System x 3550M5– Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド

System x 3550M5 (5463/8869) –
Red Hat Enterprise Linux 7.2 導入ガイド
Index
1.導入前の作業 .......................................................................................................................... 2
1.1 必要となるコンポーネント ............................................................................................... 2
1.2 オプションの増設 ............................................................................................................ 3
1.3 デバイス・ドライバーの用意 ............................................................................................ 3
1.3.1 必要となるデバイス・ドライバー ............................................................................ 3
1.3.2 デバイス・ドライバーの入手方法 ............................................................................ 3
1.4 RAID の構成 ....................................................................................................................... 8
2. Red Hat Enterprise Linux 7.2 の導入 .............................................................................. 12
3. OS 導入後の設定 ................................................................................................................ 30
3.1 IMM2 ( Integrated Management Module2 )への In-band 接続設定 ........................... 30
3.2 SELinux・Firewall の設定 ............................................................................................ 34
3.2.1 SELinux の解除 ...................................................................................................... 34
3.2.2 Firewall の停止 ....................................................................................................... 36
3.3 EDAC の設定 ................................................................................................................. 38
4. 参考資料 ............................................................................................................................ 40
4.1 X Window の解像度変更 ............................................................................................... 40
4.2 ネットワークの設定変更(nmcli) ................................................................................... 43
5. 関連サイトのリンク............................................................................................................ 44
1.導入前の作業
当ガイドでは、Red Hat Enterprise Linux 7.2 を導入する手順を記述しています。
【電源投入の前にお読みください!】
オペレーター情報パネルのパワーオン LED が高速で点滅(1 秒間に 4 回)している場合、電源制御ボタン
は使用不可の状態です。
(システム装置が AC 電源に初めて接続した場合、装置内部の初期化のため約 5~10 秒かかる場合があり
ます)
この場合、低速で点滅(1 秒間に 1 回)する状態になるまで、しばらくお待ちください。
1.1 必要となるコンポーネント
当ガイドにおける導入では、以下のメディア、ドライブ、ソフトウェアを使用します。
(1) Red Hat Enterprise Linux 7.2 (DVD)
(2) DVD が読み取り可能な光学ドライブ
System x3550 M5 は、CD/DVD ドライブが標準では搭載されておりません。
DVD メディアよりインストールを行う場合には、別途、DVD メディアの読み取りが可能な光学ドライブ
をご用意いただく必要がございます。
(3) デバイス・ドライバー各種
詳細については、
「1.3 デバイス・ドライバーの用意」で説明します。
1.2
オプションの増設
System x3550 M5 では、メモリーは最少で、ソケット 1 に 1 つの DIMM が取り付けられています。
サーバーは、CPU につき少なくとも 1 つの DIMM を必要とします。2CPU 構成にする場合は最低 2 つの
DIMM を必要とします。
取り付け順序などを含む注意事項に関しては、最新のシステム・ガイド、またはマニュアルをご確認くだ
さい。
※取り付け順序は、System x3550 M5 本体のトップ・カバーにも印刷されています。
1.3 デバイス・ドライバーの用意
System x3550 M5 で使用可能な各種デバイス・ドライバーと、その入手方法について説明します。
1.3.1
必要となるデバイス・ドライバー
ハードウェアコンポーネントに対して Red Hat Enterprise Linux 7.2 が標準でドライバーを持つものにつ
いては、自動で適用されます。基本的には System x3550 M5 の標準コンポーネントについては、Red Hat
Enterprise Linux 7.2 は標準でドライバーを持っています。
Red Hat Enterprise Linux 7.2 がドライバーを持たないオプション製品を System x3550 M5 に搭載してい
る場合は、Red Hat Enterprise Linux 7.2 導入後にそれらオプション製品に対して別途ドライバーを適用
する必要があります。
また、既にインストールされている OS 標準のデバイス・ドライバーに関しても、Lenovo サポート上に
最新のものが存在した場合は、更新されることをお勧めいたします。
1.3.2
デバイス・ドライバーの入手方法
ドライバーやファームウェアを更新する場合、OS 導入後に UpdateXpress System Pack Installer (UXSPI)
を利用することで一括して更新することができます。
UpdateXpress System Pack Installer の入手・使用方法の詳細については下記のガイドをご参照ください。
IBM System x BladeCenter UpdateXpress System Pack Installer ガイド
http://www.lenovojp-cms.com/cmscontents/gdfiles.php?md=10
また、Lenovo Web サイトから、必要となるデバイス・ドライバーのパッケージファイルを、個別にダウ
ンロードして入手することもできます。
以下、デバイス・ドライバーを個別に入手する方法について説明します。
※ドライバーの導入方法につきましては、それぞれのドライバー・パッケージに付属の Readme テキス
ト等をご確認ください。
【入手方法】
1.
