防府市業務継続計画等策定業務委託仕様書 1 業務名称 防府市業務継続計画等策定業務委託 2 業務目的 災害が発生した際、市は災害応急対策や災害からの復旧・復興対策の主体として重 要な役割を担っている。 しかしながら、大規模災害の発生により、市役所自身が被災する可能性があり、一 時的に行政機能の低下が余儀なくされる状況も想定され、市自らの責務を果たしてい くためには、行政機能の継続性の確保等に向け適切に対応していく必要がある。 このような背景を踏まえ、大規模災害による影響により利用できる資源(人、物、 情報等)に制約を受けた状況下において、災害応急対策業務や継続性の高い通常業務 (以下「非常時優先業務」という。)を特定するとともに、当該業務を継続するに当 たって必要な資源の確保・配分、執行体制や対応手順の方法等を定める等の必要な措 置を講じることにより、大規模災害発生時にも適切かつ迅速な業務執行を行うための 事前対策として、 「防府市業務継続計画」を策定する。 また、災害発生時に市職員がとるべき初動対応について、災害発生時からの時系列 に沿って、防府市地域防災計画に記載された災害対策本部各部班の災害応急対策業務 ごとに、着手時期や手順、関係機関などを整理した「防府市職員行動マニュアル(避 難所運営マニュアルは除く。 ) 」を策定する。 3 履行場所 防府市役所 4 業務期間 契約締結日の翌日から平成30年3月15日(木曜日)まで(2か年継続事業) 5 業務内容 (1) 業務継続計画の策定 策定に当たっては、市庁舎が被災し庁舎の使用が不可能な場合や市庁舎は使用で きるが停電等により業務に支障が出る場合を想定し、以下の業務を行う。 ① 関連情報の収集・整理 業務継続計画策定のため、 県や先進市等の業務継続計画、 山口県地域防災計画、 防府市地域防災計画、防府市水防計画、国や山口県による被害想定や災害対応の ガイドライン類、防府市の既往施策、各種既存マニュアル類、本市の組織体制・ 連絡系統、関連計画・協定類、また東日本大震災や熊本地震等における教訓や課 題等のような最新知見等について情報収集・整理を行う。 ② 業務継続計画(案)の作成 ア 内閣府(防災担当)が作成した「市町村のための業務継続計画作成ガイド」 (平成27年5月)や「大規模災害発生時における地方公共団体の業務継続の 1 手引き」 (平成28年2月)等を踏まえた内容とすること。 イ 山口県地震災害被害想定調査報告書(平成20年3月)等による本市におけ る被害想定等を踏まえ、本市における地震や洪水等の自然災害により想定され る被害状況等を整理し、非常時優先業務の特定及び優先順位付け、通常業務の 復旧目標の設定の際に必要な被害想定等についてシナリオを作成する。 ウ 職員の参集予測を作成する。 エ 防府市の社会的責務、及び住民等が災害発生時に期待している社会的責任等 を勘案し、上記被害想定結果を踏まえた、災害発生時の市の全体目標(時間目 標を含む。 )を設定する。 オ 他地方公共団体の事例を参考に、本市の組織体制や所掌事務等を考慮した上 で、非常時優先業務を洗い出し、特に優先して継続・再開・復旧すべき非常時 優先業務を選定するとともに、それら業務の再開又は復旧完了の目標時間を時 系列に分け、検討・整理する。 カ 抽出した非常時優先業務について、目標達成に必要な人員、設備、物流等を 整理し、想定した被害状況下での非常時優先業務の遂行における問題点・課題 を取りまとめる。また、非常時優先業務について、現行の限られた条件で業務 を継続する方法を検討する。 キ 市が別に検討する代替庁舎の特定、職員用の食料、飲料水等の備蓄や非常用 電源及び燃料の確保、非常時通信手段の確保などについてまとめる。 ③ 業務継続計画のとりまとめ ④ 概要版の作成 ⑤ 各班(課)に対するヒアリングの支援(連続する3日間実施予定) (2) 職員行動マニュアルの策定 職員行動マニュアル策定支援のため、以下の業務を行う。 ① 職員行動マニュアル(案)の作成 ア 防府市地域防災計画及び防府市業務継続計画に基づき、必要な構成要素や全 体構成等を立案すること。 イ 他の地方公共団体等からの職員受入れなど受援に関する業務も記載するもの とする。その際、山口県や先進他市の受援に関する事例等を参考にするものと する。 