交換会
○地銀協・第二地
銀協との定期的な意
見交換会
特定投資業務の実績
○28年度上期末までの1年3ヵ月で、25件(別途地方銀行との共同ファンド経由案件が6件。)、約1,650億円の投融資を
決定済。金額は、大企業向けを中心とする競争力強化に資する案件が約1,580億円、地域案件が約70億円である一方、
件数では、地域案件が15件、競争力強化に資する案件が10件となっており、特定投資業務の政策目的に寄与する案件を
バランスよく実施できているものと評価。資金使途は、設備投資関連が9件、M&A関連が8件、ファンドが7件等となっている。
27年度
決定時期
H27/7
H27/8
H27/9
H27/9
H27/10
H27/12
H27/12
H27/12
H28/1
28年度
出融資先
(株)SG・Bang Boパワーホールディング
大森インベストメント(株)
エスアイアイ・セミコンダクタ(株)
三菱重工業(株)
ブルーパートナーズ第一号投資事業有限責任組合
東海地域中核産業支援投資事業有限責任組合
みらい地域活性化投資事業有限責任組合
伊予成長支援投資事業有限責任組合
三菱地所(株)
H28/2
三井住友海上火災保険(株)
H28/2
H28/3
H28/2
H28/2
H28/3
H28/3
H28/3
H28/3
H28/3
H28/3
じもと創生ファンド投資事業有限責任組合
1号案件:(株)トガシ技研
SDTソーラーパワー(株)
四日市霞パワー(株)
(株)ビースマイルプロジェクト
川崎重工業(株)
せとうち観光活性化事業有限責任組合
(株)瀬戸内ブランドコーポレーション
BIC(株)
出光興産(株)
資金使途
決定時期
M&A
M&A
M&A
設備投資
ファンド
ファンド
ファンド
ファンド
設備投資
H28/4
H28/6
H28/8
H28/8
H28/9
H28/9
出融資先
資金使途
AeroEdge(株)
JFEホールディングス(株)
マーキュリア日本産業成長支援投資事業有限責任組合
DMG森精機(株)
ソフトバンクグループ(株)
大和鋼管工業(株)
設備投資
設備投資
ファンド
M&A
M&A
M&A
(地方銀行との共同ファンド経由案件)
東海地域中核産業支援投資事業有限責任組合
M&A
H28/4
ファンド
設備投資
設備投資
設備投資
設備投資
設備投資
ファンド
会社設立
設備投資
M&A
1号案件:A社
設備投資
H28/7 2号案件:(株)鈴木栄光堂
せとうち観光活性化事業有限責任組合
H28/7 1号案件:(株)せとうちクルーズ
伊予成長支援投資事業有限責任組合
H28/8 1号案件:丸三産業(株)
H28/8 2号案件:B社
地域案件
16
― 16 ―
M&A
設備投資
設備投資
設備投資
競争力強化案件
特定投資業務の収益性について
○平成27年度通期(運用開始初年度)における特定投資業務に係る決算は、経常収益986百万円、当期
純利益は618百万円と順調な立ち上がり。
○1件当たりの金額が大きい大企業向け案件からの利息・配当金等で一定の収益を確保しつつ、地域案件に
ついては、特定投資業務全体で収益が確保できる範囲で、件数を積み上げ、大企業案件と地域案件のバラン
スを確保しつつ、特定投資業務全体で安定的な収益の確保を目指す。
科目
(百万円)
経常収益
986
資金運用収益
58
役務取引等収益
922
その他経常収益
5
経常費用
62
営業経費
59
その他経常費用
3
経常利益
923
税引前当期純利益
923
法人税等合計
304
当期純利益
618
17
― 17 ―
利息・配当金等
大企業向けメザニン等により一
定の収益を期待
手数料収入等
案件組成等により一時的に発生
株式売却損益等
エクイティの売却損益等を計上
DD費用等
特定投資業務の事業見通しについて
○既に期待が寄せられている28年度、29年度の主な候補案件は以下の通りであり、予算全額執行見込。
○平成27年6月末の業務開始から平成28年度上期末までの1年3ヵ月で、約1,650億円の投融資を決定しており、概ね
1,300億円/年のペースで進捗。国内設備投資の増加傾向や日本企業による海外M&Aの積極姿勢を受け、当行リスクマ
ネー供給に対する投融資期待は継続しており、平成29年度も過去2年と同様の水準(1,300億円/年)を見込む。
決定時期(見込)
事業者
資金使途
投融資決定額(見込)
28年度
A社
M&A
100億円超
28年度
B社
設備投資
100億円超
28年度
C社
M&A
100億円超
28年度
D社
M&A
100億円超
28年度
E社
M&A
100億円超
28年度
F社
M&A
数十億円規模
28年度
G社
設備投資
数十億円規模
28年度
H社
設備投資
数十億円規模
28年度
I社
設備投資
数億円
28年度
J社
研究開発
1億円以下
28年度
K社
設備投資
1億円以下
29年度
L社
設備投資
100億円超
29年度
M社
M&A
100億円超
地域案件
18
― 18 ―
競争力強化案件