以下の URL にアクセスします。
Lenovo サポート
http://support.lenovo.com/jp/ja/
2.
[サーバー]をクリックします。
3.
「シリーズを選択してください...」の項目から[Lenovo x86 servers]を選択します。
4.
「サブシリーズ/モデルを選択してください...」の項目から[Lenovo System x3550 M5]を選択します。
5.
「マシンタイプを選択します」の項目からご利用のマシンタイプを選択します。
6.
画面が切り替わりますので、OS を選択します。
「オペレーティングシステム」の項目から[Red Hat Enterprise Linux 7 (64 ビット)]を選択します。
7.
Web サイト上部に表示されているメニューから、[ドライバーとソフトウェア] をクリックします。
メニューが見つからない場合は、Web サイト左上に表示されているメニューボタンを押して Web サイト
左側にメニューを表示してから、[ドライバーとソフトウェア] をクリックします。
<メニューボタン>
8.
表示されるフィックスの一覧よりドライバー・パッケージを個別にダウンロードするか、必要となるすべ
てのドライバー・パッケージの「追加」の欄にある”+”ボタンをクリックして[マイダウンロードリスト]
からダウンロードを開始してください。
万が一 Lenovo Web サイトにアクセスができない場合は、IBM Web サイト(Fix Central)をご利用いただ
くこともできます。(最新バージョンが Lenovo サポートでのみ公開されている場合がございますので、
まずは Lenovo サポートの利用をご検討ください)
1
Fix Central にアクセスし、ご利用の機種などを選択してください。
【IBM】Fix Central
https://www-945.ibm.com/support/fixcentral/
System x3550 M5 の場合は、以下のように逐次、項目を選択して[次へ進む]ボタンを押していきます。
製品グループ:
[Lenovo x86 Servers]
[Lenovo System x3550 M5]
[5463] ※1
オペレーティング・システム:
[Red Hat Enterprise Linux 7] ※2
※1…ご利用の機種に合わせて選択してください。
※2…ご利用の OS に合わせて選択してください。
Fix Central の使用方法詳細については、Fix Central 使用ガイドをご参照ください。
Fix Central 使用ガイド
http://www.ibm.com/software/jp/support/fixcentral/
2
表示されるフィックスの一覧より、必要となるドライバー パッケージすべてにチェックをいれて、[次へ
進む]ボタンを押してください。
※過去のバージョンが必要である場合は、"置き換えたフィックスが含まれるようにします"(include
superseded fixes)のリンクをクリックして、古いバージョンを表示させてください。
3
使用条件が表示されます。
内容を確認して、使用条件に同意される場合は[同意します]ボタンを押します。
4
ダウンロード画面が表示されます。
画面右側の[ダウンロード・オプションの変更]をクリックすることで、ダウンロード方法を変更すること
ができます。
※当ガイドでは、[ブラウザー (HTTP) を使用したダウンロード]にチェックを入れました。
5
必要なパッケージをクリックして、ダウンロードして下さい。
Lenovo サポート(あるいは IBM Fix Central)からダウンロードしたファイルは、必要に応じて展開してお
いてください。
・ZIP 形式(拡張子が.zip)
アーカイバーなどを使用してファイルを展開してください。
・CD または DVD イメージ(拡張子が.iso)
お手持ちの PC についている CD-R/DVD-R ドライブに対応し、かつ iso image を書き込み可能なライテ
ィング・ソフトにて CD を作成してください。※詳細についてはライティング・ソフトの供給元にお問い
合わせください。
・EXE 形式(拡張子が.exe)
OS 上で実行することによりインストーラーが起動します。ウィザード形式で画面に従って導入すること
が可能となっております。
1.4 RAID の構成
System x3550 M5 は、標準で ServeRAID-M5210 コントローラーもしくは ServeRAID-M1215 コントロ
ーラーが搭載されており、OS のインストールを行う前に RAID の構成を行う必要があります。
当ガイドでは ServeRAID-M5210 が標準で搭載されたモデルを使用してガイドを作成しておりますが、
ServeRAID-M1215 についても、手順自体は同様となりますのでご参考ください。
OS の導入前の RAID の構成は、OS に依存しない uEFI 上の構成ツールを起動して行う必要があります。
・ServeRAID-M5210→「AVAGO MegaRAID <ServeRAID M5210> Configuration Utility」
・ServeRAID-M1215→「AVAGO MegaRAID <ServeRAID M1215> Configuration Utility」
※ServeRAID-M5210 と ServeRAID-M1215 では利用可能な RAID レベルが異なります。
※同じ RAID コントローラーでもキャッシュの搭載状況、FoD の適用状況により構成可能な RAID レベル
が異なります。
ホットスペアの指定などの詳細については下記ガイドをご参照下さい。
MegaRAID ストレージ・マネージャー 導入ガイド
http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd07.nsf/jtechinfo/SYJ0-0257271
