奨励賞受賞 光伝送・給電方式の広帯域電磁波計測装置 株式会社多摩川電子 電気的ノイズ試験において、電波信号を直接光に変換し、信号伝送と電力供給を光で行う ことで、小型・広帯域・高感度な電磁波計測システムを実現しました。 受賞企業の事業内容 光給電を行う制御部から成っており、広帯域、 高感度、小型化を可能としました。(図2) 通信用機器及び電子応用機器の開発及び 製造・販売を行っています。 受賞技術・製品の概要 電気的ノイズ試験(以下、ノイズ試験)には、製 品が出しているノイズの強さを測る試験と、製品 にノイズが飛び込んできても正しく機能するか を確認する試験があります。その中でも、ノイズ の強さを測る試験では、アンテナでノイズを受 信し測定します。 従来は、電線を使用していたため、システム 全体が電波による電磁誘導の影響を受けたり、 伝送路として信号の減衰が大きいため微小信 号がノイズに埋もれてしまう問題がありました。 そこで同社は、電波の影響を受けず、且つ 減衰が非常に小さい光ファイバを電線の代わり に用い、レーザーを使って電波信号を直接光 信号に変換する方式を開発することで、信号伝 送と給電を光で行う RoF(Radio over Fiber: 高周波アナログ光伝送)方式の電磁波計測シス テムを実現しました。(図1) 図2 電波/光変換部と光伝送・給電方式の原理図 従来、電気光学結晶による光変調器を用い るシステムでは、電磁誘導の影響は除去できま すが、感度・測定安定性・周波数特性に課題が あり、微小ノイズの測定が出来ませんでした。 同社は、面発光レーザーの適用やフィルタ 回路、基板等を新規開発し、完全光化により従 来製品より1千倍感度を上げた上に、測定周波 数を 100kHz~6GHz に拡大することに成功しま した。 本製品は自動車に搭載した電子機器のノイ ズ試験及びアンテナ計測に利用されています。 ノイズ試験は、全ての電子機器に求められてお り、今後の用途の拡大が期待されます。 企業名 代表者 設 立 所在地 図1 本製品による電気ノイズ試験 本システムは、電波/光変換部、信号と電力 の光伝送を行う光ファイバ、光/電気変換及び :株式会社多摩川電子 :代表取締役社長 小林 正憲 :平成 19 年 10 月 :〒252-1113 綾瀬市上土棚中 3-11-23 連絡先 :TEL 0467-76-2293 資本金 :3 億 1,000 万円 従業員数 :120 人 企業規模 :中堅 HP :http://www.tmele.jp
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