カリキュラムの概要 スポーツ科学部では, 「コーチング学」を中核領域に捉え,自然科学,医科学,社会科学及び形式科学にわた る学際的かつ総合的な教育課程を編成しています。ここでいう学際というのは,対象となる事象が複数の学問分 野にまたがっていることを意味していますが,競技スポーツの実践現場でも,ある一定の専門化・細分化された学 問だけでは対処できない課題や問題が多数みられます。競技スポーツの実践現場では,それらの課題や問題に対 処しながら解決方法を示したり,その方法を実践していく(適応させていく)などの問題解決能力が求められてい ます。このような能力は,選手にもコーチにも求められています。 本学部のカリキュラムでは上記のことに対応していくために,専門科目として「実習科目」 , 「基礎科目」 , 「共通 科目」 , 「コース科目(アスリートコース,スポーツサポートコース) 」を設置しています。また基礎から応用へと積 み上げながら, アスリートとしての運動創発能力, コーチとしての運動促発能力といった実践力を「実習科目」 「 ,コー ス科目」を通して養っていきます。 さらに,本学部の学びの基礎学問領域として「コーチング学原論」 , 「トレーニング学原論」などを置き,その 下位領域に競技力向上の構成要素の観点から, 「技術」 , 「戦術」 , 「体力」 , 「試合」 , 「チームマネジメント」などに 関する一般論を配置しています。そして種目類型の観点から「個人スポーツ論」 , 「球技論」 , 「武道論」 , 「冬季ス ポーツ論」などを配置しています。「アスリートキャリアデザイン」 , 「スポーツ・インターンシップ」の授業では,実 践力のある社会人になるための職能形成を目指す内容が含まれています。 このようなカリキュラム構成の中,専門科目のみで 94 単位を修得していくこととなりますが,専門的知識を合 理的に適用する,いわゆる「技術的熟達者」としての能力のみならず, 「実践-省察-概念化」といった知の循環 サイクルの中で帰納的理論構築を通した「反省的実践家」としての実践力を育成していくことを重視した教育課程 を編成しています。 概念化 省察 省察 概念化 反省的 実践家 実践 実践 実践知 理論知 問題解決 問題解決 図 反省的実践家の思想 4 カリキュラムの特徴 1 1 年次に,全員を対象とする「自主創造の基礎 1・2」の設置 この授業では,知識を覚えることのみに終始するのではなく,「自ら考え行動すること」に主眼を置 き,学生参加型の授業が展開されます。 2 2 年次から選択するコース制 コース制は,1年次の基礎科目を土台に,学生自身の学びの重きが将来のキャリアに結びついて いくように展開されます。具体的には,「アスリートコース」と「スポーツサポートコース」の2つ のコースからどちらか一つを選択します。 3 コーチング学を中核領域として捉えた『競技スポーツ学』の理論を総合的に学ぶ 本学部の学びの中核領域はコーチング学であり,自然科学・医科学・社会科学・形式科学といっ た領域の知識を学際的かつ総合的に学びます。また,競技スポーツを対象として,自身の競技力向 上のみならず,指導方法やサポート方法についても学んでいきます。 4 実習科目の重視 本学部は競技スポーツ分野における「反省的実践家」としての能力を養成するために,実習科目 を段階的に配置しています。具体的には「競技スポーツ実習」, 「競技スポーツ習得実習」, 「競技スポー ツ方法実習」等の科目を通して,アスリートとしての運動創発能力,コーチとしての運動促発能力 といった実践力を養っていきます。 5 充実したキャリア教育 競技スポーツに関わる団体・企業等の人材やマネジメント手法を分析し,「アスリートキャリア デザイン」や「スポーツ・インターンシップ」等の科目を通して,キャリア教育に力を入れていき ます。 5 カリキュラムの 概要・特徴 日本大学の建学の精神等を踏まえ,本学部で学びを進めていくための基礎的能力を身に付けます。
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