【RAID の構成方法】
※ServeRAID-M5210 のモデルを使用してガイドを記載しておりますが、ServeRAID-M1215 の場合も構
成画面は同じですのでこちらをご参照下さい。
1
サーバーの電源を入れると、しばらして lenovo System x のロゴが表示されます。画面下に「<F1> Setup」
と表示されておりますので、[F1]キーを押して「Setup Utility」を起動します。
2
Setup ユーティリティー「System Configuration and Boot Management」画面が表示されますので
「System
Settings」を選択します。
3
「Storage」を選択します。
4
「AVAGO MegaRAID<ServeRAID M5210>Configuration Utility」を選択します。
ServeRAID-M1215 標準搭載機種の場合は「AVAGO MegaRAID<ServeRAID M1215>Configuration Utility」
を選択します。
5
「Configuration Management」(または「Main Menu」→「Configuration Management」)を選択します。
6
「Create Vitual Drive – Advanced」(または「Create Vitual Drive」)を選択して「Enter」キーを押します。
<注意!> 「Create Virtual Drive 」の項が表示されない場合について
利用可能なハードディスクドライブがない場合、
「Create Virtual Drive」の項は表示されません。
ハードディスクドライブが正しく取り付けられているにもかかわらずこのような状態になる場合、
既存の RAID 構成によってすべてのハードディスクドライブが使用されている可能性があります。
このような場合に新規に RAID 構成を行う場合は、既存の RAID 構成を削除する必要がございます。
RAID の構成を削除する場合、「Clear Configration」を選択して「Enter」キーを押し、RAID 構成を削除
してください。
確認画面が表示されますので、内容を確認後に削除を行ってください。
※既存のデータは消去されますので、実行には充分ご注意ください。
作業実行後に自動的に「Configuration Management」画面に戻りますが、
そのままではメニューは更新されません。
一旦[Esc]キーを押して「Main Menu」に戻り、再度「Configuration Management」を選択して
[Enter]キーを押すことで、
「Create Virtual Drive 」が表示されるようになります。
7
Select RAID Level のデフォルト値が<RAID0>と表示されておりますので、<RAID0>と表示されている箇
所を選択して「Enter」キーを押します。構成可能な RAID レベルが表示されますので↓↑キーで構成する
RAID レベルを選択して「Enter」キーを押します。
ここでは RAID5 を選択しております。
注:利用可能な RAID レベルは RAID コントローラーの種類、キャッシュの有無、FoD の適用、搭載ドラ
イブ数などにより異なります。
8
「Select Drives」を選択して「Enter」キーを押します。
9
CHOOSE UNCONFUGURED DRIVES の下に未構成のドライブが表示されますので今回の RAID 構成に
含めるドライブを選択します。
[ ]を選択して「スペース」キーを押すと [X] と表示され選択された状態になります。
表示されているすべてのディスクを含める場合はドライブリストの一番下にある「Check All」を選択し
て「Enter」キーを押すとすべてのドライブを [X] 状態にすることができます。
10
ドライブリストの最下行もしくは最上行にある「Apply Changes」を選択して「Enter」キーを押します。
11
「Success」画面が表示されます。
「The Operation has been performed successfully.」のメッセージの最
下行に表示された「OK」を選択して「Enter」キーを押します。
12
Virtual Drive の各プロパティを設定します。各項目についてはデフォルトのままで問題ありませんが、設
定値についての詳しい情報は ServeRAID のマニュアルを参照して下さい。
Default Initialization:
Virtual Drive を作成後初期化をするために<Fast>を選択を推奨します。
Virtual Drive Size :
選択した RAID レベルで作成できる仮想ドライブ容量の最大値がデフォルトで表示されておりま
す。通常 1 アレイに 1 仮想ドライブで構成しますのでデフォルトの最大値を使用します。
1 アレイの中に複数の仮想ドライブを作成する必要がある場合は数字を小さくして下さい。↑↓キー
で変更します。
設定後最下行の「Save Configuration」を選択して「Enter」キーを押します。
13
Warning 画面にて、
「Creating Virtual Drive Will cause ・・・・」と表示されます。
「RAID 構成を行うことによりディスクにデータがある場合は消去されますがよろしいですか」という警
告です。
内容を確認の上 Confirm の項の[ ]を選択して「スペース」キーを押すとチェック[X]が付き「Yes」の項
が表示されます。
「Yes」が表示されましたら「Yes」を選択して「Enter」キーを押します。
14
「Success」の画面が表示されます。
「The operation has been performed successfully…」というメッセ