ウ 防府市地域防災計画に記載している各部班の災害応急対策業務と連動すると ともに、部班ごとに策定すること。 ② 職員行動マニュアルのとりまとめ ③ 概要版の作成 ④ 各班(課)に対するヒアリングの支援 ※ 防府市業務継続計画作成と併せて実施予定(別に行うことも可) (3) 委託業務実施計画の立案 本業務を開始するに当たり、業務の目的、作業内容について十分理解の上、実施 方針、検討条件・方法、工程、実施体制等を検討し、実施計画書を作成する。 (4) 職員研修等の支援 研修等の講師は、市と協議の上、決める。なお、研修等の開催時は、進行・運営 2 及び記録をし、終了後は、報告書等を作成する。 ① 所属長を対象とした研修(1回開催。開催時期:平成29年5月頃) 災害対応への理解の浸透及び業務継続計画等策定業務の周知を図る。 ② 業務継続計画等の策定に係る説明会(1回開催) ※ 業務継続計画と職員行動マニュアルの説明会を別に行うことも可 業務継続計画等策定に当たって、各課における具体的な作業内容(非常時優先 業務の検討や各班業務の時系列、フロー等の作成など)を説明する。必要に応じ て、ワークショップ等の手法を取り入れる。 ③ 業務継続計画及び職員行動マニュアル(案)説明会(1回開催) 職員に対して、業務継続計画及び職員行動マニュアル(案)の説明をする。 (5) 打合わせ記録の作成及び提出 業務継続計画等策定業務を適切に実施するため、必要に応じて、打合わせを行う (10回程度) 。なお、回数等は市との協議による。 (6) 報告書の作成 本業務における検討条件、内容、検討結果、関連資料等を整理し、業務報告書と してとりまとめ、本業務の契約期限までに提出するものとする。 6 成果品 (1) 防府市業務継続計画(A4判) 2部 (2) 防府市業務継続計画概要版(A4判) 2部 (3) 防府市職員行動マニュアル(A4判) 2部 (4) 防府市職員行動マニュアル概要版(A4判) 2部 (5) 業務報告書(A4判) 2部 (6) 上記の電子データ(CD-R納品) 2枚 ※ 電子データは、再編集が行えるよう、文書はWord形式、数値データ及びグ ラフはExcel形式で作成し、PDF形式の印刷原稿とともにCD-Rで納品 する。 7 業務スケジュール(予定) (1) 業務継続計画策定業務 時期 内容 平成28年12月 委託業務実施計画書作成 平成29年 3月 研修実施計画作成( (2)業務を含む。 ) 研修等資料案(非常時優先業務等のたたき台等)の作成 5月 所属長対象の研修等の開催( (2)を兼ねる。 ) 5月~ 担当者研修等の開催( (2)を兼ねることができる。 ) 7月~ ヒアリング等実施( (2)を兼ねることができる。 ) 9月 計画案作成 10月 庁内推進会議における計画案説明 3 11月 平成30年 2月 納品 各課説明会の開催( (2)と兼ねる。 ) (2) 職員行動マニュアル策定業務 時期 内容 平成28年12月 委託業務実施計画書作成 平成29年 3月 研修等資料案(マニュアルたたき台等)の作成 5月 所属長対象の研修等の開催 5月~ 担当者研修等の開催 7月~ ヒアリング等実施 平成30年 2月 3月 マニュアル案作成 各課説明会開催 納品 8 その他 (1) 国、山口県等の動向により、業務内容及び業務スケジュールを変更する可能性が ある。 (2) 委託料の支払いは、完成払いとし、前払い及び部分払いは行わない。 (3) 本業務を行うに当たり必要な資料は、防府市が貸与するもの以外、原則として受 託者が収集するものとする。 (4) 受託者は、本業務の処理上知り得た情報は、他人に漏らしてはならない。業務完 了後もまた同様とする。 (5) 本業務に係る各種資料並びに成果品の管理及び権利は、ホームページへの掲載を 含め、防府市に帰属するものとし、防府市が承諾した場合を除き受託者は成果品を 公表してはならない。 (6) 著作権関係等の紛争が生じた場合、受託者の責任において処理すること。 (7) 本仕様書に定めのない事項や業務の遂行に当たって疑義が生じた場合は、防府市 と受託者が協議の上、決定するものとする。 4
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