大崎大豆作情報 第3号

平成28年10月11日発行
宮城県大崎農業改良普及センター
平成28年産
大崎大豆作情報 第3号
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今後の管理のポイント
・雑草や青立ち株の抜き取りを実施し,汚粒発生の防止に努めましょう。
・適期収穫を心がけ,刈り遅れにならないよう注意しましょう。
・収穫後も難防除雑草の防除を徹底しましょう。
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大豆生育調査ほの生育概況
刈り取り時期の予想
・生育調査ほにおけるタンレイの落葉期は10月3日ころでした。
・落葉期から起算すると,成熟期は10月24日ころ,コンバイン刈取開始は10月29日ころと
予測されます。
・早く落葉したほ場では,早く成熟期・収穫期に達すると見込まれますので,各ほ場を巡回し,
刈り遅れとならないよう適期収穫に努めましょう。
古川タンレイ
中新田タンレイ
古川きぬさやか
小野田タチナガハ
古川ミヤギシロメ
図1 生育調査ほ(10月7日現在)
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今後の栽培管理のポイント
(1)雑草・青立ち株の抜き取り
・コンバイン収穫では,収穫時に雑草(タデ類,アメリカセンダングサ,イヌホウズキ等)が残っ
ていると,汚損粒の原因となるため,雑草は種子が落ちる前に早めに手取り除草をしましょう。
・生育が不揃いで茎葉が青く,落葉していない「青立ち株」についても抜き取りましょう。
(2)適期収穫の実施
・主茎は褐色になり,ポキッと軽く折れる程度,莢は手で振ってカラカラ(莢の中の子実の音)と
音がするようになったら刈取適期です(図2)
。
・収穫前には穀粒水分,子実水分を測定し,高水分で収穫しないようにしましょう(図2)
。
・天候などによる莢先熟や青立ち株が発生することがあるので,ほ場全体を見て判断しましょう。
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図2
大豆の成熟経過とコンバイン収穫適期
(3)コンバイン収穫時の留意点
・茎水分が高いと「汚損粒」が,子実水分が高いと「つぶれ豆」が発生するため,成熟期以降に茎
水分が50%以下,子実水分が18%以下になった頃を目安に収穫を開始しましょう。
・汚損粒発生の大きな要因は「土の掻き込み」です。刈刃が土を掻き込まないように刈り取りの高
さは10cm程度としましょう。
・収穫時刻の目安は,前日・当日とも晴天の場合は,午前10時から午後4時頃までです。前日が
雨の場合は,収穫作業を控えましょう。
・「しわ粒」の発生を軽減するために,成熟期に達したほ場から適期を逃さずに収穫を開始し,刈
り遅れに気をつけましょう。
(4)乾燥・調製
・ほ場によって子実水分のバラツキが大きい場合があるので,こまめに水分測定を行いましょう。
・循環式乾燥機等火力乾燥では,熱風温度を30℃以下として,裂皮粒やしわ粒の発生を抑えまし
ょう。
・やむを得ず子実水分18%を超えるロットを乾燥させる場合は,熱風温度をさらに低め(常温ま
たは25℃以下)に設定しましょう。送風温度は,晴天時には常温乾燥(無加温)とし,雨天・
夜間は常温+5℃程度を目安としましょう。
・仕上げ穀粒水分は13%程度(検査基準は15%以下)にしましょう。
(5)大豆収穫後の難防除雑草対策
・特に帰化アサガオ類やアレチウリなどの難防除雑草が多発したほ場では翌年も多発が予想されま
す。耕起前に非選択制除草剤の散布を行いましょう。
次号の大豆作情報「総括号」は12月下旬ころの発行を予定しています。
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