ージの最下行に表示された「OK」を選択して「Enter」キーを押します。
15
Main Menu に戻ります。
これ以上 RAID 構成しない場合この画面で「Esc」キーを押して前のメニューに戻ります。
16
「Esc」キーを複数回押して、uEFI の最初の設定画面「System Configuration and Boot Management」に
戻ります。
ここでさらに「Esc」キーを押して終了します。
※その際「Do you want to exit Setup Utility ?」等と表示されますので、<Y>キーを押してください。
以上で IBM ServeRAID-M5210 コントローラーの RAID の構成は終了です。
2. Red Hat Enterprise Linux 7.2 の導入
1. サーバーの電源を投入し、直ちに RHEL 7.2 のメディアを CD/DVD ドライブへ挿入します。
2. System x のロゴが表示されます。画面下に各メニューが表示された段階で、[F12]キーを押して「Boot
Device Manager」を起動します。
3. 当ガイドでは DVD インストールメディアから OS 導入を行いますので、CD/DVD ドライブを選択しま
す。
4. 「Install Red Hat Enterprise Linux 7.2」を選択します。事前に DVD メディアのテストを行う場合は
「Test this media」を選択することもできます。
5. WELCOME TO RED HAT ENTERPRISE LINUX 7.2 の画面では、
「日本語 Japanese」を選択して、画
面右下の [ 続行 ]ボタンを押します。
6. インストールの概要では、システムのアイコンから「 インストール先 」をクリックします。
7. 「IBM ServeRAID M5210」を選択して[完了]ボタンを押します。パーティション構成を自動で行わな
い場合は、
「その他のストレージオプション」を「パーティション構成を行いたい」に変更してください。
8. インストールするパッケージ内容を変更するには、ソフトウェアのアイコンから「ソフトウェアの選
択」をクリックします。
9. 要件に合わせてインストールするベース環境とアドオンを選択して[完了]ボタンを押してください。デ
フォルトの選択に Xwindow 環境は含まれません。
当ガイドでは「サーバー(GUI 使用)
」を選択しています。また開発ツールを導入しています。
10. [インストールの開始]ボタンを押してインストールを開始してください。
11. RHEL 7.2 をインストールしている間に、root パスワードの設定、その他ユーザーの作成を行います。
当ガイドではユーザーとして"user"を作成しています。
ROOT パスワードの設定
ユーザーの作成
12. 画面下部のプログレス・バーが右端に達するとインストール完了です。[再起動]ボタンを押して、サ
ーバーを再起動してください。
13. サーバーの再起動後に初期セットアップ画面が表示されます。
「LICENSING」をクリックします。
14. ライセンス契約を参照して、同意できる場合は「ライセンス契約に同意します。」のチェック・ボッ
クスを有効にして[完了]ボタンを押します。
15. 初期セットアップ画面で[設定の完了]ボタンを押してください。
16. ログイン画面が表示されますので、作成したユーザーでログインします。続けてパスワードを入力し
て[サインイン]を押します。
17. 作成したアカウントで OS にログインし、
「ようこそ」の画面にて日本語を選択して[次へ]ボタンを押
してください。
18. ご利用のキーボードに合わせて環境の設定を行ってください。特別な設定が必要ない場合はデフォル
トのまま[次へ]を押してください。
19. [Red Hat Enterprise Linux Server を使い始める]ボタンを押してください。
以上で Red Hat Enterprise Linux 7.2 の導入は完了です。
3. OS 導入後の設定
3.1 IMM2 ( Integrated Management Module2 )への In-band 接続設定
IMM2 はサーバー上に搭載されているシステム管理機能です。サーバー本体とは別に動作することでサー
バーの管理・監視を実現しています。
System x3550 M5(サーバー本体)には LAN over USB インターフェースが搭載されており、これを使用し
て IMM2 と通信することが可能です。
LAN over USB インターフェースは OS 上では USB Ethernet として認識され、OS Watchdog (OS ハング
を検知してシステムの再起動を行う)などの機能を提供します。
IMM2 には LAN over USB インターフェース用に、IP アドレス"169.254.95.118"、サブネットマスク
"255.255.0.0"が固定で設定されています。
以下の手順は、IMM2 の IP アドレス"169.254.95.118"にアクセスするために、OS 側の USB Ethernet を
有効にするためのものです。
1.
アプリケーションのメニューからシステムツール、次に「設定」を選択します。
2.
ネットワークのアイコンをクリックします。
3.
表示されたネットワーク・デバイスから「USB Ethernet」を選択して、スライド・ボタンをオンに変
更すると"169.254.95.120"のアドレスが自動で設定されます。
4. アプリケーションのユーティリティから「端末」を開きます。
以下のように IMM2 の内部ポート(IP アドレス 169.254.95.118)に対して、ping コマンドにて疎通
を確認します。
# ping 169.254.95.118
4.
IMM2 の内部ポートと疎通が確認できれば設定は完了です。
3.2 SELinux・Firewall の設定
RHEL 7 では、OS 導入直後は SELinux および Firewall が有効となっております。
ここでは、SELinux および Firewall を解除する手順を記述しています。ご利用の環境に応じて実施してく
ださい。
3.2.1 SELinux の解除
1. アプリケーションのユーティリティから「端末」を開きます。
2. 起動した端末から、以下のように getenforce コマンドを実行して、SELinux が有効であるかを確認し
ます。
#getenforce
Enforcing
3. vi などのエディタで設定ファイル(/etc/selinux/config)を開き、以下のように編集(太字部分)して
SELinux を無効に設定します。
書き込み権限が無い場合は root で編集してください。当ガイドでは su コマンドを使用して root にスイッ
チしてから vi コマンドを実行しています。
# su
# vi /etc/selinux/config
# This file controls the state of SELinux on the system.
# SELINUX= can take one of these three values:
# enforcing - SELinux security policy is enforced.
# permissive - SELinux prints warnings instead of enforcing.
# disabled - No SELinux policy is loaded.
SELINUX=disabled
# SELINUXTYPE= can take one of these two values:
# targeted - Targeted processes are protected,
# mls - Multi Level Security protection.
SELINUXTYPE=targeted
4. 設定を有効にするためサーバーを再起動します。再起動後に再度 getenforce コマンドを実行して
SELinux が無効であることを確認します。
# getenforce
Disebled
以上で SELinux の設定は完了です。
3.2.2 Firewall の停止
本項は、何らかの理由によりファイアーウォール機能を停止する場合の手順を解説しています。
1. アプリケーションのユーティリティから「端末」を開きます。
2. 以下のように systemctl コマンドを実行して、ファイアーウォールを停止(stop)、無効化(disable)
することが可能です。
# systemctl stop firewalld
# systemctl disable firewalld
※実行時に、管理者権限の認証を要求される場合があります。
以上でファイアーウォールの設定は完了です。
3.3
EDAC の設定
OS 導入直後、Error Detection and Correction (EDAC)モジュールが自動的に有効となっている場合があり
ます。
この状態ですと、ハードウェア管理モジュールである Integrated Management Module2(IMM2)でメモリ
ーログの監視が正常に行われない現象が発生する場合があります。
EDAC のジュールについては無効とする方法を推奨していますので、ここでは EDAC を解除する手順を
記述しています。ご利用の環境に応じて実施してください。
また、当作業を行う場合には、必ず uEFI および IMM のファームウェアを最新バージョンに予めアップ
デートしてから行ってください。
1. アプリケーションのユーティリティから「端末」を開きます。
2. lsmod コマンドで edac モジュールがロードされているかどうかを確認します。
edac モジュールがロードされていた場合は、3.以降の手順を実施してください。edac モジュールがロー
ドされていない場合(何も表示されなかった場合)は、これ以降の手順は必要ありません。
# lsmod | grep edac
sb_edac 27005 0
edac_core 57922 1 sb_edac
3. 以下のように/etc/modprobe.d/edac.conf ファイルを作成してサーバーを再起動します。
# echo install *_edac /bin/true > /etc/modprobe.d/edac.conf
# echo install edac_* /bin/true >> /etc/modprobe.d/edac.conf
※「install」の後と「/bin/true」の前には、それぞれ空白(スペース)が入ります。
※管理者権限が無いアカウントでログインしている場合は、su コマンドを利用するなど、管理者権限に
て実行してください。
4.lsmod コマンドで edac モジュールがロードされていないことを確認します。
# lsmod | grep edac
以上で EDAC の設定は完了です。
4.
参考資料
4.1 X Window の解像度変更
1. アプリケーションのメニューから、システムツール、次に「設定」を選択します。
2. ディスプレイのアイコンをクリックします。
3. ディスプレイを選択して、解像度のプルダウンメニューより、ご利用の環境に合わせて解像度を選
択します。
以上で解像度の設定は完了です。
4.2 ネットワークの設定変更(nmcli)
RHEL 7 では、コマンドラインの設定ツールとして、nmcli コマンドが用意されています。Xwindow がな
い環境では、nmcli コマンドを利用することでネットワーク設定を行うことが可能です。
1. nmcli コマンドに device オプションを付けて実行し、搭載されているネットワーク・デバイスを確認
します。
# nmcli device
2. 以下の例では、eno1 デバイスに、IP アドレスを 192.168.1.200、ネットマスクを 255.255.255.0、ゲ
ートウェイを 192.168.1.1、DNS サーバーを 192.168.1.2 に設定しています。
※nmcli コマンドで設定を行う際は、IP アドレス/プリフィックス長の形式でコマンドを実行します
# nmcli connection modify eno1 ipv4.method manual ipv4.addresses 192.168.1.200/24 ipv4.gateway
192.168.1.1 ipv4.dns 192.168.1.2
※DHCP を設定するには、以下のように nmcli コマンドを実行します
# nmcli connection modify eno1 ipv4.method auto
3. nmcli コマンドを以下のように実行して、eno1 デバイスを起動します。
※ 以前の ifup / ifdown コマンドは、nmcli connection up および nmcli connection down に置き換わりま
す
# nmcli connection up eno1
以上で設定は完了です。ping や ifconfig などでステータスをご確認ください。
5. 関連サイトのリンク
前項までで、System xサーバーの電源投入からOS導入・初期設定までを行い、運用開始のための最低限の準備が完
了しています。
ここでは、System xサーバーを、より活用するために参考となる情報についてご紹介いたします。
・OS導入後の各種ファームウェアやドライバーの更新
IBM System x BladeCenter UpdateXpress System Pack Installerガイド
・ライセンスの追加方法
IBM Features on Demand (FOD) ライセンス・アクティベーション・ガイド
・システム管理
Integrated Management Module II (IMM2) 操作ガイド
Integrated Management Module II (IMM2) 関連 FAQ
IBMへのハードウェア障害自動通知 (Call Home) のご紹介
・RAIDの構成・運用
MegaRAID ストレージ・マネージャー 導入ガイド
以上
【免責】
当内容は、お客様、販売店様、その他関係者が、System x, Flex System などを活用することを目的とし
て作成しました。
詳細につきましては、URL(http://www.lenovo.com/legal/jp/ja/)の利用条件をご参照ください。
当技術資料に含まれるレノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社および Lenovo Enterprise
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